[1451] 避けられない生を生き抜くための言葉

投稿:  著者:  読了時間:23分(本文:約11,200文字)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1451    2004/01/23.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 20062部
情報提供・投稿・広告の御相談はこちらまで mailto:info@dgcr.com
登録・解除・変更・FAQはこちら http://www.dgcr.com/regist/index.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

         <「おまえはもう死んでいる」>

■映画と夜と音楽と… 198
 避けられない生を生き抜くための言葉
 十河 進

■かりん島
 ハッピーラッキー2004 ~今年はやるぜ!~
 北川かりん

■2003「DTP・印刷・文字情報」ベスト10(下)
 太等信行



■映画と夜と音楽と… 198
避けられない生を生き抜くための言葉

十河 進
───────────────────────────────────

●目の前で起こった出来事

団地の敷地に入った瞬間、「あっ」と娘が叫んだ。同時にドーンという大きな
音がした。近くのスーパーで買い物をして娘とふたりでブラブラと帰ってきた
ところだった。

「ねっ、今、人が落ちたよ」と娘が言った。娘が言っている意味がわからない
まま駐車場を越えて我が家の方へ曲がった時、我が家がある階段の隣のエント
ランスの前に人が倒れているように見えた。まさか…、と思いながら近づくと
やはり人だった。

一階の部屋の窓が開いて高校生くらいの少年が顔を出し、すぐに身を引くと表
へ飛び出してきた。「今、救急車、呼んだ」と彼は叫んだ。僕らのすぐ前を歩
いていたおばさんが倒れている人の顔を覗き込むようにし、そのまま足早に去
った。僕と娘は倒れた人を遠巻きにして立っていた。

少し人が集まってきた。我が家は11階建ての7階にあった。そのエントランス
から数メートルのところで人が倒れている。血は見えなかった。少年のようだ
った。少年が飛び降りた隣の階段に住む顔見知りの奥さんが出てきた。「落ち
るところ、娘が見たらしいんです」と僕は言った。

「ねっ、あの人、死んじゃう」と娘が泣きそうな声を出した。救急車が到着す
るまでの十分足らずの時間がひどく長く感じられた。遠巻きにして見守ってい
るしかなかった。やがて救急車がきたが、救急隊員はそのままじっと佇んでい
る。警官がくるのを待っているらしい。

僕は娘を促して家へ帰った。目の前で人が飛び降りるのを見た衝撃は残ってい
たが、そこに立っていることは単なる野次馬でしかなかったからだ。買ってき
た食料品を冷蔵庫に詰めていると部屋に入った娘が出てきて、「ねっ、まだ救
急車がいかないよ」と目に涙を溜めて言う。

娘の部屋のベランダから見下ろすと、ほとんど真下に少年が倒れている。少し
離れたところに救急車が非常灯を回転させながら停車している。救急隊員が少
年のそばにかがみ込んでいる。警官が自転車でやってきていた。そのまま無線
で何かを連絡していた。

台所に戻り夕食の準備をしていると、チャイムが鳴った。ドアを開けると若い
警官がひとり立っていた。「お嬢さんが目撃したということなので、少し、お
話をうかがいたいのですが」と警官が言う。

娘を玄関に呼ぶと、警官が質問を始めた。
──落ちてくるところを見たんですね。そうすると、やはり上から落ちてきた
わけですね。

警官がそう言うのを聞いて、やはり一から疑って調べるのだと思った。隣の階
段のエントランスの屋根には少年がぶつかってはねたため、大きな陥没ができ
ていた。それなのに、やはり目撃証言で裏をとるのだ。

僕と娘は最後に口を揃えて聞いた。
──あの人、どうなりました。助かりそうですか。

●身近な死を実感した出来事

自殺について考察すること、あるいは想像することと、実際に人の自殺を目撃
することには大きな違いがある。娘は、それからしばらく情緒が不安定になっ
た。中学二年生で多感な時期だったし、母親が長く入院している時期だったか
らよけいに何かを感じたのかもしれなかった。

母親の入院の時にはそれほど気にしていなかった娘だが、手術後の母親を見て
泣きだしてしまった。数時間かかった大きな手術で、母親の死の可能性を現実
のものとして受け取ったのだろう。死に対して敏感になっていた。そんな時に
人が落ちるのを見てしまったのだった。

5年前の12月29日のことだった。母親は手術から二ヶ月近くが経過し元気にな
っていたが、お正月までには退院できるかもしれないという期待もむなしく、
まだ退院許可は出ていなかった。成人の日の頃までには…、と医者も口を濁ら
せる。手術後の経過が良好とまではいかなかったのだ。

手術直後の母親を見たのはショックだったらしいが、娘は立ち直っていた。娘
なりに何かを自覚したのだろう、妻の見舞いと家事と会社の仕事をこなしてい
る僕を見て、何かと手伝いを申し出るようになっていた。しかし、カレーを作
ると数時間かかり、洗い物を頼むといつまでたっても終わらなかったから、僕
がサッサと片づけてしまい、少し傷ついている風でもあった。

高校生の息子は二年生の気楽さからか、冬休みに郵便局の内勤のアルバイトを
していた。その日も息子が帰宅するのを待って、三人で夕食にした。娘が自殺
を目撃したことを話す。息子はあまり興味がなさそうだった。

翌日から、娘はふさぎ込んだ。その翌日は、おおみそかだった。アルバイトか
ら帰った息子は、元旦は早朝からの勤めだと早々に部屋に引き上げた。娘は紅
白歌合戦を見ながら寝てしまった。

元旦の朝、僕は暗いうちから起き出し、雑煮を作った。息子がアルバイトに出
る前に食べさせたかったからだ。ベランダに出て初日の出を見て子供たちを起
こし、「雑煮を食べよう」と呼びかけた。

三人で雑煮を食べている時、フッと箸を置いた娘がつぶやいた。
──あの人、助かったかな。どうして、自殺するんだろ。

──死にたくなることなんて、いっぱいあるよ。
そう息子が答えたが、僕は何も言わなかった。

息子を送り出してから、僕は娘を誘って一本のビデオを見た。チャーリー・チ
ャップリンが最後にアメリカで作った「ライムライト」という映画だった。

●死生観を考えさせる映画

かつては有名な売れっ子だったが、今はまったく客に受けず仕事もなくなった
老コメディアンがいる。ある日、酔っ払って帰った彼はアパートの下の部屋に
住む娘が自殺を図ったのを助けて、自分の部屋で看病をする。

娘は、姉に育てられた。寄宿舎に入りバレエを習っていた。ある日、街で姉の
職業を目撃してしまう。姉は妹を養うために街娼になっていた。娘はそれ以来、
精神的な原因で足がマヒし踊ることもできず、絶望して自殺を図ったのだ。

その娘を老コメディアンが励ます。その時のチャップリンの演技が、言葉が、
素晴らしい。彼は娘を励ましているのだが、「ライムライト」という映画を見
る観客全員に向かって励ましの言葉を喋っている。今まで世界中でどれほどの
人が、そのチャップリンの演技と言葉に生きる力を得たことだろう。

──人生を恐れてはいけない。人生に必要なのは、勇気と、想像力と、少々の
お金だ。戦うんだ。人生そのもののために。生き、苦しみ、楽しむんだ。生き
ていくことは美しく、素晴らしい。クラゲにとっても…。

最後に「クラゲにとっても」というセリフを入れるのがチャップリンらしいし、
そこに僕はチャップリンの照れを感じて、よけいに好意を持った。彼の言葉は
まっすぐに観客に届くだろう。少なくとも、へそ曲がりである僕にさえストレ
ートに突き刺さってくる。

──死と同じく、生も避けられない。生命だ、命だ。宇宙にある力が地球を動
かし、木を育てる。君の中にある力と同じだ。その力を使う勇気と意志を持つ
んだ!!

チャップリンは「ライフ、ライフ、ライフ…」と手を大きく振って言い募る。
「死は避けられない」とは、よく言われる言葉だが「死と同じく、生も避けら
れない」というフレーズに何かを喚起される。そう、生も避けられない、人生
を逃れることはできないんだ、と初めて「ライムライト」を見た時にも僕は思
った。

自殺を図った娘は老コメディアンの励ましで再び生きる希望を見出し、バレエ
の世界で成功する。だが、逆に老コメディアンは仕事を失い、娘と暮らしてい
た部屋を出て大道芸人になり糊口を凌ぐ。そんな老コメディアンを探しだし、
娘は結婚を申し込み、再び老コメディアンが劇場に出られるように尽力する。

「私はもう駄目だ」と言う老コメディアンを娘は叱咤する。「私に『宇宙にあ
る力が地球を動かし、木を育てる。君の中にある力と同じだ。その力を使う勇
気と意志を持つんだ!!』と言ったのはあなたよ」と、今は逆に娘に激励されて
彼は再び大劇場の舞台を踏む決意をする。

その舞台をまるで劇場にいる観客のように僕らは見ることになる。特に最後の
コントは、歳を重ねたバスター・キートンとチャプリンのふたりが演じるもの
で、そのコントを見るためだけに「ライムライト」を見てもいいほどだ。ピア
ニスト役のバスター・キートンとヴァイオリニスト役のチャップリン。映画は
その素晴らしさを永遠に残してくれた。

だが、観客の絶賛を受けて舞台を降りた老コメディアンは心臓発作を起こし、
プリマとしてバレエを踊る娘を舞台の袖で見守りながら静かに死んでいく……

「ライムライト」は生きること、そして死んでいくことを考えさせる映画だっ
た。映画が終わりクレジットタイトルが流れ始めると、僕は横に座っていた娘
の様子を見た。少し涙ぐんでいるようだった。その日から、娘は飛び降りた少
年のことを話題にしなくなった。

彼女は「ライムライト」から何かを得ただろうか、若い日の僕と同じように。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
寒くなってきた。昔に較べて寒がりでなくなったのは、20キロも肥ったせいだ
ろうか。それでも雪などがちらつく日は、さすがに寒い。やはり早く春がこな
いかと思う。

旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■かりん島
ハッピーラッキー2004 ~今年はやるぜ!~

北川かりん
───────────────────────────────────
みなさん、今さら何ですが、あけましておめでとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願い致しますね。

さて、去年の11月に私に一通のメールがやってきた。それは、2月に銀座のギ
ャラリーでグループ展を開催するので、参加しませんか? という内容だ。

去年は本当になーんにも作品を生み出していなかったし、一度停滞期に入ると
そこから這い出すのに、何かきっかけが必要だと感じていた時期だったので、
この申し出を喜んで受ける事にした。11月から暮れにかけて、一年中でもっと
も仕事が忙しくなる時期だという事を重々承知の上で…。

そして予感はやはり的中し、去年は何も手つかずの状態で一年が終わってしま
った。去年の日記を眺めていると、毎日ほぼ3行ほど、「疲れた」「今日も残
業」「激ねむ」と簡潔に記されている。

お正月という貴重な長期休暇にやっとたどりついたが、私は毎年故郷の大阪に
帰らなくてはならない。制作はしたい、しかし家族も待っている……えーい、
両方やっちゃえ! かくして、私はゴミ袋ひとつはありそうな作品の材料とな
る布地を抱えて大阪への帰路についた。

私の作品制作にはミシンが欠かせない。しかしミシンはさすがに持ち帰る事が
出来ず、実家の押し入れから古い鋼鉄のミシンを出してもらった。幼かった頃、
母がよくこのミシンで私の洋服やリカちゃん人形に着せる服を作ってくれた。

そんな郷愁ただようミシンで制作するというのも、又作品に新しい付加価値を
生み出すかもしれないなーと思ったら、その期待は初日に無惨にも裏切られた。
あまりにも古いので回転部分の皮のベルトがちぎれてしまったのだ。さわると
皮のしなやかさは面影もなく、ガビガビにひからびて簡単にパキッと折れてし
まった。

…となると、後はもう手縫いしかない。試しにやってみたら1時間で1枚だけ縫
えた。こりゃあかん。私はすっかり諦めて、このお正月は体を休め、家族孝行
に徹する事に決めた。

私の帰りを一番待ちこがれていたのは、うちの叔父かもしれない。この人は私
が関東に住んでいる事が未だ納得できないようで、毎回帰ってくると関西の素
晴らしさを説くのだが、そのほとんどが大阪激安情報で、それが本当に素晴ら
しい事なのかどうか私には謎だ。

今回は「びっくりラーメン」という一杯180円の激安ラーメン店を絶賛してい
た。そして、東京のラーメン屋がこの近辺にも出来たが、3ヶ月でつぶれてし
まった事を自慢げに語っていた。「あの地域であーいうやり方の商売は流行ら
んな!」って、おまえはスーパーバイザーか! と心の中でツッコミを入れつ
つ、「なるほどねー」と深く頷いたりなんかして、…なんて私って健気なの。
あと、最近の100円均一ショップは、油断していると200円、300円のものを掴
まされてる場合もあるから気をつけろ!と警告して頂いた。

街を歩いててこれだけ色々ネタを拾ってくるのだから、これもひとつの才能だ
ろう。叔父は散々しゃべるだけしゃべって、「忙しいから」といって席をたっ
てしまった。後で部屋を覗いてみると、クロスワードパズルに熱中していた。
これも100キンで購入したものらしく、その獲物を得意そうに見せてくれた。
たまに帰ってきてるんやから、パズルなんかせんでええやん…と思うも、あま
りの集中力に圧倒され、その場を離れた。

久々の大阪は何も変わってなかった。スーパーではおっちゃんが水菜を握りし
めて怒鳴っているし、おばちゃんは「うるさーーい!」と叫びながら、ブチっ
と携帯を切ってるし(あんたの方がうるさい…)、生駒山は悠々とそびえたち、
大阪の街は変わってないけど、それを眺めてる自分が少し変わったのだろうか?

ここって、こんなにせまかった? これってこんなに小さかった? って、肌
で感じたスケール感が微妙にずれていた。

家族サービスと久々の読書に明け暮れたお正月を終え、横浜に戻って朝から晩
まで缶詰状態の制作活動を数日行ない、私の長期休暇が終わった。お正月に何
もせずに寝ていたおかげで、体はすっかり回復し、昨年の常に眠たい病から解
放され、精力的に動く事ができた。

そして、今は最後の追い込みでやっぱり作品制作に熱中している。
2月の銀座はおもしろくなりそうだ。皆さん、是非見にきて下さいね。

【北川かりん】http://www.h3.dion.ne.jp/~tasu/
2月に銀座でグループ展に参加させて頂きます。

……………………………………………………………………………………………
Pepper's Gallery Expriment Program
Do android dream electric sheep
アンドロイドは電気羊の夢をみるか?Figuer,Dolls and Others Exhibition
会期:2月16日(月)~28日(土)11:00~19:00 土16時 日休
会場:Pepper's Gallery、Pepper's Loft Gallery

このタイトルは80年代のSF映画「ブレードランナー」の原作、フィリップ・K・
ディックのSF小説からとっています。遺伝子工学の進化が人クローンも生み出
すという、ディック的悪魔がまさに現実のものとなった時代、今わたしたちは
なぜ疑似世界に夢中になるのでしょうか?
フィギア、ロボット、関節人形、ジオラマ、3DCG、など、今増殖しつつある、
さまざまなディック的疑似世界のものたちを集めたエキジビションプログラム。

Pepper's Gallery
東京都中央区銀座 7-13-2 銀座パインビルB1 TEL.03-3544-3240
Pepper's Loft Gallery
東京都中央区銀座3-12-19里垣ビル4F TEL.03-5565-0048
http://www.peppers-project.com

・北川かりん出展スケジュール
Group Exhibition(秋田麻衣、北川かりん、琥珀、吉田陸斗)
会期:2月16日(月)~21日(土)
会場:Pepper's Gallery(←ここでやります。)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■デジクリトーク
2003「DTP・印刷・文字情報」ベスト10(下)

太等信行
───────────────────────────────────
(1450号からつづく)

●第8位 出版標準フォーマットの試み

これまで、日本の出版界で標準フォーマットといえば「400字詰原稿用紙」ぐ
らいしかありませんでした。どういう原稿を書き、どのように組版するのかと
いう標準がなかったのです。書籍はみんな同じような体裁なのに、つまりコン
テンツとしての構造は同一なのに、それはひとつひとつデザイナーや編集者が
個別に指定したものでした。

印刷の工程がデジタル化し、インターネットやさまざまなデジタル・コンテン
ツが共存し、メディア・ミックスといわれるような今日、それらの元となる原
稿や制作についての標準が存在しないことのほうが異常であるといえます。

XMLが普及することで標準フォーマットは極めて現実的なものになりました。
日本電子出版協会のJepaX、JIS X 4052「日本語文書の組版指定交換形式」な
どを参照しながら徐々に煮詰まっていくのでしょうが、ぜひまとめて欲しい課
題です。テキスト原稿は著者がワープロが使えなくて手書きであったとしても、
工程の中で必ずだれかが入力するわけです。そのときに Wordでも一太郎でも
いいのですが、標準XMLのタグ付きデータに変換できる機能があれば、どんな
に素晴らしいことでしょう。それは、私のような組版屋を失業させるに十分な
ものです。タグをスタイルシートに変換すればほぼ組版は自動的に仕上がるわ
けです。

ワープロメーカーにお願いしたいのは、ぜひ来たるべき標準フォーマットに準
拠したXMLエディターの機能を強化してほしいということです。

●第9位 新たなバリアブルプリンティングの進展

これまでバリアブルプリンティングといえば、DMなどで宛先の住所・氏名など
を差し替えて印刷するもので、しかも、ドットインパクトプリンタを使うもの
がほとんどでした。

現在、提唱されているバリアブルプリンティングは、一部ずつレイアウトや文
章・グラフなども差し替えてしまうもの。これは保険約款や旅行パンフレット、
情報誌など、個別のユーザーに固有の情報を刷り込むのに適したシステムです。
こうしたバリアブルプリンティングを可能にする技術としては、PODi(Print
On Demand Initiative)という団体によって標準化されたPPMLという規格があ
り、「Personalizer-X」(エル・シー・エス)、「FormMagic」(シンプルプ
ロダクツ)などのアプリケーションが発売されているとのことですが、詳しい
ことは分かりません。関連するWEBページを見たのですが、理解できませんで
した。

いずれにせよ、印刷・出版がオンデマンド化し、少部数でも採算がとれること
を可能にしたのに加えて、これからのバリアブルプリンティングにおいては、
一部ずつ内容の異なる出版が可能になったということです。保険約款について
いえば、契約内容に応じた個別の約款を印刷することができ、また、旅行パン
フレットについていえば、ツアー参加者ごとに個別のパンフレットを作成でき
るということになります。まさにオンデマンド・プリンティングの極致です。

●第10位 Σ BookやSD-bookなど電子ブックの発売・発表

松下がΣ Bookを発売しました。東芝はSD-bookを発表しました。共に外見は似
ています。書籍のように見開きになっています。Σ Bookはモノクロディスプ
レイですが、記憶型液晶です。つまり一度表示すると電力が不要となるので電
池2本で、3~6ヶ月使用可能というもの。Σ Bookの価格は37,800円です。

SD-bookはカラーディスプレイです。ハードディスクも内蔵されています。こ
れまでにも電子ブックは発表されてきました。1993年にはNECが「デジタルブ
ック」を発売し、伊達公子さんがテレビでコマーシャルをしていました。コン
テンツも200点以上用意されたようですが、今はどうなっているのでしょう。

はっきりいってΣ BookもSD-bookも失敗です。というのはすでに電子ブックは
日本全国に数千万台普及しているからです。そうです。携帯電話です。また、
PDAや電子手帳も多く普及しています。街角で、電車で、多くの人が携帯電話
のディスプレイを読んでいます。たしかに携帯で小説や漫画を読むことは稀か
もしれません。しかし、技術的にはすでに可能であり、人々はさまざまな情報
をこの携帯画面から得ているのです。この環境に逆らって500グラム以上の重
さで両手をふさいでしまうものをもう一つ携帯しなければならないのでしょう
か。Σ BookもSD-bookも意欲は買いますが、「おまえはもう死んでいる」。

…………やっと、10の項目を選ぶことができました。いっぱいいっぱいです。
「不況」も加えてもよかったのですが、そろそろ来年は希望のきざしを見たい
という願いを込めてはずしました。デジタルカメラの規格として「Exif2.2 規
格」もあげたかったのですが、私自身がまったく理解できないことでした。

ざっとながめるとアドビに関する項目が多いです。今年はアドビの年だったよ
うです。この業界における一極集中、ユニラテラリズムが見えてきます。しか
し、第4位にあげたように、アドビも、他の企業との提携に必死であることが
わかります。

ワープロできれいな文書を作ることができる人は、それだけですでに DTPオペ
レータだといえます。げんに Wordで作った書籍が販売されています。Windows
のユーザーは大抵Wordで文書を作ります。ということは一億総DTPオペレータ
という時代が近いということです。XMLの普及をさらに進めることとして、学
校での国語教育で構造的に文章を書く訓練をカリキュラムに加えてほしいと思
います。ものごとを論理を組み立てて表現する習慣を身に付けるためにも、XM
Lを意識した作文教育が有効だと思うのですが。

ご意見、ご感想をお寄せ下さい。
【太等信行】trah@u01.gate01.com

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(1/23)
・家から自転車で10分程度で、ブックオフがふたつあることがわかった。もう
ひとつあることも知っているが道がわからない。そのうちたどりつくだろう。
何度も書いているが、この店の店員の挨拶がやかましい。店内放送もうるさい。
本の価値を新しいか、きれいかだけで判断するという、本読みにとってトンデ
モなやり方が気に入らないけど、安く入手できてウレシイという、複雑な気分
にさせられる店だ。自分で大事にしている本が安値で売られているのは悲しい
けど。三島由紀夫の箱入りの「豊穣の海」シリーズが、かなりきれいな状態で
100円とはなあ。捜していた小学館日本古典文学全集の「万葉集」の抜けてい
た巻が700円だったので買った。ここは分類がわかりやすいので助かる。捜索
中のマンガ本もノンフィクションもあっさり見つかった。しかし、引っ越しで
あんな苦労した本を、懲りずにまた買い漁るんだから病気だ。    (柴田)

・あまり水分をとらない。よく美容の本に書かれてある「一日2リットルの水」
を飲もうとしたら、おなかの中がちゃぷちゃぷして苦しい。無理して少しでも
多く飲むようにしているような状態だ。そのくせ、カレーやキムチなど辛いも
のを食べると、すぐに汗が出る。夏場に自転車に乗れば、Tシャツが絞れるく
らいなのだ。汗っかきなのが嫌だったが、美容にうるさい人から「新陳代謝が
いいのね」と言われ、これっていいことだったのかー、と喜んでいる。でもい
つでもTシャツにノーメイクってわけにはいかず、化粧は崩れるし、大事な打
ち合わせ前にスーツ汚れてしまうのはどうなんだかなぁ。/汗は汚くないんだ
よな解説サイトあり。発汗生活してみたいなぁ。家にサウナ欲しいなぁ。「遠
赤サウナ 汗ドット出」って凄いネーミングだ。      (hammer.mule)
http://www.toto.co.jp/hakkanyoku/  バススタイルに汗の解説あり
http://www.crystal-m.com/sauna.htm  ショップ推薦ではありません

<応募受付中のプレゼント>
チラシstyle book 1443号
DTPデザイナー1年生 1443号
萌える聖地アキバ-秋葉原マニアックス- 1443号
Shade 7 basic ガイドブック 1443号
Web Designing 2004年2月号 1447号
Illustratorなないろマジック 1449号

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/ >

編集長     柴田忠男 <mailto:shibata@dgcr.com >
デスク     濱村和恵 <mailto:zacke@days-i.com >
アソシエーツ  神田敏晶 <mailto:kanda@knn.com >
リニューアル  8月サンタ <mailto:santa8@mac.com >
アシスト    吉田ゆうみ <mailto:yoshida@days-i.com >

情報提供・投稿・プレスリリース・記事・コラムはこちらまで
                        <mailto:info@dgcr.com >
登録・解除・変更・FAQはこちら <http://www.dgcr.com/regist/index.html >
広告の御相談はこちらまで   <mailto:info@dgcr.com >

★等幅フォントでご覧ください。
★【日刊デジタルクリエイターズ】は無料です。
お友達にも是非お奨め下さい (^_^)/
★日刊デジクリは、まぐまぐ<http://mag2.com/ >、
E-Magazine<http://emaga.com/ >、カプライト<http://kapu.biglobe.ne.jp/ >、
Pubzine<http://www.pubzine.com/ >、Macky!<http://macky.nifty.com/ >、
melma!<http://www.melma.com/ >、めろんぱん<http://www.melonpan.net/ >、
MAGBee<http://magbee.ad-j.com/ >、posbee<http://www.posbee.com/ >、の
システムを利用して配信しています。

★携帯電話対応メルマガもあります。<http://dgcr.com/i/ >
★姉妹誌「写真を楽しむ生活」もよろしく! <http://dgcr.com/photo/ >

Copyright(C), 1998-2003 デジタルクリエイターズ
許可なく転載することを禁じます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■