[0323] デジタルグラフィティ??

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0323 1999/05/15.Sat発行
http://www.dgcr.com/      1998/04/13創刊
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前号の発行部数 12386部
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●デジタルグラフィティ??
 十河 進

●新刊案内
 『DTPWORLD』編集部 小木昌樹

●ニュース
 『日経マルチメディア』が『日経ネットビジネス』へ誌名変更

●現在募集中



■デジタルグラフィティ??
 十河 進(DG編集長)
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デジタルグラフィ(DG)という雑誌を始めて、6号まで出した。DGという誌名
を見てCG(カーグラ)みたいですね、と言われることがある。メーカーからの
新製品などのニュースリリースの宛名は、「デジタルグラフィティ編集部」と
か「デジタルフォトグラフィ編集部」とかが多い。

読者からも時々「デジタルグラフィティ編集部をお願いします」と電話がかか
ってくることがある。そんな時は、どうするか。いちいち目くじらたてるのも
大人げないので「はい、デジタルグラフィティ編集部です」と返事をすること
もある。

まあ、おおむね、「デジタルグラフィ編集部ですね」と相手の間違いをそれと
なく指摘し、「少々お待ちください」と言って保留ボタンを押す。数秒おいて、
再び受信ボタンを押し少し声を変えて「はい、デジタルグラフィ編集部です」
と答える。

しかし、デジタルグラフィという言葉は、造語だけに覚えにくいらしい。反対
にグラフィティという言葉はかなり浸透しているようだ。

グラフィティ、といえば「アメリカングラフィティ」だろうが、あの映画が制
作されたのは1973年のこと。もう26年も前になる。あの映画はかなり話題にな
ったが、マスコミ・ジャーナリズムが「グラフィティ」に違う意味を与えてし
まった。

graffitiは、落書き、いたずら書きのこと。辞書を引くと「公衆トイ
レなどのいたずら書き」とあり、間違われてうれしい言葉ではない。それに、
graphyとでは、綴りがまるで違う。

さて、グラフィティは日本では、あの映画のように昔懐かしい(その当時のヒ
ット曲などが流れて)というイメージを持つ言葉になった。だから「60年代ヒ
ット曲グラフィティ」などと使われる。我が社の「CMナウ」という雑誌でも、
時々「70年代CMグラフィテイ」などという特集タイトルが使われる。内容は懐
かしのCM特集である。

ことほどかようにヒット映画は、そのイメージと共に広く世の中に浸透してし
まうことがある。先日亡くなったスタンリー・キューブリック監督は様々な名
作を残したが、彼の「2001年宇宙の旅」は見ていない人も含めて、コンピュー
タに対するあるイメージを作ってしまったといえるのではないだろうか。

HALと名付けられたコンピュータが人格を持ち始め、人間に反乱を始めるとい
う物語は、コンピュータについてよく知られていなかった時代に、コンピュー
タに対しての決定的イメージを浸透させてしまった気がする(HAL のネーミン
グはIBM のスペルをひとつずつ前にずらしたものだと聞いたが、本当なのだろ
うか)。

パーソナルコンピュータが登場し、「ハッカー」なる言葉がアメリカから入り
始めた頃、ジョン・バダム監督の「ウォー・ゲーム」が公開される。1983年の
ことだ。

コンピュータ・マニアではない一般の人は、それを見て単なるコンピュータ・
マニアの少年が国防省のコンピュータに侵入できることが理解できなかったに
違いない。だが、特にアメリカ映画は、どんどんコンピュータをスクリーンに
登場させ始め、「スパイ大作戦」「インディペンデンス・デイ」などは、ノー
ト・パソコンがなければストーリーそのものが成立しない。

最近では、「ユー・ガット・メール」もそうだ。この映画を見て「私もEメー
ル始める」とのたまいながらiMACを買いに走った女性は数え切れないのではな
いだろうか。

僕はまだ見てはいないのだが、メグ・ライアンはパワーブックを使用し、トム
・ハンクスはIBM のシンクパッドを使っているという。映画ではマックがよく
登場する気がするのは、アップルがタイアップに積極的だからなのか。もっと
も、この映画はAOLがスポンサーだと思うけど。

ところで、現在しきりにスポットが流れているジュリア・ロバーツ主演の「グ
ッドナイト・ムーン」では、富士・ニコンのデジタルカメラが登場する。街に
貼ってある看板にはジュリアがそのカメラを持つショットがアップで入ってい
るし、テレビスポットの最後はカメラのアップショットだ。ペンタプリズム部
のNikonのロゴがすごく目立つ。ニコンのタイアップだろうか。

ジュリア・ロバーツの役が、ニューヨークの売れっ子のファッション・フォト
グラファーだそうだから、それらしいデジタルカメラを持たせたのかもしれな
い。しかし、富士DS-565/NikonE3s(ファッション撮影なら連写タイプだろう)
は、百万円近くはするが総画素 140万のカメラ。編集部の上松くんは「あのカ
メラでバシバシ連写して、雑誌の見開きくらいに使われるなんていう設定で出
てきたら嘘だよなぁ」と言っていた。

映画を宣伝に有効に使ったのはナチスである。宣伝相ゲッベルスもヒトラーも
映画ファンだったという。それから半世紀以上になるが、あまり状況は変わっ
ていないのだろうか。

【十河進 そごう すすむ】
昔、自転車の無灯火でお巡りさんにつかまり「名前は?」と訊かれたので「そ
ごうです」と答えたら「勤め先、訊いてんじゃない」と怒られたことがあるが、
デパートとは何の関係もない。25年前に玄光社に入り、月刊「小型映画」隔月
刊「フォトテクニック」などを経て隔月刊「ビバ・ビデオ」編集長。その後、
月刊「コマーシャル・フォト」副編集長の時に「プロフェッショナル・デジタ
ルフォト」を立ち上げ、現在は季刊「DG/ デジタルグラフィ」編集長。何かと
いうと、映画の話題にもっていく悪癖があり、本人も自覚している。
DG@genkosha.co.jp

・映画キ○○○の元同僚のソゴーさんは、原稿がなくて困ったときに頼りにな
る男だ。じつはこのテキストもだいぶ前に<保険として>書いてもらったもの
で、そのときはなんとかレギュラーさんが間に合ったので、とっておいた。テ
レビCMの話など、ちょっと時期的にズレているかもしれない。(柴田)

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■新刊案内
『DTPWORLD』編集部 小木昌樹
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デジクリ読者の皆さんこんにちは。『DTPWORLD』編集部の小木昌樹です。
『DTPWORLD』5・6月号が5月12日に発売になりましたので、簡単に内容をご
紹介させていただきます。

第1特集は「Photoshopでクールに決めよう!・グラフィック事始め」。Photo
shopを使ったコラージュ、テクスチャ、ロゴデザイン、カラー補正など、クー
ルにアートする方法を具体的な作例で紹介しています。また取材編として広告
やファインアートなどのプロフェッショナル・アートワークも紹介しています
ので、プロのテクニックを盗むまたとないチャンス! 初心者から中・上級者
までお読みいただける企画です。

第2特集は「QuarkXPress組版技能テスト」。Illustrator、Photoshop に続く
技能検定第3弾はついにレイアウトソフトの超定番、QuarkXPressの登場です。
今回は横組単ページ、横組見開き、縦組複数ページという3つの作例を用意し、
その中から問題を出すという実践的なテストになっています。問題は初級から
上級まで取りそろえていますが、結構難しいですよ。腕自慢のクオーク使いの
皆さん、ぜひとも挑戦してみて下さい。

ミニ特集は「新G3ユーザーたちの満足と不満足」。DTP やグラフィックユース
ではなにかと問題点が指摘される新G3マシンですが、読者アンケートをもとに
して、DTP &グラフィックで使うための問題点とその対策をまとめました。デ
ジクリでおなじみの笠居トシヒロさんの辛口コメントもありますよ。

その他、デジカメの新連載や好評連載企画、記事連動データやフリー&シェア
ウェアなどを収録したCD-ROMなど、今回も盛りだくさんでお届けする
『DTPWORLD』5・6月号は全国書店で好評発売中です。ぜひともお読み下さい。

・編集長の永田豊志さんに表紙について聞いた。「初夏の雰囲気を出したくて
ペンギン撮りに行きました。なんとなく、大貫卓也氏の「プール冷えてます」
的なイメージが欲しくて。ペンギンってうんこがいつも下痢っぽいんですよ。
ですから、バック紙をそのたびに敷きなおししなくちゃいけなくてたいへんで
した。個人的には前号の表紙よりもさわやかで気に入ってます」トノコト。し
かし前の号の超マヌケ面の犬には驚いたよなあ。(柴田)
・3年前、やっと知りたいことが書かれているDTP誌が出たと思った。前号は内
容が面白くて買った。ふと見ると「読者欄」に友達の名前が。G3が欲しくて延
々とアンケートに答えたが、締め切りまでに投函するのを忘れた。(ハマムラ)

http://www.wgn.co.jp/dtpw/

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■ニュース
『日経マルチメディア』が『日経ネットビジネス』へ誌名変更
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1995年7月の創刊から4年たつ『日経マルチメディア』は、6月15日発行の7
月号から誌名が『日経ネットビジネス』に変更される。同誌は「デジタル技術
を使って成功するビジネスを実現する」という視点で、事例に基づく情報を提
供してきた。
しかし、この4年の間、マルチメディアで扱うデジタル技術の柱のひとつだっ
たインターネットは、予測を超えたスピードで急成長した。これからの新しい
ビジネスや事業の成功には、ネット活用の視点が欠かせないことが明白になっ
てきた。こうした認識に基づき、同誌の記事は昨年後半から既に、インターネ
ットなど使った電子商取引(EC)や Webマーケティングの事例や具体的なノウ
ハウ、さらにネットビジネスに利用できるソフト製品やサービスの詳細に関す
る情報提供にシフトしている。編集内容に誌名を合わせて7月号から『日経ネ
ットビジネス』に生まれ変わる、ということだ。

http://www2.nikkeibp.co.jp/3Y-NMM/topics/index.html

・ずっと定期購読していたが、更新の振り込みをぐずぐずした結果、最近は読
まなくなった。この機に再び定期購読することにした。WEB から申しこむと1
カ月おまけプラス特別編集版『実録!ECサイト構築』がもらえる。(柴田)

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http://www.dgcr.com/etc/invite.html

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■編集後記(5/15)
・電撃文庫「月光魔術團」(平井和正)を読む。言霊つかい、お筆先にしては
かったるい内容で、泉谷あゆみのイラストもいまいちで(天才少女、といわれ
いた頃よりうまくなったが)何度も投げ捨てようと思ったが、終り頃にやっと
平井和正らしくなってきた。12巻買うことになるかも。(柴田)
・昨日仕上げた仕事の出来で、元請けもクライアントも凄く喜んでくれた。お
せっかいかな、と思いながらしたちょっとしたことで、ここまで喜んでもらえ
るなら嬉しい。WEBの仕事を独りでやっていると必然的にperlやperlによるcgi
を突っ込んで勉強しなくてはいけなくなるけど、これもまたパズルのようで面
白い。そうして、また一歩階段を上がったような気持ちになる。(ハマムラ)
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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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