[1382] 心に刺さる死の棘

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1382    2003/09/12.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 20211部
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          <正体不明の狂気のようなもの>

■映画と本と音楽と… 183
 心に刺さる死の棘
 十河 進

■金曜ノラネコ便
 たまには燃えることも必要だ
 須貝 弦

■ライフスライス研究所
 オリジナルデジカメ開発奮闘記(2003年9月12日金曜日)
 第23回「メール受信箱内生き残り作戦の終焉」
 ユビキタスマン

■イベント案内
 河口洋一郎・ハイビジョンCG作品発表会
 「近未来の異次元宇宙へ向けて」



■映画と本と音楽と… 183
心に刺さる死の棘

十河 進
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●タイガースのリーダーだった男

岸部一徳という俳優がいる。昔、僕は上司と酒席で彼の話になり「元タイガー
スの岸部修三ですよね」と言うと、彼は「絶対に違う」と言い張り、まあ、そ
れならそれでいいと思って「そうかもしれませんね」とその場は引いたのだが、
それほどタイガース時代の印象とは異なっている。

タイガースを初めて見たのは中学生の頃だった。TBS系の山陽テレビで毎朝、
若者向け情報番組「おはよう720」という番組が放映されていた頃のことだ。
司会は松山英太郎、竹脇無我、大原栄子、梓英子などだった。その番組では
「今週の歌」というコーナーがあり、毎週、様々なグループが登場した。

当時はグループサウンズ全盛だったから、次々にいろいろなグループがデビュ
ーしていた。タイガースもそのひとつで、彼らはある時、「おはよう720」の
コーナーに登場し「僕のマリー」を歌った。僕は、その曲が大嫌いだったが、
その後、タイガースは他のグループを尻目にアイドルグループとして人気を博
した。

ヴォーカルは沢田研二でニックネームはジュリー、岸部修三はベースギターを
担当していて、ニックネームはサリーだった。ちなみに修三は「おさみ」と読
むと聞いて「嘘だろう、しゅうぞう、だろ」と思った。他のメンバーでは「瞳
なにがし」という名前でニックネームがピーと呼ばれていた人を覚えている。

ちなみに瞳くんは、タイガース解散後に数学の先生になったのではなかっただ
ろうか。大森一樹監督の「さよならの女たち」の最初にヒロインの父親である
数学教師(伊武雅刀)がある日突然「お父さんは、昔、アイドルだった。もう
一度デビューする」と宣言して再び歌手をめざすエピソードがある。何だかと
てもおかしかった。

さて、岸部一徳が俳優として出てきたのは、もうずいぶん昔のことになる。ジ
ュリーがソロでヒットをガンガン飛ばしていた頃だ。弟の岸部シローも破産を
する前で、ワイドショーなどの司会で活躍していた。タイガースのリーダーで
あった岸辺修三は、そんな頃に目立たない脇役でテレビドラマや映画に出始め
たのだった。

富士通のパソコンのCMでずっと木村拓哉と一緒に出ているから、今では岸部一
徳を知っている人は多いだろうが、元タイガースだと知る人は少ないかもしれ
ない。だから、キムタクとチャーがギターを弾いているところへ、70年代風の
ストライプのパンタロン(ラッパズボンと言うべきでしょうか)でベースを弾
きながら岸部一徳が乱入するCMが受けるのだと思う。

●数シーンだけで演じきったひとりの男の人生

岸部一徳はヘンな俳優である。長くのっぺりした無表情な公家顔、鼻に掛かっ
た声で間延びしたように話すセリフ。一種の怪優だが、不思議な存在感が漂う。
僕が印象深く覚えている役は石田ひかりが主演した「ふたり」の父親、藤山直
美が主演した「顔」のラブホテルのオーナー、「青春でんでけでけでけ」の教
師、それに松坂慶子と共演した「死の棘」である。

「ふたり」は死んでしまった姉の幽霊に導かれて自立していく少女の話だが、
娘の死によって気が触れていく妻を気遣いながら愛人と共に家を出ていく父親
の無言の葛藤を、岸部一徳は例によって無表情に演じて深い悲しみを感じさせ
た。「青春でんでけでけでけ」では急死する教師の役だったが、唯一、大人の
悲しさを感じさせて秀逸だった。どちらも大林宣彦監督作品だ。

阪本順次監督の「顔」は藤山直美が妹を殺して逃亡する話だが、名前を偽って
ラブホテルの従業員になるエピソードに登場するホテルのオーナーが岸部一徳
だった。オーナーといってもかなりの借金があるらしく、居酒屋で安酒を飲ん
でばかりいる。彼は人生を投げているように見える。

ある日、彼は藤山直美が自転車に乗れないのを知ると、自転車を買い与え乗り
方を教える。親切なのではない。彼は厳しく彼女を鍛える。彼には何の希望も
ない。生きていく目的も消滅している。死ねないから生きている、そんな気分
が岸部一徳の無表情という表情から伝わってくる。

彼は、藤山直美が何かから逃げていることを感じる。だが、逃げることは生き
ることだ。逃げ延びる、そのことに彼は何かを感じ、警察の調査にも嘘をつく。
彼が彼女をかばい、自転車の乗り方を教えようとするのは何のためだったのだ
ろう。自分にはなくなった生きる目的を、逃亡犯の女に強烈に感じたからだろ
うか。

「顔」はその年の邦画ベストワンになったけれど、その映画のベストシーンは
深夜に原っぱで自転車の練習をするところだった。何度も何度も転倒する藤山
直美、岸部一徳の叱声、あんな哀しいシーンはめったに見られない。岸部一徳
の心の中の空虚、その虚しさを埋めるような彼の唯一の希望が逃亡犯に自転車
の乗り方を教えることだというやるせなさ……

自転車に乗れるようになった藤山直美は、ある日、ホテルの裏で首を吊ってい
る岸部一徳を見付ける。じっとぶら下がる死体を見つめるヒロイン。眠るよう
に目をつむり、首からまっすぐにのびたロープに揺れている岸部一徳。ヒロイ
ンは乗れるようになったばかりの自転車を疾走させて逃げる……。

ひとつのエピソードに登場するだけの岸部一徳だったが、その短い出演場面で
彼は、ひとりの男の人生を演じきった。

●狂乱する妻をなだめるだけの男

「死の棘」は島尾敏雄が昭和35年(1960年)に書き起こし、昭和51年(1976年)
に完結した長編小説である。実に17年間かかって書き継がれた、まさに魂の書
である。内容は昭和29年10月から昭和30年6月までに島尾家で起こったことを
題材にしている。

主人公はトシオであり、妻が嫉妬する相手からは「Sさん」と呼ばれる。妻は
ミホと呼ばれ、男の子と女の子がいる。男の子は伸一と呼ばれているが、実際
は島尾伸三さんだろうと思う。彼は現在、写真家として活躍している。女の子
はマヤと名付けられているが、後に成長してマンガ家になったのではなかった
だろうか。

私小説の極北、などと言われる長篇だが、かなり暗い小説である。こういう小
説を映画化しようと思うのはどういう人だろうと思うけれど、「泥の河」の小
栗康平監督なら納得する。彼は執念で「死の棘」を映画化し、カンヌ映画祭で
パルムドール(グランプリ)を獲得した。

トシオを演じたのは、岸部一徳である。ミホは松坂慶子。トシオが心を移した
相手を木内みどりが演じた。物語は、他の女の存在を知って嫉妬に狂い、次第
に精神に変調をきたしはじめる妻を、ただひたすらになだめようとする話、と
僕は言い切ってしまう。

物語が始まった時、すでに妻は狂っている。彼女は、夫の不実を責める。何日
も寝ずに責め続ける。その妻の狂気に付き添うことで、夫は妻をそこまで追い
やった自分を罰している。何を言っても妻は責める。言い訳をすればするほど、
妻の感情は高ぶっていく。

男はただ耐えるしかない。自分を責める気持ちもある。後ろ暗い想いも募る。
しかし、どこかで高を括っていた自分もいる。他の女への想いも実は断ち切れ
てはいない。妻の嫉妬や狂気が理不尽に思えることもある。そこまでひどいこ
とを俺はしたのか、と時に言い返したくなるだろう。だが、そんな想いも潜め
て、ただ耐えるしかない。

そんな時、男はどんな顔になる? そう考えたら、岸部一徳の無表情な演技が
キラリと光って見えてくる。「死の棘」の中で岸部一徳は感情をどこかへ置き
忘れたかのように無表情を通す。妻の感情の爆発に呼応して、やや声のトーン
が高くなっても感情的にはならない。

自分までが感情的になれば、妻をよけいに狂わせる。そう思っているのかもし
れない。彼は、ただ妻をなだめようとする。そのためには、彼も狂うしかない
と思い定めたのだろうか、次第に彼自身も常軌を逸した行動を取り始める。

妻の気分を変えるために引っ越した家に、トシオの相手の女が心配して様子を
見にやってくるシーンが後半にある。その時、妻はその女の髪をつかんで引き
ずりまわし、「トシオ、私を好きならこいつを殴れ」と命令する。夫は、その
妻の命令に逆らえない。ふたりで女をつかまえ殴る。

そのシーンの岸部一徳は、松坂慶子が演じた高ぶった狂気ではなく、静かな狂
気のようなものを漂わせて、かなり凄い。映画を見た後、「死の棘」の原作を
拾い読みしたところ、映画と違って一人称で語られるトシオの気持ちは明確な
のだが、岸部一徳の演技から感じた奥深い闇のような、正体不明の狂気のよう
なものは感じられない。

「死の棘」の単行本を僕は読みあぐねていた。第二章にあたる短編「死の棘」
を読んだのは高校二年生の時だったが、1977年に単行本としてまとまってすぐ
に買ったものの、それから1990年に映画化されるまで、僕はところどころを読
んだだけだった。トシオの気持ちに入れなかった。明晰に書かれている彼の一
人称の世界が、僕には切実に迫ってこなかったのだ。

だが、岸部一徳が肉体を持つ現実の人間として創り出したトシオの不可解さが、
ヘンな話だが僕には理解できた。そうなんだ、人間なんて何から何まで分析で
きるものじゃない。他人の行動は、不可解で理解不能なものに見えるのが当然
なのだ……

そう思って見ると「死の棘」のミホとトシオは、ふたりだけの世界に完全に入
ってしまった人間たちだった。彼らは彼らだけのコミュニケーションをとって
いる。端から見れば、狂気の世界に入ったふたりだが、彼らから見れば、ふた
りだけの完結された世界に入ったことになる。

だから、最後にふたりして精神病院に入るところでは、不思議な感動が湧いて
くる。ふたりが、夫婦という関係の究極の姿に見えてくる。そのラストシーン
でも岸部一徳は無表情で、戸惑ったような、途方に暮れたような印象を感じさ
せるのだが、もしかしたら彼は「妻と共触れ」することで、彼女への愛を己の
中に刻み込んだのかもしれない。生涯消えない刻印として……

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
もの凄く久しぶりに家族全員で帰郷。僕の実家とカミサンの実家は車で10分の
距離。どちらの実家に何泊するか、けっこう気を遣う。子供たちはジジババに
小遣いをもらって気楽なものだが・・・

旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■金曜ノラネコ便
たまには燃えることも必要だ

須貝 弦
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気が抜けてしまっている。8月最後の土日に行われるはずだった「全日本マウ
ンテンサイクリングin乗鞍」という自転車のヒルクライムイベントが中止にな
ってしまってから、どうも調子が出ないのだ。走るよりよっぽど疲れるという
か、何ともやり場のない脱力感に包まれてしまい、それを今でも引きずってい
るように思う。

レース前日の夜から結構な雨が降っていて気温も低く「もしかして中止もアリ
かな」なんて思っていたが、集合時間とされた当日の朝7時前には、パンフレ
ットに書かれた「雨天決行」の文字を信じて多くの人がスタート地点に集まっ
てきた。しかし、自転車雑誌の取材も兼ねていた自分たちは、ゴールである乗
鞍山頂付近が風速25mであるという話を聞き、「これはマジで中止だな」と思
った。

大会本部の役員の話を聞くと、山頂付近の畳平で風速25mの強風が吹き荒れ、
仮設トイレが倒れてしまい、ゴール地点のテントも設営できないという。そし
て、ゴールより1300m以上も標高が低いスタート地点でも、ときおり身震いす
るような寒さなのだ。こんな天候で開催したら、何が起こるかわからない。ガ
ードレールの隙間からガケを転落する者が出ても、おかしくない。

もし中止にするならさっさと中止にしてほしいと思っているうちに、集合時間
の7時になってしまった。そこに、スタート地点の会場に用意された大型スク
リーンに、なんと山頂からのライブ映像が映し出された。

「こちらゴール地点ですっ!!!」
リポーターの後ろではスタッフが風に煽られながら歩いている。背景は真っ白
で、何も見えない。ほとんど台風中継になってしまっている。きっとかなり寒
いはずだ。昨年の7月にクルマで乗鞍に行った際も、雨で何も見えない上に、
長そでを着ていても震えたのを思い出した。そして、会場からアナウンスが流
れる。

「ごらんのような天候のため(中略)中止とさせていただきます」
やけに説得力があるではないか。しかし、この台風中継を見るためにみんな30
分前から集まっていたわけではない。

早々に普段着に着替え、消化不良の気持ちままカメラマンの1BOXカーで東京・
町田まで戻って来た。車中、ずっと脱力したままであった。私の家まで送って
もらう前に「寿司・焼肉食べ放題」というわけわからん店に入り、そこで更に
脱力するはめになり、「当面は再起不能だな」という予測はその時点でついて
いた。

乗鞍のヒルクライムは、シリアスなレースではない。6月末の「ツール・ド・
美ヶ原」はちょっとシリアスな感じがしてレベルも高かったが、乗鞍にはお祭
りの雰囲気がある。とはいえ、3000人もの人間が一斉に自転車で乗鞍を登りヒ
ィヒィハァハァ言うような状況では、自然とアドレナリンが出るものだし、そ
れがヒルクライムレースの面白いところなのだ。

年に何度かは、そういう「アドレナリン体験」が必要ではないかと思う。カラ
ダはもちろん疲れるが、たまには何かに燃えることも必要だろう。とくに、仕
事に対して燃えることができなくなっている人は。しかし私は、その貴重な機
会を天候に奪われてしまった。奪われたことで、燃えることの重要性を再認識
したと思う。

その後私は残暑バテにやられ、浪費傾向があり、連載の仕事を一本下ろしても
らい(おい!)、午前様が続き、原稿の納期が大幅に前倒しされてしまったの
で、MP3プレーヤーを買ってしまった。早く立ち直らないと、このままズルズ
ルと落ちて行き、しまいには新しい自転車を買ってしまいそうである。

あ、8月にもう買ってたんだ、自転車。

【すがい・げん】sugai@macforest.com
乗鞍から帰ってきて、胃腸を壊したのがいちばん堪えた。そんなことで体重が
減っても、ちっともうれしいとは思わない。しかし、いつが夏だったかわから
ないのに残暑だけは厳しいなぁ。

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■ライフスライス研究所
オリジナルデジカメ開発奮闘記(2003年9月12日金曜日)
第23回「メール受信箱内生き残り作戦の終焉」

ユビキタスマン
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2004年3月3日に独自仕様のコミュニケーションツールカメラを発売することを
目標に、それまでの道のりをレポートする本連載。日々の出会いの中で少しで
もライフスライスのよき理解者を発掘しようと、この一年少しずついろいろな
ことを工夫してきました。

そのひとつに、出会った人に対するセカンドコンタクト方法があります。私は、
出会いを「ファーストコンタクト」と「セカンドコンタクト」のふたつに分類
しています。いわゆる初対面(出会い)である「ファーストコンタクト」は、
比較的簡単なんですね。とにかく、出会いのある場所に顔さえ出せば名刺交換
くらいは誰だってできますから。

でも、重要なのはその出会いの中から興味を持った人に自分からアクセスして
いく「セカンドコンタクト」だと思うんです。仕事で会う人の場合の話は別で
す。仕事前提で会っているのであれば、すぐに用件が発生しますから。でも、
そうではない出会いから仕事やプライベートに関係を作ろうとする場合は、出
会った同士のどちらかが「あなたに興味あります」と意思表明をする必要があ
ります。

メールで「先日は、お世話になりました」的なものって割と印象に残らないん
ですね。それは、メールというメディアの特性上コピーが簡単であることから
「とりあえず名刺全員にコピペして挨拶してんな?」というイメージが無意識
下にあるからです。よくイベント案内なども、BCCなどで来るとなんとなく目
に留まらないことってあるじゃないですか。

メールの発達で一通のメールにかける時間(相手のことを考える時間)が減少
すればするほど、そのメールの価値自体が低くなってくるというなんちゃらの
法則的なことが、この分野にもあるような気がするんです。それで、あるとき
ふと考えました。メールって相手のパソコンのディスプレイ(もしくは携帯の
ディスプレイ)にしか届けられないんじゃんと。

一方、郵便物って物理的にその人の環境に出現することができるわけです。あ
とで見ようと、横に置いておくこともできるし、手帳にはさむこともできる。
こんなカード届いたよと隣の人に見せることもできるし、それを届けようとし
た社内の別の人の目にも留まるわけです。50円の営業費をかける価値ありです。

メールってそのとき読まれなければ、あとは受信箱内で下にズリズリと下がっ
ていくだけ。一度でもフィルター設定で「その他」に分類されようものなら、
「仕事先」とか「重要相手」に格上げしてもらうのは至難の業です。何度メー
ルしたってその場合は「その他」に入ってしまうわけですから。

そんな、ことを考えてここ半年は自分が「セカンドコンタクトしたい!」と感
じた人にはハガキを送ることにしているんです。先日のモブログのセミナーで
は、某携帯キャリアの開発統括部サービスアーキテクチャーグループという、
まさに新サービスを提案するなら、もってこいの部署の人に出会ったので早速
そのハガキを送りました。そしたら、こんな返事が返ってきました。

 「はがき届きました。ご丁寧にどうもありがとうございました。ネット系の
 集まりでお会いした方から『物理的なメール』を頂いたのは久しぶりな気が
 いたします」

セカンドコンタクトは成功! 次は難関のサードコンタクトです。そう、サー
ドコンタクトとは「挨拶から用件へ」というフェーズのことです。

ライフスライスブランドカメラ発売まであと175日!

ユビキタスマン(川井拓也) jp_kawai@lifeslice.net
http://www.lifeslice.net/

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■イベント案内
河口洋一郎・ハイビジョンCG作品発表会
「近未来の異次元宇宙へ向けて」
http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/~yoichiro/
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MITの人工知能研究の第一人者マーヴィン・ミンスキー教授を招いて、河口洋
一郎・ハイビジョンCG作品発表会「近未来の異次元宇宙へ向けて」を開催。

内容:ハイビジョンCG作品発表会、人工知能の第一人者マーヴィン・ミンスキ
ー(MIT教授)との対談、ケータイや藤間流日舞による豪華なインタラクティ
ブパフォーマンスも予定

第1部 「グロース・アートの起源」
    河口洋一郎+山口裕美 ~75年からの作品を見ながら
第2部  ハイビジョンCG映像ショー(近作新作公開)河口洋一郎による解説
第3部 「近未来の異次元宇宙へ向けて」
    マーヴィン・ミンスキー+河口洋一郎+服部桂(司会)

日時:9月16日(火)18:00 開演(17:00開場)
定員:200名(特別招待者)
会場:NHK千代田放送会館(千代田区紀尾井町1-1 TEL.03-3238-7401)

参加申込:下記の要項を記入の上メール
<mailto:kawaguchi03@iii.u-tokyo.ac.jp >
河口洋一郎ハイビジョンCG公開「近未来の異次元宇宙へ向けて」に出席します
名前、所属、住所、e-mail、電話・ファクス

問合せ:河口洋一郎新作上映実行委員会
TEL.03-5841-2866/FAX:03-5841-8770
<mailto:kawaguchi03@iii.u-tokyo.ac.jp >

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■編集後記(9/12)
・きのうは「電子書籍ビジネスセミナー」に参加。インプレスが「電子書籍ビ
ジネス調査報告書2003」発刊を記念しての開催だ。講演は4つあった。まず、
「~調査報告書2003」を調査執筆したクリエイシオンの高木利弘さんが、内容
をかいつまんで解説、クロスメデァイ・パブリッシングの重要性を強調した。
この日、知り合いは高木さんだけで、インプレスの塚本さんはこっちが一方的
に知っているというだけ、他は知らない人ばかりだった。定員70名、席は埋ま
っていた。そして「楽天ダウンロード、デジタル商材流通への展望」「松下電
器、電子書籍配信事業に参入」「シャープの電子出版への取り組み」という演
題で各社の代表が語った。興味深かったのは、楽天の「ダウンローダ」で電子
カタログの閲覧はもちろん、コンテンツの購入手続、一括管理なども行える無
償の便利ツールだ。楽天ユーザーではないので知らなかった(もっとも、知っ
ていてもMacでは利用できない)。本来ならば、その操作の簡単さをデモすべ
きなのだが、なんと信じがたいことに、この日本出版クラブ会館はネット環境
がないのであった(なんか象徴的でしょ、嗚呼、日本の出版界)。
いずれの講師もてきぱきと歯切れ良く、最後のパネルディスカッションも、時
間内できれいにおさまった。全体を通してなかなか充実した内容だったが、や
やシンプル過ぎた。もっとも、電子出版のエキスパートたちをみんな呼んだら
丸一日は必要だろう。そういうお祭りを見たいものだ。
松下のΣBookについては、もっと多機能であったほうがいいのでは、という意
味の質問が会場からあった。「我々は本を開発したのだ。本を読む以外の機能
は搭載しない」というすばらしい回答。改ページとしおり3か所以外にボタン
がないという割り切りのよさは共感できる。休憩時間に、ちょうど前の席にい
た松下の代表に、ΣBookサイトのお粗末さを話したところ、ご存じなかったよ
うでさっそく確かめて修正したいと話していた。それから、昨日書いた「サン
プルはフォントを使っている」というのは誤解かもしれない。あのぶざまな組
版をプリントしスキャンして作ったものかもしれない。いずれにしろ、もっと
まともに縦組みしなくてはマイナス効果しかない。そのへんも聞こうかと思っ
たが、サイトを見ておられないようなのでやめておいた。     (柴田)

・昨日の永吉さんのコラム。(後記を事前に書いているのがバレバレだな。)
これって男女差ありますなぁ。最近この話をしたことがある。多くの女の人っ
て、とりあえず発散して終わりなんすよ。腹は立っても相手のことは嫌いな訳
ではなく。ていうか私の場合、嫌いならつき合わないし、解決策は考えるっ、
いったん爆発した後に。相談の時と、発散の時は微妙に違う。愚痴と相談とで
は話の持っていき方が違うというか。ためとくと不発弾になるっす。ぐつぐつ
と地下で魔女が煮詰め、毒薬になるっす。それは嫌。相手に直接爆弾投げたい
ですが、立場ってのがある大人な世界。いや~ね。真剣な相談の時も、単に愚
痴だと思って流す冷たい女性陣。わはは。泣き。後記を読んで心配してメール
くださる母性本能のある優しい女性陣。ありがとです。愚痴爆発物を真剣に捉
えて解決策を考えてくれはる男性陣。すみませぬ。     (hammer.mule)

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