[0038] 柴田さんは何をして食っているのか?に答える

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0038 1998/05/26発行
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●本日のコラム『柴田さんは何をして食っているのか?に答える』
 火曜日担当:柴田忠男

●本日のニュース
 ◎デジラは要チェック!!(特別レポート)
 ◎大手コンビニが衛星回線を使用
●イベント・情報
 ◎立花ハジメ「アンビエント・プラネタリウム」
●本日のTIPS/3Dアプリケーション編



●本日のコラム『柴田さんは何をして食っているのか?に答える』
 火曜日担当:柴田忠男

5月25日(日)、「ディジタル・イメージ」の総会兼パーティがあった。またも
や数人から、柴田さんは何をして食べているのかと聞かれた。定職につかず、
アーティストグループの世話をして、とりあえず元気そうで、いったい何者?
謎のおじさんであるという。中には「月刊アイピーネット」の中の「ゲゲゲ
の編集長日記」を読んでいますとニヤニヤする人もいるが。

そこで、今回は「STEP-BY-STEP」誌に連載しているボヤキコラム「デジタル部
活日記」を流用しよう。これは4月発行号に出たものだからもうオンラインして
もいいだろう。わたしは以下のような生活者である。「STEP-BY-STEP」を読ん
でいる人にはすまんが、少し内容をバージョンアップしてあるのでご容赦。

しかし、いいことを思いついたものだ。すくなくとも月1回のコラムはこの手
がつかえる。「デジタル部活日記」のもとネタは「ゲゲゲの編集長日記」であ
る。これぞ、ワンソースマルチユースのおてほん!!

○月○日
予想どおり、月の前半は楽していたが、中日を過ぎてから続々と原稿が届き、
快調なスピードでゲラが出始めると、宅急便にのせる締切り時刻までに原稿整
理や入稿、校正を済ませなければならず、毎日が戦場だ。今月中に200ページの
書籍を作るのだが、間に合うか間に合わないか、ハラハラドキドキのゲーム状
態。こっちの意図を汲んで、みごとにデザインしてくれるのは文信電脳情報の
永井むつ子さん。しかしな~、殆ど毎朝届くゲラの入った宅急便の封筒を開け
ると、強烈なタバコの臭いに頭がクラクラする。

○月○日
一昨年はインプレスから出して、去年はMdNになり、またインプレスから出る
「ディジタル・イメージ」の作品集。編集長の辻本英二さんと打ち合わせ。編
集制作費を思い切りよく削っていただいたが、まぁいままで販売実績があまり
よくない書籍なので仕方がないとは言える。今年は売れるぞー。取締役の井芹
昌信さんに、来年新卒の息子をインプレスに入社させてくれと、いきなり申し
入れたら(半分は本気)これまたあっさり「うちは新卒はとらないのです」、
経験者のみとのこと。そりゃそうだよねー、何も知らん新卒を雇っても育てる
のにすごい金はかかるし、トンデモなヤツだったら丸損だし。やはり、ある程
度仕事の出来る経験者を選ぶのが正解だ。

○月○日
インフォーツの笠井享さん執筆で、私が編集した「カラーマネージメント!」
(版元はIDG)の仕事が終わる。年が開けてから仕事が始まり、途中でデザイ
ナーが降板するアクシデントがあり、その次は某大手印刷会社がなんやら無理
難題を押しつけてきたので印刷を断り(断られ、の方が正確か)岐阜の大丸印
刷という中堅ながら超優秀会社に任せることになる。これで仕事が半月ストッ
プして大いに焦るが、笠井さんの猛烈追い込みと永井さんの特急(料金もネ)
仕事で間に合った。クォークデータ入稿後は、DDCPで色校し、CTPに持ち込んだ
らしい。日本で初めてCIP3に準拠したデータを用いた出版印刷物である。

○月○日
ライン・ラボにて「日本語の文字と組版を考える会」の拡大運営委員会。世話
人の他に、鈴木一誌、府川充男、小池和夫、沢辺均、それに共同通信社の体育
会系・佐藤有子の各氏。会は経営難である。というより破綻している。会費
2000円が主なる収入源だが、配布資料がリッパすぎて毎回赤字だ。3月のセミ
ナーの終わりに、私が2000円を死守する宣言をしたが、後から届くお便りでは
なぜそんなにツッパるのか、3000円でも5000円でも私は行くぞ、という声が幾
つも。今までのセミナーの資料と会報を整理して、本を出そうという企画もあ
るが、このご時世、出版に手をあげてくれる会社がない。決定的な打開策も見
つからないうちに時間が来て、私は家に逃げ帰ったが、このメンバーでは朝ま
で文字の話三昧だ。

○月○日
「ディジタル・イメージ」のアイドル花山由理が企画した「オフ会」が新宿の
駅ビルの上で開催され、50人以上集まる大盛会。この会のためだけに関西から
来た、地獄絵・中川潤や猫柴田敏明、宴会魔・弓田純大、電脳畸人・藤原ヨウ
コウらもいる。「WinGraphic」の杉山実編集長、「MdN」の野口理佳編集長も来
た。「STEP-BY-STEPアート&デザイン」の広瀬一郎編集長はどうした? 日本
デジタルアートコンテストの審査員をしている私は、入賞者の中からめぼしい
人を勧誘して「ディジタル・イメージ」に入れている。川島なお美こと御竿佐
知(自分のポートレートを女優にしてしまうクセあり)は授賞式の壇上で、賞
品を渡しながらくどいた。会員になれる条件は「作品よりも人柄」である(い
や、ある程度の水準は越えていただかないと……)。パーティの最後は、頼み
もしないのに『スイマセンの鷺義勝』がひとしきり演説して一本〆め。その
後、二次会、三次会、朝まで会があったようだが知らぬ。

○月○日
耕文社の井上周助さんとは、「SUPERDESIGNING」から始まるつきあいだが、昨
年は「デジタルイメージギャラリー」と「インフォーツの謎」という岩波新書
(の装丁をパロったインフォーツの会社案内)を一緒に作った。今年も約半月
は「デジタルイメージギャラリー」のために体を空けてもらったが、夕方出社
して夜中に働いて朝帰るという超変則ローテーションなので、朝8時に仕事を開
始するSOHO者とはタイミングが合わない。しかし、インプレスの担当荒田淳子
さんは、井上さんと似たような時間帯人間らしく、午前2時に打ち合わせとか、
午前4時にゲラチェックに来るとかやっていたようだ。私は終電3回で荒波を乗
り切った。

○月○日
森川眞行さんからメールが来て、神田敏晶さんとは話がついた、来週から新し
いオンラインマガジンを発行するから、柴田さんも参加するべし、という。
ちょうど忙しい最中で、適当にハイハイと返事していたら「日刊・デジタルク
リエイターズ」というメールマガジンの企画がドンと来た。日替わりのコラム
と情報で構成する日刊紙か。神田さんのやっている「関西インターネットプレ
ス」と似ているが、デジタルデザインに絞ったオンラインマガジンは多分日本
で初めてであろう。しかしなー、「眠らない男」森川さんと、「止まらない
男」神田さんという『いちびり』のふたりがいても日刊紙ができるものか。心
配になって大阪は北浜の(株)タワーズに行くと、「何とかなります」とお気
楽な森川編集長の他は濱村和恵さんという、元銀行員にして写植屋にして極真
空手の達人がひとりだけ。この人が殆ど一人でパワフルに切り回している。そ
して、4月13日に堂々の創刊。編集長のひとりとなった私は、周囲からまた新し
いことに手を出す「懲りない男」として笑われている。

http://www.cpa.gr.jp/dtp_b/index.htm
中部DTP協会のホームページです。
ここに私が4月に名古屋で講演した内容がまとめてありました。

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●本日のニュース

「デジラは要チェック!!(特別レポート)」

京都のデジタルデザインの「d学校」主催で、京都の町家を利用したギャラリー
“デジラ”がオープンしました。

これはチェックしなきゃ、ということでノコノコと初日に行ってきました。初
回は「デジラ創世紀」としていづれもデジタルイメージの藤原ヨウコウ、井上
佳子、弓田純大、井上和洋、竹久マサオ(敬称略)が出品されています。

これがいい。何がいいって企画全体が作品になっています!! このメンツの
作品のクオリティーが高いのは言うまでもありませんが、それぞれの作品が廃
屋同然の町屋に並んだ時、作品は作品を超えてその場と不思議な一体感をかも
し出します。言い方を換えると、普段デジタル作品なるものを見る場合に、そ
の作品の枠内で感性や技術などを注力して見ると思いますが、それを飛び超え
てしまう感覚を体験できます。「絵は金庫にしまっておくものではなく、飾る
べきところに置いてこそ価値がある」という言葉を目のあたりする体験はそん
なにできるものではないでしょう。しかもデジタル作品で・・・。

これは価値があります。どうしても技術的側面を伴うデジタル関連のクリエイ
ト作業で「う~む」と塞がって行きがちな感覚の殻がスパっと脱げるとでも言
いましょうか。手彫りの施された鴨居や窓枠、階段状の箪笥、狭いながらも粋
な吹き抜け、おおよそ時代錯誤に陥る町屋にデジタル作品が並ぶという一見ミ
スマッチに思える組み合わせが生み出す調和は実にクールです。

この町屋、いわゆる不良債権で、バブル時代に○○億だったものが○億になっ
たものの買手が付かない宙ぶらりんの物件だそうです。買手が付くまでのギャ
ラリーということで、一応早めに見に行っておいた方が良いかと思います。そ
して、作品を見た後にはぜひ裏と裏の2階を探検させてもらいましょう。蔵を
壊した廃材がなだれ込んでいる部屋、昔の家主が置いていった古~い白黒ネガ
等、手で触れて「うへ~っ」と思うものが散在しています。ギャラリーを含め
てここから受ける刺激体験がクリエイト作業に及ぼす影響は大きいですぞ!!

「デジラ創世紀」
5月23日から6月6日まで(日・月は休み)正午から午後7時まで
場所は阪急烏丸駅から南へ数分(京都市中京区東洞院高辻下ル西側)
殆ど廃屋なので電話はありません。地図は下記「d 学校」ホームページにて

「d 学校」 604-8222京都市中京区四条通室町西入ル一筋目上
ル観音堂町467 2F
Tel.075-253-2886 Fax.075-253-2887
http://amnet-park.com/d-gakko

【特別レポーターのプロフィール】
岩渕泰治
1966年生まれ。
1989年大阪教育大学小学校社会課程卒業。
CG-Artist!? CG-Illustrator!? JazzDrummer!?
デジタルイメージ会員
あっ!! っと思い突然Macを購入してフォトレタッチによるCG制作を始めた
瞬間、阪神大震災で家の中がシャッフルされる。こたつの上のMacは無事
だったため、余震におびえながらも制作を続行。MdNからPhotoshopの達
人に祭り上げられたりしながら現在に至る。本業はなんだっていいでしょ。
MIDIを使った誰もやっていないタイプのWebドラム講座を
<http://www.asahi-net.or.jp/~dx8y-iwbc/drums/drums.html>にて公開中。
↑インターネットウォッチのダイジェストニュースにも載ってたなコレ。
<http://www.asahi-net.or.jp/~dx8y-iwbc/>←こっちはイラストCGのページ。
E-mail :

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「大手コンビニが衛星回線を使用」

ある大手コンビニが構築しているネットワークでは、マルチメディア技術がふ
んだんに使われている。先般の講演会で発表されたところでは、多彩なマルチ
メディア・コンテンツをネットワークで各店舗(コンビニ)に送信するため、
ついに衛星回線の使用に踏み切った。

今までの同社のネットワークではISDN回線を使用していたが、「マルチメディ
ア・コンテンツを配信するには、これでは不十分」という見解に達した。マル
チメディア・コンテンツの配信では衛星回線が主力(配信専用)となり、従来
のISDN回線(双方向通信)はそれを補足する役割とした。これで日本全国に展
開している同社の各店舗にマルチメディア・コンテンツを配布できる。

マルチメディアを使うには、それなりの理由がある。彼らはマルチメディア技
術を使って、何をするのか。従業員の教育は当然のこと、各店舗での商品陳列
例など、各店舗にあるモニターに表示される情報の多くにマルチメディアでの
表現が使われている。ここでは、情報の受け手への配慮(分かり易さの追求)
がマルチメディアを選択した理由である。

一方、情報の収集、発信手段としてのマルチメディアもある。店頭で従業員が
扱うターミナルから音声入力する。こうしたのは従業員のデータ入力を支援す
るため。音声での入力、手書き入力も可となれば、入力の手間がずいぶん軽減
される。そうすることで、より新鮮な情報、ノウハウが集まる。

今までは 「コンピュータの使い方を覚えてくださいね」と言っていた。それは
ユーザーが努力して、コンピュータに近づいていた時代。しかし、これからは
「コンピュータがユーザーに近づく時代」という。そのための手段がマルチメ
ディアである。多くの人間が営業、経営に関わる世界には、多くの人間が参加
できるシステムが必要。そのためには「システム(コンピュータ)が易しくな
らなければ」という発想が根本にある。

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■イベント・情報

●立花ハジメ「アンビエント・プラネタリウム」

名古屋パルコ「アストロドーム」は直径20mのドーム状スクリーンにプラネ
タリウム&アストロビジョン(70mmフィルムによる全天周映像)マルチイメー
ジシステム、マルチサウンドシステムにより、数々のエンターテインメントを
提案する音と映像空間です。

従来、プラネタリウム番組を中心に、映像上映や映像イベント、詩の朗読や芝
居、ライブ・コンサート、ダンスパフォーマンス等、幅広く活用し運営してお
ります。

今年98年、さらに「プラネタリウム」という枠を越え、ソフトだけでなく空間
そのものを生かした提案をめざし、第一弾「リラクゼーションタイム」に引き
続き、プラネタリウムを使ったインスタレーション(空間演出)として、立花
ハジメ氏を起用、音と映像をフルに生かした作品展を開催いたします。

彼のイメージ世界と高度なプラネタリウム演出の融合ができるアストロドーム
ならではの「限定個展」なのです。(他地方での予定はございません)

□内容
無限の広がりを見せる宇宙空間に、タチバナ・ハジメがイメージした、タイポ
フェース、グラフィックデザインの記号や文字、ブラックホールや、地球の映
像のコラボーレーションにより、闇と星とデザインの世界を演出。そして、エ
レクトリックピアノ(ウーリッツア)の音色が映像と合体させた立花ハジメ作
品を、アストロドームでなければ不可能な上映会としてご覧いただけます。

□期 間:98年6月20日(土)~7月12日(日)

□開演時間(時間制) 
 平 日 13:00/15:00/17:00/19:00
 土日祝 11:00/12:00/13:00/14:00/15:00/16:00/17:00/18:00/19:00
 (上映時間 約35分)

□会 場:名古屋パルコ東館8F アストロドーム
     (名古屋市中区栄3-29-1)

□入場料(税込):当日券800円(アストロドーム受付にて発売)
         前売券700円(6/5よりチケットぴあにて発売)

□主 催:名古屋パルコ/アストロドーム
□企画・制作:立花ハジメデザイン
□協 力:ZIP-FM / (株)フォーライフレコード/東芝EMI(株)
□お問い合わせ:名古屋パルコ 営業部 高木 TEL 052-264-8101
        アストロドーム    加藤 TEL 052-264-8311
E-MAIL:

連絡可能時間:名古屋パルコ・営業部 11:00~18:00
アストロドーム 11:00~19:50

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■本日のTIPS/3Dアプリケーション編
 【日刊・デジタルクリエイターズ】では毎日クリエイティブ関連のアプリケ
 ーションのTIPSを掲載していきます。
 TIPSの難易度は、5段階で★印を文末に付けています。
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●StrataVision3D Ver.5.0編/「シェイプの入れ替え」

シェイプを使い、複雑なモデリングを効率よく行うことができます。
街のデータなど同じ形状のオブジェクトを多数配置する場合、制作過程では位
置合わせのために同じ大きさの単純な形状(例えばボックス形状)のシェイプ
を配置しておきます。街のレイアウトにあわせて配置を行い、作りこまれた本
データのシェイプと入れ替えるのです。

[シェイプ]→[選択範囲の入替]で選択したシェイプを他のシェイプに置き
換えることができます。

シェイプの中にシェイプを入れることでさらに複雑な入れ替えができますが、
あまり複雑にすると、爆弾と直面することも・・・・・(笑)。

★★(松岡アキラ)

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0038 1998/05/26発行
発行社  タワーズ株式会社
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     TEL:06-231-1011 FAX:06-231-0838

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

情報提供はこちらまで 
           担当:濱村和恵
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