[1651] 達成感を感じる時

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1651    2004/12/03.Fri.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18239部
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 <「クリエイティブ」な仕事をしている(と錯覚している)人間の奢り>

■映画と夜と音楽と…(238)
 達成感を感じる時
 十河 進

■金曜ノラネコ便 
 「やっと買った」
 須貝 弦

■イベント案内
 東京大学大学院 学際情報学府制作展【iii exhibition 2】
 ソニー、HDVカムコーダー/レコーダー「HVR-Z1J」「HVR-M10J」イベント
 Avid Post InterBEEセミナー DVプロフェッショナル編



■映画と夜と音楽と…(238) 
達成感を感じる時

十河 進
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●クリエイティブな仕事??

去年の夏から部署が変わって仕事の内容が一変した。29年ほど続いた編集者生
活から総務経理部へ異動したのだ。仕事の内容が一変するのは当たり前である。
うちの会社は大きく分けると編集部と営業部と総務経理部しかないから、編集
と営業の仕事以外のすべてを担当する。

そのおかげで様々なことを覚えた。不動産関係にも強くなったし、賃貸契約書
も作った。人事募集して入社試験をして、という経験からリクルート関係も強
くなった。講習を受けて資格を取り社屋の管理責任者になったから、消防署に
も何度か書類の提出にいった。

大企業が総会屋との関係を告発される場合、だいたいが総務の責任者が逮捕さ
れる。幸いうちの会社には縁がないことだが、そういったことも総務の仕事の
範囲らしい。上場企業の総務にとって年に一度の大仕事が株主総会である。

先日、編集部の若いモンと呑んでいたら「総務の仕事には、達成感がないでし
ょう」と言う。要するにクリエイティブな仕事じゃないから「ものを仕上げた
時の歓びがない」と言いたかったのだろう。僕は即座に「それは違う。どんな
仕事でも達成感はある」と答えた。

一般的に出版社の編集部には一種のエリート意識がある。先日、社員募集した
時も180人ほどの応募者の中で営業志望はふたりだけだった。出版社を志望す
る人は制作部門に入ることしか考えていない。僕も編集志望で出版社ばかり受
けていた。世間的にも編集者とか編集長といった肩書きは通りがいい。

十年ほど前のことだろうか、僕はひとり編集部で「プロフェッショナル・デジ
タルフォト」という本を作っていた。600万画素のキヤノンの一眼レフカメラ
が600万円していた頃である。その600万円のカメラと、もう一台、200万円の
カメラを借りることになってキヤノン本社へいったことがある。

高価なカメラだから広報用の貸出機なんてないのだろう、開発担当者が直接、
ロビーまで機材を持ってきてくれた。名刺を出すと「編集長自らわざわざおい
でいただいて…」と大げさなほど恐縮する。広報担当者は隣で笑っている。僕
は「いや、ひとりしかいないので…」と心中秘かにつぶやいた。

広報担当者は日常的に編集者と接しているから、特に「編集長」という肩書き
には驚かないが、開発担当者などはその肩書きに過剰な幻想を抱くのだろう。
といっても、僕も39の時から肩書きだけは「編集長」だったから「総務経理部
課長」の名刺を差し出す時は、正直、ちょっと複雑な想いをしたことがある。

昨年の秋、写真家の竹内敏信さんの還暦祝いと豪華写真集の出版記念を兼ねた
大規模なパーティがあった。発起人にはすべてのカメラ誌編集長と「サライ」
など竹内さんが連載している雑誌編集長の名前が並んだ。そのパーティの司会
を僕は頼まれてしまったのだ。

部署を異動して以来、写真業界のパーティに出るのは初めてだった。顔を合わ
す人がみんな「何やってんの、今」と問いかけてくる。「はい、今はこういう
部署で…」と名刺を出すと、相手は一瞬、絶句する。どう言っていいのか戸惑
っているのがわかるから「いやぁ、編集部、クビになってしまいました」と後
頭部をかきながら笑うと、相手もようやく冗談口がきけるようになる。

その時、多くの人の反応を見ながら「編集部から総務経理に異動する」ことが
一般的にはどう受け取られるのかがわかった。

●目標に向かって共に努力する一体感

編集部に長くいると優秀な編集者もいるし、ダメな編集者もいるということが
身に沁みる。それはどんな仕事でも同じだ。ダメな編集者ほど対外的に謂われ
のないエリート意識を持つことが多いのも経験的に知っている。

だから、「総務の仕事には達成感がない」という言い方に編集部の特権意識を
感じてしまったのかもしれない。といって、僕は強がったわけではない。実際、
様々な仕事に達成感を感じているし、それが「ものを創る人間」の特権だとも
考えていない。どんな仕事にも達成感はある、と僕は思う。

そう断言する時に、僕が思い出す一編のエッセイがある。高校生の時に読んだ
五木寛之の最初のエッセイ集「風に吹かれて」の中の一編である。「風に吹か
れて」を精神形成期に読んだせいか、僕はいろいろな影響を受けた。三十年以
上たっても、そう思うことが多い。

「25メートルの砂漠」というそのエッセイは、金沢に住む新進作家である五木
寛之のグラビア撮影のために東京からやってきたライターとカメラマンを案内
して日本海の砂浜にタクシーを乗り入れ、脱出できなくなってしまう話である。

客に無理を言われて波打ち際に車を入れた運転手、運転手に嘘をついて砂浜に
車を入れさせた新人作家、取材にきたライターとカメラマン、その日初めて会
った四人の男たちは、車を脱出させるというひとつの目的のために協力し努力
する。彼らは25メートルの砂浜を脱出するのに四時間を費やす。

──最後の数メートルを、思い切り後輪を空転させて車が渡り切りビーチハウ
スの方にダッシュした時、私たちは思わず歓声をあげた。

そう書いた後、五木さんは「飛べ! フェニックス」という映画を思い出す。
それは1965年に制作されたハリウッド映画である。監督は、「ヴェラクルス」
「特攻大作戦」「北国の帝王」「ロンゲスト・ヤード」など、男たちの映画を
撮らせれば右に出るものがなかったロバート・アルドリッチだ。

ジェームス・スチュワート(「スミス都へ行く」ですね)やリチャード・アッ
テンボロー(「大脱走」の指揮官ですね)、ハーディー・クリューガー(「シ
ベールの日曜日」で人気が出たドイツの俳優です)が出ている。僕が見にいっ
たのは、中学生の時だった。

石油会社の飛行機がサハラ砂漠の真ん中に不時着する。乗客は男ばかり。彼ら
は様々な脱出の努力をするが、ドイツ人の航空技師がとんでもないことを発想
をする。不時着し壊れた飛行機の部品を利用して別の飛行機を作ろうと言い出
すのだ。最初、彼の提案はまったく受け入れられない。

しかし、荒唐無稽に思われた計画に男たちは最後の希望をかける。男たちは時
に反目し、時に協力する。やがて様々な困難を乗り越えて、大型の模型飛行機
のようなフェニックス号が完成する。操縦席もない。客室もない。強い風に晒
されながら飛行機にしがみつくようにして、男たちが乗り込む。

フェニックス号が空中に浮かんだ時、観客席にいた僕も思わず歓声を上げた。
男たちの達成感、高揚感が伝わってきた。今、あの時のことを僕は懐かしく思
い出す。目的を達成した時の高揚感を僕も共有できたのだ。

●目的を達成した高揚感のために働く

目標を掲げ、努力し、それが達成された時、人は高揚感を味わう。大げさに言
えば「生きていてよかった」と思うはずである。しかし、それは目標とする内
容に左右されるものではない。要は、その目標に取り組む姿勢の問題だ。

本を作り上げることには達成感を感じるが、倉庫の引っ越しを計画し遂行し、
つつがなく終了させる仕事(今年の数カ月の僕の仕事だった)には達成感を感
じないだろうと言うのは「クリエイティブ」な仕事をしている(と錯覚してい
る)人間の奢りである。

このコラムの23回めに「世の中には2種類の人間しかいない」という文章を書
いた。「世の中には2種類の人間しかいない。プロか、それ以外だ」とちょっ
と気取ってみたが、それに対していろいろな反響をもらった。おおむね同意あ
るいは好意的な反響だったが、極論だとメールしてくる人もいた。その中で僕
はこんなことを書いた。

                ★

──さて、仕事に愛情や情熱を持つということは、「好きだからいい仕事がで
きる」「愛情を持っているからいい仕事ができる」という論理である。裏返せ
ば「愛情や情熱を持っていないから、いい仕事ができない」ということだ。

そんな馬鹿な話はない。プロは常にどんなことでも同じレベルでいい仕事をし
なければならないのだ。「好きな部署に行ったらがんばろう」なんて、アマチ
ュアの発想だ。好き嫌いは趣味の世界の基準である。趣味なら寝食を忘れて打
ち込めるだろうが、趣味の世界の論理を仕事に持ち込んではいけない。

──どんな仕事においても「自分で考え、前の仕事を乗り越える創意工夫」を
しない奴はプロではない。死ぬほど嫌な仕事であってもだ。前任者が200メー
トル離れた所から敵を射抜いたなら俺は250メートルから射抜いてみせる、と
自負する人殺しが大嫌いなプロフェッショナルのスナイパーのように、である。

──プロは仕事の結果を判断する基準は、自分の中にしかない。そういう基準
を持つことそれ自体がプロの条件だ。自分で自分の仕事の結果を判断できない
奴は、プロではない。もっというなら、自分の仕事に満足してしまう奴は、プ
ロではない。

自分が仕上げた仕事に、自分で満足できることほど幸せなことはない。しかし、
プロであるということは、常に自分の仕事に満足せず、その到達点を上回る結
果を目指すことである。自分の判断はどこまでも甘くできるが、基準を甘くし
妥協した自分を誤魔化すことはできない。

                 ★

5年も前の文章で、今、読み返すとずいぶん偉そうなことを書いたものだが、
僕のスタンスは変わらない。そういう気持ちで仕事に取り組まなければならな
いと肝に銘じている。そういう姿勢ならどんな仕事をしても達成感を得ること
はできる。

もっとも、そういう姿勢で臨んでいてもミスをしないということではない。失
敗は常に存在し、ミスは仕事を台無しにする。特に経理的な仕事はミスが許さ
れない。この一年、僕は何度も青くなったことがある。ミスをなくそうと努力
し続けること…、それを僕はとりあえずプロの姿勢であると言い訳しつつ、新
米の総務経理をつとめている。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
大腸の内視鏡は何度か経験した。昔あった空気で腹を膨らませるカエルの玩具
になった気分だった。先日、初めて胃の内視鏡を経験した。喉の通過の時だけ
ゲッとなったけれど、後は何とかガマンできた。ボーッとしている時、「大統
領の陰謀」で主人公の新聞記者たちがニュースソースの内通者を「ディープス
ロート」と呼んでいたのを思い出した。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■金曜ノラネコ便 
「やっと買った」

須貝 弦
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今まで「買う、買う」といってずーっと買ってこなかった新しいMacを、よう
やく手に入れた。iBook G3 500MHzを購入したのが2001年12月で、少なくとも2
年経った頃から「新しいMacが欲しい!」と思うようになっていたと思うのだ
が、結局買うまでに1年を要してしまった。去年の秋に買った新しい自転車が、
私の経済を圧迫していたというのが正直な理由だ。

私は常に「基本的には原稿が書けてWebとMailと画像のチェックができればい
い」と思っていて、だから次に買うのもiBookでいいだろうと考えていたのだ
が、土壇場になって急速に欲が出てきてしまい「SuperDriveが欲しい」「外部
ディスプレイが使いたい」などと思い始めた。そして、iBookのHDDが残り1GB
を切るようになって、挙動も怪しくなりはじめたことから、買い換え熱は一気
に高まったのだった。

では実際に何を購入したのかというと、PowerBook G4 12" SuperDrive。CPUは
G4の1.33GHz、RAMは768MBにした。見栄という面では15インチモデルが欲しか
ったのだが、週に何度かは持ち歩き、ドトールのテーブルの上でも使える、更
にはSuperDrive搭載のMacとなると、12インチモデルしか選択肢がなかったと
いうわけだ。DVD-Rがあるからといって何を焼くわけでもないとのだが、いつ
でもDVDが焼けるという可能性を持ち歩きたかったのかもしれない。

新たに購入したPowerBookはともかくとして、iBookもよく頑張ってくれたと思
う。G3 500MHzでRAMも256MBしか積んでいないという状態で、よくも3年も使っ
たと思う。途中でバッテリがダメになって新品に交換したり、液晶のバックラ
イトがへたったり、そして内蔵HDDはどんどんスペースがなくなり、最後の半
年は本当に「だましだまし」だったが、3年も使えれば御の字という気もする。

そして、実際にPowerBookを手にしてみて思ったのだが、デュアルディスプレ
イにできるのはiBookにはないメリットだと思った(iBookはミラーリングしか
できない)。12インチのPowerBookにはMini DVIポートがあって、Mini DVIか
らDVI-DおよびVGAへのアダプタも同梱されている。手持ちの液晶ディスプレイ
を接続すれば、作業領域が一気に2倍。少し慣れは必要だが、Webブラウザとメ
ーラーを別々のディスプレイで開けるのはやっぱり快適だ。

実は、PowerBookはモデルチェンジの噂が絶えない。年明けには新しいのが出
るのではないかと言われている。だから今の時期にPowerBookを買うのは勇気
が必要だったのだが、もし仮に新しいモデルがどうしようもなく魅力的であれ
ば、買い替えればいいじゃん、くらいに思っている。新しい自転車を買わずに
ガマンすれば、それは難しいことではない、たぶん……。

【すがい・げん】http://www.macforest.com/
我が家の近所の国士舘大学が大事件を起こしてくれました。主犯格の1人のマ
ンションなんて我が家から徒歩数分。近所にそんな奴が住んでいたのかと思う
と吐き気がします。

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■イベント案内
東京大学大学院 学際情報学府制作展【iii exhibition 2】
<http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/i3e2/>
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<主催者情報>
この度、東京大学大学院 学際情報学府所属の学生による制作展を開催する運
びとなりました。工学的研究分野から発せられるメディア・アートを中心に作
品を展示します。お誘い合わせの上、どうぞご来場ください。

日時:12月10日(金)~12日(日)11:00~19:00 最終日17時
場所:東京大学本郷キャンパス 工学部2号館1階 展示室 他
交通:丸の内線 本郷三丁目駅から徒歩10分 南北線 東大前駅から徒歩5分 
千代田線 根津駅から徒歩5分
入場料:無料
参加作家:板澤一樹、岩沢駿、小野拓馬、筧康明、ケビン・チャールズ・ヴラ
ック、黄興華、袖山慶直、武石幸之助、中川譲、福田陽子、松岡康友、蓑毛雄
吾、メハラブホセインボル、わけん
問い合わせ先:qq46203@iii.u-tokyo.ac.jp 090-7222-6102 板澤
東京大学大学院 情報学環・学際情報学府ウェブサイト
http://www.iii.u-tokyo.ac.jp

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■イベント案内
ソニー、HDVカムコーダー/レコーダー「HVR-Z1J」「HVR-M10J」
無料体験イベント(事前登録不要)
<http://www.sony.jp/products/Professional/c_c/hdv/info_02.html>
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日時:12月6日(月)13:00~20:00 12月7日(火)11:00~18:00
講演・プレゼンテーションのタイムスケジュールはサイトを参照
会場:銀座ソニービル 8Fソミドホール
内容:「Inter BEE 2004」に参加できなかった人に朗報。また、より深く製品
を知りたいという人のためのイベント。映画撮影監督による講演や、ノンリニ
ア編集システムの体験、充実の2日間。
・HVR-Z1Jスタジオ
ヘア・メイクアップアーティストの卓久磨(タクマ)氏による、女性モデルへ
のメイクアップパフォーマンスを被写体として、HVR-Z1Jの高画質・機能を試
せる。(協力:Sony CP Laboratories)
・映画撮影監督 福本淳氏による講演「HVR-Z1Jのシネマ撮影での活用事例」
HVR-Z1Jに搭載されたシネマトーンガンマやシネフレームの映画撮影における
活用について、実際にZ1Jで撮影した作品の映像を用いながらの講演。撮影時
の体験談やテクニック、DSR-PD150といった小型DVカムコーダーとの特長比較
なども交えながらの話になる予定。
・ノンリニア編集システム体験コーナー
協力:アップルコンピュータ株式会社、アドビシステムズ株式会社、カノープ
ス株式会社

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■イベント案内
Avid Post InterBEEセミナー DVプロフェッショナル編
<http://www.avid.co.jp/seminar_event/dv/index.html>
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Avid Xpress Studio 新製品発表会
日時:12月7日(火)14:00~16:00 (受付開始13:30)
場所:TEPIA B11会議室(東京都港区北青山2-8-44)
http://www.tepia.or.jp/flash/intro/map.html
内容:Avid Xpress Studio製品紹介。Avid Xpress Pro V5 HD対応新機能紹介。
特別セッション「ここが違う!Avidノンリニア編集の使いやすさ」
講師=有限会社ピー・エス・ティー代表 小池拓氏
申込み:入場は無料、事前申込が必要
主催:アビッドテクノロジー株式会社、株式会社ソフトウェア・トゥー

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■編集後記(12/3)
・わたしにとって、今週末必見の展覧会はこのふたつだ。恵比寿の東京都写真
美術館に行って「キヤノン写真新世紀2004展」を見る。5人の優秀賞受賞作品
からグランプリを選ぶ公開イベントが、1日に行われたが行けなかった。それ
らの作品はもちろん楽しみだが、やはり昨年のグランプリ受賞者・内原恭彦さ
んの個展「うて、うて、考えるな。」で巨大画像を見たい。「デジカメWatch」
のインタビューによれば、たとえば被写体のクズ鉄の山は、D100で13枚に分け
て撮影しスティッチング(データのつなぎ合わせ)で制作したものだという。
また、お得意の大量のスナップはプロジェクタで投影されるムービーの展示だ。
内原さんは2002年のエプソンカラーイメージングコンテストでは、大量のスナ
ップで大賞を受賞している。いまはデジタル写真家だが、その前はCGアーティ
ストとして有名で、その前はグラフィックの公募展でグランプリを獲得してい
る。どんどん姿を変えていく、見逃せない芸術家だ。内原さんのサイトには毎
日の美術館滞在予定が載っているので、会いたい人は時間をチェックしましょ
う。展示は19日(日)まで。12日(日)には内原さんのトークショーが行われ
る。それから、表参道のスパイラルガーデンに行って「エプソンカラーイメー
ジングコンテスト2004受賞作品展」を見る。今回で11回目を迎える、世界最大
級のデジタル画像出力コンテストだ(105,033点も応募があるとんでもないイ
ベント!)。ここでは主な受賞作品が展示される。こちらは6日(月)までだ。
このふたつの展覧会、もちろん「入場無料」だからいいのだ。(柴田)
・【インタビュー】デジタル一眼レフで巨大画像を制作する内原恭彦氏
(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2004/12/02/548.html
・内原恭彦氏のページ(Son of a BIT)
http://www.dep.sme.co.jp/uzi/
・写真新世紀
http://web.canon.jp/scsa/newcosmos/index.html
・エプソンカラーイメージングコンテスト
http://www.epson.co.jp/contest/

・日本雑誌協会が印刷部数を公表。歴史と伝統のある「新潮」(新潮社)「文
学界」(文芸春秋)が1万2千部というのは……。影響力は実売数以上だとは思
うが、広告主は打撃を受けたかもな~。うちの部数には嘘偽りなし。/出たば
かりの新沼謙治のベストに、塊魂の「月と王子」が収録されているようだ。拍
手。   (hammer.mule)
http://www.asahi.com/culture/update/1118/001.html 400誌の印刷部数

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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