[0664] 裕次郎は「自分探し」の元祖である

投稿:  著者:  読了時間:22分(本文:約10,700文字)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0664   2000/07/29.Sat発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 16485部
情報提供・投稿・広告の御相談はこちらまで mailto:info@dgcr.com
登録・解除・変更・FAQはこちら http://www.dgcr.com/regist/index.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

---PR-----------------------------------------------------------------
■■■■ 第2回P-Nuts展開催!7/29(土)~8/1(火)AM10~PM6:30 O美術館
■  ■ ◆総勢150名のクリエイター達によるデジタル作品を一挙展示━━┓
■■■■ ┃静止画、動画、iMacを使って楽しいWeb作品も体験できます♪ ┃
■    ┗━━ 来場者にはP-NutsCD-ROMをプレゼント(先着2000名様)━┛
■-Nuts  ★ライブカメラで会場を生中継★≫≫http://www.p-nuts.net/
-----------------------------------------------------------------PR---

 <この美しい繊細な箸使いを、幼少時代に取得できなかった私>

■デジクリトーク
裕次郎は「自分探し」の元祖である
十河 進

■デジクリトーク
モスクワで、日本の若きサムライになる?
東 知世子

■セミナー案内
 Japan Publishing Consortium
 フォント・組版部会ミーティング(情報交換会)



■デジクリトーク
裕次郎は「自分探し」の元祖である

十河 進
───────────────────────────────────

●ジャン・ギャバンから裕次郎、さらに渡哲也へ

今まで会った人すべてに「あなたは石原裕次郎が好きですか?」と聞いたわけ
ではないし統計をとったこともないが、未だかつて「裕次郎が嫌いだ」という
人には会ったことがない。逆に熱狂的な裕次郎ファンには何人も会った。その
中でも僕が敬愛する裕次郎ファンがひとりいる。

新宿ゴールデン街に、21歳で死んだ日活スター赤木圭一郎のお姉さんがやって
いる店があった。もう20年も前のことになるが、僕は編集部の先輩のH女史や
映画評論家の松田政男さんに連れられて行ったことがある。

ある夜、その店で自主映画の母と呼ばれていたH女史と呑んでいた時のことで
ある。突然、入ってきて隣の椅子に腰掛けたのが映像作家でイメージフォーラ
ムを主宰するかわなかのぶひろさんだった。H女史はかわなかさんとは以前か
らの知り合いだったが、僕はその時に初めて紹介して貰った。

ところが、どういういきさつか、かわなかさんが突然「青年! 君たちの世代
は『紅の流れ星』だろうが、俺の世代は『赤い波止場』なんだ!」と言い出し
た。何だか、怒っているように見えた。

かわなかさんの指摘は正しかった。僕は大学時代に友人たちと渋谷の天井桟敷
を借りて3日間芝居を打ったことがあるのだが、その時の芝居の題名は「紅の
流れ星」だった。その台本を書いた男は、現在、九州の行橋市でジャズ喫茶の
マスターをしている。

芝居の内容は、もちろん舛田利雄監督作品「紅の流れ星」(1967)や鈴木清順
監督作品「東京流れ者」(1966)へのオマージュを込めたものだった。主人公
の名は不死鳥の哲だったが、なぜか唐十郎の「少女仮面」みたいなセリフを喋
った。

この時に主演した級友は21歳で父親になった男で、クラス中から「おまえは偉
い」と言われていたのに、大学4年の時に二人目の子供を作ってしまい、クラ
ス中から「お前はバカだ」と言われた。10年前に会った時には真面目な勤め人
になっていて、社内でのダブル不倫(女性社員二人に手を出したらしい)を悩
みつつ自慢していた。

さて、「紅の流れ星」は、かわなかさんが言うように「赤い波止場」(1958)
の9年後のリメイクである。監督は同じ舛田利雄だが、主演は石原裕次郎から
渡哲也にかわった。

「赤い波止場」自体が、ジュリアン・デュビビエ監督、ジャン・ギャバン主演
「望郷(ペペ・ル・モコ)」(1937)の翻案だと言われている。パリからカス
バへ流れてきたギャバンのように東京で人を殺して神戸に流れてきているレフ
トの二郎は、左利きの拳銃の名手。堅気の女(北原三枝)に惚れ、警察の罠の
中に自ら向かい逮捕されてしまう。

裕次郎演じるレフトの二郎は、東京への望郷の念はあまり出さないが、「紅の
流れ星」の五郎は、いつもかぶっている帽子に首都高速のチケットを挟み「東
京へ帰りてぇなぁ」が口癖だ。東京から来た女(浅丘ルリ子)に惚れて裏切ら
れ、ゴダール監督作品「勝手にしやがれ」(1959)のジャン・ポール・ベルモ
ンドのように死んでいく。

「赤い波止場」は、僕がまだ三輪車に乗っていた頃の映画だ。僕より10歳ほど
上のかわなかさんは、ちょうど10代半ば。裕次郎に夢中だった頃の思い出の映
画に違いない。

●誰もが裕次郎になりたがった

最初の出会いから10年ほどして、僕がビデオ雑誌の編集部に移った時にインタ
ビューをお願いして以来、かわなかさんには「青年、青年」とずいぶん贔屓に
してもらった。ちょうどその頃、かわなかさんは造形大学の教授になったのだ
が、相変わらずゴールデン街を徘徊し、カラオケで裕次郎を歌う毎日だった。

僕は学歴主義を否定する人間ではあるが、でも、だからこそ、やはり中卒のか
わなかさんが教授になったことは凄いと思う。中卒どころではない。不良少年
だったかわなかさんは、感化院に収容されていたのだ。その感化院時代、どう
しても裕次郎の映画が見たくて脱走したという、羨ましい伝説を持っている。

かわなかさんは筋金入りの裕次郎ファンだ。裕次郎が死んだ時には自ら「責任
編集かわなかのぶひろ」と表紙に刷り込んだ「イメージフォーラム別冊/映画
・裕次郎がいた」を出版した。アヴァンギャルドな実験映画を特集することが
多い月刊「イメージフォーラム」の別冊である。定期読者は驚いただろう。

かわなかさんがそこまでこだわるように、裕次郎は単なる映画スターではなか
った。誰もが裕次郎になりたがった。映画館から出てくる時には、みんな両手
をズボンのポケットに入れ、独特の裕次郎歩きになって肩で風を切った。

裕次郎は自由のシンボル、いや自由を体現する存在そのものだった。主演第一
作「狂った果実」(1956)を見ると、つくづくそう思う。何ものにもとらわれ
ない、支配されない、束縛されない、自由で奔放な人間がそこにいる。

その笑い方、喋り方、タバコの吸い方、酒の呑み方、与太り方、喧嘩の仕方、
女の口説き方、女の抱き方、すべてがキマっていた。すべて、裕次郎が登場す
る以前には存在していなかったスタイルだ。裕次郎がすべてを作り出し、日本
中の若者が真似をした。

僕は初期裕次郎に間に合わなかった遅れてきたファンである。その僕ですら、
初期作品を見て裕次郎が登場したばかりの頃の衝撃を感じるのだ。かわなかさ
んの世代にとっては、裕次郎は神に等しい存在なのだろう。

●それぞれの「アゲイン」がある

かわなかさんに連れられて呑み歩いていた頃、作家の矢作俊彦が日活映画の様
々なフィルムをつないで作った「アゲイン」(1984)が公開された。MGMがミ
ュージカルの名場面ばかりをつないで作った「ザッツ・エンタテインメント」
(1974)がヒットして以来、古い映画のハイライトシーンをつないで1本作る
やり方が流行したのである。

矢作俊彦は「太った裕次郎はわれらの敵だ」と書いているわりには、やや太っ
た中期裕次郎のファンなのだと思う。世代としては僕と同じだから、ヨコハマ
の波止場でハードボイルドしていた30代の裕次郎に痺れたクチに違いない。彼
が敵視する太った裕次郎とは40代になった「太陽に吠えろ」や「西部警察」の
ボス(中間管理職)なのかもしれない。

「アゲイン」では「太陽への脱出」「二人の世界」「泣かせるぜ」「赤いハン
カチ」「帰らざる波止場」「夜霧のブルース」「夜霧よ今夜も有難う」と1963
年~1967年に制作されたムードアクションが多くセレクトされている。

ここで、同じ裕次郎(=日活映画)フリークの対立が露わになる。「アゲイン」
を見たかわなかさんは、そのすべてが気に入らなかった。裕次郎映画の選び方
だけでなく、その他の映画のセレクションも含め「あのシーン、あのセリフが
抜けている」とひとつひとつ挙げていく。最後には「矢作も若いからなあ」と
切り捨てた。

かわなかさんの気持ちはよくわかった。世代的な違いだけではなく、みんな自
分一人だけの「アゲイン」があるのだ。僕も「アゲイン」は公開を待ちかねて
見に行ったしLDも買ったが、僕にも僕だけの「アゲイン」がある。

僕にとっての同時代の裕次郎は、1964年から始まっている。「赤いハンカチ」
「夕陽の丘」の歌が大ヒットし、それに続いて映画が公開された年である。4
月28日には「平凡パンチ」が創刊され、7月14日には新宿厚生年金会館でマイ
ルス・デイビスのトランペットが初めて東洋の島国で鳴り響いた。一般には東
京オリンピックの年として記憶されている。

●自己証明のために闘う主人公たち

詩人で建築家で映画評論家の渡辺武信さんは、初期作品から裕次郎映画は「自
分を自分の手にとりもどす」ことにこだわり続けた、と指摘する。「俺は待っ
てるぜ」(1957)の中で行方不明の兄を捜し続ける裕次郎は、老医師に「兄さ
んを探すより自分を探せ」と忠告される。

しかし、内省的な主人公が自己を探求するという構図が明確に現れるのはムー
ドアクションの特徴だと思う。その構図がヒロインとの悲恋が絡む形で初めて
登場したのは、1963年の「太陽への脱出」だ。

「太陽への脱出」は、それまで日活の方針で死ねなかった裕次郎が、初めてラ
ストで壮絶に死んでいく記念すべき映画である。日本企業の手先としてインド
シナで武器を密売する主人公は、映画が始まってから20分近く英語しか喋らな
い。彼は日本人であることを隠し、現地人として生きている。

主人公が初めて日本語を口にするのは、ピアノを弾きながら「ほらほら、これ
が僕の骨」と歌うシーンだ。この歌は何と中原中也の「骨」という詩にメロデ
ィをつけたもの。舛田利雄は中原中也が好きなのだろう「『無頼』より大幹部」
(1968)で人斬り五郎が殴り込む背景の看板に「汚れちまった悲しみに」と臆
面もなく書いてしまう監督である。

「太陽への脱出」の主人公は、別の人間にされ裏の世界で生きることを強いら
れた運命を覆し自分を取り戻すため、現地の恋人(岩崎加根子)を捨てて帰国
し武器工場と共に爆死する。そこに至るまでに描かれるのは「自分は一体何者
なのか」を改めて自己確認していく過程である。

「ムードアクション」という宣伝コピーは1964年の「夕陽の丘」で初めて使わ
れた。だが、「夕陽の丘」は実質的にはムードアクションの3作目になる。す
でに前作「赤いハンカチ」がムードアクション中の最高傑作であったことは、
ファンの一致するところだろう(異論もあると思いますが)。

「赤いハンカチ」は誤射で容疑者を殺してしまい刑事を辞めた主人公が4年間
の空白の後、その誤射の真相を探り始めるメインストーリーに、彼が誤射した
男の娘(浅丘ルリ子)との運命的な関係が絡んでくる。

ここでも空白の4年間を取り戻すために「自分が一体何者なのか、どういう人
間なのか」を探す自己証明のための精神の彷徨が重要なテーマになる。そのこ
とを見付けるまで彼はヒロインを「抱くことさえできない」のである。

もっと明確に「自分が一体何者なのか」を再確認することがストーリーそのも
のになったのが「二人の世界」だ。ヒロイン(浅丘ルリ子)は東南アジアから
日本に向かう船の中でフェリーノ・バルガス(石原裕次郎)と名乗るフィリピ
ン人と出逢い恋に落ちる。

実は彼は日本人で、15年前に殺人事件に巻き込まれ、恩人のすすめで海外に逃
亡し外国人として生きてきたのだが、時効寸前になって本当の自分を取り戻す
ために、事件の真相を探ろうと帰国したのだ。「自分は一体何者なのか」それ
を証明することが、彼の唯一の目的なのである。

今、若者たちがこだわる流行の「自分探し」を、裕次郎は40年近く前から行な
っていたのだ。しかし、当時、「自分探し」などという言葉はなかった。アイ
デンティティという言葉が使われ始めたかどうか、という時期だった。

全共闘世代がこぞって「自分は一体何者なのか」を問い直そうとし始めるのは、
最後のムードアクション「波止場の鷹」(1967)が公開された翌年からである。

裕次郎のムードアクションとムード歌謡が全盛だったこの頃、一方ではビート
ルズがブレイクしブリテッシュ・サウンドが世界を席巻していた。モッズルッ
クとミリタリールックが流行り、そんなスタイルのグループサウンズが人気を
集めていた。裕次郎がかわいがったという黛ジュンが、似合わないミニスカー
ト姿で「ハレルヤ~」と歌っていた。

昔の話だ……あの頃は、悪夢でさえ薔薇の香りがした(矢作俊彦)

【そごう・すすむ】sogo@mdf.nifty.com
「流れ編集者」あるいは「編集流れ者」を自称。新しいパソコン購入を検討し
ていたが、7月19日に何か発表になるだろうと思っていたら案の定、アップル
からいろいろ出てきた。98,000円のニューiMacと携帯用Windowsノートという
組合せもありか。G4cubeにも触手は動く。差し迫って必要なわけでもないので、
今の状態を楽しんでいる。どんな機種でも選べる可能性があるうちが華。何だ
か結婚前にいろいろ見合いをしているみたい。

昔書いた文章が「投げ銭フリーマーケット」に出ています。デジクリに書いた
文章も数編入っています。
http://www.nagesen.gr.jp/hiroba/

石原プロモーション
http://www.ishihara-pro.co.jp/

日活
http://www.nikkatsu.com/

イメージフォーラム
http://www.imageforum.co.jp/index.html

矢作俊彦オフィシャル(?)サイト
http://www.qqnet.com/user/test/index.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■デジクリトーク
モスクワで、日本の若きサムライになる?

東 知世子
───────────────────────────────────

●日本はほとんど憧れの国

しばらく日本に戻っている間に、事件がいろいろあった。そのひとつが、いつ
もながらにうんざりさせられる「衆議院選挙」。そして「雪印事件」、またし
ても「少年殺人・逃亡事件」。ロシア人が聞いたら、さぞかしびっくりするよ
うな事件ばかりだ。

なぜなら、彼らの大多数は「日本ほど優秀な国民を持つ、平和な国はない」と
今や昔となってしまった「日の出る国」伝説を信じているのだから。

そのため、こういうことをロシア人に説明するのは辛い。ま、一度っきりと思
われるタクシーの運ちゃんくらいになら、はったりもかませるが、(自分では
嘘は苦手なつもりであるが、けっこう話を誇張、誇大化するのは上手いらしい)
よき隣人で元歴史の先生のアルメニア系のおばあちゃまや、日本びいきの友達
には、非常に悲しい思いで現状について解説せねばなるまい。それとも一切な
かったことにして、幽玄の世界を漂うような古き良き伝統のみに触れるべきか。

大体、日本に来たことのあるロシア人は少ない。私の知っているロシア人は、
たいてい汚くて古いおんぼろ船でやってきた。そして、彼らは中古車や新車を
買い漁って、ときには富山や新潟の方に多大な迷惑をおかけしつつ、割に悪気
なく平気で盗んだ自転車で、鼻歌うたいながら、ドッグフードなど買い物して
いたり・・・。

まったく仕方ない連中だった。そういう極東のロシア人ですら、いろいろ知っ
ていそうなのに(自分たちの方が、悪いことをしている引け目もあってか?)
日本のことを悪く言う人は少なかった。

モスクワの人間からしてみれば、日本はほとんど憧れの国だ。遠いから良く見
えるのもあるかもしれない。だが、それだけではないのだ。彼らが最近、異常
な関心を寄せるものの一つに箸がある。大体において、流行が遅れた頃にやっ
てくるモスクワでは、けっこう今、寿司ブームだ。

そして、箸を美しく使い、それを繊細な木を使った文化として、独特の意味を
持たせながら、発展させてきた日本の食文化に漠然と憧れるようだ。こっちが
知らないような箸の素材の木による使い分け、幼児期に与えられる精神的な意
味合いまで調べ上げ、しまいには、「この美しい繊細な箸使いを、幼少時代に
取得できなかった私」について、心から嘆いている若い女性までいるのだ。

それだけではなく、その辺のぱっとみ、怖そうなおっちゃんでも、日本人と分
かると急に懐かしそうに話しかけてきて、「君の顔見てると、ずーっと前にな
るけど、昔見た日本から展覧会で見た仏像の顔、思い出すわ」と言って、いき
なりノスタルジーに浸ってくれる人あり、「日本には短歌や俳句という独自の
スタイルの詩があるんだろ。オレの弟はサハリンにいるから、知ってる」と言
って、ちょっとした文学通を気取って周りのロシア人に解説してくれる親切な
おじさん。

あるいは、ちょっとやけっぱちの白タクのおやじは、「日本みたいないい国か
ら、なんでこんなとこ来るんや。わしが代わりに行ってやりたいくらいやで・
・・」とぼやき、挙句の果てには、「日本も、ソ連時代に占領されんかったの
を感謝した方がいいで」(むちゃくちゃな話だが、もしそうなってたとすると
日本人の大半がシベリア送りで死んでた可能性もあるわけだ。このときばかり
はソ連の脅威を思いだし、さすがにぞっとした)

●これでいいのかニッポン

とにかく、こういう反応だけでも「けったいな人々」でも、「どこか憎めない
ねんなあ」と思わせるようなロシア人の一面を見た気がするけれど、私が会っ
ただけでも、まだまだいろんな人がいて、ロシアにいる方が、「なんか日本っ
て、すごいええ国やってんなあ」と自然に愛国心が高まってくるにもかかわら
ず、帰ったら帰ったで、ニュースを見るたびに(マスコミの報道の仕方が悪い
のもあるんだろうが)

「えっっ? 日本ってこんなんやったっけ?」

とすっかり浦島太郎状態に陥り、一般的に一流といわれてきた言論の中枢機関
の漠然と「よそさまの借り物思想」で自国を語る冷血さに、ただただ、呆然と
するばかりだ。(新聞の猥褻広告の多さは、性の乱れたロシアでも考えられな
いほどで、一般の国民を馬鹿にしているとしか思えない。そんな新聞で性犯罪
やセクハラを取り上げる矛盾)

ほとんど恥ずかしくて、これをロシア人に知られたくない・・・と思いつつ、
根が正直なため、ついつい余計なことを言いそうになるが、今のところ、そこ
まで言う必要はないと黙秘している。

一応、関西人の日本国籍を持つ人間として、今後の日本、「なんかこのままで
はあかんのちゃうの?」と考え、本屋で思わず、三島由紀夫の「若きサムライ
のために」を買って、久しぶりに熱くなってしまうのだった。

「やっぱり、三島も憤っててんなあ」と思うと、なんかほっとしつつ、これだ
け年月がたってもあんまり根本的に変わらない国の体質の恐ろしさも感じる。
そして、そこに出てくる「ソ連」という存在と、自分の少しだけ知っている現
在の「ロシア」との微妙な関係になんとも言えず、むずがゆい感じに襲われる。
(しかも読んでる場所が、大韓航空の飛行機の中っちゅう)

モスクワのシェレメチェボ空港は相変わらず。あんまりやる気のないロシア人
の腹の出たおっちゃんたちの姿、エラそうに腕組みして、仁王立ちした女性職
員の威厳ある(?)灰色の制服姿。一応、金髪美人にはちがいないが・・・う
かうかしてると、蹴りを入れられそうな。おお、こわっ!(だが、無駄話をし
ているときはけっこうかわいい顔してたりして)掃除してるのかしてないのか、
単なる老朽化か薄汚れた空港全体の時代遅れなムードが、なんでか知らんけど
”和む”ねんなあ。

「サムライ」はかくして、モスクワに居座りつづけるのであった。

【あずま・ちよこ】chiyoko@orc.ru
関西人 演劇批評家のタマゴ

無料メールマガジン ロシア・天井桟敷
お申し込み、お問い合わせは こちらまで
ココデメール(エンターテイメントその他)
http://mail.cocode.ne.jp/
  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■セミナー案内
Japan Publishing Consortium
フォント・組版部会ミーティング(情報交換会)
http://www.jpc.gr.jp/
───────────────────────────────────
<主催者情報>

情報交換会は、部会ミーティングと名を改めました。情報を一方的に伝えるセ
ミナーのようなスタイルばかりではなく、今まで以上に参加者の皆様方が部会
ミーティングの場で意見交換ができ、現状の問題点などの解決をはかることを
目標としています。ぜひご参加ください。

担当部会:フォント・組版部会
テーマ:『Mac OS Xで変わるフォント環境』
日時 8月8日(火)18:00~20:00 ※17:45より受付開始
場所 東京オペラシティタワー48階 アップルコンピュータ セミナールーム
   京王新線・都営地下鉄新宿線「初台駅」前/新宿より笹塚方面に一駅
参加費 JPC会員・無料 JPC団体会員・無料 非会員・2,000円

内容 Mac OS Xで変わるフォント環境 
「Mac OS X」をテーマに、変わるフォント環境についてJPC理事であり、アッ
プルコンピュータ(株)マーケティング本部の渡辺泰氏に解説をいただくと共
に、ご参加の皆様方からの疑問・質問ににお答えし、今後のDTP環境・フォン
ト環境についてディスカッションしていきます。
※上記内容は、一部変更になる場合もございます。

申込み方法:JPCホームページから申し込みができます。
http://www.jpc.gr.jp/index2.html
メールでの申し込みも受付けております。:info@jpc.gr.jp
ファックスでの申込みも受付けております。:FAX:03-3403-7712  
JPC事務局定例セミナー申込係
*メール/ファックスでのお申し込みの場合、会社名/部署名/名前/電話番
号/FAX番号/メールアドレスを必ずご記入ください。

問い合わせ JPC事務局
107-0052東京都港区赤坂9-1-7 542 株式会社エイミス内
TEL:03-3403-7780 FAX:03-3403-7712

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(7/29)
・今日は第二回P-Nuts展の審査と、オープニングパーティである。審査員の中
ではたぶん最年長だ。だから、今日は審査委員長なのだ。この展覧会の熱気は
ディジタル・イメージ創立当時を思わせる。わがディジタル・イメージ展はも
う10年もやっているので緊張感が少し薄れ、広報などでがむしゃらな活動もし
なくなった。P-Nuts展の準備状況を週一回掲載のレポートで読むと、うらやま
しいと同時に、少しだれ気味の身内の活動を反省するのだ。ところで、「対決
!現世浮世絵娘」飯田HAL_×桑島幸男は、8月1日から渋谷で開かれるが、9月7
日から大阪でも開催することが決まった。詳細はまたお知らせする。(柴田)

・最近の贅沢。外出時に飲む330mlの「エビアン」。めっちゃオイシイ。水分
をあまりとらないのだが、この水はぐいぐい飲める。出始めた頃は、飲んでも
オイシイなんて思ったことはなかったのに、何故か最近のお気に入り。駅の売
店でついつい買ってしまう。あとは「爽健美茶」に「十六茶」が好き。オレン
ジはだんぜんミニッツメイト。濃さが丁度いい。どこかの農協が出していたゼ
リー入りのつぶつぶオレンジを思わず買ってしまったが、薄くて飲めん。午後
ティーのノンシュガーがなくなったのが残念。他のはどうも甘すぎたり、しぶ
すぎたり。自宅ではあまり味を気にしないんだけど。    (hammer.mule)

----------------------------------------------------------------------
■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.nagesen.gr.jp/  <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
----------------------------------------------------------------------


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

情報提供・投稿・プレスリリース・記事・コラムはこちらまで
 担当:濱村和恵
登録・解除・変更・FAQはこちら http://www.dgcr.com/regist/index.html
広告の御相談はこちらまで   mailto:info@dgcr.com

★等幅フォントでご覧ください。
★【日刊デジタルクリエイターズ】は無料です。
 お友達にも是非お奨め下さい (^_^)/
★日刊デジクリは、まぐまぐ<http://rap.tegami.com/mag2/>、
Macky!<http://macky.nifty.com/>、カプライト<http://kapu.cplaza.ne.jp/>、
Pubzine<http://www.pubzine.com/>、E-Magazine<http://www.emaga.com/>、
のシステムを利用して配信しています。

Copyright(C), 1998-2000 デジタルクリエイターズ
許可なく転載することを禁じます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■