[0568] 本当の意味でのデスマッチ

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0568   2000/03/30.Thu発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 15793部
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 <視界ゼロメートルの猛吹雪を時速120km!>

■デジクリトーク
 本当の意味でのデスマッチ
 森川眞行

■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 0048(3/30)
 人生はジェットコースター、上がるから落ちる、落ちるから上がる
 ------世界一周出航まで残り53日-------
 川井拓也

■イベント案内
 Digital Art 2000 Tokyo
 
■コンテスト案内
 オペル デジタル チャレンジ2000



■デジクリトーク
本当の意味でのデスマッチ

森川眞行
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今年になって三回目の「月刊・森川」です。ツキイチの連載だから余裕で書け
るだろう…と思っていたのですが、気がついてみると月末。柴田編集長からは
「とっくに締め切りが過ぎてますよ…」とのメールをもらいました。

北から札幌/仙台/山形/金沢/幕張/東京/名古屋/大阪/兵庫/広島/福岡と続いた
全国ツアーも終わりました。今回のデスマッチは本当に過酷な旅でした。まず
大変だったのは、2月という寒い時期に行ったための雪によるトラブルであり
ます。

デスマッチツアーで初めて雪を見たのは、金沢の会場でした。大阪を出発して
到着した金沢。そこは一面雪世界。寒い国だから当たり前か…と思っていたの
ですが、現地でコーディネートしてくれた本多さんに聞くと、久しぶりの大雪
だったそうです。

しかし、金沢での大雪も翌日の札幌デスマッチと比べるとカワイイものでした。
小松空港を出発して新千歳空港に到着すると、どうも様子がおかしいんです。
当初の予定では空港からJRで会場入りするつもりだったのですが、空港を出て
掲示板を見ると「雪のため運転を見合わせています」という表示。がーん!

会場に電話すると、すでにお客さんが入っているではありませんか。長蛇のタ
クシーの列を強引に事情を話してショートカット。そのままタクシーで札幌市
内に向かいます。運転手さんに事情を話して急いでもらいます。

「講演会で、講演するもんなんですが、お客さんが待っているんですよ」
「わかりました、講演は何時からですか?」
「いや、もう始まっているんですよ…」

という会話の後、運転手さんは本気でぶっ飛ばしてくれました。完全凍結のア
イスバーンの高速道路。視界ゼロメートルの猛吹雪を時速120km!今回のデス
マッチツアーの中で一番コワイ経験でした。

その2日後の山形も同じで、山形空港に到着できる飛行機が雪のため運行を見
合わせる状態。結局なんとか伊丹空港を出発したのですが、これまた冷や汗も
のでした。後から聞いた話では、「森川眞行という人物は搭乗してましたか?」
という問い合わせが山形空港に幾つかあったらしいです(笑)。

山形の翌日は仙台だったんですけど、そこでも大雪。高速バスとJRという選択
肢だったんですけど、これがバスだったら仙台に到着できなかった。なんでも
雪のため道路閉鎖になったらしいです。危機一髪(笑)

デスマッチツアーというよりはサバイバルツアーという感じでした。実際のセ
ミナーに関してはどの会場でも時間が足りなくて、ほとんどの会場で6時間近
く喋ってしまいました。もう僕にとって5時間連続でセミナーをすることはデ
スマッチではなくなってきているのです。

でも、本当の意味でのデスマッチは5時間連続セミナーでも、雪によるトラブ
ルでもありませんでした。それはデスマッチと同時進行していた仕事なのです。
Webデザインや雑誌の連載の原稿を幾つも抱えて、データをノートパソコンに
ぶち込んでのツアー。

昼間のデスマッチを終えてホテルに戻ると、すぐに電子メールで連絡をとって
仕事を開始していたのです。土地土地の名物に舌鼓を打つ暇もなく、快適なベ
ッドも広い浴槽のある部屋を確保しても、ほとんど使う暇なく明け方まで仕事
をしていました。小説家がホテルでカンヅメになる気持ちが少しだけわかりま
した。昼間の移動は貴重な睡眠時間です。

なかでもひどかったのは、幕張メッセでのMACWORLD Expo。僕はマクロメディ
アのブースで1日に4回、30分のFireworksのデモを行い、さらに国際会議場な
どでセミナーをやるというスケジュールだったのです。

1日だけ一緒だった笠居トシヒロさんは「1日だけでもごっついしんどいのに、
4日もよくやるわ」と呆れていました。でも本当に過酷なのはそんなことではな
く同時進行していた仕事なのです。

MACWORLD Expoのマクロメディアのブースには専用線が来ています。それを利
用して、昼間のデモ以外の時間はずっと仕事をしていました。賑やかで派手な
MACWORLDのマクロメディアのブースの中では、クライアントの訂正紙を片手に
黙々と文字訂正をして、画像ファイルを最適化して、FTPしていた森川がいた
のです。なんとも地味でしょ(笑)。

もちろん昼間の展示会を終えてホテルに戻っても延々と仕事。マンハッタンの
キングサイズのベッドも、大理石の風呂も満喫できずに仕事をしていたのです。

デスマッチツアーの中も話していますが、世の中がインターネットを特別なも
のとして見なくなり、Webサイトは単なる会社案内からビジネスの場所として
機能し始めました。故にWebデザインのできるクリエイターは大忙しの状況。
このテキストを読んでおられるWebデザイナーのみなさんならば、よ~~っく
わかりますよね。

現時点でWebデザイナーと名乗っている人々は、例外なく忙しい。DTPの世界の
人が「仕事がなくて困っている」という状況とは正反対。デザイナーの受注金
額や、仕事の規模は6ヶ月単位で1桁づつ上がっている。こんな業界他にありま
すか?

そんな状況のなか、Webを構築するツールとしてFireworksとDreamweaver以外
は考えられないというのが僕の結論です。二つのソフトの組み合わせ以外では、
仕事をすることが出来ない…と言切ってもよいでしょう。

そして、ボク自身も他人に使い方を教えている場合ではなくなってきたのです。
次々に処理しなくてはならない仕事がどっさりある。これを処理するだけで精
一杯なんです。悪いけど儲かってます。だからラストデスマッチとして全国を
回ったのでした。

とはいえ、2月の初旬から開始したデスマッチそのものの存在を知らなかった
方も多く、ラストデスマッチのアンコールの声が圧倒的に多いので、とうとう
ラストデスマッチを追加することが決定しました。

4月5日/6日を東京で行います。詳しいことは近日中にSilicon Cafe'のWebサイ
トと、デジクリで告知させていただきます。さらに4月14日には、ロサンゼル
スで行います。本当にこれで最後です。

今後は効率のよいサイト構築やWebデザインのワークフローの提案などは、仕
事を通じて、あるいはこうして「月刊・森川」で報告していきたいと思ってい
ます。

とにかく今の状態では、デスマッチツアーを終えても忙しい状況は何も変わら
ないのが僕にとっては深刻な問題。毎日3時間程度の睡眠。自宅から大阪への
打ち合わせは全て往復タクシー、毎日1万円以上もスタミナドリンクを飲み続
ける…という状況がずっと続いています。ひとりで仕事をする限界をとっくに
越えています。もう本当に限界。個人の限界、フリーランスの限界。

そして、こんな悩みを抱えていたのは僕だけじゃなかったんですね。
次回は爆弾発言をします。お楽しみに。

森川眞行(もりかわまさゆき)
デスマッチの間もWeb日記を書き続けていました。暇だから書いていたのでは
なく、日記を書かないとジェットコースターのように移り変わる毎日を確認し
たり、考えを整理できないからだ。よかったら読んでみてください。ついでに
日記ランキングの投票もよろしくね。
http://www.siliconcafe.com/profile/diary/index.html

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■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 0048(3/30)
人生はジェットコースター、上がるから落ちる、落ちるから上がる
------世界一周出航まで残り53日-------

川井拓也
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すいません。2日連続ではじめて連載落ちました。無念です。ここ数日の喜怒
哀楽は凄まじく、脳みそが沸騰してしまいました。連載開始当初は日常にある
ことをどれくらい連載にうまく持ちこめるか? ある意味テキストで埋めるの
に苦労していましたが、現在は現実生活の情報量が多すぎて、文章の表現に落
しこむ時間がなくなってしまいました。しかし、ひとつだけ皆さんに報告して
おきたいと思います。

確実に前進しています。

プレゼンは考えすぎや情報過多になり失敗した時もありますが、鈴木氏をはじ
め会社内のパートナーも参入してくれて、いよいよ本当に稼動してきた状態で
す。失敗を2時間後のプレに生かし、方針を変える。相手の顔色をうかがって、
見せるファイルを変えていくことを覚えました。これらのプレゼンは「オリエ
ンをしたものに対する企画をプレする」こととは違い、いきなりホテルで初対
面の異性を口説かなければいけないようなもの。前戯が長くないとだめな場合
もあれば、単刀直入に(!)進めなければいけない場合もあるわけです。しか
し、それはいくら企業のことや紹介者の情報を元に準備しても、会ってその場
の空気を瞬時に読まないと次のアポにつながらないわけです。

昨日はIBMへのプレ、講談社へのプレ、ピースボートとのピースファイヤーを
めぐる打合せがありました。今日は渋谷TVさんのコーディネートでベネトン系
の仕事をしている仕掛屋の方にプレ、NHKエンタープライズ21のマルチメディ
ア事業部にプレ、ジャパンデジタルコンテンツにプレ、BS朝日に番組企画をプ
レ。これから(現在20:15)ピースボート定例会に行きバウさんの明日の東京
入りの準備と段取を、22時から西麻布でVaioNetの番組企画の打合せを。

明日は午前中に川口まで燈篭を買いに行き、昼は会社の上層部にファンドの相
談と資金ぐりの相談、グロービックというTV番組リサーチ&制作会社にプレを
して、共同通信とバウさんのインタビューをセッテイングしながらピースボー
トのユネスコチームの歓迎の中、バウさんの分燈式を行うという段取です。バ
ウさんは31日に東京都庁でも記者会見を行うようです。

ピースボートサイドへはスタッフ枠で13人分のキャビンをキープ。4月5日に人
数を決定予定。さらにスイートとセミスイートもとりあえずキープ中。この二
部屋は洋上デジタルプロダクションの機能をサポートできる予算が集らない場
合は、最後に切離す決意をしています。(3/29)

プロジェクトwebページ
http://www.taiyonet.or.jp/kawai/ip2000/
プロジェクト会議室
http://www67.tcup.com/6708/ip2000.html

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■イベント案内
Digital Art 2000 Tokyo/デジタル素材百科展併催
http://www.agosto.com/digart/digart.html
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<主催者情報>

海外・国内の一流デジタルクリエイターが一堂に介するはじめてのコンファレ
ンス&展示会です。東京駅・有楽町駅から徒歩1分の好立地だからこそ可能に
なった夜9時までの開場(イベントは23時まで)。 日本全国からアマチュア・
SOHO・プロのデジタルクリエイションに関心のある参加者1万人の来場をめざ
す、二十一世紀の都市型イベントです。

会場 東京国際フォーラム(有楽町)
会期 4月20日(木)~22日(土)10:00~21:00 
展示会1日入場料 1000円  3日間共通入場料2000円

参加企業:ミスミ、ディ・ストーム、MacFan、デジタローグ、IDGジャパン、
フォーカルポイントコンピュータ、ワコム、デザインエクスチェンジ、デジ
タルステージ、他

■スペシャルイベント(映像ホール)200名収容 
21日(金) スーパーVJイベント DJ : モーリー・ロバートソン
22日(土)コンテスト表彰式 クリエイターズパーティ(有料)

■プロフェッショナルコンファレンス:有料(詳細はサイトを参照)
4月20日(木)
13:00~15:00 イラストレーターのWeb戦略 パメラ・ホッブス、吉井宏
15:30~17:30 Illustratorの達人 ロン・チャン、海津宜則
18:30~20:30 Photoshop5.5スーパーテクニック バート・モンロイ、海津
        宜則
4月21日(金)
10:00~12:00 北欧の3Dデザインテクニック アンダース.F.ロンブロム
12:30~14:30 日米商業グラフィック必勝ノウハウ バート・モンロイ、所
        幸則
15:00~17:00 米国&韓国の第一線CFアーティストの超絶ノウハウ テリー
        ワカヤマ、パク ゼモ
17:30~19:30 3Dキャラクター制作スーパーテクニック 羽田宗春、樋口誠

4月22日(土)
10:00~12:00 こんなに違う!日米欧のデジタルアート アンダース.F.ロン
ブロム、バート・モンロイ、江並直美

■第4回日本デジタルアートコンテスト発表展示、第1回~3回の入賞者による
作品展示
 
■もも展のオフライン展 日本最大のオンライン展覧会をオフラインで実現。
詳細は近日発表

主催 デジタル・アートエキスポ2000実行委員会、AGOSTO 
特別協賛 ベネッセコーポレーション
事務局 ティー・アンド・アール(株)内 / TEL.03-3226-8021 FAX.03-3226
-7854 E-mail: info@t-r.co.jp/AGOSTO TEL.03-3262-4595
後援 地球環境平和財団、AGOSTOデザイングラフィックス

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■コンテスト案内
オペル デジタル チャレンジ2000
http://challenge.opel.co.jp/
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ただいま作品データを受付中。締切りは4月8日(土)必着。
審査員の情報発表

審査員
・TOMATO(イギリスのクリエイター集団)
・FABRICA(イタリアのクリエイター集団)
・青木克憲(バタフライ・ストローク・インク 代表取締役)
・八谷和彦(ペットワークス 代表代表取締役)
・杉山恒太郎(電通インターネット・ビジネス局局次長)
・比嘉ジェームス(リアルネットワークス 代表代表取締役)
・柴田忠男(日刊デジタルクリエイターズ 編集長)

▼特別インタビュー
デジタルに特化したまったく新しいコンテスト
「オペルデジタルチャレンジ2000」について聞く
(株)インタービジョン 吉岡輝久さん
(株)オーエスエル 長谷川良樹さん
聞き手 濱村和恵(本誌デスク)
http://jazz.tegami.com/backnumber/body.cgi?id=<200003251250000000005757000@tegami.com>
 
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■編集後記(3/30)
・先日、ハニー号を予防注射に連れていった。獣医までの道筋は覚えているか
らいやがることしきり。現地では待っている間中ぶるぶるふるえて、舌をだし
てゼイゼイ、しっぽはみごとに尻に巻き込んでいる。こんな臆病な犬は恥ずか
しい。診察台にのせられると覚悟するのか、ふるえはぴたっと止まり、なにご
とも抵抗はしない。「犬がきらいらしいんです」と相談すると、「そういう子
はよくいます」という返事。なんだか小児科に行ったみたいだった。(柴田)

・昨日はひさびさのオフ。惑星ピスタチオの最終公演と、ソウルフラワーユニ
オンに。ソウルフラワーは、読者でもあるmasumiさんが北海道から来はるとい
うので行ってしまった。関係者パスで入れてもらえてラッキー。ありがと。ピ
スタチオは眠くて仕方なかったけど、ソウルフラワーは最高! 気がついたら
前で騒いでいた私が。若い客が大半を占めていて、中川健在って感じ。また行
きたい~! 打ち上げにも行けそうな雰囲気だったけど、仕事があるので帰宅。
しくしく。やっぱ仕事だけじゃダメなのねんねん~。幸せ~。(hammer.mule)
http://www.pistaccio.co.jp/
http://www.breast.co.jp/soulflower/
・追記。オフィシャルには、くるり岸田氏のコメントが。よいやさ~っさ~♪
http://www.breast.co.jp/soulflower/news.html

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http://www.nagesen.gr.jp/  <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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