[0127] オンラインジャーナル「本コ」の創刊発表会に行った

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0127 1998/09/15発行
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●オンラインジャーナル「本コ」の創刊発表会に行った
 火曜日担当:柴田忠男

●イベント・情報
 ◎イラストレーターズ・ナイトvol.2

●本日の懺悔「敬老の日を忘れていました」



オンラインジャーナル「本コ」の創刊発表会に行った
火曜日担当:柴田忠男
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ちょっと前の話になるが、8月24日に銀座の大日本印刷gggの上でオンライン版
「本とコンピュータ」の創刊発表会があった。

昨年7月に創刊された季刊「本とコンピュータ」のオンライン版が出た、と思っ
たらじつは別の媒体であった。オンライン・ジャーナル「本とコンピュータ」
という。

文字・印刷・活字本・電子本・流通などのかかえる問題を、「印刷物の未来」
という視点から考えていく、といえば季刊「本とコンピュータ」と同じではな
いか。根は一緒だが、さらに世界規模に議論を広げるために、日本語・英語の
バイリンガルにしたところが確かに違う。紙版とオンライン版は、それぞれの
メディアの特性を生かしつつ、連携して編集される、という。

オンライン版の編集部の人と話をしたが、「紙版とは隣り合って仕事をしてい
るが、競合誌であると思う」と言っていた。その心意気やよし。

だからなのだろうか、不思議なことにオンラインジャーナル「本とコンピュー
タ」と、紙版「本とコンピュータ」のホームページ(あるんですよ、ちゃんと。
編集後記と目次程度しか情報はないけど)がリンクしていない(9月12日現在)。
紙版のホームページから直接オンライン版には飛べない。行く先は大日本印刷
のホームページしかない。

だが、この大日本印刷のホームページは結構面白い。「PHOTOBANK」は報道写真
データベースの無料検索ができる。これは毎日新聞社が保有する戦前・戦後の
報道写真約10万点を検索できて、購入の申し込みも可能だ。さっそく「大鵬」
と入れたら、スピードはトロいもののお目当て画像は出てくる。「ヒンデンブ
ルグ」と入れると有名な炎上写真が出てくる。保存フォーマット、画像のサイ
ズなどの情報も出てくる。「黒沢明」は6 件あった。ををを、いつまでも遊ん
でいるわけにはいかん。

オンライン・ジャーナル「本とコンピュータ」にアクセスする。こっちの目次
には「紙版『本とコンピュータ』のこと」という項目があるが、ここでも紙版
ホームページとはリンクはされていない。

オンライン版の本文は行長も適当な33字で、読みやすい。じつに読みやすい。
全角あきなら、わたしも「月刊アイピーネット」で試したが、それと同じだ。
こっちは、全角空きではなく、どうやらスタイルシートを用いているらしい。
アートディレクターの平野甲賀さんは「明るく、だれでもが参加できるような、
壁新聞か学級新聞のイメージでデザインした」と語る。

ほとんどカラーは使わない。モノクロのイラスト、写真もモノクロ、マルチメ
ディア的要素なし、インタラクティブ性皆無。この徹底したストイックさがあ
る種快い。対極はオンラインマガジン「WIRED」の色彩ギンギンの派手派手デザ
インである。こっちも面白いけど、読みにくいことおびただしい。ふたつを連
続して見てみると、その画面上の表現の落差にはあきれるものがある。どちら
も大企業の無料のサービスで、超金喰い虫であるというのが共通しているが、
本コの方が断然ビンボーくさい。

「本コ」は、これでも十分読みやすいのだが、T-Timeに持っていって開くと、
もっと読みやすい形で一瞬に展開する(当たり前だ)。ところで、T-Timeで英
文はどう見えるのか。もちろん、横組みはきれいな横組みだ。縦組みを指示す
ると、たしかに縦組みだが、首を90度傾けなければ読めない組みになって表示
される。面白い。

英語版が充実しているのが、このジャーナルの特徴だ。最初からバイリンガル
を採用したことが、刊行が遅れた理由の一つであるという。世界標準となって
いる英語版を出すことで、英語圏はもちろん、英語を理解するアジア圏の人に
も読んでもらえるように作っている。

その翻訳では、たんに訳すだけではなく、さらにわかりやすく伝えるためにカ
リフォルニアのバークレーの編集室で相当に手を入れている。このジャーナル
の英語の質は相当に高いということだ。

日本語版と英語版のデザインはほぼ同一だ。そして、筆者名の表記がじつに正
しい。粉川哲夫はKogawa Tetsuo なのだ。これは国内での表示語順にするとい
うルールである。姓と名をひっくりかえすという面妖で恥ずかしいスタイルは
誰が決めたのかしらないが大嫌いで、わたしもかつて紙版のデザイン誌を作っ
ていたときは表示語順で押し通した。インターナショナルなジャーナルの、こ
の氏名表記は見識があると思う。

「外字はどうしていますか」という鋭い質問があがる。本文では「トウ小平」
とあり、(注)としてその文末にグラフィックで正式の文字がでる。「深セ
ン」という表記もある。しかし、外字を用いずにグラフィックで処理する方針
であるという。

「購読料は無料で広告もない。運営の経費はどうしているのか」と質問が続く。
我々の最も知りたいことである。回答は簡単「大日本印刷が出す」である。情
報筋によれば、もう編集部のいいたい放題で、最新鋭の機材がバカスカ導入さ
れているという(未確認ですよ)。

これから11月までの3カ月間を実験期間として随時手直し、更新を続け、12月か
ら月刊として定期刊行化するという。この余裕。なんといううらやましいプロ
ジェクトであろうか。しかも、編集長の室謙二氏は言う。「たくさんの人に来
てもらいたいとは思わない。本とコンピュータの問題意識を共有する人に来て
もらえればよい」

嗚呼、ビジネスとはかけ離れて、編集三昧の環境、うらやましくないといった
ら嘘になる。よほど、面白いものにしてもらわんとなあ。とはいえ、無料なん
だから、文句言えたスジアイではないのかな。でも投稿を重要視して、内容に
反映していくとのことなので、やはりいろいろ言ってやろ。

オンライン・ジャーナル「本とコンピュータ」
http://www.honco.net/
季刊「本とコンピュータ」
http://www.dnp.co.jp/jis/honco/index.html

【柴田忠男】しばた・ただお
編集三昧を夢見ているが、部活や家事にも忙しい。「日経01」「イメージング
ビジネス」に掲載された。キヤノンのSOHO関連の人に取材される。「本とコン
ピュータ」6号に「3回目のオンラインマガジン」というコラムを書いた。「本
とコンピュータ」の編集長、津野海太郎さんが浦和市に転居してきた。私の家
とは京浜東北線をはさんで反対側だ。いま、本を読みながらハイスピードで歩
いている不思議なおじさんのことが浦和市民の間で話題になっている。

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■イベント・情報
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イラストレーターズ・ナイトvol.2
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昨年3月に開催して大好評のイラストレーターズ・ナイトが帰ってきた。
イラストレーターズ・ナイトとはいったい何?
簡単に言えばイラストレーターがDJするクラブイベントです。

イラストレーターには音楽好きがかなり多く、またDJ経験者も多いので、お
遊びでクラブDJごっこをやろうってものです。

普段はあまり会うことのないイラストレーターとも身近に接することができ、
その人の音楽の趣味趣向も分かる。そして単純にクラブとして楽しんでいただ
けたらというものです。

ライブペインティングなどは全くありません。純粋なDJイベントですので、
まあ、踊りに来てください。たぶんハウスありテクノありアンビエントあり、
ラウンジに70年代ロックンロールもあります。音楽の傾向は全くムチャクチャ
になると思いますよ。

place 港区六本木3-15-24 桃源社第二ビル6F Bless(03-3408-1901)
open 20:00~ start 22:00~
dj 伊藤桂司 ヒロ杉山 藤田新策 薙野たかひろ
live over tone
charge 2000円(1ドリンク付き) 

情報提供 隔月刊「イラストレーション」編集部 吉田 03-3263-3518

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■本日の懺悔「敬老の日を忘れていました」

KNN神田です。
本日、関西空港に到着してから、帰国のごあいさつをお世話になっている方々
に入れたところ、どこも電話口にあらわれず、事務所に電話しても、誰もでま
せん。日本の電話のかけかたが変わったのか?06の前にもうヒトケタ足すのか
と思わず疑ってしまいましたが、本日は祝日だったんですね。神戸行きのバス
の中で、若い鼻ピアスの新婚カップルに今日は何の日ですか?って質問すると
「多分、建国記念日?」という答えが…あれは確か…。

フランスでスラれた時に、間に合わせで買ったスケジュール帳では、祝日がわ
かりません。会社員だったらおもわず、会社へ出勤しているところでした。し
かし、SOHO者にとっては、祝日なんてまったく関係ないんですね。

しかし、祝祭日ってお国柄をよーくあらわしています。イスラエルでは、毎週
の土曜日が安息日で、金曜日の夕暮れはまるで大晦日のようにあわただしく、
土曜日は元旦ってな感じでした。土曜日にタクシー使うといい顔されませんで
した。日本の日曜日とはかなり違っています。イスラム圏では金曜日が日曜日
だそうです。エジプトでは1月には、断食が1週間おこなわれたりするそうです。

祝日もなんらかの意味があるのですから、本日は、目上の人を尊敬したいと思
います。しかし、27才宣言したもんだから、年下の目上の人がやたらと多い
今日この頃…。
デジクリスタッフ最年少かな?ところで濱村さんはいくつなんだろう?<神田>

●え? 当然78歳。敬うように(笑)!! おほほ~。<裏番長・濱村>

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■今日は、休日バージョンで縮小版をお送りしました!

イメージングビジネスに、めちゃくちゃ機嫌の悪そうな顔が掲載されてしまっ
た・・(汗)。普段からあんな怖い顔しているんだろうか・・。ちょっと考えね
ばなるまい・・。もちろん編集長の3人も写ってます。ASCII24の中野さんが、
知性派って感じでかっくいい! ネットだとお顔を拝見する機会なんてないので、
写真を見つけて、なんか嬉しかった~。

やはりメルマガ・ニュースは、これからの時代に必要なメディアですね。もっ
と本腰入れないと生き残れないかもしれないですけれどもー。「本コ」うらや
ましやー! でも、皆の協力の熱さは知らないんだよねぇ(ハート)。経営参加者
の皆様、ありがとうございます~。 <裏番長・濱村>

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

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 担当:濱村和恵

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