[1056] Palm購入・導入記

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1056    2002/03/28.Thu発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 20474部
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 <週に三日は会社に泊まる私(涙)>

■デジクリトーク
 Powerbook Publishing Project ~ (9) 「Palm購入・導入記」
 8月サンタ

■デジクリトーク
 女の方が絵は上手?
 永吉克之

■イベント案内
 「メイキング・オブ・スターウォーズ」



■デジクリトーク
Powerbook Publishing Project ~ (9) 「Palm購入・導入記」

8月サンタ
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●Palmは使えるの?

過去に、紙の手帳ですら、使いこなせなくて投げ出していた私なので、Palmや
PocketPCといったPDAも、すぐに持てあまして、もったいないだけだと思って
いた。

しかし、先月、Palmの一番安いm100というモデルを、思い切って買った。それ
から約二ヶ月が経つが、想像以上の活躍で、手から放せなくなってしまった。
何やら買い物シリーズが続くが、今回は私なりのPalm購入記である。

Palmとは、Palm社のPalmOSが搭載された、文字通り手のひらサイズの情報端末
のことである。本家Palm社をはじめ、ソニーなど数社から発売されている。

・Palm Computing
http://www.palm-japan.com
・Palm m100
http://www.palm-japan.com/catalog/m100/m100-index.html

昨年暮れからのキャンペーンで、m100・m105は\4,980・\9,800で買える。在庫
限りで、ほとんどなくなってしまったが、3月23日現在、まだ店頭に並んでい
る所もあるようだ。(ただしUSB接続の場合は約\4,000の接続キットが必要)

●複数の機器を使いこなすのは大変

実はいろいろ考えるところがあって、PDA、ハンドヘルド機器には手を出さな
かった。日々の情報は、基本的にPowerBookと携帯電話で、全て処理すべきと
考えていた。「サブマシン」を否定する考え方だ。

結局の所、情報端末は複数台あっても、全部を使いこなすのは難しい。最も手
に馴染んだ一台を、常時手元に置いて、なんでもこなすのが一番効率的と考え
ていたし、今でもそう考えている。

一台だと、使い方を覚えるのは一つの機種でいいし、データ保存も一カ所で済
む。あのデータはあのパソコンに入っていて、このデータはこちらのワープロ
に、などというデータの飛び地状態はまったくの無駄である。

だから、一度自分好みに徹底的にセットアップした機器で、なるべくなんでも
やりたい。未だに古い機械が手放せない人の気持ちもよくわかる。普段文章を
打つ機器で、絵も描き、印刷もし、スケジュール管理もし、スキャンもし、メ
ールも打ち、CDも焼き、データベースも構築する。オール・イン・ワンが理想
と感じる。

実際手元に今、WindowsPC2台とPowerBookが2台あるが、メールや会計はPCでや
り、画像処理はPowerBook、などと使い分けられるかというと、そうでもない。
いろいろ試みてみたが、実際は、より使いやすい方に全てを集中した方が無駄
が出なかったりする。仕事で使う以上、予備機は絶対必要だが、要は身体は一
つで脳味噌も一つしかないので、1台の前にいると、もう1台を、なかなか効率
的に使うことが難しい。

やってる仕事といえば相も変わらず、脳味噌かハードディスクから、データを
引っ張り出して加工してまた保存することの繰り返しだから、一日に何度とな
く、どこかにあるデータを探し、再び保存することを強いられる。だから、デ
ータは限りなく一カ所にまとまっていた方が都合がいいのだ。

複数台に切り分けて作業するのが効率的なのは、目先の話で言えばスキャニン
グと印刷という作業だろう。スキャン処理中と印刷中は、機械がその作業にか
なり拘束されてしまう。だから、画像スキャン用のマシンとプリントサーバは、
欲しいと言えば欲しい。しかし、OSXになって、もっと効率的にバックグラウ
ンドで画像を取り込んだり、プリントしたり出来るようになればいいだけのこ
とで、これは各機器のOSX用ドライバの対応待ちである。(頼むぜEPSONさん!)

というわけで、下手なPDAを使うくらいなら、身体を鍛えてメインマシンを持
ち歩くべし! と考えていたので、電器店で大変に賑わっているPDAのコーナ
ーは、気になってはいたが、いつも素通りであったのだ。

●Filemakerとの連携に興味を持つが…

なのに何故Palmを買ってみたかというと、Filemaker Mobileのためだ。今業務
に使っているFilemakerのデータベースを、そのままPalmに移せるというので、
Filemaker Mobileにはずっと興味を持っていた。Filemakerというソフトは、
いずれ徹底解説するが、感動的に簡単なデータベース開発環境である。自分の
MacやWindowsマシンの上で動く、「自分の手に馴染む」自分仕様のデータベー
ス環境を、プログラムの知識なしに構築できる。

Palm自体には興味はないが、このFilemaker Mobileには興味があった。こんな
小さな機械の操作性には期待できないが、Filemakerで作ったデータベースの
機能を持ち出せるならこれは面白い、というわけで、店頭で大安売りをしてい
たPalmのm100というモデルを購入した。在庫限りで4,880円だった。3月20日現
在、まだ買えるところもあるようだ。実際にはm100の場合、今のMacにつなぐ
にはUSB接続キット約4,000円が必要である。

そしてFilemaker Mobileも入手、早速手持ちのデータベースファイルを加工し
て、Palmに転送してみた。結論から言うと、Filemaker Mobileは期待はずれだ
った。Filemakerで構築した入力環境~プルダウンによる値一覧入力などは、
持ち込むことは出来ない。Palm上で可能なのはデータベースの閲覧と検索で、
入力は項目毎にいちいちペンで入力しなくてはいけないので、とても現場で大
量入力というわけには行かない。

結局、PCあるいはMac上で構築済みのデータベースをPalmに入れて持ち歩いて、
必要なデータを単語などから強力に呼び出せることが一番の特徴のようだ。実
はかなりがっかりしたので、そこまでを確認した後、気が抜けて、そのまま放
ってしまったのだった。

●シンプルで直感的な使い心地

このままでは余りにもったいない。気を取り直して、数日後、とりあえず基本
機能を試すところから始めた。するとだんだん、Palmならではの美点が見えて
きた。

まずはパソコンとの連携。Palm Desktopという秀逸なソフトのおかげで、スケ
ジュールやToDoのシンクロは完璧に出来る。とりあえず、案ずるより産むが易
し、やってみたらエラク簡単だった。細かい設定やチューンは必要なく、普通
のWindowsやMacユーザなら、インストールして、そのまま使いこなせると思う。

パソコン上のシンプルな予定表ソフトとPalmの予定表が上手くシンクロするよ
うに出来ている。だからMacで予定表を作り、Palmで持ち出せる。「入力はMac
で、閲覧はPalmで」という使い方がすぐに出来る。

即時性。起動は一瞬で、標準添付の「手書きメモ」というアプリケーションに
アイディアをすぐ殴り書きしておける。時間があるときには「グラフィティ」
というPalm独特の入力方法で、テキストデータとして入れておく。これをMacに
転送できる。思いつきがそのまま、デジタルで利用できる。これが大きい。

m100ならではの機能も気に入った。普段は上から蓋を閉じているのだが、その
ままで蓋に付いた小窓から、時計の表示が出来る。暗がりでも、時計ボタンを
押し続ければバックライトが点灯する。標準添付の時計ソフトにはこれまたシ
ンプルで使い心地のいい、アラームタイマー機能が付いている。つまり、枕元
に置いて目覚まし時計として使える。週に三日は会社に泊まる私(涙)には、
これはなかなかいいアシスタントなのだ。

ハードウェアとしては、乾電池駆動というのもいい。別にゲームなどもしない
ので、二月初旬に購入してから、まだ電池は半分も減っていない。

●持ち歩いて、初めて真価を発揮

大きさ、重さ、形もなんとなく手にしっくりくるので、常にポケットに入れて
持ち歩くようになった。すると、Palmが真価を発揮する場所がはっきり判って
きた。それはMacを連れて歩けない場所、「移動時」「トイレ」「布団の横」。
いわゆる優れたアイディアが浮かびやすい場所、「馬上」「厠上」「枕上」の
三上である。

確かに、私も机の前に向かうとすぐに頭は空っぽになってしまう。いろんな複
雑な考えがまとまったり、思いもかけないアイディアが浮かぶのは、散歩中か、
トイレの中か、うつらうつらして寝る直前である。Palmはそんな一瞬を捕まえ
るのに実に適している。何か思いついたら、すぐに純正ソフトの「手書きメモ」
に殴り書きをしておくのだ。

特にトイレとの愛称は最高であった。以前のメモやToDoを閲覧したり、使った
お金を書き留めておく。私はトイレに持っていく本として、長年「トンデモ超
常現象99の謎」を愛用してきたが(この本は内容といい、形、大きさといい、
各章の丁度いい長さといい、まさに至高のトイレブックだ)最早Palmがトイレ
の友となってしまった。

徐々に愛着が沸いてきたので、ちょっとそのままでは安っぽい外観に、純正で
19種類も売られているフェイス・プレートを付けてやる。私は白いエナメル質
のプレートを選んだ。ある日気が付いたのだが、m100に白のカバーだと、これ
は超小型の便器に見える。という訳で私のPalmの愛称は「ベンキー」に決定し
たのだった。そのうち「TOTO」とインレタで文字を入れてやろうかと思う。

●新たにインストールしたソフト

使っていくうちに、最初から入っている純正ソフトだけではすぐに物足りなく
なり、あれこれ試した結果、下記の二つを新たに入れた。

・支払いメモ
これはPalm社の純正の、使いやすい支払いメモだが、実はm100には入っておら
ず、ネットでもダウンロード出来なくて、結局、別のPalmから無理矢理コピー
してもらって入れた。m105には最初から入っている。

・Datebk3(オンラインウェア・20ドル)
純正の予定表を拡張したものだが、ToDoときちんと連携しており、また一週間
の表示が非常に見やすい。正直、最初からこの位のソフトを純正にして欲しい。
カレンダーとして使用。

また、Palmに関しては情報がwebに山のように溢れているが、特に下記のページ
が素晴らしく、プラクティカルな情報が詰まっていて、とても参考になった。
Palm購入を検討している人にも、非常に役立つ便利なサイトだ。

・Muchy's Palmware Review!
http://www.muchy.com/index.html

なお、このサイトで、Palmに使える辞書を探していて、思わぬところで、思わ
ぬ名前に出くわした。

・シルクロードのごみやさん
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/5383/

タイ語、白石氏…デジクリに寄稿されている白石昇さんである。タイでこんな
ことやってんですね。スゴイですね。彼と私は、何を隠そう、冷蔵庫買わない
チキンレースを静かに続けているのであった。

●まとめ…全力でお薦め! というわけではなかったり…

Palmはなかなか気に入ったし、実際に役には立っているけれど、「絶対に必要
か」と訊かれれば、そうでもない、と答えるだろう。何故なら、「どこか詰め
が甘いから」。

例えば一番利用している「支払いメモ」だが、支払い項目に「飛行機」「チッ
プ」など、日本人が日々余り使わない単語が入っていて、ローカライズ不足で
ある。こんなの、日本のビジネスマン用に変えるくらい、カタカナにしてるん
だから簡単なはずなのに。

他にもまだまだ、基本の基本部分で熟成されていないところが目立って、結構
ストレスが溜まる。あと、操作方法も、以前アップルのNewtonを触ったことが
あるだけに、「まだ何かやりようがあるんではないか」と思ってしまうのだ。

機能を増やしたり、カラー化したり、高解像度化するのではなくて、もっと直
感的で、触ることが快感になるような、フィジカルな方向のPDAというのは、
今の技術で十分に出来るんじゃないかと思う。でも、恐らくはPalmもそういう
方向には行かないんだろうな。この国では、「機能が少ないこと」は絶対に評
価されないから。

あともう一つ、どうせなら携帯電話と合体して欲しい。アメリカ本国ではPalm
Phoneというのが発売された模様だから、日本でも速く実現して欲しい。そう
なれば最早本物の「PDA」になると思う。

しかしm100、この値段なら十分、面白い機械だ。在庫処分で終了というのは、
惜しい気がする。うまく行かないもんです。

【8月サンタ】ロンドンとル・カレを愛する33歳 santa@londontown.to
・六本木に、スティーリー・ダンの曲を生演奏で聴かせてくれるようなライブ
ハウスは出来ないものか。最高に格好イイと思うんだけど。"My old school"
いいなあ~。

・ロンドン好きのファンサイト
http://www.londontown.to/

・デジクリサイトの「★デジクリ・スターバックス友の会★」
http://www.dgcr.com/

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■デジクリトーク
女の方が絵は上手?

永吉克之
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概して、男は女に比べて身体が大きく体力も勝っているので、当然、芸術系の
才能も男の方が勝っているはずだと思っていたのだが、どうもそうではないよ
うだ。むしろ女の方が勝っているのではないかと思うことすらある。

というのは、私が講師をやっているコンピューターの専門学校では、クリエー
ター系のコースでデッサンの実習があって、幾何的な形態や静物、人物を描か
せているのだが、担当クラスの全提出作品の中から出来のいいものを教室内に
展示しようと思って、7~8枚選び出し、パネルに入れて壁にかけたものを眺め
て、ふと気がつくと、それらすべてが女子生徒の作品だったりすることが頻繁
にある。ひとクラスが14~5名で女子生徒の割合は3割弱なのである。

そこで、男子生徒が「やっぱり男はダメなんだ。お母さん、どうしてボクを男
に産んだの?」と絶望しないように、比較的マシな男子生徒の作品を展示作品
のなかにネジ込んだこともある。

この現象は本年度に限ったことではなく、前年度も同様であった。また、他の
専門学校でもデッサンの講師をしていたことがあるが、その時も似たような傾
向が見られた。

                 ●

おしなべて、女生徒の方が紙いっぱいにのびのび描いている。線にも力があっ
て「男らしい」。自信のない、か細い線でチマチマ描いているのはたいてい男
である。そういえば私も、デッサンを習い始めた頃、「なんで、そんな重箱の
隅をつつくような、せせこましい描き方すんのよ」と、人妻であったが美人の
先生に叱責されたことがある。私はその先生が、人格はともかく美人だったの
で密かに愛していた。それだけに、その叱責がショックで、死のうかと思った。

それはともかく、男は考え過ぎる傾向にある。左脳的に描こうとする。まず、
さんざん右顧左眄(うこさべん)してから描きはじめる。それに対して女は右
脳的で「とにかく描き始めたら、どないかなるやろ」と思い切りがいい。

そんなわけで、どうしても女子生徒の作品ばかり誉めてしまうことになるが、
これは私がいやらしい中年で、女子生徒をひいきして食事に誘う口実にするた
めではない。どうしてもこういう結果になるのだ。しかし中年イコールいやら
しい、というのは偏見もはなはだしい。もし中年が全部いやらしいなら、SMAP
もV6もえなりかずきも、将来いやらしくなるというのか。あの福沢諭吉先生も
大隈重信先生も中年期はいやらしかったというのか。ちくしょう、どいつもこ
いつも中年を汚物を見るような目つきで見やがって!(慟哭)
    
                 ●

本題に戻ろう。私にはその原因が分らなかった。男の平均寿命は女より 7歳ほ
ど短い。また男性ホルモンの影響で男にはヒゲが生えるしハゲにもなり易い。
それに、のど仏もあるのだから男の方が絵は上手いはずなのである。

そこで、生理的側面から考察するのはやめて、男女の趣味の違いに目をつけて
みると、やはりある傾向があった。

生徒にアンケートをとったことがあって、その項目のひとつに「趣味は何?」
というのがあった。女子生徒に多かったのが「読書」や「音楽鑑賞」などとな
らんで「イラストを描くこと」「マンガを描くこと」であった。実際に出版社
に投稿した経験のある生徒や、将来漫画家を目指している生徒もいるくらいだ。

女性には、マンガ雑誌などで可愛いキャラや美少女キャラ、美少年キャラを見
ると写したくなるという傾向があるのではないだろうか? そして、それを何
枚も描いているうちに自然と絵心が生まれ描画力が身につくというわけだ。す
でに自分自身のスタイルらしいものを作り上げている者さえいる。
 
だから、女子生徒が描く人物クロッキーがどこかキャラクターっぽいというの
も納得がいく。しかし、キャラっぽくなるということは、描く対象が固有にも
っているイメージを描けていないということであり、感心はできない。

                 ●

てなことで、遺伝学的に女の方が絵が上手というわけではなさそうだ。では、
上手な絵とはどういう絵をいうのだろう。狭義には、

・対象の形を正確に忠実に再現した絵。現物をありのままに描いた絵。
・立体感や質感や距離感が充分に表現されていて実在感がある絵。
・人間や動植物を解剖学的に把握できていて、それに基づいて描写してある絵。
・対象の特徴をよく捉えた絵。似顔絵など。

といったあたりになるのだろうが、こういった絵を描く訓練の究極の目的は、
「形」というものの実相を理解し、自分の作品の中で自由に操ることが出来る
ようになるためであるが、将来に渡って必要でありつづけるかどうかは、私も
わからない。岡本太郎氏なら、きっと「芸術は爆発なんだ。そんなモノは邪魔
にしかならないからやめちまえ」と怒鳴っただろう。


<展覧会寸評>                          
■サイトウマコト展(グラフィックデザイン)2/12~3/6

DDDギャラリー(大阪)/ http://www.dnp.co.jp/gallery/contents.html
サイトウ氏の作品を紹介したサイト / http://www.c-channel.com/c00036/

サイトウ氏はいわゆるデザイナーとして国際的に知られているが、その作品の
独自性、実験性、急進性などを見ると、むしろアーティストと呼びたくなる。
実際、氏の驚嘆すべき受賞歴の中には、現代日本美術展(現在は消滅)という
コンテンポラリー・アートのコンクールでの受賞もある(上記サイトの受賞歴
では省略されている)

今回の展示はポスターが中心で、写真を使ったコラージュが多く見られたが、
1998年という近作でも、コンピューターは使わず、切り抜いた写真を手作業で
台紙に張り付けたものをプリントして展示していた。そういった作業から生じ
るナマナマしさや「こんなことやって、クライアントもよくオーケーしたもん
だ」とクライアントの勇気を誉めたくなるような思い切ったアイデアが既成の
ポスターのイメージを粉砕してしまった。

実は以前、私はサイトウ氏が審査委員長をしているコンクールで受賞したこと
があり、そのときサイトウ氏みずから自宅に祝いの電話を下さったのだが、そ
の個性の強さに、私は押されっぱなしで「ありがとうございます」以外に何を
話したかよく憶えていない。とにかく作家個人のイメージと作品のイメージが
見事に一致した例ではなかろうか。

【永吉克之/CGアーティスト】katz@mvc.biglobe.ne.jp
音楽を聞きながらアイデアを練ったり、文章を書いたりする人たちがいるが、
器用なことをするものだ。私は周囲を無音にしないと文章が書けない。これは
使っている脳の部分が違うからだろうか。それとも人間のスケールの違いか。
ならば私は卑小な人間なのだろうか。ううう...。
URL / http://www2u.biglobe.ne.jp/~work/

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■イベント案内
「メイキング・オブ・スターウォーズ」
http://www.dhw.co.jp/df02/
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<主催者情報>

全米で5月、日本でも今夏に公開される話題作『スターウォーズ・エピソード
II』の特殊視覚効果(VFX)スーパーバイザーが特別来日! ハリウッドCGの
最新技術や、スターウォーズの制作現場の舞台裏を、初公開となる秘蔵映像を
交えながらお送りします。スターウォーズのファンの方はもちろん、CG・映像
に興味のある方は必見です!

◎ゲスト:デビッド・ドゾレッツ氏
ジョージ・ルーカスに雇われた最初のCGアーティスト。ルーカス・フィルムの
特殊映像制作チームの育成に大きく貢献した功労者としても有名。
スタ-ウォーズ・エピソードI、エピソードIIではスーパーバイザーとして特
殊効果制作チームを指揮。現在は特殊視覚効果(VFX)スーパーバイザー及び
Persistence of Vision Digital Entertainment(P.O.V.D.E.)社長を務める。

◎代表作「エネミー・ライン」「ムーラン・ルージュ」「タイタンA.E.」
 「ミッション・インポッシブル」など。

日時 3月31日(日)14:00~15:30
会場 デジタルハリウッド大阪校
参加費 無料(要予約)
※当日は立ち見が予想されます。
ご参加はホームページからご予約の上、お越しください。

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■編集後記(3/28)
・昨日は「ROBODEX2002」の特別公開にもぐりこんだ。ものすごいプレスの数
で、まさにロボットは旬。企業13、大学など10、団体3、個人1、海外1がエン
トリー。個人とは、京大で極秘?開発されたマグダン(www.magdan.net)で身
長25センチのかっこいいヤツ。海外とはイギリスのShadow Robot com製で、会
場内でもっともヒューマノイドらしからぬ、各種装置満艦飾の怪物。注目の
「ROBODEXパレード」では7体の動くロボットが現れたが、やはり最後に登場す
るASIMOがすばらしい。ホンダブースのショーでは、階段や斜面の上がり下り
も披露したが、さすが世界最高峰だけあって動きが人間に近い。ショーを終え
て帰っていく後ろ姿を見ていたら、その健気さに涙がでた。ソニーの小型二足
歩行ロボットSDR-4Xも愛らしい。歌って踊ってのショーもあったが、動きはま
だ物足りなかった。取材してレポートする気はなかったので、お気楽に楽しん
できたが、近い将来ヒトの生活環境の中でロボットとどうかかわりあうべきな
のか、重要な問題になるだろうと、ちょっと考え込んでしまった。(柴田)

・ごめんなさい。ほんとーに余裕ないです。メールお返事できません。急ぎで
ないものは時間かかります。許してくださいー。/作業で時間が足りないなら
ともかく、タイプ2エラーで再起動ばっかりってのは、怒りに変わりますな。
マジギレっす。あるアプリで、保存しようとするたびにエラー。DiskWarriors
かけてもダメ。見積もっていた時間をどんどん浪費していく。こんなので納品
したくないー!言うことを聞いてくれ、マイマシン。4月になったら休ませて
あげるってば。仕事の質を貴方のせいにできないの。頼む!(hammer.mule)

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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 

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