[0936] デザイナーのアイデンティティ?

投稿:  著者:


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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0936    2001/09/19.Wed発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 19511部
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 <アーチストにとって「成功」とはなんだろう>

■デジクリトーク
 デザイナーのアイデンティティ?
 笠居トシヒロ&まつむらまきお

■デジクリトーク
 小市民的成功論
 永吉克之

■セミナー案内 JPC年9月定例セミナー
 いま、DTPが置かれている現状と展望
 -高品質なOpenTypeフォントと組版の未来にむけて-

■イベント案内
 デジタルハリウッド 「2001横浜.スペシャルイベントシリーズ」



■デジクリトーク MKチャット対談
デザイナーのアイデンティティ?

笠居トシヒロ&まつむらまきお
───────────────────────────────────
まきお: どもども、なんか大変な1週間でしたねー
かさい: まいどですー、笠居です。アメリカは大変なことになってますが日本
もただではスマンでしょうねえ
まきお: ねぇ。やだねぇ。亡くなられた方々のご冥福をお祈りします
かさい: とはいうものの、この話をマジメに語るのはマツカサチャットのカラ
    ーではないので、水曜日はちょっと息抜きしてもらうということで…
    (^^;)

●それがアイデンティティ?

まきお: 今日は作家性の話でもしてみたいなと。
かさい: 作家の定義とは、アーティストということかな?
まきお: うーん、それはわからんのだが、まつむらは一応、肩書きを作家とし
    てるんだよね
かさい: 「まんが、イラスト、アニメーション作家」って書いてるね
まきお: これも苦肉の策でねー
かさい: じゃあ、何をもって「作家」なわけ?
まきお: まつむらが考えるに、作家ってのは自分で宣言すれば、それで成立す
    る(笑)職業ですらある必要がない(^_^;)
かさい: ふむ。つまり「ワシは作家だ」と言って、作品を作っていれば、それ
    で金を稼いでいるかどうかは、どうでもよいと
まきお: そうそう。まつむらの場合、「まんが」と「イラスト」はともかく、
    まちがっても「アニメーター」ではないから
かさい: そうだね。
まきお: 「家」ってつくのってさ、作家以外に、書家とか画家とか、建築家と
    かあるけど、職業って感じはしないよねぇ。はたしてそれでメシが喰
    えるのか?的に(^_^;)
かさい: ひっくるめて「作家」と呼んでも差し支えないのでは?それら全部
まきお: もう一段ストイックなのがあるんすよ
かさい: 芸術家?
まきお: 「人」。「詩人」「歌人」...(^_^;)「絵人」とかいいなぁ、ストイ
    ックそうで(笑)
かさい: ははあ(笑)ストイックというか、より芸術寄りな響きね(笑)
まきお: デザイナーってのはさ、デザイン作家とは言わないよな
かさい: 言わない言わない(笑) デザイナーは作家じゃないもん
まきお: あ、でも装丁家とは言うな
かさい: ああ、そうだね。わりと古い職業だからじゃないかな。それと、日本
    では「本」というものが、高尚なものという認識が強いからと言うの
    もあるかも
まきお: そうなのか。んでも作家性の高い、というか個性の強いデザイナーっ
    てのもいるでしょう?
かさい: 誰のデザインかすぐわかるような、大先生と呼ばれる人たちのデザイ
    ン、のことかな?
まきお: ぼく、あの人大好きなのよ、えーっと、ぐるんぱの幼稚園の堀内誠一
    さん
かさい: ああ、絵本の
まきお: ポパイ、ブルータス、アンアンのデザインだよね
かさい: マザーグースのイラストも手がけてたよね、たしか
まきお: それはしらんが...ぐるんぱが大好きで、デザインに興味を持ちだし
    た頃、アンアンなどのデザインも好きで、後に同じ人だとわかってび
    っくりした
かさい: 堀内さんってもともと絵本作家でしょ?
まきお: もともと画家だと思う。あ、やっぱ「もともと」って、重要なのかな
    (^_^;)?
かさい: そうそう。もともと作家である人がデザインを依頼されて手がけると、
    作家性の強いデザインになるということではないかな
まきお: あー。確かに昔はデザイナーという職業はなかったから、画家が手が
    けてたんだよね
かさい: まつむらさんも、成り行き上デザインまで手がけることがあるでしょ
    う?
まきお: 自分の装画の本はやるねー。
かさい: そうすっと、やっぱり「まつむらまきおのデザイン」になると思うん
    だよね
まきお: ぼくの場合は自分でデザインすることにこだわっているわけではない
    のよ
かさい: んー、そうじゃなくてさ、依頼する側が、そのテイストを求めて依頼
    すると言うことですよ
まきお: うん、そのテイストなわけだけど、デザインの場合さ、「このテイス
    トで」って頼まれるケースって多くない(^_^;)?
かさい: あるね。現行の他のサイトとかを提示されて「こんな感じで」って言
    われることが多い(笑)
まきお: それって、どうなのよ(^_^;)
かさい: どうって、別にどうもないよ(^^;)
まきお: え、どうもないの?
かさい: うん、べつに
まきお: がーん(^_^;)
かさい: ははあ、真似してくれって言われてるみたいでイヤだと言う答を期待
    してたな?(笑)
まきお: わたしも駆け出しの頃「わたせせいぞう風に」とか言われたコトがあ
    るけど(^_^;)ボツったけど(^_^;)
かさい: クライアントは、ほとんどの場合グラフィックやデザインの素人さん
    なわけじゃない。そうすると、自分の気に入った現物を提示してもら
    うのは、こっちとしてはありがたいんだよ。伝わりやすいからね
まきお: うーむ。その場合さ、デザイナーのアイデンティティってどこにある
    の?
かさい: でも、もちろんこっちだってプロですから、そのまんま真似するわけ
    にはいかないでしょ?だから、なぜその「見本」が気に入ってるのか、
    どこが気に入ってるのか、客から聞きだすわけだよ
まきお: うむ
かさい: で、実際にデザインするものに、その要素が必要なのか、必要ならど
    う料理すればいいのか考えることになるよね。必要なければ「もっと
    こんなふうにしたほうが、良いものになりますよ」って提案する
まきお: それがアイデンティティ?
かさい: アイデンティティと呼べるのかどうかはわかんないけど、でも、でき
    るだけ客の希望する仕上がりを損なわないように、んでもって、ちゃ
    んと情報伝達機能をも損なわないようにするのがデザイナーの仕事で
    しょ?自分の味みたいのは、出るべくして出てくるもので、それを出
    すことを第一義にするのでは本末転倒ではないかなぁ、と思うのだが
まきお: それはそうなのだが...なんか釈然としないなぁ(^_^;)
かさい: あ、でもね「こんな仕事はしたくないなあ」って注文はもちろんある
    よ(笑)
まきお: たとえばどんな?って言いにくいか(笑)
かさい: 言いにくいな(^^;) 具体的には。ま、そゆのは丁重にお断りすること
    になるんだけど
まきお: で、そうすると、個性を出す、個性的な仕事、というのはデザイナー
    的には目的ではないわけ?
かさい: どうなんだろう? 少なくとも、ボクは特別自分の個性を前面に押し
    出した仕事をしようとはしてないかも…
まきお: その場合のアイデンティティ...もどっちゃった(^_^;)
かさい: ただ、ありがたいことに「これは笠居さんにやって欲しい」という依
    頼が、若干はあるので、多少はそういう個性が出てるのかもしれない
    なぁ、とは思うけど(^^;)
まきお: 絵描きの場合もさ、たしかに個性だけでは仕事にはならなくて、個性
    的な絵や、上手い絵っていうことなら、アマチュアでも人材はいるわ
    けで、プロかどうかのボーダーってのは、ちゃんと〆切を守るか、と
    か、依頼内容を理解できるか、とか(^_^;) そういう意味ではさっき
    笠居さんが言ったことと同じだとは思うんだけど、でも、やっぱ「絵
    柄、作風」というアイデンティティに依存してるんだよね
かさい: まつむらさんに来る依頼と、ボクに来る依頼は根本的に質が違うよね。
    作家に来る依頼は、その作家のテイストを求めてる
まきお: いや、依頼は結果であって、そうではなくて、自分の立ち位置ね
かさい: 請ける側の意識?
まきお: そうそう。ぼくの場合、そのアイデンティティ無しでは、仕事ができ
    ないと思うんよ
かさい: で、それはまつむらまきおの絵柄とか作風に直結してるわけですね?
まきお: 絵描きの場合はね、わかりやすいじゃない
かさい: そうだね
まきお: デザイナーや写真家、コピーライターの場合のアイデンティティって
    のがどこにあるのかが、以前から謎で 
かさい: 写真家やコピーライターについては、やったことないしわかんないけ
    ど、デザイナーは、形を作れない依頼者の意図を形にすることが仕事
    だと思ってますから、それをより理想形に近づけることのできる力を
    持ってること、かなぁ
まきお: やっぱわからん(^_^;)
かさい: 価値観が違うかなぁ、っていってしまうと話が終っちゃうけど(^^;)
まきお: いや、だから世の中バランスとれるんでしょう(笑)笠居さんが絵描
    きになったら、わたしは困る(笑)
かさい: なんで困るんじゃ(^^;) 別に影響なかろう?
まきお: 絵うまいやん、あーた(笑)
かさい: わしゃ、まつむらさんみたいな、かわいらしい絵は描けん(笑)
まきお: しかし、結局よーわからんな。デザイナーはむずかしいわ
かさい: だねえ。学校でいつも言ってるんだけど「自己主張だけがしたいんな
    ら、デザイナーじゃなくてアーティストを目指せ」って(笑)エゴだ
    けで作品を作れるのはアーティストでしょう?
まきお: わからーん(^_^;)アタマウニ(^_^;)
かさい: 僕らは機能の中に自己主張を盛り込まなきゃいけない。
まきお: なんだ、やっぱ盛り込むわけだ
かさい: うん。だけど、それが全体的な目的の中で第一義になっちゃいけない
    のではないかと思うわけです
かさい: はじめに機能ありき、をわかってから、そこに自分なりの個性を盛り
    込む、というのが筋なのではないか、と言うことなんだが、わかりに
    くいか(^^;)
まきお: いやね、ぼくの場合、ボーっとしてると、流されちゃうわけですよ、
    その「機能」に
かさい: 流される、とは?
まきお: たとえばさ、パソコンの絵を描く場合、写真トレスすればすぐなわけ
    です
かさい: うん、まあそれもある程度技術がないと「絵」にならん場合が多いけ
    どね
まきお: で、イラストレーターの人はみんなそうだと思うんだけど、いかに自
    分のカラーを出すかにエネルギーを使うわけ。わざわざゆがんだ線を
    描いたりさ。もちろん、それは自己満足ではなく、依頼者の期待に応
    えるためでもあるわけだけどね 
かさい: だよね。うまい・きれいだけなら、写真にフィルターかけて使うのと
    変わらんもんな
まきお: そういう、アイデンティティを保つ努力をするかどうかってのが、イ
    ラストレーターの場合、重要だと思うんだけど、デザイナーの場合は
    逆なのかなぁ??
かさい: うーん、どうなんかなあ? ボクの場合は、結局「笠居トシヒロのデ
    ザイン」にしかならん、という意識もあるかもしれんなあ。もちろん、
    それを高める努力を怠ってるという意味ではないけど
まきお: まぁ、以前やった「構図は言語」の話みたいに、今、イラストやデザ
    インが全般的に機能性を軽視する方向にあるのにわしらは疑問を持っ
    ていて、そういう意味で、笠居さんの言うことはわかるんだが。いま
    ひとつ、釈然としないぞ(笑)
かさい: デザインするものが、グラフィック以外の何らかの機能を持ってる以
    上、それをないがしろにしたグラフィックは作れないよね?
まきお: いや、それはもう、前提条件だと、わたしも笠居さんも思っているわ
    けで、だからこそ、その先にある笠居先生のホンネはどうなんだろう
    と(笑)とてもキミが「機能的にすぐれていればよいデザイン」と思
    って仕事をしているとは思えないのじゃ(笑)
かさい: うーん(^^;) そうは思ってないな、たしかに「わかればいい」とは
    思ってない
まきお: ほれみろ(笑)ほれほれ、ホンネを吐くのじゃ(笑)バウハウス的な、
    機能美の追求がキミのテーマではあるまい?(^_^;)
かさい: さーてどうかなあ?とりあえず、今のところは企業秘密ってことで~
    (笑)

【笠居 トシヒロ/グラフィック&Webデザイナー】
とりあえず、神田さん無事でなにより(^^;) しかし今回は本気で戦争しかねな
いアメリカがコワイなあ。
<http://www.mad-c.com/>

【まつむら まきお/まんが、イラスト、アニメーション作家】
iBook、PowerBookにUS(ASCII)キーボード供給嘆願の署名が盛り上がってる。
賛同者はぜひ。
http://www.siesta.co.jp/uskbd/
<http://www.makion.net/>

▼途中で一呼吸いれるタイミングを失ってしまい、見出しナシ

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■デジクリトーク
小市民的成功論

永吉克之
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最下位を「指定席」にしている、セ・リーグの某在阪球団を応援する私として
は、もはやその球団の優勝の可能性の無くなった今、首位争いをしている在京
の某金持ち球団が負けるのを見ることに、愉しみを見い出さざるを得なくなっ
てしまった。そこで、金持ち球団の優勝を阻んでいる乳酸飲料球団のにわかフ
ァンになって、本来のファンであるはずの最下位球団との試合でも、乳酸飲料
球団の方を応援するという、卑劣きわまる態度にでている。

これは、自分が低迷している時に、成功している人間が失敗するのを見て溜飲
を下げるのに似ている。私は見下げ果てた人間だ。

だから全く別の分野ならともかく、私と同じ分野で大成功をしている人間は嫌
いだ。ましてや私よりずっと若くて、いい男で、テレビなんかに出て、気のき
いたことをほざいている奴はもっと嫌いである。そこへもってきてソルボンヌ
大学出身で博士号でも持っていたら、もう、赦すわけにはいかない。本人に直
接会って抗議するしかない。

しかし、成功を維持するのは難しいようで、20年ほど前、私が20代なかばの頃、
同じ年代で「現代美術のニューウエーブ!」と美術雑誌で絶賛されていた連中
が何人かいて、そのなかに個人的に知っている者も入っていた。

わたしは先を越された悔しさのあまり、頭からコールタールをかぶり、足ひれ
を履いて街をあてどもなく彷徨したものだ。

しかし、すぐに彼らの名前は忘れ去られ、私の心に平安が戻った。やはり神は
正しいものに手を差しのべてくださるのである。

作品のアイデアが枯渇したのか、美術に興味を失ったのか、財政的に困窮して
やむなく郷里に帰って家業のふとん屋をついだのか、それとも死んだのか、彼
らの末路はわからない。いずれにせよ、あまり若い時に成功して有名になって
も、結局「そんな時代もあったね」で終わってしまいかねないのだ。

成功したアーチストを妬む人は、たいていの場合、そのアーチストが自分より
も有名になったのを妬んでいるのであって、その作品の出来映えを妬んでいる
のではない。どう見ても、コイツは自分より実力がはるかに上だと感じたら、
案外、その成功を妬んだりはしないものだ。実力的に自分と同程度かそれ以下
の奴、あるいは自分よりもずっと後輩でキャリアの少ない奴が、自分よりも有
名になって「期待の新人」などともてはやされた時、憎悪に火がつくのである。

先日のプロボクシング世界ライト級タイトルマッチで、畑山が判定で破れた後、
拍手をしながら晴れ晴れとした笑顔で、新チャンピオンに握手を求めにいった
時の彼の気持ちがよく分かった。本人も認めていたように、「レベルが違う」
のであった。

                  ●
                
私はもう45歳だ。あと15年で還暦である。65年もすれば100歳になってしまう。
140年で185歳。380年経つと、なんと425歳ではないか。吸血鬼でもあるまいに、
そんな歳になるまで、隠れた天才でいるのはいやだ。せめて、50歳までには、
「成功」と呼ばれる状態を味わいたいものだ。

では、アーチストにとって「成功」とはなんだろう。
私はアートとは何なのか普遍的な定義ができないので、アーチストにとっての
成功とは何かを説くわけにはいかないが、私自身が「こんなふうになればいい
のになー」とイメージしているものを挙げてみる。

・100%自分の思い通りに作品が作れること。
 
 仮にクライアントやパトロンがいたとしても、「御意のままに」としかいえ
 ないような状況であること。だが、これはすでに実現している。なぜなら制
 作依頼がないのでクライアントもへったくれもないからである。

・作品が高く売れること。

 しかしデザイン界の人とちがって、アーチストは、特に画商のつきにくい現
 代アートのアーチストは、お金の交渉が苦手である。静止画ならまだしも、
 動画だったらどうすればいいの?
 
 しかし私はアホだから、「この作品は絶品だ。画面全体を支配している、こ
 の青の形而上学的深み、そして、このカオスの深淵から立ち上ってくる昇華
 されたエロス。プラトンのいうイデアなるものがあるとすれば、これぞ美の
 イデアだ」とかなんとか褒められたら、10万円の作品でも、1980円で売って
 しまいかねない。そのうえ「お子さんに」ということで、ドラえもんのキー
 ホルダーをおまけにつけてしまうかもしれない。

・有名になること。

 といっても、一部のアーチストのように、作家本人の方が作品より有名にな
 るのではなく、あくまで両者がセットで有名にならなければイヤだ。
 
 しかし、作家本人が有名になるには、山本容子氏のようにトーク番組やCMに
 頻繁に出なければならない。ところが関西では、頻繁にテレビに出ようと思
 ったら、トークがオモロくなければならないのだ。気のきいたボケやツッコ
 ミができることが必須条件になる。

 中島らも氏や円広志氏は、本来、劇作家であり作曲家なのにテレビ(関西だ
 けだろうが)に頻繁に出ているのはコメディアンとしての資質を備えている
 からである。

 残念ながら、絶妙なボケとツッコミには自信がない。これが、わたしの成功
 を妨げる大きな要因となるだろう。これを考えると、自分の将来にかげりが
 さしてくるのを覚えて、暗たんたる気持ちになる。
 
 実をいえば、作品さえ有名になればいいのだが、作家本人も知られるように
 なれば、親はもとより九州を中心に日本中にいる親戚が「ようやっと永吉家
 から有名人ば、出すこつのできたばい。どぎゃん作品ば作りよっとか知らん
 ばってん、めでたか、めでたか」と喜ぶ声を聞くことができるのである。

【永吉克之/CGアーチスト】

いろんなコンテストがあるが、デジタル系の場合「若いクリエーターの登竜門」
とか「新人発掘」とかを、唱い文句にしていることが多いようですが、高齢社
会を迎えた今、「中年クリエーター再出発のチャンス」「埋もれていた熟年天
才の発掘」といったようなことを唱ったコンテストがあってもいいのではない
でしょうか。

E-MAIL / katz@mvc.biglobe.ne.jp
URL / http://www2u.biglobe.ne.jp/~work

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■セミナー案内 JPC年9月定例セミナー
いま、DTPが置かれている現状と展望
-高品質なOpenTypeフォントと組版の未来にむけて-
http://www.jpc.gr.jp/index2.html
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<主催者情報>

OpenTypeへの移行・QuarkXPress3.3、OCFフォントのサポート終了。DTPがおか
れている現状と高品質なOpenTypeフォントと組版の未来にむけて、関係するベ
ンダー・ユーザーの各立場から解説します。

日時 9月27日(木)13:30~17:00 ※13:00より受付開始
会場 コートメダリオン7階 第2ホール
東京都千代田区富士見2-10-28
JR飯田橋駅西口より徒歩1分

13:30~15:40 OpenTypeの現状と将来-メリットを生むための方法
OpenTypeへの移行はフォントベンダーとユーザーの双方にとって、機種依存文
字やコーディングの相違などによっておこる問題を解決するために必要なステ
ップです。CIDからOpenTypeへの移行の現状はどうなのか、日本語DTPの将来に
どれだけのメリットがあるのかを解説します。
 アドビシステムズ株式会社 山本太郎
 株式会社モリサワ 営業2部部長 中村信昭

16:00~17:00 停滞のつづくDTPの制作環境を考え直す(対談)
モリサワOCFフォントのサポートが終了し、QuarkXPress3.3も年内にサポート
が終了してしまう現状にもかかわらず、これらをべースにしたワークフローに
とどまり続けるユーザ-が多数みられるのはなぜか。その現状打開について対
談をおこないます。
 有限会社NORA 代表/システムディレクター 深沢英次
 凸版印刷TANC 紺野慎一

質疑応答(15min)

参加費 JPC会員5000円、JPC団体会員700円、非会員10000円
問い合わせは、JPC事務局 info@jpc.gr.jp TEL:03-3403-7780
お申込み方法 サイト参照

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■イベント案内
デジタルハリウッド 「2001横浜.スペシャルイベントシリーズ」
http://www.dhbay.com/event/
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<主催者情報>

『SIGGRAPH 2001.最新レポート』
~世界最先端技術、VFX,3DCG,Web3D一挙公開~

世界最大規模のCGのカンファレンス、SIGGRAPH(シーグラフ)。この夏もデジ
タルハリウッドでは、ツアーを組み最先端動向を視察。世界中のCG関連企業、
CGデザイナ ー、エンジニアが一同に集結し、Web3Dなどの最新技術の発表・公
開や、事実上世界一のCG作品を決めるコンテストのほかCGに纏わるあらゆる最
新情報が公開される。その中でも、目を引いた3DCGアニメーションの分野と、
そしてWeb3Dの分野を中心に、最新の情報を皆さんにレポートします。最新技
術情報に触れられる、チャンスです!

講演 ふかのあきお デジタルハリウッド研究所
日時 9月22日(土)17:00~19:00
定員 50名
費用 無料(要予約)
参考URL:http://www.dhbay.com/event/
参加エントリー: http://www.dhbay.com/entry/

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■編集後記(9/19)
・昨日今日と残暑らしい。今年のわたしはなにもない夏です(あ、娘の娘が誕
生したっけ)。実際どこにも出かけていないという意味。一番遠い外出先は、
今週金曜日の幕張メッセ。大島日帰りというツアーを発見して電話したら、と
っくに満員になっていた。遅かった~。おおそうじゃ、幕張には海がある。早
めに行って海を見よう。今年はそれでいいや。超ビンボ~。    (柴田)

・昨日のコラムの件で、モモヨさんからメールをもらってしまった。すみませ
ん、そんなつもりでは。メールにうなづくことしきり。数日前に読んだ、ある
コピーライターさんの文章に怒っていたので、政治的分析はいらない、という
言葉にひっかかっていただけなの。煽る必要はないけど、無知ではいたくない
の。無知でいなさいととれる文章は、いまイヤなのー、と返事した。でもそれ
より、メールの内容が素晴らしくて、ぜひコラムに書いて欲しい~、なんて思
っているです。/福島のフクシマさんからメール。ブッシュさん宛報復反対嘆
願書サイトがあるそうだ。警察みたいに動いてくれるならいいの、無関係な人
を巻き込んだ罪はつぐなってほしいの、報復がいやなの。そのニュアンスはそ
こに生きるだろうか。行ってみよ。/ウイルスがまた。その名も「Nimba」、
詳細はサイトへ。しかし次から次に、もー。        (hammer.mule)
http://www.venven.com/comment3.html べんべんにある嘆願書案内ページ
http://www.symantec.co.jp/region/jp/sarcj/data/w/w32.nimda.a@mm.html
https://www.netsecurity.ne.jp/article/8/2841.html
シマンテックとネットセキュリティの「Nimba」ページ

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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許可なく転載することを禁じます。
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