[0139] ミーハー的だからおもしろいWebzine

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0139 1998/09/29発行
http://www.dgcr.com/
情報提供・投稿はこちらまで mailto:hamamura@dgcr.com
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●「ミーハー的だからおもしろいWebzine」
 火曜日担当:柴田忠男

●本日キャッチしたコンピュータニュース関連

●イベント・情報
 ◎ディジタル・イメージ北九州展開催



「ミーハー的だからおもしろいWebzine」
火曜日担当:柴田忠男
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「のんぶる」とはナンバー、つまりページの意味。業界では「ページノンブル」
という(同じ意味を重ねて使っているが、昔からへんだなーと思っていた)。
その「のんぶる」を書名とする、オンラインマガジン(Webzine)が読書人の
間で静かな人気だ。

創刊は今年の1月20日、7月にリニューアルされて現在の姿になった。本や雑誌
の舞台裏、編集長インタビュー、雑誌制作ドキュメンタリー、本屋さんの楽し
み方、などが特集企画だ。

編集長インタビューで出てきた雑誌は「Vジャンプ」「25ans」「歴史読本」
「電撃B-magazine」「週刊ベースボール」「ホームページマガジン」「旅の手
帖」「BART3230」「たまごクラブ」「ラピタ」などである。編集長からじっく
り編集の極意をうかがうという企画だ。

最近では「ラピタ」の岩本敏さん。「『BE-PAL』『サライ』『ラピタ』を熱心
に読む人は会社では出世しない。でも人生では勝てる」という岩本氏の話は面
白いぞ。「これら3 誌は読めば読むほど労働意欲の減退する雑誌」、妻や子か
ら取り残された男が「一人で趣味を全うするために読む雑誌」「読めば読むほ
ど浪費癖がついていく」(!)

岩本氏の話から(彼とは同年齢だ。「ボーイズライフ」愛読者だ)編集をする
上でとても大事なことを知った。というか、知ってはいたが、確認できた。そ
れは「自分の気に入ったものだけを記事にしたい」ということ。

自分ではあまり好きではないが、きっと読者が読んでくれるだろうと思って作
ると誰も読まないかもしれない。まず、編集長自身が読まない。「作り手が本
当に自分たちが読みたいと思って作っているかどうかは誌面に現れますから、
想像で企画を考えたり、想像で記事を作るなと」編集部員に毎日のように言っ
ているという。

岩本氏のインタビューはとてもイイ。じっくり読んだ。オンラインでこんなに
一字一字追って読んだのは久しぶりだ。編集者として元気が湧いてくる話が
いっぱいだ。自分だけが面白いと思って作る雑誌をまたやりたいものだ。構成
や文も、とてもうまくまとまっている。

「雑誌制作ドキュメンタリー」では、「航空ファン」「太陽」などが、「本や
雑誌の舞台裏」では文春の夢枕貘担当者やデザインのアレフ・ゼロの丸山眞知
子さんらが、「本屋さんの楽しみ方」では青山ブックセンター本店などが出て
いる。どれも充実した記事だ。

で、このマガジンの版元はなんと共同印刷。日本で3番目に大きい印刷会社だ。
大日本印刷は「本コ」の紙版とWeb版を持つ。凸版印刷は、「WIRED」紙版をサ
ポートしていたが、さきごろ撤退した。では、なぜ印刷会社が無料のWebzineを
発行しているのだろうか。佐々木均@のんぶる編集長に聞いた。

□印刷会社がWebzineを出版する理由はなんですか?

■広義に言えば、(いろいろな)情報を印刷する「紙」媒体の次にくるであろ
う「電子」媒体に対しての準備です。狭義だと、ホームページ制作に端を発す
るデジタル制作のノウハウ獲得と実際の見本作り。および新規開拓用の仕掛け、
またはツールそのもの。さらなる表現形態として動画へのステップのためにも。
というあたりです。

■しかし、個人的な取材の原動力は、この本やこの雑誌はどうやって作られた
のだろうか、ということが知りたい、という好奇心です。また、編集のプロに
会いたい、この雑誌をつくっている編集長に会ってみたい、という若干ミー
ハー的な感情もさらなる後押しをします。

□読者はどういう人か? 反応はどうですか? 

■読者は昔から本や雑誌が好きで、活字を好きな人が多いと思います。という
とあまりにもありきたりですが、要はモニター上でも文字を読むことをいとわ
ない人たちだと思います。作家の熱烈なファン層は、多媒体から情報を得るよ
うに、ホームページも情報源としているのでしょう。

■それはゴミ情報も多いのですが、大資本を必要としない出版形態としての
ホームページの中に、自分(たちしか知らない)だけの素敵な情報を見つけら
れることを知っているからでしょう。これは、小説が映画化されてその原作を
読むようになり、その作家のファンになる方も含めてです。そして、ここの反
応が一番濃いです。今まで黒子になっていた編集者たちの声が聞けておもしろ
いという反応が圧倒的に多いです。

好きな人が好きなテーマで作っているから面白いのだ。印刷会社の中の本好き
の人達が自分の興味に基づいて、素直に作っているから読者の共感を呼ぶのだ。
先の、岩本氏の話と符合する。紙版の雑誌では、広告が入らないだの、何部売
れないと商売にならないだの、こういう特集すれば売れるだろうかとか、いろ
いろな悩みや迷いを抱えるものだが、とりあえずそういう制約がないところで
作っていると、こうも自由で楽しいものができるのである。

じつは、佐々木均@のんぶる編集長(は面識がないが)の上司の方を、知って
いる。どうか、アクセスをもっとふやせだとか、取り引きに有効だからこの雑
誌を取材しろだとか、紙媒体の業界誌みたいなことは一切いわないで、今後も
おおらかに自由な企画で編集させてやってほしいと思う。言わずもがな、では
あるが。

で、本好きのデジクリしょくん、「のんぶる」をブックマークしましょう。
本と雑誌のメーキング情報誌Webzine「のんぶる」
http://dcc.kyodoprinting.co.jp/nonburu/

【柴田忠男】しばた・ただお 
「ボーイズライフ」を知っているデジクリ読者は皆無だと思う。小学館からは
るか昔出ていた少年のための総合雑誌。内容はすっかり忘れたが、もしかした
らこの本との出会いがわたしの職業を決めたのかもしれない。酒井和歌子のグ
ラビアを切り抜いて大事に取っておいたのはこの本だったろうか。ああ、月日
のたつのは早いものである。

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■本日キャッチしたコンピュータニュース関連
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ソフト関連
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ピーシー)」11月20日発売。win対応
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●Win用 MirrorSite Ver1.8b1
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●Win用 Let's Draw V4.40
http://www.oec-net.or.jp/P/mika92/index.html
*グラフィックソフト

●Win用 Picture Exhibitor V2.80
http://www.oec-net.or.jp/P/mika92/index.html
*画像一覧管理

●Win用 ブックマークコンバータ NN<->IE Ver9.50
http://hp.vector.co.jp/authors/VA004964/kens03.htm
*ブックマークとお気に入りの相互変換

【強力!べんりDesse -Mac/Win最新ソフト情報と役立つリンク集-】
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秋です、食欲の秋、読書の秋、デジクリの秋.....(^^?
あなたにとってどんな秋ですか?

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■イベント・情報
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ディジタル・イメージ北九州展開催
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日本唯一にして最大のディジタルアーティストの団体であるディジタル・イ
メージが、ゴールデンウィークの東京、8月の夏休みに続いて、10月から来年
の3月半ばまで、北九州市小倉で北九州展を開催する。

タイトル ディジタル・イメージギャラリー1998-1999
主催   ディジタル・イメージ
協賛   不動建設株式会社 前田建設工業株式会社 新日本製鉄株式会社
期日   1998年10月5日~1999年3月 11時~19時
     休館日/毎週火曜日(祝日の場合は翌日)
会場   ラビットギャラリー
     メディアドーム内 マルチメディア体験館【アリスラボ】内 
     北九州市小倉北区三萩野3-1-1 メディアドーム北九州
     <http://www.mediadome.co.jp/>
     (展覧会の詳しい情報はまだ掲載されていない) 
        
出展者 
<静止画出品>村上佳明 大島宏文 武藤 修 久納ヒロシ 小笠原たけし 
大賀葉子 加藤俊明 倉嶋正彦 石川浩二 木村智博 横井由美子 
ラジカル鈴木 岩渕泰治 服部幸平 吉田光治 御竿佐知 山田博久 柴田敏明
竹久マサオ 梅地浩太郎 桑島幸男 中野博文  齋藤 浩 所 幸則 武田瑛夢 
ソネオカ太志 安斎順子 林 ノブ 飯田HAL 北古賀紀行 後藤 宏 
出淵亮一朗 菅原明彦 Rey.Hori 喜多見 康 岩井宣雄 トミオカサトシ 
安藤克昌 杉谷泰宏 高橋 晋 望月澄人 安井千博 橋本 聡 榎並憲二 
岡部タカノブ イシグロマサハル 松原浩司 
<映像出品>高橋信雄 大場康雄 森野和馬 笹原和也 中川佳子 
松浦季里(53名)

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

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 担当:濱村和恵

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Copyright(C), 1998 デジタルクリエイターズ
許可無く転載することを禁じます。
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