[0163] マヌケなプレゼンテーションはやめろ

投稿:  著者:



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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0163 1998/10/27発行
http://www.dgcr.com/      1998/04/13創刊
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●「マヌケなプレゼンテーションはやめろ」
 火曜日担当:柴田忠男

●主要サイト情報
 Microsoft/ Sun Microsystems/ Adobe Systems

●本日キャッチしたコンピュータニュース関連

●セミナー案内
「日本語の文字と組版を考える会セミナー」



「マヌケなプレゼンテーションはやめろ」
 火曜日担当:柴田忠男
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シーボルトセミナーズ東京が終わった。今年は池袋サンシャインシティだった
ので、毎日通うのには楽だった。昨年の12月の幕張はつらいものがあった
(が、ホテルに連泊だったので実は楽だった。が、SOHOに帰ってからのメール
処理に数日を要した)。が、来年はまた幕張になる。

今年は、関係したコマがわずか三つだったのでとても楽だった。しかも、モデ
レータもやらず、実際に舞台でしゃべったのは最終日のJPC特別セミナーだけ
だった。

まず、「日本語フォントの現状」というカンファレンスは、フリー編集者の太
田温乃さんにモデレータを押しつけた。この内容は、「日本語の文字と組版を
考える会」9 月セミナーの改訂版だったから、スピーカーも楽だった(と思
う)。ほぼ満員の盛況だ。

ただ、最後の質疑応答で一人の参加者から「予告と内容が違う」と抗議された。
予告のプログラムではもっと広範囲を扱うと(私が)書いておいたので、確か
に約束違反ではある。太田さんが素直にあやまって収まった。

チュートリアル「日本語組版原論・縦組み編」は府川充男さんにすべてお任せ。
ここは超満員、椅子席を作って凌ぐ。ところが、プレゼンテーションするマシ
ンに不具合が発生し、回復するのに制限時間90分の半分以上を要した。その間、
メモを見るわけでもなく、府川さんはずっとしゃべり続けたのだからすごい。
回復しなかったらどうしようと、こっちは気が気じゃなかったが。

しかし、本番でマシンがいうことをきいてくれないケースが、少なからずある
のは、どうしてなのだろうか。晴れ舞台ほどマシンがイジワルする。慎重にリ
ハーサルして、万全の態勢で臨んでも、おかしなことが起きる。私もそういう
目にあったことがあるが、たちまちリズムが崩壊して、話があらぬ方向に走り
出して収拾がつかなくなる。

最近のプレゼンテーションではOHPは姿を消したようだが、プロジェクタで投影
するケースは多い。だが、単に講演内容の見出しが羅列されているだけという
のが圧倒的だ。しかも、同じものはプリントして配布されているのだ。

これはどういうつもりなのか。部屋を暗くして、レジュメを投影しながら講演
するというスタイルは外国流なのだろう。一見、かっこいい。だが、実用性か
ら言えば、明るい部屋でプリントのレジュメを手元に講演を聞き、大事なこと
はメモできるという環境の方がいいに決まっている。

思うに、これはスピーカーだけが楽なのだ。モニタのレジュメを見ながらしゃ
べればいい。演台で、聴衆と正対して、なるべく原稿を見ずにしゃべるという
スタイルはなかなか難しいものがあるが、暗い部屋でモニタ相手ならアガルこ
ともないし、聴衆とはモニタをはさんでいるから顔や手元は見えない。

わざわざ部屋を暗くしていただくほどの内容ではない。ばかばかしい。暗くな
れば眠くなる。眠ってしまうと、交通費を使って、高い参加費を払って来たの
が無駄になる。

動画だとか、印刷できない内容だとか、色を使ってわかり易くした図版だとか、

そういうもの以外はプロジェクタ使用をご遠慮願いたいものである。講演内容
の見出しを並べただけのプレゼンテーションツールだったら、主催者側はス
ピーカーのセンセイに注意したらいい。次のシーボルトセミナーズではどうな
るか、少なくとも私はこの点は発言したいと思っている。

●しばたただお シーボルトセミナーズ東京のトラックリーダー・カウンシル
の一員。プログラムなどにいつも似顔絵で登場するが、これがよく似ていると
評判。だから、ヘアスタイルも黒い服装も変えるわけにはいかない。元同僚の
ユカワアツコというイラストレーターが、ただで描いてくれた。いずれお金も
うけしたらボーダイな原稿料を支払わねばなるまい。

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■主要サイト情報
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Microsoft/ Sun Microsystems/ Adobe Systems
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▽Microsoft
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Untrusted Scripted Paste 問題 (Cuartango 問題)の修正プログラムの配布
開始
http://www.microsoft.com/msdownload/iebuild/paste/ja/paste.htm

▽Sun Microsystems
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日本サン、Sun GigabitEthernet 2.0 製品紹介を掲載
http://www.sun.co.jp/products/hw/networking/sungigabitethernet/

▼Adobe Systems
~~~~~~~~~~~~~~~
GraphExpoにおいてAdobe、Afga、Fujifilm、Prepress Solutionsの各社がAdobe
のIn-RIP Trappingテクノロジーのデモンストレーションを行う。
http://www.adobe.com/aboutadobe/publicrelations/HTML/9810/981026.inrip.html

【▼担当 Hironori DOI】 mailto:h-doi@pop13.odn.ne.jp
http://www1.odn.ne.jp/happy/ (ImageStylerチュートリアル・サイト公開中!)
155号でお伝えしたStrata Vision3d 4.0の件で問い合わせが多かったので補足
します。あの記事のもとは米国Strata社( http://www.strata.com/ )で、参
照URLは http://www.strata.com/html/vision4.0.html です。
URLが分からなかった方はこちらにいってみてください。

【▽担当 山口 壮/ えむ】 mailto:PXX06120@nifty.ne.jp
http://member.nifty.ne.jp/yamaguchi/
米Microsoft社に対する反トラスト法違反訴訟の公判で、弁護士は専門的な概
念を裁判官に説明するのに相当苦労したようです。証人のNetscape社CEOジ
ム・バークスデール氏とMicrosoft社側の弁護士とのやり取りには、なんとも
言えぬ滑稽でちぐはぐな印象を受けます(笑)。
<スープとダイヤと独占と(法定でのやり取りの一部を掲載)>
http://www.hotwired.co.jp/news/news/1527.html

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■本日キャッチしたコンピュータニュース関連
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コンピュータハードや一般など
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●松下電器産業、PHS利用の無線LAN「PIAFS LAN STATION」12月1日発売
http://www.panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn981022-1/jn981022-1.html

ソフト関連
~~~~~~~~~~
●KDD研究所、「MPEG Edit Studio for Windows」と「MPEG Frame Finder」
Win95/98/NT対応。26日発売
http://w3-mcgav.lab.kdd.co.jp/mpeg/index.asp

●ダイナラブ・ジャパン、書体パッケージ「DynaFont ATM75書体バンドルパッ
ク」11月20日発売。1,000本限定。Mac版
http://www.dynalab.co.jp/

●Mac用 File Buddy 4.3.8
http://www.skytag.com/FileBuddy.stuff/fb_download.html
*定番ユーティリティー。前バージョンである4.3.7を使用されている方、早急
にバージョンアップを。

●Mac用 FinderPop 1.7.3J
http://www.imart.or.jp/~osamu/index.html
*コンテクストメニュー機能追加 日本語版

●Mac用 ForkBurn 1.0
http://www.bekkoame.ne.jp/~chime-ra/
*データフォークやリソースフォークを削除する

●Win用 ToClip Ver 1.68
http://www2s.biglobe.ne.jp/~t-susumu/toclip/
*テキスト入力支援

●Win用 ToClip LT Ver 1.01
http://www2s.biglobe.ne.jp/~t-susumu/toclip/
*テキスト入力支援

●Win用 CopyExt 2.02.2
http://www2.itjit.ne.jp/~h_tosh/
*エクスプローラー拡張ユーティリティ

訂正
~~~~
161号に記載された情報を訂正します。
【誤】
●Win用 窓の手 Ver4.21(Win95)
【正】
●Win用 窓の手 Ver4.13(Win95)
         ^^^^

【強力!べんりDesse -Mac/Win最新ソフト情報と役立つリンク集-】
mailto:joy@osk.3web.ne.jp
http://www2.osk.3web.ne.jp/~joy/benridesse/

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■セミナー案内
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日本語の文字と組版を考える会セミナー
http://www.pot.co.jp/moji/index.html
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独自の活動を続ける「日本語の文字と組版を考える会」の11月、12月のセミ
ナーの概要が発表された。以下は、同会からの情報。しかし、日曜日の午後に
毎回300人近くの勉強熱心な参加者が集まるとは、まだまだニッポンは安心だ。

■日本語の文字と組版を考える会第11回公開セミナー
「書体デザインを考える」

第10回セミナーで私たちは日本語デジタルフォントの構造と仕組みにふれた。
フォントを作るためのツールが普及し、多くの人が自分のフォントを作ること
ができるようになればよいのでは、との夢も語られた。でも実際、そんなこと
になれば第8回セミナーで難しさを知った文字コード問題じゃないけど「私の
字」にコードをふってほしいという声で収拾がつかなくなるんじゃないか、と
悩ましい。

結局、文字には通性と個性があって、コードはコミュニケーションという通性
のためにあり、書体デザインは個性がもっとひきだされてよいのではないか。
ということで、今回は、書体デザインを考え
てみることにした。お話をうかがうのは、書体デザインの分野でずっとお仕事
をされてきたおふたりである。

講師:小宮山博史(佐藤タイポグラフィ研究所)
  :鳥海 修 (字游工房)

日時:11月3日(祝)12:00開場、12:30-16:30
会場:シニアワーク東京(地下2階講堂)
   東京都千代田区飯田橋3-10-3(JR・地下鉄飯田橋駅から徒歩6分)
会費
:2000円(報告書作成・送付費含む)
人数:250名

■日本語の文字と組版を考える会第12回公開セミナー
「新しい読書」をめぐって----

副題は勝手に「意義と意地」としました。100億円規模の実験が開始される
「ブック・オン・デマンド」プロジェクトや、大手企業が実験的な出版と位置
づけて膨大なお金をつかっているWeb出版もありますが、ここに登場するのはプ
レイヤーの会社や組織はけっして大きくはないけれど、意義と意地を支えに大
きなうねりを巻き起こそうとしている痛快な活動です。「歴史を動かす志」と
言ってもいいかもしれません。講師は決まっていますが、内容は企画担当者が
これまた勝手な思い入れで書いたものです。正規版のご案内は11回の報告書で
掲載します。

講師:富田倫生(フリーランスライター) 
   インターネット図書館「青空文庫」運動の新展開
   萩野正昭(ボイジャー) 
   T-Timeで新しい読書の習慣を提案
   松本 功(ひつじ書房)
   小出版社が賭けるインターネットの可能性--書評HPと「投げ銭システム」
日時:12月6日(日)12:00開場、12:30-16:30
会場:シニアワーク東京(地下2階講堂)
会費:2000円(報告書作成・送付費含む)
人数:250名

申込方法:ファクスか電子メールで
「お名前とふりがな、電話番号とファクス番号、メールアドレス、報告書送付
先住所(自宅/職場)と新郵便番号」をお送り下さい。定員を超えた場合のみ、
お断わりのお返事をさしあげます。

問合せ先:「日本語の文字と組版を考える会」事務局
ファクシミリ:03-5496-9672/03-5229-8047
電子メール:HCC00672@nifty.ne.jp

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

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 担当:濱村和恵
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