[0444] 「ダンス2レボリューション」

投稿:  著者:  読了時間:14分(本文:約6,700文字)


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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0444   1999/10/18.Mon発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 14125部
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 <100円で永遠に踊っています>

●デジクリトーク
 「ダンス2レボリューション」に
 ネットワークエンターテインメントの未来を見た
 神田敏晶
  
●連載 THE WAY PDF ADVERTISING LOOKS 第2回
 文芸とアート、広告との接点「PDFメディアの新展開」
 北澤浩一 
 
●お知らせ
 まぐまぐ初の公式ガイド「まぐまぐメルマガイド2000」に掲載されまし
 た。11月5日(金)に発売予定。
 


■デジクリトーク
「ダンス2レボリューション」に
ネットワークエンターテインメントの未来を見た

神田敏晶
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KNN神田です。

世の中には、ゲームが好きな人がホントに多いようです。プレステからアーケ
ードゲームまで、ほぼゲームを制覇している強者がゴロゴロいます。さらに職
業がゲーマーという人などは、仕事で徹夜でゲームをして、余暇のリラックス
タイムに、またゲームをするそうな。さらに、ネットワーク対戦ゲームとなる
と、白熱して何時間でもゲームに興じていることも少なくありません。

何がそこまで面白いのかボクには、まったく理解できません。アメリカのゲー
マーたちも、ホテルの会議室を借り切って、週末にはネットワークゲームに興
じています。

デスクトップパソコンを持ち込んで、半日はセットアップに費やしながらも、
夜を徹して対戦ゲームをやっています。会議室では、黙々とポテトチップスと
コーラだけをエネルギーとし、ゲームサウンドだけが響きわたります。

時折、対戦でキャラクターが死んだ人の断末魔と、勝った人の歓声が飛び交い
ます。同行した人は、仲間と一緒に同じ場所にいるのにもかかわらず、キーボ
ードかジョイスティックだけでしかコミュニケートしていないなんて……と嘆
いていました。確かにそうです。集まった50人ほどのメンバーは、黙々とゲ
ームをするばかりです。

しかし、わざわざそのホテルに集まってまでゲームをしにくるぐらいだから、
(もちろん50ドルの会費を払ってでの参加です)自宅で対戦ゲームをしてい
るのとでは意味合いは、かなり違います。やはりオフライン対戦型ゲームの醍
醐味は、相手の悔しがる顔が見られるからでしょうか。それと同時に自宅での
ゲームの技を披露する機会でもあるようです。

アーケードゲームの世界でも、それはあるようです。最近、音楽系のゲームが
非常に増えてきました。ビートマニア系に代表される、タイミングだけをあわ
せるゲームは、実際のDJやダンサーは決して上手とはいえません。しかし、
ビートマニア系ゲーマーはDJ気分で繊細なタッチでパッドをたたきます。

また、それはパッドだけの世界でしたが、「ダンスダンスレボリューション」
の登場によって、新たな世界を切り開いてくれました。基本的には前後左右の
パッドを足で踏むゲームなのですが、リズムはシンコペーションあり、裏ノリ
もありで、繊細なリズム感と、それにシンクロナイズする身体能力が要求され
ます。

当然、二本の足しかありませんから、バランス感覚が要求されます。自宅のプ
レイステーションに、かつてのツイスターゲームのような専用コントローラー
で練習し、アーケードでワザを披露しにいきます。アーケードでも上手な人は
100円で永遠に踊っています。ハイスコアがとれる人のリズムには、安定感
があり見ていても楽しいものがあります。

ゲームショウなどでのプロのデモは、さらにその動きに手や腰の動きをつける
ので、一種の芸術技といえるのではないでしょうか。

それにひきかえ「ギターフリークス」は、やればやるほど、おバカな状況です。
3つのパッドをリズムにあわせておさえ、ピッキングするというものですが、
ギターの要素はあまり感じられません。しかも、ギターを立てるなどの指示が
あり、アーケードでギターを立てての恍惚の表情を見ると寒いものがあります。

やはり、弦楽器には、それなりのフレットと弦のバランスをシュミレーション
してほしいものです。ギター、ベース、バイオリン、ビオラ、チェロなど、い
ろんな音ゲーの登場を期待したいです。KONAMIだけでなく、ヤマハやローラン
ドも18才人口低下における底辺の普及のためには、アーケードゲームやプレ
イステーションにも楽器系のゲームを投入すべきでしょう。

その中でも秀逸なのが、「ドラムマニア」です。基礎練習モードは、ドラム初
心者にうってつけ、またどのようにリズムが構成されているのかもよくわかり
ます。実際のプレイでは、リズムキープならぬ、オカズだらけのプレイを要求
されますが、ドラムの楽しさは十分体験することができます。

家でバイエルをいやいや練習するよりも、ピアノ系ゲームで、初見で弾ければ
ハイスコアというのもありえるでしょう。そういう意味では、アーケードには、
発表会の要素があるといえるでしょう。

最近のカラオケでは点数がついたり、自分の声の3度や5度のハモリが自動で
追加されたりします。テクノロジーを背景にして、人間の身体能力を高めてく
れます。

実際にプロの歌手が持ち歌を歌っても100点は難しいようです。ビブラート
やタメがうまいとハイスコアにつながりません。それは、MIDIデータを参照し
ながら採点をしているので、音程とリズムと強弱でしか判断できないからです。

近い、将来「音ゲー(音楽ゲーム)」市場では、カラオケハウスでボーカル、
アーケードでバンド、そしてレボーリュション・ダンサーがネットワーク化さ
れ、「ネット・バンド」というジャンルが登場してくることでしょう。そのう
ち、プリクラ系からは、ビデオクリップでMTVを作るゲームとかも登場する
ことでしょう。

それをビデオメールで送信できたりも可能です。リクエストとしては、フルス
クリーンでデータが作ることができる「モーションダイブ」に登場していただ
き、ゲームセンターでプリクラと合わせたシステムをぜひ、展開してもらいた
いと思います。

ネットワークによって、ゲームは人間の想像以上のコラボレーションを生み出
すことと思います。サンプリングデータやMP3市場の流通システムは、音楽
市場をプロの牙城から解き放つ時代になることでしょう。あと2年もすれば、
街の子ギャルたちが、自分のプロモーション用のDVDを年に数枚リリースして、
ネットで稼ぎはじめ、インディーズランキングを上昇し、小室哲哉や坂本龍一
を凌駕する時代になるのかもしれません。

※アナログなボクは、リッケンバッカー#4001 のベース(ナチュラル)を物色
中。どなたか売りたい人いませんか?

【かんだ・としあき】
The smallest digital TV station in the world
KandaNewsNetwork http://www.knn.com
International Journalist & Travelist
Toshi Kanda kanda@knn.com

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■連載 THE WAY PDF ADVERTISING LOOKS 2.
文芸とアート、広告との接点「PDFメディアの新展開」


北澤浩一
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■「きのう、夢をみたよ」(制作経緯)

私はもともと文章の側の人間である。
だが、オンラインの世界の要請は、それに留まることを許さなかった。
拙作に、「夜の魚PDF」(yoru-no-uo)という連作小説がある。

これは読売新聞社の有料会員制インターネットサービス、yominet に連載して
いたものだが、小説と画像とデザインを同一の平面に位置するもの、つまり等
価なものとして捉え、一定の評価を受けた。
ここでの成果を、広告的に純化・応用したものが今回の作品である。

PDF による作品制作の経緯として、まず「夜の魚PDF」があり、次に「緑色の坂
の道」、通称「緑坂PDF」に発展してきたことになる。
緑坂PDFでは、作品の傾向と内容に幅を持たせることを心がけた。
結果的に女性に好まれるもの。
20代後半からの、勢いのある男性に向けたもの。
男女を問わず、成熟した大人の鑑賞に耐えるもの。

そこでは、一行の言葉の持つ力と広がり、全体としての高度な汎用性を重視し
ている。幸い、そうした方向と成果物は、セイコーエプソン株式会社、「メデ
ィア推進グループ」の理解を得ることができた。

商品カタログの表紙使用、WWWでのダウンロード・サービス。
更に、EPSON のインクジェット・プリンターで出力した本作品を、各地のショ
ールームで展示するなどの企画が予定されている。
これらは、従来のDTPの概念に留まらず、Acrobat 4.0の新機能と、PDF の持つ
メディアとしての特質を活かしたものである。
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○補足
「夜の魚PDF 」の取材は柴田編集長だった。98年の4月(日経デザイン)。
その後、日刊デジクリでもyominetの文芸フォーラムは取り上げていただいた。
今回、柴田さんからは、「ロマンチックなテキストください」と言われている。
ロマンチックというと、普通、眼に星を描いたりすることを期待されるものだ
が、電池が切れていると光らない。一般に、ロマンチックには湿ったそれと、
やや乾いたものがあるとおもう。

「西へゆこうとしたことはなかった」
「薔薇の原価」
「放課後のグラウンドで少年が野球を見ていた。ランドセルは新しい」
「blue sorrow」
「春雷」
「水が集まっている。雪はゆっくりと溶けている」
「昔の恋に足首が似ていた」
「長い旅のようなものを続けていると、何処なのかを忘れる。夢も古びてくる」
「なんてことなく歩いたり」

これらは、緑坂PDFのコピーの一部だが、様々な方から「わたしはこれが好き、
これは嫌い」という評価をいただき、とても参考になった。
胃のあたりがちりちりするもの。上質な少年の顔つきをしているもの。やっぱ
り日本人だなというようなもの。赤ん坊に怖がられて、ドウシタラヨカロ、と
笑ってみせるもの。夜の校舎窓ガラス割ってしまった気弱な不良少年が親戚に
いるもの。

「夜の魚PDF」はハードボイルド小説だが、上記の緑坂PDFは、そのある部分を
分解し、展開していったものかと思うことがある。

印刷は、写真家やデザイナーにとって実質的な標準機とも言える、EPSON PM-
3000C で行なう。各地のショールームなどで、額装されたものが置かれる予定
である。


第1弾は、「ブルックリンで、真夜中には色があった」
NY、ブルックリン・ブリッジから入ったところにある倉庫の画像。
EPSONの担当者は、「ブルックリン、ぶるっくりん」と呟いていた。
(ダウンロード http://www.magpress.ne.jp/catalog/download.htm)。
カタログ表紙の内容は1ヶ月単位で更新される。

【きたざわ・こういち】lane2526@yominet.ne.jp
1958年生。97年12月より、読売新聞社の有料会員制インターネットサ
ービス「yominet 」その文芸フォーラムを業務委託され執筆・管理・運営して
いる。短文には定評がある。

「yominet」文芸フォーラム(id/pass:半角英語 guest)
http://www.yominet.ne.jp/forum/lane/
本作品の雛形は、1.「緑色の坂の道」
日々のコラムは、3.「青い瓶の話」

「夜の魚PDF」
http://www.spis.ne.jp/kitazawa/

「MAGPRESS」
セイコーエプソン株式会社 メディア推進グループ
http://www.magpress.ne.jp/

・この連載(4回予定)の感想を筆者または編集長まで。(柴田)

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■お知らせ
「日刊デジクリ」が、まぐまぐ初の公式ガイド「まぐまぐメルマガイド2000」
に掲載されました。11月5日(金)に発売予定。
http://www.mag2.com/misc/book2000.htm
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表紙はこういうかんじ。
http://www.mag2.com/misc/images/merumaguide2000.gif

書名:まぐまぐメルマガイド2000
監修:まぐまぐ編集部
仕様:B6版・並製・208ページ
定価:本体900円(税別)
発行日:1999年11月5日
発行所:株式会社メディアファクトリー
ISBN4-88991-948-1 C2055

『まぐまぐメルマガイド2000』は、「まぐまぐ」初の公式ガイドブック。
現在1万誌近く登録されているメールマガジンの中から、無料で読める人気メ
ールマガジン514誌を厳選して詳しく解説しました。もちろん、まぐまぐの
使い方などの基礎知識をはじめ、電子メールが初めての人にも安心なガイド付
きです。(編集部から)

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■編集後記(10/18)
・わー、大ミステーク! 須貝さんの「マッカー」を「マッキー」と誤記して
しまいました。♪マーッカな太陽燃えている~なんてふるーい歌(子供のころ
リアルタイムで見た「ハリマオ」だったかな?)が頭の中にあったくらい、ち
ゃんとわかっていたのに、つい不注意で。すいません! ずっと前に「スーパ
ーデザイニング」やってたとき、五月出さんの「DDP 白書」をタイトルの大文
字でDDT と誤記したことを思い出した。その本引っぱり出したら、1992年
のことで、なんとこのときDDCPで色校正とっていた。昔のわたしは進んでおっ
たなあと、自分を誉めて(?)やった。ト追憶モード。(柴田)

・私も気付きませんでした。すみません~。マッキーにも縁があるのでつい。
しまった~。 人を引き合わすのが苦手だ。一対一で会話するのが好きで、5
人以上になると自分のキャパを越えてしまう。この間も私は面識のある人たち
の集まりに友達を連れていったのだが、お開きになった後、友達を紹介してい
ないことに気付いた。皆は彼女の名前を知らないまま、会話していたのである。
あああ、なんという。慣れないことはするもんじゃないな~。(hammer.mule)

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■  日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.shohyo.co.jp/nagesen/ <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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発行   デジタルクリエイターズ
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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