[0014] PDFだからできるオンラインマガジン

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0014 1998/04/28発行
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●本日のコラム『PDFだからできるオンラインマガジン』
 火曜日担当:柴田忠男

●柴田のコネタ
 ・インターネットでホテルの予約
●イベント・情報
 ・SHOBI World Forum の御案内
●サイトご紹介!
 ・Photoshop用プラグイン「Eye Candy」
●本日のTIPS/3Dアプリケーション編



【日刊・デジタルクリエイターズ】火曜日のコラム
 火曜日担当:柴田忠男「月刊アイピーネット」編集長

「PDFだからできるオンラインマガジン」 

 これで本当のオンラインマガジンができる、と確信を得たのが昨年5月の
Adobe Acrobatの発売でした。Acrobatは、PDF(Portable Document
Format)という電子配信および印刷のための、軽量で汎用性の高いファイル
フォーマットを生成し、その後処理を行なうソフトウエアです。
 なぜオンラインマガジンにPDFが有効なのか。現在のインターネットで見ら
れる情報はHTMLで組まれており、いくつもあるオンラインマガジン
(「Yahoo!」で検索すると300以上あります)もHTMLです。HTMLは情報公
開の手段であり、それはそれで素晴らしいものでますが、ビジネスとしてのオ
ンラインマガジンにはなじまないと思います。なぜなら、掲載された情報はテ
キストも画像もまんまダウンロードできて、いくらでも無料でコピーが可能で
す。いったん載せてしまったら、どんな複製加工も止めることが出来ません。
デジタルアーティストが作品の掲載をためらうのは当然です。
 加えて、日本語組版は絶望といっていいでしょう。組版と呼べるレベルには
ありません。デザインにも制限があります。いまのオンラインマガジンは、見
ていて疲れるデザインですから、モニタ上で読み通す熱意もなくなります。そ
れらが、HTMLではオンラインマガジンがうまくいかない理由であると思いま
した。つまり、「本」の形をなぞったものでないとオンラインマガジンではな
いと、自らを規定していたんです。
 ところが、PDFならそれらがクリアできます。まず、PDFファイルではユー
ザー側でのドキュメントの追加や変更は不可能ですし、パスワードを使ったア
クセスの制限もできるなど、著作物の保護やセキュリティの配慮がなされてい
ます。もちろん、テキストや画像の選択も制限できます(コピーできない)。
組版やデザインはどうかといえば、レイアウトソフトで組んだままの再現がで
きます。現状のAcrobatのバージョンではフォントの埋め込みができないの
で、発信者(制作者)の組版で用いたフォントは、受信者(ユーザー)でも同
じフォントを持っていない限り再現されず、一番近いかたちのフォントで表示
されます。
ちなみに、「月刊アイピーネット」の本文はアートディレクターの向井裕一さ
んのこだわりで、ヒラギノ明朝体とヒラギノ角ゴシック体を使用しました。実
はまだ多くのユーザーを持つフォントではないため、たぶん殆どの読者は平成
かWindowsのMSの書体で読んでいたものと思われます。しかし、文字組みが
崩れたりすることはありません。デザインは忠実に再現します。
 次に課金のシステムです。会員制にして、パスワードを持つ人だけがアクセ
スできる仕組みは今のインターネット上でも普通にあります。しかし、マガジ
ンで中身を見せずに販売することはできないと考えます。やはり、書店と同じ
ように立ち読みができて、気に入ったら買ってもらうという仕組みが必要で
す。HTMLでは、オンラインに置けばただ見が当たり前です。
 PDFなら、無料で立ち読みをさせて、有料で購読者を得る方法があると考え
たわけです。読者はリアルタイムで画面上で読むか、ダウンロードして画面な
いしはプリントして読む。いずれにしろ、まずは画面上で無料で読めます(た
だし、企業内の専用線ならともかく、一般の読者がダイヤルアップ接続して、
その状態で読むにはプロバイダの接続料と電話代が大変ですね)。
 たとえばダウンロードしたファイルを開くときにパスワードを記入すると
か、どこかの段階でパスワードを必要にしておく。これで課金はできます。そ
して、デジタルキャッシュの普及次第では、番組毎を単体で販売することも考
えたのですが、当面は半年、1年の定期購読料を振り込んでもらい、パスワー
ドを発行するかたちをとりました。
 このように、PDFを用いればオンラインマガジンはビジネスとして可能であ
るというのが私の考えでした。そして、モニタ上でも、紙にプリントしてでも
矛盾のない「月刊アイピーネット」のデザインは今でも自慢です。
 以上のように考えたのは、昨年末に「月刊アイピーネット」が一時休刊の宣
言をして、その直後の総括でした。ところが、それから約4カ月経って、冷静
になって考えると、確かに「本の体裁を持つデジタルデータ」を出版する、オ
ンラインマガジンは形としてはみごとに達成できたのですが(日本初のPDFオ
ンラインマガジンですからね、エヘン)、コンテンツを売るというビジネスは
やはり無理ではないかと感じています。やはり、インターネットはタダなので
す。ユーザーからはお金はとれないと考えた方がいいのではないか。背後に置
いた広告のシステムでなんとかお金を得るしか、ビジネスとして成立させる手
はないようです。もうひとつは、紙の出版との相互補完関係です。それらにつ
いては、また次に。

【プロフィール】
●今日の柴田は、明日から開催する「ディジタル・イメージ東京展」の搬入・
設営で一日会場(銀座のワシントンアート)にいる。長老だから力仕事はしな
い。あれこれ指示するだけだ。わがまま言う作家に睨みをきかせる役目もあ
る。明日29日の午後6時からオープニングパーティをやるが、毎回ものすごい
人出でパニック状態になる。今年は積極的にはお知らせしない作戦をとった
が、来るだろうな~。
わたしの日記<ゲゲゲの編集長日記>が更新、4/1~4/15がオンエア中
http://ip-net.ieps.co.jp/ip/st/mag97_12/12_x/index.html

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■柴田のコネタ

「インターネットでホテルの予約」

 ここ数年なぜか関西ばかり行っている。京都や大阪の仕事や打ち合わせがあ
れば(無理やり作ることもある)、喜んで新幹線に乗る。浦和に住むSOHO者
にとって、東京に出て行くのは正直めんどうくさい。できればネットで打ち合
わせは終わらせたいものだ。で、大阪に行くと、今まで一番多く泊まったのが
中ノ島インである。現代美術センターの近くで、交通の便もいい。少し高いが
ビジネスホテルでは上位にランクされる。天満のキャッスルホテルも古くて味
があり、朝食付でリーズナブルなのでひいきだ。大川を見下ろしながらの朝食
はうまい。私は<バートンフィンクホテル>と命名している。
 今までは電話でビジネスホテル予約センターを利用しており、これはなかな
か重宝ではあった。しかし、インターネットで<ホテルの窓口>を見つけてか
らは、もっぱらここを利用している。京都泊まりは堀川丸太町のホテルニュー
京都が多いが、たまにはちょっと別のところに泊まりたくなって、ホテルの窓
口経由で、三十三間堂そばの京都パークホテルがとれた。格式のある上品なホ
テルだが、ものすごく安かった。つい先日は、京橋と北浜に行く用があり、桜
の宮のAPAホテルをとった。6800円で朝食つきといううれしい料金。おまけ
に、翌日から始まる造幣局通り抜けという桜見物に絶好のロケーションだっ
た。
 てな具合で、<ホテルの窓口>はチョー便利だ。登録ホテルは現在549件も
あるという。宿泊日と場所を指定すると、その日の空室情報が表示されるだけ
でなく、クリックひとつで予約までできてしまう。 予約は無料のうえ、宿泊料
金もずいぶん割安。部屋の写真や地図もあるので安心、利用者の投稿欄もある
ので、何かと便利である。ユーザになるには、まず会員登録をしなければなら
ないが、これも無料である。日立造船情報システムがつくったものらしい。
http://hotel.aska.or.jp/

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■イベント・情報

●SHOBI World Forum の御案内

本学園では、グローバル化する世界の新たなる表現とコミュニケーションのス
タンダードを求め、『社会科学、創造表現技術、文化、そして教育の未来を探
る』をテーマに SHOBI World Forum を開催致します。御多忙中とは存じま
すが、是非御来場いただきたく、ここに御案内申し上げます。

開催日時:1998年5月15日(金) 12:30~
開催場所:有楽町 朝日ホール(マリオン11階)
テーマ :コミュニケーション情報メディアの未来像を探る
コーディネーター:
西 和彦氏 (株式会社アスキー 代表取締役社長)
パネリスト:
為ヶ谷 秀一氏
(日本放送協会 放送技術局技術主幹)
関 祥行氏
(株式会社フジテレビジョン 総合開発局専任局長兼技術局技師長)
古川 亨氏
(マイクロソフト株式会社 代表取締役会長)
手嶋 雅夫氏
(マクロメディア株式会社 代表取締役社長)
華山 宣胤氏
(尚美学園短期大学)

参加費用:無料
ホームページ: <http://www.shobi.ac.jp/forum/>

御参加いただける場合には、e-mail、FAX、ホームページからのいずれかの方
法で御登録いただきますようお願い致します。
e-mail で御登録いただく場合には、以下のフォームを御利用ください。

氏名:
ふりがな:
年齢:
e-mail:
郵便番号:
住所:
TEL:
FAX:

尚美学園 SHOBI World Forum 事務局
e-mail:
FAX:03-5803-2713

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●西 和彦氏は、アスキーの社長職をお辞めになるそうですね(濱村)

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■サイトご紹介!

●Photoshop用プラグイン「Eye Candy」

プラグインってホント便利ですよね。この「Eye Candy3」は、炎や水滴が簡
単に出来ちゃう。あー今までの苦労はーって思いつつ、助けてもらっちゃいま
す。要はコンセプトなのよ、同じプラグインやソフトを使ったって、コンセプ
トが悪いと出来が違ってくるのよー、と肝に銘じながら。あ、 For After
Effectsもあるので、チェックしてねー!

・一応タワーズのページでも検証してます。見てね。
http://www.towers-inc.com/mag/less/app/eye/index.html
・日本取扱の株式会社ヒューリンクスのページ
http://www.hulinks.co.jp/DPG/alienskin/index.html
http://www.hulinks.co.jp/DPG/alienskin/ecae.html (for AE)
・本家Alien Skin Software
 リンク集も充実してます。
http://www.alienskin.com/eyecandy/ec_man.htm
http://www.alienskin.com/ecae/ecae_man.htm (for AE)
・で、この本家には、なんとフリーのアクション集があるんですよ!!!
 こりゃおいしいって感じですねー! 使っちゃえー! 作り方研究しちゃえー!
http://www.alienskin.com/eyecandy/actions_contest.html

こんな有名なプラグインのサイト紹介するなよーとかのお怒りのメールを覚悟
の上です(笑)。そのうち知らないサイトが出てくるかもしれないじゃないです
かー!(小心者)。で、もし欲しくなっちゃったらPCBに来てね!
http://www.towers-inc.com/shop/

け・・結局宣伝?? (濱村)

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■本日のTIPS/3Dアプリケーション編
 【日刊・デジタルクリエイターズ】では毎日クリエイティブ関連のアプリケ
 ーションのTIPSを掲載していきます。
 TIPSの難易度は、5段階で★印を文末に付けています。
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●StrataVision3D Ver.5.0編/「中心ポイント」

オブジェクトの中央にある点は中心ポイント(3Dソフトによってはピボット
ポイントなど、いろいろな呼び方がある)という回転などの中心となる点で
す。コマンドキーを押しながらのマウス操作で移動させることが出来ます。
例として横長のオブジェクトを作り、中心ポイントを左右どちらかの端に移動
させてください、回転ツールでオブジェクトを回転させると、移動させた中心
ポイントを中心に回転していることが分かります。
アニメーションの最も基本となる機能の一つです。
アニメーションの設定された時間軸上でこのポイントを不意に動かすとオブ
ジェクトが意図しない方向に飛んで行くことがあります。
また、中心ポイントを移動させたオブジェクトを立体モデらーなどで加工した
場合も同様の現象が起こる場合があります。
ちょっと困った仕様ですが、これらの設定はアニメーション設定前に済ませて
おくことがトラブル回避になります。
なお[モデリング]→[再センター]で現オブジェクトサイズの中心位置(重
心位置ではない)に中心ポイントを移動できます。
★★(W by 松岡アキラ)

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●いつもTipsを書いてくれている松岡アキラ氏が、DTP WORLD別冊「CGクリ
エイターズ年鑑'98」(発行/ワークスコーポレーション)で紹介されています。
そういや、「MdNの3月号」にも掲載されてましたっけ。一度ちゃんとプロ
フィール掲載した方がいいですよね。
●サブジェクトを変えました! 結構勇気いりました!!
フィルタの設定変えなあかんやんけー!とおっしゃる皆様申し訳ありませんっ!
長すぎて不評なんです。スタッフ内でも(爆)。コラムテーマが読めなくて。
この古いサブジェクトを知っている、それがステイタスになる時期がきっと
来ます!! その時のためにっ! (いや、真剣にすみません・・反省してます・・)
細川様、アドバイスありがとうございます!
●ではではー皆さまメールくださいねー!(濱村)

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0014 1998/04/28発行
発行社  タワーズ株式会社
     <http://www.towers-inc.com/>
     大阪市中央区高麗橋1-5-6 東洋ビル3F
     TEL:06-231-1011 FAX:06-231-0838

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

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