[0420] 素人デジカメ話

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0420   1999/09/17.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 14018部
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 <編集長あやまる>

●デジクリSPECIALコラム
 素人デジカメ話
 須貝 弦

●新連載スタート!
 デジクリレポート『デジカメ~買ったから書いちゃうぞ!!』
 その1 わたしがデジカメを欲しかった理由
 服部幸平

●イベント案内&公募
 Digital Graphics & Animation carnival

●公募案内
 CG-ARTS協会「学生CGコンテスト'99」公募開始は10月1日

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■デジクリSPECIALコラム
素人デジカメ話

須貝 弦
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私は写真については素人だが、銀塩もデジカメももちろん持っていて、写真を
撮るのは嫌いではない。今日は、素人なりにデジカメの話なんぞしてみたい。

以前、友人がCASIOのデジタルカメラ「QV-10」を持っていた。デジカメが一般
のパソコンユーザーに大きく普及するきっかけとなった、記念碑的なデジカメ
だと私は思っている。液晶ディスプレイがついていて、レンズ部分がクルッと
まわるというギミックに心が踊ったものだ。画質的にはたいしたことない、と
いうかダメなんだが、それを「撮る楽しみ」ですべてカバーできてしまうとい
う、今思えば恐ろしい商品だった。

同じ頃、Appleは「QuickTake 150」というデジカメを持っていた。単焦点35万
画素、液晶もついていないモデルだったが当時のコダックのモデルと同じく、
オペラグラスのようなポジションでカメラを抱えて撮影するのが、なんとなく
カッコよかったような記憶がある。

私が最初に買ったデジカメは、コダックの「DC-20 」だった。コダックとチノ
ンの両方のブランドから出ていたのだが、コダックのものが15,000円でセール
に出ていて衝動買いしたのだ。DC-20 は単焦点の25万画素(ぐらい)で液晶が
なく、撮影枚数もノーマルで16枚、ファインで8枚!というどうしようもない
モノだったが、ひとつ自慢できるのが「自然な発色」だ。どちらかというと浅
めで、それがかえってよかったのだと思う。

DC-20 はずいぶんと長いこと活躍した。時代はメガピクセル、スーパーメガピ
クセルとインフレ現象を引き起こしているあいだ、私はDC-20 を連れてツーリ
ングに行ったり、ある時期は毎日カバンに忍ばせて気になる風景をパチパチッ
とやっていたのだ。確かにメガピクセルも魅力だったけど、自分のモニタ(ち
なみにPerforma 5210だった)で眺めたり、Webにアップするくらいならそんな
スペックは必要なかった。

同じように、友人のQV-10も長いこと活躍した。CASIO はQV-10でデジカメの地
平を開いておきながら、その後に出したものはパッとしないモデルばかりで、
軽量コンパクトで楽しいQV-10を上回ることはできなかったのだ。

デジカメに対しては自称コンシューマーで「メガピクセル不要論者」だった私
だが、NikonのCOOLPIX 900はマジで欲しかった。一見すると野暮ったいスタイ
ルなのだが、回転式レンズは好きなギミックだったし、メーカーから借りて取
材などで使い込んでいくうちに「やっぱりメガピクセルっていいかも」と思っ
てしまったのだ。楽しさと実用性を併せ持ったいいデジカメだったと思う。そ
の後、色が変わった同910を経て新型ボディの同950がリリースされ、スタイル
的にも十分購買意欲をそそられる。

今使っているデジカメは、キヤノンのPowerShot A5だ。81万画素の液晶付きで、
スペック的には相変わらずたいしたことないものの、Web 媒体の取材などでは
大活躍している。液晶を多用すると電池が持たないので、後からバッテリーキ
ットを購入した。DC-20 はというと、ガールフレンドのお父さんのご機嫌とり
のために旅立っていった。

いっぽう銀塩はと言うと、かれこれ12年の付き合いとなる京セラの初代サムラ
イを使っている。1眼レフなんだけどフルオート、しかもハーフサイズ(だか
ら枚数はやたら撮れる)という中途半端なキカイだ(取材などでは約に立たな
い)。でも手が大きい私はコイツを片手で持って、まるでハンディカムのごと
く持ち歩くのだ。しかし最近はデジカメばかりで、サムライの出番はすっかり
減ってしまった。

【すがい・げん】gsugai@hh.iij4u.or.jp
今欲しいデジカメは、やっぱりNikonのCOOLPIX 950だ。最近PowerShot A5の露
出をあれこれとイジリはじめて、マニュアル撮影にも興味が出てきた。デジカ
メなら電池の持つ限り撮り直しができるから、いくらでも練習できる(という
ワケにはいかないのかなぁ?)。

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■デジクリレポート『デジカメ~買ったから書いちゃうぞ!!』
その1 わたしがデジカメを欲しかった理由

服部幸平
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新宿西口、「ヨドバシカメラ」の1階。僕の目はまさに「西川きよし」状態な
って、目の前のあるモノを見つめていました。

「あるモノ」とは、200 万画素オーバーのスペックを誇る一般消費者向けのハ
イスペックデジタルカメラで撮影したものを、大判プリントアウトしたものだ
った(ああ、アレ!と御存知の読者の方もいらっしゃると思います)。

「ヒエ~~~~!!ここまできていたの???」

パソコン関係のお店にはよく行くくせに、なぜかデジカメ関係の売り場は横目
にシラ~っと通り過ぎていた、かつての僕でした。別にデジカメに興味がなか
ったわけではありません。
ないどころか、雑誌で新商品のインプレッションを掲載していたりしたら必ず
目を通してはいました。「これがあれば便利」、「仕事で絶対使える!」等々。

ただ、僕の頭の中には少し前の、「35万画素」レベルのデジカメ画像が「あま
り良くない印象」としては残っていました。雑誌に掲載されていた出力見本は、
とても僕が期待する「実用レベル」にはほど遠く、あくまで「こんなモノが登
場したぞ~、オモシロそ~~~」のレベル。

いくら「オモシロそう」でも、こっちは「仕事のツール」としてまずは役に立
ってもらいたい。「オモシロい」だけで何万円もポン!と出せるほどの稼ぎが
あるわけではないしね。

ちょっとクリエイターとしては興醒めの考えかと思われる方もいるかとは思い
ますが、自分の仕事に関するモノに投資をする。その場合はそのモノを購入ま
たは導入することによって、自分にどれほどの「メリット」をもたらしてくれ
るかをシビアに僕は考えます。

当時(2年くらい前)のデジタルカメラには、その価値が低かった。確かに。
ただ、それも数年後には確実に「使えるレベル」に来るだろうとは感じていま
したが。

それが先日、ヨドバシカメラの店内に飾られていたサンプルを見て、ただただ
驚くばかり、、、、。もうこのサンプルを見て、僕の購入気分は一気に高まり、
店員さんに質問の嵐!「それでそれで???」状態。帰りには、近所の本屋さ
んで『各社デジカメ徹底比較!』みたいな特集ムック本を買い、家へ帰ると早
速読み出す始末。

そしていつの間にか、「費用対効果」3割、ただ単に「欲しい!」気持ち7割
に変化して いったのさあ~~~~(笑)。

さてさて、僕が先ほどから「仕事の役に」とか何とか偉そうに言っていますが、
じゃあどう使うのか? これがまさに個人個人にとって違うところだと思いま
す。デジカメに求めるモノ、、。

僕はイラストレーターで、しかもその作風、モチーフはわりと『都会』が多い。
人物もそうなのですが、とにかく作品の『本描き』に入る前に「資料写真」を
撮影しに外へ出掛けたりするんです。

リアルっぽいんだけど、完全なリアルではない。ただ、僕自身の中ではデフォ
ルメ(誇張)をするにしても、元の形や構造などが曖昧な認識のまま描くのが
気持ちが悪いのです。その「対象物」をよく知りたい。そして「納得」してか
ら描きたいのです。「曖昧」なままじゃあ、嫌!

こればかりは「性分」なんだからしょうがない。

今までは、ペンタックスの一眼レフカメラで撮影しに行っていました。35mmの
銀塩。これが、、、、まず、重い。そしてフィルムを買う。だいたい24枚のも
の。はい、400円。

そして撮影をしに、、、、。終わって近所のデパートにあるDPE 店へ現像&プ
リントをするために立ち寄る。名前と電話番号を記入、プリントサイズの指定
(サービス版だけど)、そして、、、「出来上がりは~時になります」という
店員さんのお言葉。それがだいたい2~3時間後のこと。これでも以前よりず
っと早くはなっているのですが、、。だって前は必ず「翌日の~」が付きまし
たから。

そして歩いて15分かけ帰宅。時計を見ながら、でも資料写真が出来上がってい
ないので手持ち無沙汰。何となく2~3時間を過ごし、時計を見ながら「そろ
そろかな?」と、またまた15分かけ駅前のお店まで取りにいく。やっと出来上
がり、「1250円になります」の店員さんの声でお金を払う。

で、またまたまた15分かけ帰宅、、、、、、、、、、。
そして使えるカットは2~3枚だけ、、、。
フィルムはごみ箱へ、ポイ。サヨ~ナラァ~~~~~~~~~。

あーーーーーーーーめんどくサイ!!!!まったくモウ!!!!!!

これがデジカメなら。

撮影。帰宅。パソコンに転送。モニターで必要なカットだけ選択。プリント。
終わり。メモリーカードは消去。また使える、、、、、、、。

もう買うしかないでしょうがぁあああああ!!!!!!

そう、『デジタルカメラ』はまさに「禁断の実」!
もうこれ食べたら、、、、あああアッッあっっぁあああ。(変?)

そして服部は、いよいよ「禁断の実」を口にしようとするのでしたあ~。

【はっとり・こうへい】イラストレーター。ディジタルイメージ会員。
幕張での『PC WORLD EXPO 』で行われていたデジイメの展覧会会場に、買った
ばかりで箱に入ったままのピカピカのデジカメを仲間に見せびらかしいった。
そこにいた柴田編集長。おもむろに、こう言われる。
「それ、記事書いてください」『へ?』。
「雑誌などのインプレッション記事とかではなく、実際にデジカメを買って、
それを使うことで何がどう変わり、便利になったのか。『いちユーザー』とし
ての視点で、記事で書いてください」
『書くんですかぁ~~~~~~~』(ブツブツ........)
「書くんです」
っで、この連載。実はその時「オオオ!!この人はスゴイぞおっぉ!!」と思
ったりした。なかなか気付かない事ですもんね。こういう発想。まさに『編集
者として生まれてきた人!』。尊敬.........。

http://www.asahi-net.or.jp/~pg9k-httr/
pg9k-httr@asahi-net.or.jp

・最後がちょっとおもはゆいが。今日から毎日連載となります。(柴田)

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■イベント案内&公募
Digital Graphics & Animation carnival
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映像エンターテイメントの祭典「carnival」が開催される。デジタルによるア
ニメーションの上映と、トークショーなどのイベント。参加アーティストは、
青山敏之、秋元きつね、岩本晶、うもとゆーじ/ウモトサチコ(プロジェクト
:うさぎ王)、北田清延、日下部実、笹原和也(笹原組)、志茂浩和、武田貴
之、丹治まさみ、千葉真、とみぞうちゃん、花房まこと、羽田宗春、ハヤシヒ
ロミ、由水桂、渡辺伸次(D3D)、渡辺哲也の各氏。

また、一般公募作品の上映スペースも設ける。これはコンペではなくエンター
テイメントとしての上映を目的とし、デジタルアニメーションムービーであれ
ば、手法・内容は問わない。
応募資格 プロ・アマチュア、個人・グループ、年齢、国籍は不問。
応募作品の内容 既発表・未発表、商用・非商用は不問。
応募形態 S-VHS、VHS、DV、QT、AVIのいずれか(NTSCビデオ画像のみ)。
締切 10月1日(金)

carnival
会期 10月31日(日) 11:00~19:00
会場 東京ビッグサイト 会議棟6F
入場料 1,200円(前売り中)
主催 LIGHT YEARS PRO./ケイ・コーポレーション
問合せ先 LIGHT YEARS PRO. TEL:03-5367-6618 cnvl@jade.dti.ne.jp

Digital Graphics & Animation carnival
http://www.jade.dti.ne.jp/%7ecnvl

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■公募案内
CG-ARTS協会「学生CGコンテスト'99」公募開始は10月1日
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財団法人画像情報教育振興協会(略称・CG-ARTS 協会)主催の「学生CGコンテ
スト'99」の公募が始まる。公募期間は10月1日(金)~10月15日(金)。

対象は中学、高校、高専、専門学校、短大、大学、大学院に在籍する学生(グ
ループ参加可)。募集作品は、静止画部門、アニメーション部門、インタラク
ティブ部門。賞は、最優秀賞/優秀賞/入選/他。賞品は、パーソナルコンピ
ュータ/デジタルカメラ/カラープリンタ/カラースキャナ等を予定。

以下は大平智弘審査委員長からのコメントの一部。このコンテストに限らず、
あらゆるデジタルアートコンテストの応募者はこのような考え方をすべきだと
思うので引用させてもらう。

『既成概念にとらわれない、学生らしい発想にもとづく、独創性豊かな作品を
期待しています。

(略)作品制作に当たって重要なことはコンピュータの捉え方です。これまで
の応募作品からみると、“特定のソフトウェアを対象としたコンテスト”にな
ってしまっている感もありますが、こうした既成の枠に留まったコンピュータ
に対する姿勢には、ある程度の危惧を感じます。コンピュータの可能性はもっ
と広大で、既存の技術がすべてではないはずですし、また、既存の枠を打破す
るのが、学生諸君だと信じるからです。

こうした観点に立って、このコンテストでは、オリジナルプログラムによるよ
うな、新しい提案としての作品を積極的に評価していきたいと考えています。
コンピュータに向かう前に、まず自己の表現したいものを深く見詰めてくださ
い。そして、コンピュータを使う意味を、簡単・便利という末梢的な面でなく、
もっと本質面から捉えてください。そうすれば、おのずから独創的な制作方法
が見つけ出せ、独創的な作品を生み出せるでしょう。(略)』

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■編集後記(9/17)
・昨日発行号では、速攻でお叱りのメールを頂く。「『君もデジタルヒーロー
になろう!』は大反則技である。匿名原稿は問答無用でダメ。コレをやるとメ
ディアとしての信用はなくなる」と、ネットワークの達人で本誌のアドバイザ
ー的な人(こっちが勝手にそう思っている)が大いに心配しての忠告である。
「匿名」というのは、相互の信頼関係の上に成り立っているというネットワー
クの紳士協定を崩壊させる危険性をはらんでいる……。そこまで考えが至らな
かったというのが正直なところ。今回の筆者はクリエイティブ業界のバリバリ
の現役働き者で、旧来の友人である。相当に有毒な味が、わたしの好みのツボ
にはまっての掲載である。もちろん依頼原稿である。ここで開き直って、編集
長が責任をもって掲載したのだから……、トうそぶくわけにはいかんだろう。
デジクリは、ネットワーク社会ではまだ赤ん坊みたいなメディアである。謙虚
になります。読者に誤解を招きやすいので、今後は「匿名」の記事はつくらな
いようにします。気にさわった読者のみなさん、ごめんなさい。(柴田)

・匿名がペンネームだったらいいかな。私は草の根やニフティなどのハンドル
に違和感が無かったので。ハンドル=その人という解釈でした。昨日の文章は
書き逃げな気配がするからダメなんだろうな。あれだけの毒が吐けるくらいの
キャリアは欲しいぞ~。(hammer.mule)

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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