[0407] 2000年以降の電子ブックの開発予測

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0407   1999/09/02.Thu発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 13923部
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 <iとかeとか………> 

●デジクリSPECIALコラム
 Seybold San Francisco Seminars速報
 2000年以降の電子ブックの開発予測
 水無月 実

●イベント案内
 World PC ExpoでCGフィルムショーを見よう!

●新刊案内
 お得な割引クーポン付き「出力ショップガイド1999-2000」

●検定試験ガイド
 〈文部省認定CG検定〉〈マルチメディア検定〉〈画像処理検定〉

●Webサイトオープン情報
 総合ECサイト「e-sekai(イーセカイ)」



■デジクリSPECIALコラム
Seybold San Francisco Seminars速報
2000年以降の電子ブックの開発予測

水無月 実
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今回は8月30日にサンフランシスコで開幕したSeybold San Francisco 99の話
題である。初日の注目はConference Keynote (基調講演)だが、「Vision of
The Future」と題された基調講演にはMicrosoft社技術開発副社長 Dick Brass
氏が登場した。

Dick Brass 氏は日本でも注目を集めている電子ブック「Electric Book」を取
り上げた。電子ブックの先駆けは古く1981年にRandom House社が開発した IBM
PCで見られる電子辞書である。その後、最も商業的に成功したSony社の「電子
ブック」も登場した。

しかし、その普及台数が増え、価格が急速に下がったのは、95年~97年である。
この間に読書端末を含めた電子ブックの販売価格は150,000 ドルから25,000ド
ルに下がり、総出荷台数は約1.5倍になった。

Microsoft社のDick Brass 氏はこの講演の中で、2000年以降の電子ブックの開
発予測を公開した。ここ数年は読書端末にはPCが使われ続けるが、2002年には
いよいよ600dpiの表示解像度をもつ専用読書端末が登場するという。その翌年
には1回の充電での連続表示時間が8時間、価格帯がモノクロで89ドルのもの
からカラーで899ドルになるという。

表示端末の進化はその後も続き、2010年には重さが8オンス、連続表示時間が
24時間になるというから楽しみである。

本格的に電子ブックが活躍するのは2006 年。このころにはスタンド型のKiosk
eBook が登場して、マガジンなど読書のコンテンツをそこから個人の端末にダ
ウンロードする時代がくるという。

それとともに、書籍の著者が自ら編集と出版、さらにマーケティングまでを行
う時代がくる。まさに、電子ブックが書籍の制作からその販売、流通までを変
革してしまうというわけだ。

その後、eBook をブックと呼び、今の書籍はペーパーブックと呼ばれるように
なるという。ここまでくれば、ちょっと御伽噺のようだが、Dick Brass氏達は
それが2018年と予想しているから、それほど先のことではない。

その予想を踏まえて、Microsoft社は電子ブック・ソフトウェア「MS Reader」
を公開した。発売は2000年である。「MS Reader」はPC のソフトウェアである
が、本のデザイン(レイアウト)を重視しており、表示は見開きで行われる。
また、スクリーン上で可読性の良いフォント「ClearType」が含まれる。

2日目に開催された展示会はまだ全部見たわけではないが、ここでの話題はや
はりApple 社がついに「G4」マシンを発表したことである。ここには処理速度
を早くする技術が含まれている。「G4」マシンと同時にApple 社は液晶の21イ
ンチモニターも発表している。液晶の大型モニターは、同じ大きさでも従来の
CRTモニターよりも大きく見えるから不思議である。

【みなつき・みのり】関西出身のライター。1990年初め頃からDTP の世界に入
り、現在はDTP、インターネット、マルチメディアと何でもあり状態。今回も、
メールは MMinatsuki@aol.comまで。

・現地から送られた速報第1弾(というと続報もあるのかも?)。(柴田)

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■イベント案内
World PC ExpoでCGフィルムショーを見よう!
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「日経CGメール配信サービス」の8月31日版に、World PC Expo のCGフィルム
ショーの詳細が明らかに、というお知らせが載っていた。これは、「World PC
Expo99」で同時開催される「シーグラ フ東京/フォーラム'99」のオリジナル
フィルムショーのこと。

それによれば、人間の超リアリズム表現で話題の「The Jester/パシフィック
タイトル/ミラージュ 」、デジクリでも神田さんのレポートで期待の超 SFX
「The Matrix CGI Reel /マネックス・ビジュアル・エフェクツ」、今年のア
カデミー賞作品「Bunny /ブルースカイ」など、デジクリさんは絶対見逃せな
い作品が並んでいる。

TOKYO ACM SIGGRAPH FORUM '99 FILM SHOW PROGRAM
Fiat Lux(カリフォルニア大学バークレー)PiNMeN(トリロジー)Dual Mode
Performance(クレイザー・ウォルザック・コンストラクション・カンパニー)
Ribena Cyberries(アニメーション・リサーチ)Tightrope (デジタル・ドメ
イン)Demo Reel(Rグリーンバーグ・アソシエイツ)Stray Sheep(リンクス)
Demo Reel(アニマル・ロジック)Demo Reel(クリック3X)Party from Final
Fantasy VIII(スクエア)The Jester(パシフィック・タイトル/ミラージュ)
What Dreams May Come(POPフィルム)My Little Alien(ソニーピクチャーズ
イメージワークス)Demo Reel (セントロポリス・エフェクツ)鉄コン筋クリ
ート(トリロジー)First Union : "Launch"(インダストリアル・ライト&マ
ジック)Word Up(ザ・ミル)Feature Reel(リズム&ヒューズ)Bunny(ブル
ースカイ)Stuart Little(ソニーピクチャーズ・イメージワークス)Bjork:
All Is Full Of Love(グラスワークス)The Matrix CGI Reel(マネックス・
ビジュアル・エフェクツ)Fishing(パシフィック・データ・イメージ)

上映は毎日夕方5時半から国際会議場で(11 日土曜日のみ午後3時半から)。
10日(金)はほぼ満席。それ以外の日は、当日券で入場できるという。入場料
1000円は異常な安さといってよい。

なお、9日午後1時から開催されるヨーロッパの若手CG 作家たちの作品集「ヨ
ーロッパフィルムギャラリー」は、満席でいったん事前登録を中止していたが、
会場を変更して募集を再開している。このギャラリーも必見。参加費は2000円。
申し込みは以下。

http://wpc99.nikkeibp.co.jp

・おすすめです! こんな値段で見られるなんて。(デジ栗)

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■新刊案内
お得な割引クーポン付き「出力ショップガイド1999-2000」
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デジクリ読者の皆さんこんにちは。DTPWORLD編集部の小木昌樹です。8月19日
にDTPWORLD別冊「出力ショップガイド」を発刊致しましたのでご案内させてい
ただきます。

内容はタイトルどおり、北海道から沖縄まで全国主要サービスビューローやビ
ジネスコンビニ約210 店舗をエリア別に編集し収録したガイドです。といって
も単にショップを紹介したムックではなく、皆さまのショップ選びのお供にな
るよう、工夫をこらして編集しました。

例えば、いつも同じショップを利用しているけど、やっぱり他店の出力価格や
使用機種も気になるなぁという方も多いのではないでしょうか? このガイド
では掲載ショップすべてについて主なサービスの出力代金と使用機種を掲載し
ていますので、比較検討が可能です。さらに、出力ショップ利用の際に使って
いただけるよう、最大50%オフという割引クーポンをつけました。

記事面では、DTP 初心者の方のために「賢い出力ショップ利用術」と題し出力
ショップの主なメニューを紹介したり、初めて出力ショップを利用する際の心
得やお作法などを事細かに解説しています。ショップ選びの際に、出力依頼の
際に、是非とも活用していただきたい1冊です。定価は2,200 円。全国書店で
好評発売中です。

・まったく、、、まめな編集部ですねえ! 次から次と。(デジ栗)

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■検定試験ガイド
〈文部省認定CG検定〉〈マルチメディア検定〉〈画像処理検定〉
1999年度後期受付スタート!! 出願期間 9/1~10/8 1級/2級/3級
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<以下は主催者情報>

1999年度後期のCG検定等の願書受付が9月1日より始まります。高校でも2003
年から「情報」というマルチメディアの科目が必修になり、この分野は教育機
関だけでなく、一般社会人を含めたあらゆる層で注目されているようです。
「キャリアアップ」「自分自身の実力確認」「夢の実現」のために… あなた
も、これらの検定を活用してみてはいかがでしょうか?

[後期日程]
試験日 11月28日(日)
出願期間 9月1日(水)~10月8日(金)

[各検定の概要]
各URLでは今年度の前期試験の問題や解答などを見ることが出来ます。

<文部省認定CG検定>
CGを扱う技能と表現力向上を目的とした検定
http://www.cgarts.or.jp/CGtest/CGtest.html

<マルチメディア検定>
デジタル情報でのコミュニケーション能力の向上を目的とした検定
http://www.cgarts.or.jp/CGmmtest/CGmmtest.html

<画像処理検定>
デジタル画像処理能力の向上を目的とした検定
http://www.cgarts.or.jp/CGiptest/CGiptest.html

*各々の受験案内はPDFファイルでダウンロードすることができます。
[申し込み方法]
・受験案内の郵送を希望される場合は、
1.受験予定の検定、2.お名前、3.住所、4.電話、5.E-mail、
6.勤務先/通学先を明記の上、メールしてください。(無料)
mailto:exam@cgarts.or.jp

・下記のwebサイト上で簡単に受験予約ができます。(個人受験のみ)
http://www.cgarts.or.jp/CGkentei/CGkentei5.html

・10名以上で受験される場合は団体受験登録や会場登録ができます。
「団体受験・登録会場実施案内」をご請求ください。
[問い合わせ先] 
CG-ARTS協会 検定実施センター 〒104-0031東京都中央区京橋1-11-2
TEL:03-3535-3501 FAX:03-3562-4840
mailto:exam@cgarts.or.jp
http://www.cgarts.or.jp/

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■Webサイトオープン情報
総合ECサイト「e-sekai(イーセカイ)」
http://www.e-sekai.com/
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(株)アスキーイーシーは、総合EC サイト「e-sekai(イーセカイ)」を9月
1日にオープンした。「サービスガイド」によると、「e-sekai は、これまで
インターネット上に分散していた「WWW サーチ」「コンテンツ提供」「オンラ
インショッピング」の3大サービスを完全統合し、インターネットに、本当に
安全で、快適で、そして楽しい、“いい世界”を創造します」ということだ。

「WWWサーチ」では、世界最大級の検索エンジンAltaVista Search を搭載、日
本のユーザー向けにインターフェイスを改善している。さらに「WWWサーチ」
「コンテンツ」「オンラインショッピング」を有機的に統合することにより、
同一のユーザーインターフェイスでe-sekaiのニュースや記事、 商品カタログ
といった異なるデータベースの横断的な検索を実現している。

「コンテンツ提供」では、当面パソコン、本、音楽、クルマ、映画、スポーツ、
トラベルの7チャンネルを中心に最新情報を独自の視点で編集して提供する。

「オンラインショッピング」には100 万点以上の商品をラインナップ。多彩な
販売形態、決済方法に柔軟に対応するシステムにより高い利便性・信頼性を確
保し、国内最大級のオンラインショッピングを実現している。さらに e-sekai
では「AltaVista Search」や「商品カタログ専用検索」から目的の商品を探す
ことはもちろん、e-sekai内の 記事やニュースで紹介された商品が、その場で
買えるワンストップ・オンラインショッピングを可能にしている。

細かく解説しようと思ったが、サイトが大きすぎてよくわからない。実際に訪
れてあちこち見て回ることをおすすめする。「協力パートナー」を見るとそう
そうたる大会社がぞろぞろ。

http://www.e-sekai.com/

・ここのサーチが強力。自分の名前を入れて検索したら36件あった。わけわか
んないのもあるが。おまけに、生命保険関係の本を2冊も書いていることがわ
かった(笑)。みんなもサーチで遊んでみよう! とってもeよ……。(柴田)

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■編集後記(9/2)
・真保裕一「奇跡の人」を読む。死の淵から奇跡的に蘇り、8年の入院生活を
経て自立した主人公、31歳。一切の記憶はなく、人間としての能力も一から身
につけた無垢の男、だったが、入院前の自分を取り戻すため上京してからは、
異常な執念で旧友たちを翻弄するトンデモな男になって、本当にウンザリさせ
られる行動。母親、旧友、病院が隠し続けた男の過去は、、、想像を絶する国
家的大陰謀、、、だったら救えるが、はっきり言って全然予想外ではない平凡
な結末。なんのためにこの男の過去への旅につきあったのだ、不愉快な読後感
たっぷり。「圧倒的な人間愛」?? どこが? ハズレだよ、これ。(柴田)

・PowerBookG3 が欲しくて貯金をしているのだが、G4の発表があって迷ってし
まう。早そうだな~。いいなぁ~。HDの残りが 20Mを切った。画像を作るとき
ごっついやりにくい。整理しなきゃと思いつつ他を優先してしまっている。つ
くづく自転車操業だにゃ~。(hammer.mule)

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発行   デジタルクリエイターズ
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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