[0875] 創作という経済、創作という思想

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0875    2001/06/07.Thu発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18218部
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 <ワン・アンド・オンリー・ライフスタイル>

■デジクリトーク
 創作という経済、創作という思想
 なゆみ かすい

■デジクリトーク
 オトナが使えるデンワがない! その2
 須貝 弦

■連載 ip2000ジョイントコラム! (172+9)
 ジョイントインタビューvol.1 
 CREATRON提唱者 七瀬至映氏~その2
 ユビキタスマン・カワイ



■デジクリトーク
創作という経済、創作という思想

なゆみ かすい
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●物足りないデザート

この間、技術関連サイト(英文)を眺めながら、同時にほんわかサイト(もし、
木之本さくらさんだったら「はにゃ~ん、ってなっちゃう」と言いそうな内容
のサイト……と、書いても意味が分る人は多くないかもだけど)を開いていて、
ふと、そのギャップに凍てついたことがありました。それはもう、雪女さんも
びっくりの瞬間冷却です。

なにしてるんだろう――なんで難解な文章(その時のは、そんなに難しくなか
ったけど)を見てるわけ? なんでこんなほんわかサイトを見てるわけ? ど
ちらの妥当性も同時に危うく感じました。“非日常”というと少し違うけれど、
どちらも、どこか現実離れしているような気がして……そう、ある種のパニッ
クに陥ったのでしょう。

ここで、それぞれを喩えるのなら、固まったゼリー(あくまでゲル、ソリッド
とは言い切らないし、言い切れない)と甘ったるいシロップといったところ。
ゼリーはスプーンで少しずつすくって、ある程度は噛みながら食べないといけ
ないし、食感もまた楽しみのひとつ。だけど、シロップはとにかく問答無用で
脳天直撃=甘ぁ~い! そこには思考の余地なんて残されていないのです。

そして、世の中にはゼリーとシロップをあわせたデザートもあるけれど、これ
まではどこか物足りなさが付きまとっているように感じていました。かといっ
て、実際に何かが足りないというわけでもない。

ここで繋がるではありませんか、ゼリーとシロップは一緒に食べない方が良い
のかもしれません。あるいは、シロップには“希少性”がないといけないのか
もしれません。それでこそ、価値があるというものではないでしょうか。

●亡霊とリスペクト

さて、ここでのシロップの役目は至福。つまり、ある種のリフレッシュであり、
充電源。ここから、ぐいぐいと話に軌道修正がかかっていくわけですが、創作
する上で、みなさんは何をシロップとしていますか?

ちょうど、最近読んだ矢沢あい「NANA」の3巻でも「リスペクト」という言葉
を用いて似たような話題が取り上げられていました。登場人物は同じ分野の先
人にリスペクトする。作者の矢沢あい自身は違う分野=音楽にリスペクトする。

以前から考えていたことなのですが、大きく分けるとこの二通りになると思う
のです。自分の目指すところと同じ分野か、それとも全く異なる分野か……。

まず、前者からいきましょう。これは充電というより、引力という表現の方が
適切かもしれません。ただ、引力に吸い寄せられてどうしようもなくなってし
まうのはマズイ(=個性というものが存在しないのではないか?)と思うけれ
ど、息抜きでも、何にしても、スイングバイ(swingby)――勝手にエネルギー
を利用してサヨウナラ――のような影響の受け方は悪くはないと思っています。

つまり、オリジナルを超えたり、違った方向に持って行けるのであれば問題は
ないし、利用できるものは利用した者の勝ち……というわけです。

しかし、同じ分野である場合、きっぱり違う方向に転換でもしない限り、どう
しても“オリジナルの亡霊”から逃れないことも出てくるのではないでしょう
か。(内なる)亡霊の抹殺、これはけっこう大変なことだと思います(競合を
歓迎する支持層もいるかもしれないけれど……)。

その点、後者では、同じ影響を受けるにしても、異なる分野なので亡霊の影を
比較的小さく見せかけることができます。そういう意味では比較的楽といえる
かもしれません。また、個人的には弱い人間なので、後者でありたいと思って
います。亡霊に囚われるのはゴメンですし、不良債権なんていりませんから。

●[IN] → [OUT]

ところで、趣味と本業の関係というのも、それと似ているところがあります。
趣味と本業を同じにする人もいるし、違うものにする人もいます。どちらにも
いろいろと賛否両論あるところでしょう。

今でも考え方は間違ってなかったと思いますが……個人的には後者を目指した
つもりでした。しかし、隣接分野同士だったためか、いまいち、うまくこなせ
なかったような気がします。

思うに、これに関しては、どちらを選択するにしても、諸刃の剣となるような
ケースが少なくないように思えてなりません。しかし、どちらにせよ、きちん
と軌道に乗せられたなら、その時は相乗的に上手くいくのだと思います。

また、もう少し視点をずらしてみると、できるだけ多くの作品を見ろという話
と、その対極、できるだけ見るなという話があると思います。専ら、耳にする
のは前者のような気がしますが……個人的には、やっぱり、後者派。何よりも、
影響を受けることがコワイので、そのキケンを回避するためです。

あるいは、継承文化であるとか、技術を得るためであれば、まだ前者たる必然
性もあるのですが、それを繰返したところで余程の才能がある人でもその繰返
しのシーケンスに紛れ込んでこない限り、どんぐりの背比べ的なわずかな進化
しか望めないように思います。まして、時には形骸化してしまうこともあるで
しょう。技術ないし知識と発想は異なるものなのですから。

そして、判断力なら、後者の方がつくと思います。相対的でも、主観的でもな
い、客観的で絶対的なものが。ともすれば、直観(「直感」ではありません)
的に近い判断力を得ることも可能のように思います。但し、これには、前提が
あります。見ないのは他人の作品だけです。他のあまたの事物については貪欲
に見るのです。

これは理想論でしかないのかもしれませんが――宇宙に学び、翻っては自分に
学ぶ。そうしたら、内と外はあやふやでクラインの壷の表面を這うかのように、
インプットとアウトプットは直結する……。

―――――――― | | ―――――
▲ | | | | CLOSED ▲
| ▼ ▼ ▼ ▼ CYCLE |
======| ̄|==== ====| ̄|==| ̄|==| ̄|====//====| ̄|======| ̄|====
OUT ∥ ∥ IN-1 IN-2 IN-3 … … IN-X OUT ∥
↑ ∥ ∥ | | | | ↑ ∥
| ∥ ∥CUT × | | | | ∥
| ∥ ∥ ↓ ↓ ↓ ↓ | ∥
-----------+ ∥ ∥ +--------------------//------------------+ ∥
ANOTHER | ∥ ∥ | MYSELF | ∥
-----------+ ∥ ∥ +--------------------//------------------+ ∥
∥ ∥ ∥

●ちょっと加筆

一旦、書き終えて一息つきながらラジオをつけると、ちょうど「老子」の話を
やっていました。曰く、過剰は害である(感覚を麻痺させる)、と。わりと、
個人的な考え方にも重なるように思います。

ただ、イチバン(知られているもの)はキライ(←偏見)なので、グリムより
ペロー、バイエルよりハノン……であるように、老荘よりも列子(その存在す
ら、あやしいらしいんだけど)に惹かれているので、老荘はあまり眼中にあり
ませんでした。とはいえ、同じ道家、云わんとする根元は同じ。

とにかく、自己の絶対化を目指さないと。さもなくば、経済活動に必須の他人、
それと自己とにかかる創作バランスをうまく調節する術の獲得を。

●補足「スイングバイ(swingby)」

天体に近接する一般的な言葉「フライバイ(flyby)」の一種。「Gravity
Assist」とも。宇宙船の航行において、天体の重力を利用して軌道を修正する
航法で、同時に宇宙船は天体からエネルギーをもらう(奪う)ことにより加速
や減速までも可能としています。

このスイングバイによる加速および減速は天体の公転方向と宇宙船の天体から
の脱出方向によって決まります。それが公転方向だと加速されるし、公転と逆
方向だと減速されます。これは地上からの打ち上げ方法と似ています。

NASA - Basics of Space Flight I-4. Gravity Assist Trajectories
http://www.jpl.nasa.gov/basics/bsf4-1.htm#gravity (英語)
(総合的には分かりやすいかもしれないけれど……いまいち)

宇宙開発事業団 宇宙情報センター
惑星探査機の基礎知識 (3) スイングバイ航法
http://spaceboy.nasda.go.jp/note/Tansa/J/Tan02c_j.html
(舌足らず。この前のページの図も見てると吐きそう……だいじょうぶ!?)

【なゆみ かすい】mailto:kasui@flux.gr.jp
たいへんだ! いつのまにか「火垂(「かすい」の漢字表記)」で検索すると
いっぱい出てくるようになってる。これまでは検索式で「火垂るの墓」を除外
すれば、そんなには出てこなかったのに。これは、映画「火垂(HOTARU)」に
よるもの。PRに躍起の映画「ホタル」とは全くの別物。公開時期も重なってる
し、けっこう、混乱の種になっているみたい。そこで(?)、これまで「404
Not found」を目にしてきたみなさまのためにも個人サイトを開設しました~。
今のところ1ページ構成の単純なものですが“ほたる”を集めています。(笑)
http://www.flux.gr.jp/~kasui/

創作とコミュニケーションの舞台装置「krietronity(くりえとろにてぃ)」
http://www.krietron.net/

▼裏山で木刀を振りながらこういうことを考えているのか おそるべし

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■デジクリトーク
オトナが使えるデンワがない!その2

須貝 弦
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●無料で機種変更できる、と。

以前に、PHSを買い替えるor乗り換えようと思ってヨドバシに行ったけれど、
オトナが使って恥ずかしくないと思えるデンワって少な過ぎません? って話
を書いた。その後半で「ケータイだけじゃなくて普通紙FAXも」と書いている
のだが、その後の続きを少し。

まず愛用しているDDIポケットのH"だが、これは契約期間中にたまったポイン
トで無料でFeel H"へ機種変更できる、そして変更手数料もサービスですとい
うセールスの電話がかかってきて、その場で了解してしまったので、案外アッ
サリと新しいものになってしまった。

ちなみにコレ。
http://www.ddipocket.co.jp/syohin/dl-m10.html

やってきたのは以前から使っていたのと同じ東芝製で、まぁ同じメーカーなら
操作体系も迷わずに済むだろうと思ってのことだ。といってもまだ本体が届い
ただけの段階で、実際には新旧両方を持ってDDIポケットのショップに行って
手続きをしないといけない。だから、新しいやつはまだ箱の中で眠ったままで
あり、大人が使って恥ずかしいか恥ずかしくないかは、まだ確かめることはで
きない。

ただ、少なくとも手に持ってみた感じでは、あたりさわりのないデザインだけ
れど決して知的には見えないな、と思った。たとえば駅のホームでこいつを取
り出して、情報サービスで時刻表検索をしたりとかショートメールを書く姿を
想像してみたが、駅のホームでそういうコトをやること自体が十分に格好わる
いので、仮に電話が格好よくてもぜんぜん意味がないことも、なんとなく見え
てくる。

●本気で欲しいのはiBookより先に普通紙FAX!

ともかく、タダで新しいPHSを手にした私の次のターゲットは普通紙FAXとなっ
た。で、いろんなところで「アレが欲しいコレが欲しい」と言っている私だが、
今度本当に買うのはiBookではなく普通紙FAXなのだ。

やっぱり、今どき感熱ロール紙のFAXではやってられん! というのが正直な
ところ。とくに最近になって、複数のライターと共同作業でやる仕事が出てき
ており、校正をFAXで回覧するようなこともしている。これがロール紙だと出
てきたFAXをいちいち切り離さなければいけないし、それをまた他の人にFAXす
るのも一苦労。もう巻き物の相手をするのはイヤじゃ! となって、真剣に検
討段階に入った。

が、なんかしらないうちに普通紙FAXはやたらと高機能になり、それによって
平均価格帯もずいぶんと高くなっているではないか。最近の定番は、電話から
直接ネットに接続して、液晶でE-Mailを読むことができる「なんちゃってLモ
ード」とも言える機能、そしてハンディスキャナだ。ハッキリ言って私にゃ両
方ともいらん。が、そういうシンプルな機種はどんどんと数を減らしているの
であった。

ちなみにシャープ製品は、ザウルスとかからアクセスすることでおなじみの
「スペースタウン」に接続できてしまう。ある意味Lモードの先を行っている。
それこそ私にとって不必要な機能だが、とはいえシャープ製品がいちばんマト
モなデザインをしている。さすが、そのままのカタチで色だけ変えて無印良品
にOEMしているだけのことはある。

無印良品モデルがコレ。
http://www.muji.com/products/images/l/4945247860559_l.jpg

どう? コレならホームオフィスに置いても恥ずかしくないでしょ? コード
レスのハンディスキャナモデルで34,800円というのは、今日ではローエンドな
部類に入る。

ということで、私は今月中にはコレを買う、たぶん。シャープブランドにする
か無印良品ブランドにするかはわからないけれど。買ったらデジクリ初の普通
紙FAX電話のレビューをすることにしよう。

●複合機とやらにも興味が(しかも真剣)

ちなみに、電話からは離れるが普通紙FAXに関連して、カラープリンタ+スキ
ャナでカラーコピーとして使える複合機を購入しようかどうか迷っている。今
は近くのコンビニでコピーを取っているのだが、やはりいちいち出かけるのは
面倒だなぁ~と思うわけで。FAXのコピーじゃペラしかできないし。

マジで欲しいかもと思っているのは、EPSONのC-500で、なんと市場実勢価格は
39,800円。なんかいい時代になってきたなぁと、ヨドバシの店頭で思わず唸っ
てしまう私。これがあれば雑誌の気に入った記事、役に立ちそうな記事をバン
バンとカラーコピーで保存できる。

実は私は、雑誌の切り抜きが大嫌い。なぜなら「雑誌」というひとつのまとま
りを解いた瞬間、どうもヤル気をなくすから。どんなに気に入った記事でも、
雑誌というひとつのパッケージの中の一部分、として気に入っているのであっ
て、その記事をパーツとして取り出すと少し意味をなくしてしまうのだ、私的
には。だから、今は段ボールなどで雑誌を丸ごと保存している。

でもコピーがあれば、雑誌は雑誌として残して、資料は資料として必要な部分
を抜き出すことができる。そのコピーを取るためにコンビニに行くのは面倒!
ということで物欲が高まってきたわけ。そして「そういえば今の我が家にはモ
ノクロレーザープリンタしかないしな」という条件も加わり、エプソンのC-
500が検討されているのだ。

あ、カラーコピーとカラープリンタが欲しい理由をこんなに真剣に書くことは
ないか? まぁ、そういうワケでこのテの安価な複合機を実際にお使いの方が
いれば、どんなもんだか教えていただければ幸いです。

【すがい・げん】sugai@macforest.com
先週の原稿が配信された後、ムチャっぽい仕事をたて続けに振られ、ありがた
く頂戴するというバチ当たりな26歳。あぁ・・・。
Web&メルマガもよろしくね。
http://www.macforest.com/

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■連載 ip2000ジョイントコラム! (172+9)
ジョイントインタビューvol.1 
CREATRON提唱者 七瀬至映氏~その2

ユビキタスマン・カワイ
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◎七瀬至映氏については以下のURLをご参照下さい。
http://www.creatron.net/
◎七瀬至映氏の著書「CREATRON」はここちらで買えます。
http://nexus.dhw.co.jp/cgi-bin/dhbs/list_view.cgi#

●好きなことをやるのが一番いい

カワイ:七瀬さんの考えているその『ワンライフスタイル』というものを教え
てください。

七瀬:これ、今本で書いているんですけど……ネタをこんなところで言ってい
いのかな?(笑)ま、いいや。ええと、ワンライフスタイルとは自分にとって
の『ワン・アンド・オンリー・ライフスタイル』というバリエーションが多様
化した時代の価値観を言っています。

それともうひとつはもう少し大きい概念として人類としてのモラルという部分
と、あともうひとつはひとつの生命体としてのライフスタイルがあるという価
値観。で、そのことは短く話すと誤解を招くところがるんですが、う~ん、な
んていうか……そんな感じしません? 

(一同笑)

カワイ:そんな感じしますけど(笑)、もう少し教えてください。私の頭では
理解できていません。

七瀬:まあ、地球が生命体として誕生したときに、その理由がいくつかあると
して、でもある時パカーンとできたわけです。そのあとはパカーンパカーンパ
カーンといろいろ分岐していってできた経路を見ると、扇形の生命ツリーみた
いなものができた。それに川が流れるようになるわけです。そのツリーみない
な部分がここにあるとします(手で扇の形を作り)。その扇のここが35億年だ
とするとこのはじっこに僕らはちょこんといるわけです。

カワイ:地球の歴史を1年にすると我々が存在するのは大晦日の23時59分何秒
とかっていうあの概念ですね!

七瀬:で、ここ(扇の端っこ)にいる我々はどうみても互いは離れているとは
いえないでしょ? これはどうみても他人ではないですよね。例えばプールか
ら首だけ出している人間は頭しか見えないじゃないですか。そこに数人いたと
してもそれが手をつないでいるかどうかは分からないわけです。でもカメラが
ドブンとプールに入るとみな手をつないでいるわけです。まあ、そんな感じで
す。するとこの扇形は35億年前から見ると現在の部分はもう一直線なわけです。
一本の線としてつながっているわけです。

で、35億年というのが時空で『時空』というのを物理学的に言うと『重力』っ
てことになるんですけども、でこの重力は僕らを殺そうとしているって……オ
ーバーですけど、まあ一番影響されているわけです。そうするとその重力的な
ものから逃れるために人間にとっては3世代……つまり同時には僕、お父さん・
お母さん、おじいちゃん・おばあちゃんという3世代しか生きられない生命の
あり方になったわけです。

これはきっと人間という生命が生き抜くためのひとつのとらざるを得なかった
『生命体としての戦略』だと思うわけです。だからこの3世代というのは完全に
『ひとつの生命体』だと言えるんです。

そうすると、例えば光というものがふたつの要素からなっているといいますが、
波ともうひとつは粒子なわけです。そのふたつがクロスする十字の部分に自分
というのがいることになるわけです。そうするとこちらが例えば『歴史』、つ
まり時の流れというリアルタイムだとすると、今の僕らにはたった80年の人生
しか見えないということになるんです。

でも、もうひとつの見方をして地球がひとつの生命体だとすると今僕らは『時
空』という環境(それはいつの時代も一番大変だった部分)の表面につかまっ
て戦っているパーツであると、センサーであると。そういうイメージにとれる
わけです。

で、そのセンサーっていうのはさっきの生命体の話でいうと『多様化』という
戦略をとっているわけですね。どこかが死んでもまた補完できるようになって
いる。ということは、僕らひとりひとりは『好きなことをやるのが一番いい』
となる。つまり多様化のためにはひとつひとつのパーツというかセンサーが
『最高のセンシングをする』ということが一番いいわけです。

そうすると、僕らの中で根本的に持っている『なんだかさ、なんだか好きなん
だよね』っていうものが重要な『センシング』の要素になるんです。でも世の
中のほとんどの場合の判断は相対的なものの見方を前提としていて、それでし
か物事はいい悪い言われないんだけども、それと違って絶対的であるのに許さ
れるということがある。それは誰がなんと言おうとそれが『好き』であるとい
うこと。……つまり『好きなんだからいいでしょ?』という。

その許すっていうのは多分、これはまああるのかないのか分かりませんけれど
も……僕らが『好きである』ということをするのがその大きな生命体にとって
一番いいことだと。で、今IT技術みたいなものでこの横軸がつながれるように
なってきて60億人がつながれる可能性ができてたわけです。で、五感ってもの
が統合されて意識というものがあるとしてさっきのふたつの軸を合わせただけ
でも今までにない感覚ってあるじゃないですか。すると五感があると多分二十
感くらいあると思うんです。で、60億人の五感がつながったらどうなるのかっ
て考えたらね? それはすごいことになりますよ! っていうお話なんですよ。

カワイ:………………(呆然)

七瀬:いや、これ冗談ですよ! ウソです!(笑)     >>>>つづく

【カワイ・タクヤ/フィールドプランナー】kawai@ubiquitousman.jp

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■編集後記(06/07)
・昨日、本格的に「OCN ADSLアクセス フレッツプラン」が開通した。本当は
もっと早く開通しているのだが、開始日に余裕をもたせすぎたので昨日になっ
た。OCNエコノミーからの乗り換えだから、まずはエコノミーの廃止申し込み
をして、次にOCNダイヤルアクセスに申し込む。ファクスですむ。すると認証
IDと認証パスワードが郵送されてくる。メールアドレスはエコノミーのを引き
継いだから、問題なくADSLに移行できた。フレッツ接続ツールをたちあげ、ID
とパスワードを入れて接続すると「わーかむ」と英語で応じる。ウエルカムな
んでしょう。(ところで、野球ナイトゲームで「プロフェッショナルベースボ
ール」と英語でタイトルを告げるのがあるが、わたしにはどうしても「トカシ
ノベースボール」と聞こえる。みなさんもそう聞こえませんか?)次いで、ブ
ラウザをクリックすると、もう設定いらずでちゃんとつながっているのはうれ
しかった。いまのところ「うわー、早い」なんて印象はなく、エコノミー時代
と同じだ。これでもいいや。料金が1/6以下になるんだから。いままでものす
ごいゼイタクしてきたんだなあと実感。ただし、問題はNTT東日本とNTTコミュ
ニケーションズ(OCN)との中間に「フレッツ網」という存在があることで、
この網はユーザーいくつかを束ねたものらしい。ネットワークが混雑したとき
はどうなるんだろう。そして、目の前のマンションにはADSLフレッツが3回線
入ると聞いている。なんか影響あるのかな。わからない。    (柴田)

・うちの感熱紙FAXは勝手に切れますです。ハンドスキャナつきです。普通紙
FAXはコスト高なのと用紙切れが気になるので避けてますが、今はそうでもな
いのかなと思ってうちのFAXを紹介しようと検索したら、用紙切れの時は感熱
紙を選べるものもあるし、メールや着メロまで。私、めっちゃ遅れてるんち
ゃうん。レビューを待つ!/余談だがアスクルのFAX用紙6本セットは、A4より
B4の方が安い。余白にメモが書き込めるぞぉ、と自分を騙していたがファイリ
ングしにくいのでA4に替えた。一歩前進だ、ってオイ!  (hammer.mule)

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発行   デジタルクリエイターズ
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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