[1116] 来たるべきユビキタス社会に望むもの

投稿:  著者:  読了時間:22分(本文:約10,500文字)


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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1116    2002/07/02.Tue発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 21284部
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     【デジクリは「メディア規制三法案」に反対します】

■デジクリトーク
 来たるべきユビキタス社会に望むもの
 出渕亮一朗

■デジクリトーク
 「奥山友美」デビュープロジェクト
 世界がもし100人の村だったら~little wings~
 石川淳哉

■イベント案内
 Tollywood 緊急ロードショー「ヨーロッパショート」
 伊藤裕美



■デジクリトーク
来たるべきユビキタス社会に望むもの

出渕亮一朗
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みなさん、「ユビキタス」という言葉を聞いたことありますでしょうか?
「イビキ出す」ではありません。以前は一部ビジネスマン向けの、かなりマニ
アックな言葉でしたが、最近、少しずつ耳にするようになったようです。たと
えば、今年の日経BP社主催のWPC EXPOのテーマも、「ブロードバンド時代-ユ
ビキタス・ネット社会を拓く」ですよね。
 
ユビキタスとは1990年代に米ゼロックス社のマーク・ワイザーによって提唱さ
れた「ユビキタス・コンピューティング」から来ている言葉で、「どこにでも
コンピュータがある」世界の実現をめざす概念だという。

ユビキタス(ubiquitous)とはラテン語で「偏在する」とか「いたるところに
存在する」という意味。
 
ワイザーは1993年の論文で、ユビキタス・コンピューティングを「どこにいて
も(ネットワークに接続された)コンピュータを自分のものとして使うことの
できる環境」と定義している。具体的には、コンピュータが内蔵された、PDA、
携帯電話、情報家電、ゲーム機、自動販売機などがネットワークでつながれ、
さまざまなサービスをしてくれる世界であるらしい。
 
ユビキタス・コンピューティングは、大型コンピュータを複数で使用、一人一
台のPC、に続く一人が複数のコンピュータを使う第3世代である、という説明
もある。

●ユビキタスってこんなに便利

前ふりの教科書的説明はここまでにして、タイトルの通り、ここからはそのユ
ビキタス技術で実現できそうなものを自分なりにいくつか考えてみたものをあ
げてみます。

▼病院検索システム 

昔、少し大きな病気をした時の話だ。症状にふさわしい最寄の病院がわからず、
あちこちで見てもらった挙句、かなりやばい状態までいってから入院したこと
がある。大体、重症の時はちょっと歩くのだって大変だ。特にひとりものの場
合はこんなとき困る。

そこで、自分の今の症状を打ち込めば簡単に診断してくれて、最寄のもっとも
相応しい病院のマップや電話番号を教えてくれる携帯サービスなんかあれば便
利だと思う(もっとも、救急車を呼べばよかったんじゃない? という説もあ
るが…)。そんな重症の場合でなくとも、たとえば会社に一番近い歯医者とか
すぐ検索できれば便利だ。

▼コインランドリー自動決算

自動販売機の決算を携帯電話でできるサービスとかあるみたいですが、それっ
て必要だと思いますか? それより、私が欲しいのは自動決算システム付きの
コインランドリーである。コインランドリーはなぜか、100円玉くらいしか受
け付けない。よく手持ちの100円玉がないため、近所のコンビニでいらないも
の買って無理やりおつりを作ったりしている。プリペイドカードでも携帯電話
でもいいから、コインランドリーの洗濯機と乾燥機を自動決算にして欲しいも
のである。

▼映画館オンライン情報システム
駐車場のオンライン空き情報は、すでに立ち上がり始めているようですが、こ
んなのもいいかも。

封切り映画館で話題作が上映中だと、立ち見なんかになる。うまい時間にうま
いタイミングで行かないとなかなか入ることができない。映画館のオンライン
情報で次の上映時間と、現在の入場者数、空席の空き具合なんかがわかると便
利だろう。

応用で有名レストランの空席情報なんかもありだ。どの席が空いてるかまでわ
かればすごい。今日のお昼はどこにしようかなっと。ただ、みんなこのサービ
ス使い出すと、それはそれでどっと人が集中しそうだが……

▼「バベルの塔」計画

これ昔から考えてて、ちょっとした「アイデア募集」に応募とかしていたんだ
けど、 ある企業も最近提唱してますね。

携帯電話を使った自動翻訳システムです。たとえば、携帯に向かって日本語で
しゃべる。それはサーバーに転送されて、音声認識->日本語テキストに変換。
さらに日本語テキスト->英文テキスト自動翻訳。英文テキスト->Text To
Speech(TTS)で英文を合成音声読み上げ。最後にそれをユーザーの携帯に返
すというシステムです。最終的には世界中の言語をこのサーバーで接続すれば、
バベルの塔のせいで世界中に散ったといわれる無数の言語をまたひとつにする
ことができるかもしれません。

▼TVのリモート録画予約

できそうなところで、なんかあった気もするが……携帯電話で自宅のTVのリモ
ート録画予約/変更ができる。また、録画状況をチェックできる(でもなんか、
ユビキタスってひとりもののための便利システムのような気がしてきた……)。

●携帯電話の入力システムを考えてみた

どうやら、今のところ携帯電話がユビキタス社会のメインIT機器みたいですが、
あれって使いにくくないですか? とくにメール打ち。私は必要に迫られなけ
ればキーボードが絶対いいです。

で、こんな携帯電話の入力システム考えてみたけどどうでしょう。もしかした
らすでにあるのかも知れないけど……

携帯電話のボディサイドに三つのボタンがある。携帯は人差し指の付け根と親
指で固定するように持ち、中指、薬指、小指をそのボタンに乗せる。この三つ
のボタンのオン/オフでテンキーの割り当てを変えるというのはどうでしょう。
2**3=8通りのテンキー割り当てができるはずです。テンキーボタンは12個あり
ますね。一番目は「あいうえおかきくけこ」二番目は「さしすせそたちつてと」
……とか割り当てても50音にあまりが出ると思う。

割り当て文字は各ボタンの上に液晶などでちゃんと表示される。指はちょうど
ギターの左手みたいに扱う。試してみたけど、三つのボタンの押し方の組み合
わせと、親指の12通りの置き方の組み合わせはすべて物理的に可能だった。

ちょっと練習が必要かもしれないけど、慣れたらすごく便利なような気がする。
ブラインドタッチだってできそうだ。慣れない人や始めのうちは親指使わずに
両手で打っても良いし…… 

*実は、このアイディアをインタラクティブにわかり易くビジュアル化したも
のをWeb3Dで作成してみました。詳しくは最後のサイト紹介コーナーで!

●エネルギー問題を解決!

ところで、ユビキタス社会って本当にパラダイスなんだろうか? アメリカみ
たいに住宅とか基本的生活がしっかりしているところなら、付加価値でセキュ
リティばっちり、なくなった物は自動で注文してくれる冷蔵庫付き……なんて
いうユビキタス住宅でも買ってみようかなあ? とかありかも知れないけど、
でも日本じゃねえ、まずそれ以前の問題。そもそも自分の家が持てるのかどう
かという(それとも、これは自分だけの話? OR 都会だけの話ですか?)。

それと、ユビキタス社会のネックは、それだけ生活空間の中に星の数ほどちり
ばめられた「コンピュータ」に、どうやってエネルギーを供給するか? であ
るらしい。エネルギーの絶対量不足と、ワイヤレスでもいかに電源を供給する
かの問題との両方だそうだ。確かに電源切れた携帯電話ほど悲しいものはない。

ひとついいアイディアあるんだけど、こんなのどうでしょう?

ある日すごいことに気が付いた。それは、ショートケーキひとつ(約500kcal)
あれば、人は40分以上は走り続けられるらしい。自動車なんてケーキひとつ燃
やしても1ミリだって動きそうにない。つまり、エネルギー問題というのは、
エネルギー資源が足りないというより、人間の作るエンジンがあまりにもエネ
ルギー効率が悪すぎるということから来ているのではないのだろうか?

生命が筋肉でエネルギーを生み出す化学システムをよくよく研究して、それを
応用すればいいのではないのだろうか? あるいは手っ取り早く、バイオ技術
で動物の筋肉だけ培養して作ってエンジンに応用するのもいいかも。マッコウ
クジラの尾鰭の筋肉だけ培養して巨大バイオ発電機を作るとか、馬の太ももの
筋肉だけ培養して自動車の動力に使うとか……まさに、「馬力」だけど。 
でも、走りすぎたらきっと疲れて走らなくなるんで、たまに休憩させないとい
けないのが欠点なんだろうなあ……

参考文献:「手にとるようにユビキタスがわかる本」 かんき出版 2001

■サイト紹介コーナー というか、宣伝なんですが……

AnimaPlayer v1.1
http://www.atom.co.jp/anima/aplayer11/ap11Top.htm

AnimaPlayer サイトの新作です。今回のバージョンアップでは、おしゃべりバ
ーチャルキャラクターの他に3Dモデルの表示もできるようになった。へんてこ
携帯電話のデモや、おしゃべり人形を使ったクイズなどを楽しむことができる。
上でご紹介した、三つボタン式携帯電話(仮想製品)のデモも見られます。
実行環境:Win*, IE4.0~

■イベント情報
「デジタル・アートの交響」デジタル・イメージ2002 東京都写真美術館展
会期 7月13日(土)~8月4日(日)/月曜休館
会場 東京都写真美術館 地下映像展示室
http://www.tokyo-photo-museum.or.jp/

詳しくは、デジタル・イメージホームページで
http://www.digitalimage.org/

この展覧会において、同時開催のセミナー企画があります。
そちらで3DVRとWeb3Dに関する講師をやらせていただくことになったので、興
味のある かたはご来場くださればと思います。(入場無料)
なお、当日会場先着50名様+若干名お立ち見です。

8月3日(土)15:00~16:30 企画・講師:出渕亮一朗
場所 写真美術館内1F アトリエ室

「3DVR & Web3D クリエーション」
-- 3DVRとWeb3Dの作品デモ および、簡単な制作の手引き --

1.a) 3DVR デスクトップアプリケーション、音声認識アプリケーション デモ
1.b) 3DVRプログラミング、開発環境のさわり
2.a) オリジナルWeb3Dプラグイン使用作品 & VRML作品 デモ
2.b) Web3Dプラグインプログラミング、開発環境のさわり

なおこの日、13:00~14:30は、吉井宏講師による「PainterClassicとタブレッ
トを極限まで使いこなそう」のセミナーも同時開催されます。

【でぶち・りょういちろう】debuchi@atom.co.jp

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■デジクリトーク
「奥山友美」デビュープロジェクト
世界がもし100人の村だったら~little wings~

石川淳哉
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ついにアーティスト(ミュージシャン)を抱えることになった。昨年の9月の
ことである。ちょうど、NYのあの事件が起こったアタリの出来事。
奥山友美 25歳 北海道帯広出身、ジャンル:ゆらぎ系(新しいジャンルを!)
7月17日にavex ioからデビューする。
http://sozo-inc.com/okuyama/index.html

最初の出会いは、それから遡ること半年。キヤノンのwebのTOPページに起用す
るオーディションだった。
http://www.canon-sales.co.jp/camera/index-j.html

(ポインタの移動でピントが合う、画期的なインターフェイスで当時媒体に
 沢山取り上げていただいた。「消費者のためになった広告」web部門銀賞)

エンライトメント・ヒロ杉山くんにイラストを頼む下準備の撮影のためのオー
ディションで、多くのモデルの中の一人に小柄でシャイな女の子がいた。ライ
ブの誘いがあり、何度か逢っていくうちにアーティストという剥き身の刃を体
内に秘めた、彼女の魅力にシンパシーを感じ、ボクの気持ちも衝き動かされて
いくようになる。

しかし、当時はやはり軽いノリのPOPシンガーで、むしろ話しをしている時の
彼女の方が魅力的な存在だった。なぜ、その気持ちを歌にできないの? 単純
な疑問が湧いた。しかし、それも仕方ないことだった。彼女はデビューしたか
ったのである。

まず、ボクがこの仕事にたどり着くきっかけになった人に相談した。その人は
大手出版社のタレント本の元編集長。現在は、その会社の宣伝部長。レコード
大賞の審査員もやっていた人だ。当時、票集めの電話攻勢から逃れるため、よ
く夜の街へと駆り出された。その人から言われた言葉「人をプロデュースする
ということは、マイフェアレディのヒギンズ教授になるということ」その一言。
教授にはなれないかもしれないが、非常勤講師ぐらいにはなれる。

それからというもの、沢山の上質なライブを聴かせた。人に逢わせた。本を読
ませた。映画を見させた。詩を書かせた。曲を書かせた。美味しい御飯を食べ
た。日記を書かせた。本当にできることは何でもやった。そして、伝えるとい
うこと、発信するということの意味をお互い徹底的に考えた。……随分泣かせ
てしまった。

そうして、彼女は、自分自身で感じ、行動できるようになった。半年かからな
かった。その成長速度には目を見張るモノがあったのである。もともとインデ
ィペンデントで、自分がやらなければ何も始まらないということをカラダで解
っていたからだと思う。

ご存じのように、音楽業界の活況はお世辞にも「GOOD」とは、言えない。宇多
田や浜崎のように一見、景気が良いように見える音楽業界だが新人をプロモー
トする余力が、どこのレコード会社も持ち合わせていないのだ。ディレクター
レベルでは、惚れてくれた人も片手では数え切れないが、いざ、レコード会社
の上層部が決定を下せるかというとそうではないのだ。経営的な判断はそんな
に簡単ではない。昨年の9月から、良い話しが浮かんでは消え消えては浮かび、
一進一退という状況が続いていた。

●怒濤のプロモート

彼女には言わなかったが、このままじゃデビューできないと、思った。音楽業
界の状況が悪すぎるのだ。5年前は、年間600組の新人がいたという。2001年は、
なんとその数125組。東大医学部に入るより難しい。このままじゃ無理だ。

今年25歳の彼女。「今年デビューできなければ音楽を諦める。」という。そう
いう彼女の人生そのものを預かったボクは、それから怒濤のプロモートを開始
した。キャッシュはない。アイデアと友人、社員の協力を得て(本当にありが
とう)できうる限りのことをした。

1. まずは、アーティスト写真を作成
  ヘアメイクは、ダ・バンプやミーシャを担当する立野正(たっちゃん)
  カメラは、桐島ローランド(今度、麻雀付き合うからね)
  
2. プロモーションビデオを作成
  カメラは同じくローランド(今度、蕎麦食べさせるからね)
  監督と映像編集は、瀬戸和幸(また、仕事お願いするからね)

3. 数度のプレゼンライブを展開
  ギターの浅井 真(まこちゃんは、このためにギターも買った)
  VJは、同じく瀬戸和幸(もっと、仕事お願いするからね)
  スタイリストは三浦りさ子を担当する山口みづえ(また蕎麦たらふくね)

ふぅ~。でも一息付けない。タイアップがあれば……とレコードメーカーは言
う。メーカーが決まっていれば……とTV局は言う。いいかげんいしてくれ。ど
っちが先なのよ。こりゃ、両方同時に決めるしかないな、と覚悟を決めたわけ
である。

そんな時、急転直下「世界がもし100人の村だったら」という本のCMの話が来
た。初版5万部という書籍にしてはかなり多い数字。書籍のCMなんて普通は打
たないのだが、映画監督の岩井俊二監修によるオムニバスドラマ『賢者の贈り
物』(広島ホームテレビ制作)2001年のクリスマスイブに放送するために、岩
井監督からマガジンハウスへ直接「感じるCM」ができないだろうか? という
相談が入ったのだ。「企業広告」か、発売したばかりの「世界がもし100人の
村だったら」か、選択肢は二つ。最終的に、30秒提供CMとして“X'mas 篇”が
たった一度だけ、全国でオンエアされることになる。

当初オーダーは、詩の朗読だけだった。そこに奥山が書きためていた楽曲で世
界観が一番近いものをセレクトしBGMとして提案をぶつけた。~little wings~
奥山個人の自身の悩み、自分から変わらなければというミクロな世界を書きつ
づった曲だ。結果的に満場一致でその提案が採用されることになる。

クリスマスイブにたった一度だけ、その曲は流れた。
すべては、ここから始まった。

その後“大切な人へ篇”という汎用バーションが作成され、地方の局に流され
た。マガジンハウスに「あの曲はどこで買えるの?」という問い合わせが殺到
した。レコード会社に二社に声をかけた。二社ともやりたいと言ってくれた。
条件提示を待ち、レコード会社を決定した。

今回の契約は、ショット契約といって1曲を制作しディストリビュートするも
のでしかない。片やアーティスト契約といって、二年間でシングル○枚、アル
バム○枚という契約方法もある。最終的には、インディーズを再選択すること
も視野に入れ、奥山ブランドが永く続くことを何より優先し、今後も活動して
いくことに決定した。

決して、打ち上げ花火では終わらないように……。      つづく………

【7月7日(日)にライブがあります】
アマチュア最後の貴重なライブです。ウェブでも購入できるのでぜひ、見に来
てください。
http://sozo-inc.com/product/index.html

問い合わせ先:
発売元/avex io TEL 03-5413-8903
タイアップ企業/マガジンハウス TEL 03-3545-7140
所属事務所/SOZO TEL 03-5414-6056

【いしかわ・じゅんや】プロデューサー
ワールドカップが一息つくや、怒濤の仕事が舞い込んできている。会社の引っ
越しに加え、CI & ブランディング構築、広告制作、音楽制作&マネジメント、
ウェブ制作、商品開発、いろいろやり過ぎといわれるが面白いんだから仕方な
い。それにしても、夏休み欲しいなあ。

mailto:junya@ddl.co.jp
digital design laboratory co.,ltd. CEO
http://www.ddl.co.jp/
SOZO inc. CEO
http://www.sozo-inc.com/
JPC 理事
http://www.jpc.gr.jp/

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■イベント案内
Tollywood 緊急ロードショー「ヨーロッパショート」
伊藤裕美
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発表されるやいなや数々の国際コンペ受賞やノミネートに輝いた、オーストリ
アの新人監督ピーター・マクドナルドの『Harvey ハーヴェイ』をロードショ
ーします。

この作品は、オーストリア映画テレビラジオスクール在学中にマクドナルドが
制作したデビュー作で、実写ベースながら、CGがなければ実現しなかったかも
しれない、驚くべきSFXが施されています。自信をもって、3回観ることをお勧
めします。1回目は映像テクニックの確かさ(気持ち悪い映像です……)、2回
目はストーリー展開の見事さに驚かされます。そして3回目で、「この映画の
本当の姿」に出会えます。3回でも4回でも観たいと思わせてくれる、2002年必
見のショートです。

この他、時代の流れに逆らえずリタイアした灯台守りが第二の人生へ踏み出す
までのストーリーを、美しいフレンチテーストの映像で描く、『Hotel du
phare 灯台ホテル』(監督 チュグデゥアル・ビロトー)。3DCG版ジャック
と豆の木もお見逃しなく。乱暴者の巨人に敢然と挑む赤エンドウ豆たちの反乱
をコミカルに見せながら、超ブラックなエンディングを用意している、『La
revolte des haricosts rouges 赤インゲン豆の反乱』(監督サビヌ・エティ
エル)。イタリア映画の伝統を現代感覚で蘇らせた、『Le foto dello
scandal スキャンダラスな写真』(監督 ダニエル・ランギーニ)もご覧いた
だけます。

毎年秋に開催される、Tollywoodの「Epoc in CG」の予告も兼ねたロードショ
ーです。 秋まで待たずに、ヨーロッパで最も注目されている、若手監督のシ
ョートフィルムをご堪能ください。

会場 ショートフィルムの映画館 トリウッド(下北沢)Tel.03-3414-0433
期間 7月6日(土)~7月19日(金)
曜日によって上映時間が異なります。Webでチェックしてお出かけください。
http://homepage1.nifty.com/tollywood/

オフィスH(アッシュ)伊藤裕美 hito@aurora.dti.ne.jp

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■編集後記(7/2)
・佐藤正明「陽はまた昇る 映像メディアの世紀」(文春文庫)をやっと読了。
684ページ、主要人名索引までついた大著だ。これはベータとVHSの10年戦争と、
その後をまとめたビジネス・ノンフィクションである。真実なんだろうけど、
小説みたいに面白い。まさに波瀾万丈。物語の結末は既にわかっている。ベー
タは敗れ去り、VHSが世界規格になる。しかし、読み進めていっても、なかな
かその結末には至らない。もしかしたら違う歴史をたどっているかのように感
じたのであった。もう、三国志もかくやと思われる大スペクタクル、いやほん
と。ビデオの開発の軌跡を丹念に調べあげ、次いで水面下の家電各社の動きを
みごとに再現していて、非常に臨場感がある。いい時代だったなあ。(柴田)

・「自転車生活の愉しみ」を読了。以前紹介した「自転車通勤で行こう」サイ
ト作者の本。新しい自転車買う前に読めば良かったなぁと思うくらい良い本。
サイトと同じく、気軽に自転車通勤にトライしようという内容からはじまり、
メンテナンスや豆知識、果てはヨーロッパの自転車活用状況まで書かれてある。
この欧州事情が特に面白かった。ひと百人の移動に必要な駐車スペースを車と
比較していたり、街の中心部に車が入れなくなっている都市の紹介など。いか
に自転車が生活に密着し、機能しているかが書かれてあった。宅配便が発達し
ている日本だと車の乗り入れ禁止なんて難しいと思うけど、移動だけなら、自
転車の方がよっぽど早いし便利だ。私の場合、1時間かかっていた通勤が40~
45分に。大きな道路だと、怖くて歩道を走るためスピード出せないけど、車道
使えば30~35分くらいで移動できるんじゃないかな。自転車にシフトすれば空
気は綺麗になるし騒音も減る。そのためにも、歩行者の入れない専用道路とシ
ャワー施設、駐輪施設を整備して欲しいなぁ。       (hammer.mule)
http://www.hoops.ne.jp/~japgun/  トップに本の案内
http://www2.tokyo-shoseki-ptg.co.jp/tosho/isbn/79696-2.htm  目次
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4487796962/  顧客レビュー

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 

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 担当:濱村和恵
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