[0031] コンピュータがバケル

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0031 1998/05/18発行
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●本日のコラム『コンピュータがバケル
~新しい時代を迎えたコンピュータ業界~』
 月曜日担当:神田 敏晶

●柴田のコネタ
 ・「津野海太郎さんタヌキ論」
●イベント・情報
 ・デジタルクリエイターズフォーラムのご案内
●本日のTIPS/3Dアプリケーション編



●本日のコラム『コンピュータがバケル
~新しい時代を迎えたコンピュータ業界~』
 月曜日担当:神田敏晶

 ついに司法省とマイクロソフトのOK牧場の決闘では、決着がドローになって
しまったようです。マイクロソフトは、Windows98を強行で出荷となる模様です。
また、マイクロソフト側では「裁判所の判断が決着するまでは販売できる(ス
ティーブ・バルマー執行副社長)」という判断でふみきったようです。これは、
アメリカ人ならではの論理ですね。「捕まるまでは犯人ではない」と同じです
(^_^)。

 司法省は、【1】立ち上げ時のスタートアップスクリーンの削除や、【2】
インターネット・エクスプローラを初期の画面を隠すこと、【3】Netscape
Navigatorをバンドルすることなどを要求したようです。これはボクがビル・
ゲイツなら「こんな事お安い御用」なのですが、製品に自信のある(?)マイ
クロソフトとしては譲れなかったんでしょうね。いったん認めると、図にのる
からなのでしょうか…。とにかく、本日よりデベロッパー向け、そして来月6
月25日からは、米国で一般消費者へむけてWindows98が販売される予定で進行
しています(大判狂わせがあるかもしれませんが…)。

 パソコン業界としては、ようやくこれで買い控えしていた雰囲気が、ちょっ
とは変化してきそうです。Windows98無料乗り換えキャンペーンなどもすでに
開始されています。素人が正式版の98をインストールできるかどうかは疑問で
すが…。USB(ユニバーサルシリアルバス)の周辺機器もこれからが本格的な
登場となることでしょう。アップル社が「iMac」でUSBを標準採用したことは、
ついにアップルとWindowsのマシンで周辺機器が共有できる時代を迎える時代
となりよろこんでおります。しかし、USB対応の製品をこれから買い始めるの
は、ちょっと苦痛ですネ。何しろ、ウチには、6800系のMacやNuBusスロットや
DSスロットのMacが現役でバリバリ活躍しているので…。

 5月15日(金)よりデジタルデータ放送の「SKY PerfecPC!」が開始されまし
た。「SKY PerfecPC!」は、通信営巣JCSAT-3を利用した、コンピュータ向けの
データ放送です。受信するには、当然、SKY PerfecTV!の契約と専用アンテナが
必要なワケです。さらに「SKY PerfecPC!データ&TVボード」や「SKY PerfecPC!
データボード」が必要となります。まだ発売されてないですよね?どうやって
開始されたデータ放送を見るのでしょうか?
5月15日(金)よりついに開始となった「SKY PerfecPC!」のホームページ
http://spc.perfectv.co.jp/
恐ろしいほど充実しているので(^_^)、がっかりしないように。

 ボクは、このデータ放送には大きく期待したいのです。テレビのすきま電波
を利用したインターキャスト放送や「SKY PerfecPC!」のデータ放送で、メール
マガジンやビデオを見られる時代がそこまで来ているからなんです。空から
HTMLがふってくるんですね(^_^)。Windows98ではデジタルデータ放送のプロト
コルを標準でサポートしています(サポートされているだけでは、何もできま
せんが…)。今後のアプリケーション開発やコンテンツプロバイダーの躍進。
Webデザイナーやクリエイターがテレビ制作プロダクションや地上波放送局と、
混じりあっての、大決戦が想定されるからです。

 RealNetworksは、次世代ストリーミングメディアの「RealSystemoG2」を発
表しています。世界初の拡張可能な標準準拠として、Windows NTserverのプ
ラットフォーム上で企業内イントラネットでのオーディオやビデオを実現し
ています。また、低速な28.8モデム接続向けに、オーディオの周波数応答を
80%まで向上させるミュージックコーデックや新しいビデオポストフィルタ
リング技術で、エンドユーザ向けにスムースな画像を作成できるようになる
ようです。

 G2 RealPlayerのチャンネルにはWebベースのインタフェースが採用され、
CNN、ABC、FOX、ESPN、CBS SportsLine、Wall StreetJournal、CNET、Sony、
Warnerなどといった業界トップのインターネット放送通信サイトを視聴でき
るようになります。
(※いつになるのかは現在は、わかりませんが…)

 今年の秋からは、アメリカでDTV(デジタルTV)放送が開始されます。HDTV
の規格はバラバラですが、SDTV(スタンダードデジタルTV)480プログレッシ
ブ方式でほぼ、コンピュータが、デジタルテレビのモニタとしては、カード
一枚を差し込むだけで最も有力なDTVモニターシステムになりそうです。

 スカイパーフェクTVが「TVがバケル」といいますが、それは大間違いです。
「コンピュータがバケル」のです。

【プロフィール】
神田敏晶/かんだ・としあき
KandaNewNetwork ビデオジャーナリスト
年令不祥? B型 大阪学院大学経済学部卒業 出身地=神戸
東京でワイン関連のマーケティング業からコンピュータと出会い、コンピュー
タの道にハマル。以後、神戸で 1991年、関西のMacintosh生活情報誌
「MacPress」を発刊。1995年、コンピュータ雑誌の連載コーナー名がそのまま
社名となり独立ビデオジャーナリストとして、デジタル業界をリポートする。
1997年、関西発信のデジタル生活情報誌「関西インターネットプレス」発刊。
1998年、関西のマルチメディア情報が毎日届くメールマガジン「日刊!関西 イ
ンターネットプレス」発刊。世界で一番小さなデジタル放送局
KandaNewsNetwork代表。テレビ、新聞、雑誌、講演、世界旅行、ワイン、 ロッ
クバンド、インターネットとリビドーの命ずるまま行動する。
2001年12月01日バージニア州の民間航空宇宙企業が開発した「ツー・ビークル
式スペース・クルーザー」で宇宙旅行を遂に予約してしまった(^_^)。
1998年6月10日より、ワールドカップのインターネット放送を数十万人規模でお
こなう。毎月第1金曜日・第1日曜日はライブハウスでポール・マッカトニーに
なっています(^_^)

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■柴田のコネタ

「津野海太郎さんタヌキ論」

津野海太郎さんのことをいままでタヌキだと思ってきた。弁舌たくみで、ガハ
ハハと笑いとばして、なかなかいいオジサンぶりなのだが、じつは油断のなら
ないオッサンだと思ってきた。大日本印刷を化かして(という表現はまったく
冗談だが)季刊で4年続ける雑誌「本とコンピュータ」の編集長におさまった。
大資本がバックで、うらやましいほどの環境で季刊誌が作られている。創刊号
は面白かった。ところが、号を重ねる毎に面白くなくなってきた。たんに私が
悪い読者だからであろうか。

それはともかく。津野さんの新刊「新・本とつきあう法」(中公新書)は面白
い。津野さんはいつも本を読みながら商店街を歩くのだという。傘をさしなが
ら本を読んでいて、半メートルほどの深さのコンクリートの溝に落っこちたこ
ともある。まだ致命的な大事故にはあっていない。「すでに50年ちかくも本を
読みながら歩いてきたので、私のからだに、ある種の反射神経のごときものが
できあがっているのだと思う」とのことだが、よい子はこんなオッサンの真似
をしてはいけない。

さすがに興味深く読めるのは「電子本とつきあう」の章だ。印刷本と電子本が
同じ土俵の上で勝った負けたの覇権あらそいをしているわけではないのだか
ら、「肩の力をぬいて考えればおのずから『電子本とつきあう法』の要領が見
えてくる」という指摘と具体的な解釈がいい。「インターネットでの読書」の
章もいま時点の面白さや困った状態がよく分かる。このへんのことを昭和13年
生まれが生き生きと書いているのだから、たまらん。どうも失礼しました、無
礼をお詫びしますという感じだ。

だが、本人はのびのびと書いているという「活字本とつきあう」「図書館とつ
きあう」の章は天幕生活者の読書術として興味はあるが、電子本やインター
ネットでの読書について語るところよりはそうとう退屈だ。

書籍編集で一時代を築いた津野さんは、晶文社の顧問となり、この本のあとが
きで「しかし現場の職業編集者としての生活も今年でついにおしまい。そし
て、ただの巷の本好きとしての私だけがあとにのこる」と書いているが、本気
にしてはいけない。本性は油断のできない老獪なタヌキなのだ。

●新・本とつきあう法 ISBN4-12-101410-3  定価:本体660円+税

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■イベント・情報

●デジタルクリエイターズフォーラムのご案内

(仮称)デジタルクリエイターズフォーラムのご案内

コンピュータを核とするデジタルメディアの世界は、新しい世紀の幕開けに向
かい加速度的に発展を遂げようとしています。

クリエイティブとデジタルが密接な関係になりつつある今、クリエイターたる
ものこれもまた一つのツールとして武器として、自在に操り創造していきたい
……と多くの人達が想っているはずです。

「デジタルクリエイターズフォーラム(仮称)」は、デジタルによる表現手段
を模索する様々なジャンルのクリエイターが集まり、情報を得る場所、意見を
交換しあう場所、新たな発見をする場所としてスタートします。

クリエイティブに必要な先端技術の紹介、国内外で活躍するデジタル・クリエ
イターとのディスカッション、先進的な企業やプロダクションの合同視察、ま
た今後大きな課題となってくる著作権を含む法律問題なども取り入れながら、
肩の張らないサロン的空間を創っていくことを目指します。
お気軽にお問い合せ・お申し込みください。


第1回  日 時:平成10年5月27日(水)18:30~20:00 ※受付開始18:00~

     場 所:大林組マルチメディアスタジオ
         東京都港区六本木1-12-32 アーク森ビルEAST WING17F
         TEL:03-3585-0588 FAX:03-3585-0570
     会 費:1000円(飲物・軽食代)
※会費は当日徴収させていただきます。領収書の発行はいたしません。

(1)「オンスクリーンのデザイン思想」
  -- T-Time(電子出版)とCluster Works(CGアート)をめぐって --
    講師:株式会社ボイジャー 北村 礼明氏 祝田 久氏

(2) 「QuickTime 3.0 Pro 」
    劇的に進化を遂げたデジタルメディア標準フォーマットの全貌(予定)
    講師:アップルコンピュータ株式会社 事業推進本部
       ソリューション・マーケティング/デベロッパリレーション
       課長 渡辺 泰氏

お申し込み先 (仮称)デジタルクリエイターズフォーラム事務局
担当:崎濱あや子 
TEL:03-3224-2511 FAX:03-5573-4826
5月22日(金)〆切 ※定員30名になり次第締め切らせていただきます。

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■本日のTIPS/3Dアプリケーション編
 【日刊・デジタルクリエイターズ】では毎日クリエイティブ関連のアプリケ
 ーションのTIPSを掲載していきます。
 TIPSの難易度は、5段階で★印を文末に付けています。
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●StrataVision3D Ver.5.0編/「カメラの追尾」

追尾対象オブジェクトを指定することで、カメラ視点の中心に特定のオブジェ
クトを固定できます。
眼前を通り過ぎる車のアニメーション(カメラは車を追っている)などに便利
です。

カメラも追尾先オブジェクトもアニメーション設定されていても構いませんの
で、ダイナミックなカメラワークが実現できます。

[アニメーション]→[パスフィルター]→[追尾]でカメラと追尾先オブ
ジェクトを選択し、追尾時間を「現在時間のみ」「常時」「開始時間」のいず
れかに設定します。

設定後にカメラや追尾先オブジェクトを移動させた場合、追尾設定は自動的に
変更されませんので再設定し直す必要があります。
★★

【プロフィール】
松岡アキラ(ディジタルクリエーター)
現在では広く知られているディジタルクリエーターという肩書きを3年前から
使っていたことだけが誇りの、さすらいクリエーター。
理想の仕事環境、ツールを求めながら個性的なCG芸を磨いている。楽しいお仕
事募集中

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0031 1998/05/18発行
発行社  タワーズ株式会社
     <http://www.towers-inc.com/>
     大阪市中央区高麗橋1-5-6 東洋ビル3F
     TEL:06-231-1011 FAX:06-231-0838

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

情報提供はこちらまで 
           担当:濱村和恵
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