[1661] 私を映画に連れてって

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1661    2004/12/17.Fri.14:00発行
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    <「できない理由」を自慢している場合じゃないだろう>

■映画と夜と音楽と…(240)
 私を映画に連れてって
 十河 進

■金曜ノラネコ便(最終回) 
 いつまでやってんの
 須貝 弦

■マガジンガイド
 コマーシャル・フォト 2005年 1月号 玄光社刊
 Web Designing 2005年1月号 毎日コミュニケーションズ刊



■映画と夜と音楽と…(240) 
私を映画に連れてって

十河 進
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●スキーブームを巻き起こした映画

最近、漫画誌を読まないので、まだ続いているかどうかわからないが、ホイチ
ョイ・プロダクションの「気まぐれコンセプト」が好きだった。主人公たちが
勤めるのはシロクマ広告社だったかな、時代の先端をいっていると思われてい
るオシャレな広告業界を茶化したマンガである。

ホイチョイ・プロダクションのそうした冗談半分(「面白半分」を英語ではハ
ーフ・シリアスと言うらしい)のスタンスが僕は好きで、彼らが1987年に制作
しヒットした映画「私をスキーに連れてって」も好きだった。日本中が遊びほ
うけ、浮かれていたバブリーな時代を象徴するような映画である。

タイトルは「私を野球に連れてって」のもじりだが、そのミュージカルを映画
化したハリウッド作品は僕も見ていない。1949年にフランク・シナトラとジー
ン・ケリーが出演した。今ではメジャーリーグの7イニングになるとかかる曲
として有名だ。

ところで、ビデオ雑誌の編集部にいた頃「スキーの撮り方」の記事を作るため
に「私をスキーに連れてって」のスキーシーンの撮影を担当したプロダクショ
ンを取材したことがある。

スキー撮影なら、そのプロダクションの名が真っ先にあがるという専門の会社
だ。その時に聞いた話では「最初に送られてきたのはシナリオでも絵コンテで
もなく、マンガ」だったそうである。さすがホイチョイ、である。

映画の冒頭、仲間たちがスキー場で遊び戯れるスキーシーンがあるが、実に楽
しそうで軽やかで気持ちがいい。撮影も見事だけど、滑っている人たちがうま
い。もちろんスキースタントなのだろう。俳優たちが滑っているわけではない。

映画用語で言えばスタンドイン(日本語ならふき替え)だが、三上博史や原田
貴和子や高橋ひとみが実際に滑っているように見える。同じウェアを着て帽子
をかぶりサングラスをして少し引いて撮っているからだけど、ユーミンの曲に
合わせて軽やかに舞うように滑る姿は映画のカッティングとシンクロする。

この映画が公開になった頃、「日本映画には珍しいオシャレな作品」という評
があった。僕はそうは思わない。この映画の中には、明らかに先行する日本映
画へのオマージュがある。

ホイチョイ・プロダクションの人たちはけっこう団塊世代に近いのではないか、
と映画を見ながら僕は思った。子供の頃に憧れた世界をもっと身近な映画にし
たのではないのだろうか。

●若大将だってスキーが得意だった

「私をスキーに連れてって」の出自をたどると加山雄三の「若大将シリーズ」
が見えてくる。城南大学の田沼雄一くんがスキーで活躍するのは「アルプスの
若大将」だったろうか、当時、中学生だった僕は若大将の都会的な暮らしぶり
に憧れたものだった。ヨット、スキー、アメフトなど田沼くんは何でもできた
し、ギターを弾いても歌を歌ってもうまかった。

しかし、田沼雄一くんも徐々に歳をとり、さすがに大学生には無理があると思
われるようになった頃、彼はサラリーマンとなり会社の陰謀と闘った。大学時
代に出会う相手は澄子という名の星由里子だったが、サラリーマンになってか
らの相手は酒井和歌子に変わった。僕も成長し、さすがにもういいやと思った
のだろう、サラリーマンになってからの若大将映画は一本も見ていない。

スポーツ万能で仕事も有能という若大将とは違って、「私をスキーに連れてっ
て」の三上博史はスキーだけしか取り柄のない落ちこぼれサラリーマンだが、
「私をスキーに連れてって」を見ながら僕は若大将映画を思い出していた。田
中邦衛の起用が若大将映画へのオマージュなのだと僕は確信した。

それに、竹中直人演じる三上博史の同僚の悪役ぶりが実に青大将に似ている。
若大将に対して青大将(要するにヘビですね)と呼ばれる金持ちの道楽息子で
ある石山(田中邦衛)は、シリーズの中でただひとり悪役を担い個性的なオー
バーアクションで人気が出た。凝り性である竹中直人は、密かに若大将シリー
ズを見て研究したに違いない。

「私をスキーに連れてって」は典型的なボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー
だ。その点も若大将シリーズと共通する。しかし、日本が貧しかった頃の若大
将シリーズとは違い、バブル絶頂期の明るさがそのまま描かれたようなファッ
ショナブルなラブ・ストーリーになっている。

始まりはクリスマス、ラストはバレンタインデーという設定にも、いかにもと
いう感じがする。そうしたスキーシーズンを背景に物語は展開し、ライトでト
レンディー(当時はトレンディーな言葉だったのだ)なユーミンの曲がガンガ
ンかかるのも印象的だ。間違っても中島みゆきではない。

物語の作り方も巧妙で、クリスマスの頃にスキー場で出会った三上博史と原田
知世は、惹かれ合いながらも誤解から会えなくなるが偶然に再会し、大晦日の
スキー場で互いに好意を確認する。ふたりがどうなるのかという興味で前半を
盛り上げ、恋人同士になったふたりに新たな試練を与えてクライマックスを創
り出す。

伏線の張り方もうまく、わかりやすい。仲間たちの描写も適切で、布施博、沖
田浩之、原田貴和子、高橋ひとみはそれぞれに魅力的だ。特に高橋ひとみは僕
のひいきの女優さんで、原田貴和子との掛け合いは実にハードボイルドでよい
ですね。ふたりとも車の運転が得意で飛ばし屋という設定が後半のドラマを盛
り上げる。

ちなみに高橋ひとみの映画デビューはサラリーマン時代の若大将シリーズ「若
大将対青大将」らしい。その後、寺山修司の「さらば箱船」に出ている。「草
迷宮」でデビューした三上博史と同じように寺山修司の秘蔵っ子だった。

●セオリーを外して意外性を生み出す

深刻にならない遊び感覚が「私をスキーに連れてって」の魅力だが、後半、ウ
ェアを含めたスキー用品の新ブランド発表会の開催に向けて田中邦衛と三上博
史が懸命になり、その足を引っ張ろうとする同僚たちの登場で一気に源氏鶏太
的世界(わかる人、少ないかな)が展開する。

バレンタインデーの日、クライマックスが訪れる。スキーを楽しんでいた三上
博史たち六人は、発表会が行われている万座(だったか白馬だったか)まで彼
らが着ているウェア、スキーなどを届けなければならなくなる。もちろん、ハ
ラハラさせるために何時までに届かなければ意味がないというタイムリミット
が設定される。

まず、原田知世が危険な山岳ルートに入っていく。その無謀さを怒りながら、
三上博史が後を追う。原田貴和子と高橋ひとみは車を飛ばして万座へ向かう。
だが、渋滞した雪道を避け、スピードを上げすぎて自動車は反転し、ふたりの
女は立ち往生する。彼女たちの描写はここで途切れる。

山岳コースの途中で暗くなりビバークするしかないと判断した三上博史と原田
知世。女たちの自動車もダメになったし、発表会には間に合わないと観客に思
わせた時、インディアン(今はネイティブ・アメリカンと言わなければならな
いのかな)に囲まれた幌馬車隊を救うために現れた騎兵隊のように布施博と沖
田浩之が現れる。

四人は時間に遅れながらも発表会場にたどりつく。閑散とした発表会場、間に
合わなかったのか、と彼らも観客も思ったその時…

映画のセオリーで言えば、こういう状況でサスペンスを盛り上げるにはカット
バックという手法を使う。いや、使うのが常套手段だった。会場をめざす三上
博史と原田知世、自動車をとばす原田貴和子と高橋ひとみ、三上と原田を追う
布施博と沖田浩之、そして会場で彼らの到着を今か今かと待つ田中邦衛…、と
いう具合に時空を超えてカットをつなぐのだ。

しかし、この映画はそんなセオリーを無視して新しい表現を創り出した。「何
時までに彼らが着かなければ発表会は失敗」ということを観客にわからせると、
後は会場の様子は見せない。観客には情報が遮断される。また、原田貴和子と
高橋ひとみは車がひっくり返った段階でまったく出てこなくなり、観客には彼
女たちがどうなったのかわからない。

それは三上博史、原田知世、布施博、沖田浩之も同じだ。彼らは会場の様子も
原田貴和子と高橋ひとみの状況もわからない。その四人と同じ情報しか与えら
れない観客は、かえってハラハラするのである。だからこそ、会場に着いてか
らの驚きが生きてくるのだ。

たわいない映画と言う人もいるし、確かに映画史には残らないだろうと思うけ
ど、「私をスキーに連れてって」は愛すべき映画である。たぶん、当時、スキ
ーに夢中になっていた若い人には思い出の映画になっていることだろう。最近
は見終わった後、幸せな気分で映画館を出られる映画が少なくなったと思う。

ただ、僕が困ったのは見終わってしばらく「スキー天国へ~」「派手なターン
で転んで」とか「恋人がサンタクロース」とか、脳天気なユーミンの歌声が頭
から離れなくなったことだった。

ちなみに僕は一度もスキーをやったことがない。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
一年の最後が近づいてきました。時間に区切りをつけるということは人間の
最大の発見ではないだろうかと思う。年の瀬が迫ると、何となく「やれやれ、
今年も一区切りついたか」という気分になります。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■金曜ノラネコ便(最終回) 
いつまでやってんの

須貝 弦
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「完全データと言いながら、なんちゃって完全データが多くて」

DTPの現場の人間が集まった場所で、この一言を発すればそこそこ笑いが取れ
る。何年も前からその状況は変わっていない。2004年も暮れようかという時期
の「JPCコンファレンス」でも、それはまったく同じだった。もういい加減に
してくださいよ、と。いつまでそんなことで笑ってるんですか、と。

確かに完全データで渡しますと言いながら、完全データではないことは多い。
デザイナーが製版知識をすべてカバーして完全データを作るというのは、それ
なりのハードルがある。多かれ少なかれ問題はあって、印刷会社の出力担当が
データをいじってくれているというのが、むしろ一般的な光景ではないだろう
か。

そんな「なんちゃって完全データ」を解消し、安全で確実なファイルを入稿す
ることでワークフローをスマートにしよう――というのが、ISO規格であるPDF
/Xだ。プリフライトによって、出力の要件を満たしているかどうかチェックし、
OKとなったデータだけが川下に流れていく。しかし、「完全データと言いなが
ら、なんちゃって完全データが多くて」の場面で笑ってた方々の中には、まだ
PDF/Xが何なのかを理解されていない方もいるだろう。

そのJPCコンファレンスで、なんでOS Xを使うのか、使わないのかみたいなパ
ネルディスカッションがあったのだが、結局のところ「使えない理由を自慢す
る大会」になって終わるのが常だ。このパネルディスカッションには「使えて
る、メリットが享受できてる」側の方もいるわけだが、ネガティブ自慢が始ま
ると口を挟む場面がないようで、ポカンと聞いてらした(ように見えた)。

確かに新しいテクノロジーやワークフローには、未完成・不完全なところが多
い。私もいろいろな取材を通じ、苦労話を伺った。しかし、多少の苦労はあっ
てもそれを乗り越えてワークフローを改革できた会社と、ダメな理由をたくさ
ん挙げて古いワークフローにしがみついている会社との差は徐々に開いてきて
いると感じた。その差の「中身」に、今は興味がある。

「できない理由」を自慢しているうちに、「できた人たち」はどんどん先に行
くだろう。

いきなりわけのわからない内容で申し訳なく思うが、私がデジクリに原稿を書
くのもこれが最後。最後だから私らしく「あのバカ、上っ面だけ舐めただけで
全部わかったようなフリしやがって」っと後ろ指差されるような、私らしいフ
ァイティングスタイルで終わりたかったのだ。

【すがい・げん】http://www.macforest.com/
来年2月で30なんですよ。もういい加減「若造」では済まされなくなってきて
いるので、このへんで失礼します。ってか、デジクリに書き始めたとき自分23
だし!(←このネタ4回目くらい)

・須貝さん、長いことデジクリにご支援ありがとうございました。でも、リア
ルに会ったのは最近も最近、それも数回。今後、どこかの現場でお会いするこ
とがあるでしょうか。でも、こっちが現場に行かなくなったからなあ。(柴田)

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■マガジンガイド
コマーシャル・フォト 2005年1月号 玄光社刊
<http://www.genkosha.co.jp/cp/index.html>
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特集=2005年 デジタルフォトの新常識を探る
注目される新製品の解説・比較テストを交えながら、最新のデジタルフォトに
関する「新常識」を探ってゆく。

特集=若手写真家による新春スペシャル対談
佐内正史×川内倫子/瀧本幹也×辻 佐織

特集=最新欧州ロケ事情「誰も知らないヨーロッパ」
海外でのロケーションは、オセアニアやアジア諸国で行なわれることが多くな
ってきているが、今後注目の東欧も含めて、あらためてロケ地としてのヨーロ
ッパの魅力を見直す。

フォトグラファー特集=新倉哲也
マンスリー・ベスト・AD/マイ・ベスト・チョイス・CM 今月の新作グラフィ
ック&CM 紹介/新製品ニュース

特別企画『Photo Production INDEX 2005』
広告制作者のためのフォトプロダクション紹介 ほか
2004年12月15日 玄光社刊 定価:1,300円(税込)

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■ブックガイド&プレゼント
Web Designing 2005年1月号 毎日コミュニケーションズ刊
<http://book.mycom.co.jp/wd/>
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<編集部より>
こんにちは、Web Designing編集部の木村です。
師走というだけあって、なんだかソワソワとする12月がやってきました。年賀
状の特設売り場も出来ていたり、年末気分が盛り上がりますよね。ちなみにこ
の年賀状、2005年から1月2日も配達が始まるんだそうですよ、知ってましたか?
さて、今月のWeb Designingでは、Flash大特集にあわせ、特集2で2004年を振
り返ります。インタビューや投票結果から、来年の動向を予想してみるのも楽
しいのでは? 暗闇に浮かび上がる噴水の表紙が目印です。ぜひ、本屋さんで
チェックしてみて下さいね。

・特集1「効率的なFlash制作・運営環境を目指せ―鍵となるのは「構造」その
考え方からテクニックまで」

限られたスタッフと期間で、次々と新規制作や更新作業を手掛けていくには、
いかに制作・運営環境を効率化できるかが重要となってきます。一般的に
Flashコンテンツは「制作に手間がかかる」「更新しにくい」というイメージ
があるようですが、実は知っておくとよいノウハウがあるのです。この特集で
はFlashの「データ構造」に注目し、効率化に繋がる考え方やテクニックを解
説します。
解説サンプルとして、自動的に画像やおすすめサイト情報が更新されるWeb
Designingバナーを作ってみました。毎月、最新号の発売に合わせて、表紙イ
メージやサイト情報を更新していきます。下記URLで配布していますので、み
なさんのサイトにぜひ貼ってください。
http://book.mycom.co.jp/wd/banner/banner.html

・特集2「プレイバック! Web 2004―この1年のサイト・トピックを一気にま
とめ読み」

アテネオリンピックに声をからしたり、韓国スターを追っかけたり、忙しかっ
た2004年も終わりを迎えようとしています。移り変わりの激しいこのWeb業界
でも、たくさんのサイトがオープンし、新しい技術やブームが生まれました。
読者のみなさんに投票していただいた“2004年一番印象に残ったサイト「MIW-
MostImpressive Website- 2004」”の結果発表や、blog、CSS、ソーシャルネ
ットワーキングといった2004年ならではのトピックについてのインタビューな
どから、2004年のWeb業界を一気に振り返ります。

その他、ニューオリーンズで開催された「Macromedia MAX 2004」の現地取材
や、話題沸騰中のFirefox 1.0の解説、グラフィックデザイナー稲葉英樹さん
をフィーチャーしたツクルヒトなど、情報満載でお届けします。お楽しみに!

●本誌を毎日コミュニケーションズよりデジクリ読者2名様にプレゼント。
応募フォームをつかってください。締切は12月25日(土)14時。
当選者(都道府県、姓)はサイト上に12月下旬掲載予定です。
http://www.dgcr.com/present/20041217.html

<応募受付中のプレゼント>
 『商品撮影のための ライティング基礎講座』 「写真を楽しむ生活」520号
 (12/23締切)


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■編集後記(12/17)
・「まぐまぐ!」の年の瀬限定スペシャルイベント「まぐまぐメルマガ大賞20
04」で、デジクリが「コンピュータ・インターネット部門」でノミネートされ
ました。大賞を決めるのはあなたの一票です。投票締切は12月20日(月)18時。
<http://www.mag2.com/events/mag2year/2004/>

・何度も書いているが、夏頃からほぼ毎週、ヤフーオークションで本を売りに
出している。最初の頃は、いいネタを出したことや、ただで入手したものが法
外な高値で落札されるアクシデントもあって、順風満帆とも言える滑り出しで
あったが、ここ一か月くらいはいまひとつ冴えない。先週は2物件で1,500円、
その前は3物件で10,400円、その前はゼロ。今までゼロは3回くらいある。1件
も落札されなかったのにはショックだった。いま終了分(落札者なし)のリス
トはかなりの物件がひしめいている。毎週金曜日の夜は、売り物をどんどん登
録する作業に集中する。初めは、あちこちサイトをチェックしてその物件の相
場を見ていたが、最近はそんな時間もなく、エイヤッと一発で決めている。物
件を目立たせるオプションもつけずに放置し、途中でチェックすることもなく、
月曜日の朝のヤフーからのメールで一喜一憂というくりかえし。いっぺんにた
くさん出品して、落札されてからの処理にてんてこまいするのはいやだから、
最大でも20件くらいにしている。このペースでは、あと半年くらいでの終了は
不可能であろう。撮影、画像処理、コメント書きなど、だいぶあきてきたが、
お小遣い稼ぎのためにやり続けなければ。でも、そのお金でまた本を買ってい
るんだから、本棚がすっきりすることは永遠にないだろう。    (柴田)

・お花がトレンドなのかな。赤ちゃん名前ランキングの男の子一位が「蓮(れ
ん)くん」、女の子一位は「さくら」ちゃんと「美咲」ちゃん。あんまり名前
に重い意味を持たせたくないのかと思ってしまう。「誠」や「聡」なんてのは
好まれないの?/裁判になりそうなので詳しくは書けないが、ある人がデザイ
ンをして、印刷会社がサンプルまで作ったものを、クライアントが勝手に他の
安い印刷会社で印刷させたらしい。それも狭い業界ゆえにわかったことであっ
て、わからなかったらどうなっていたことか。代理店は印刷納品まで請け負っ
ていたのでそれはないでしょうと。これまでかかった作業料は払ってやる、払
うから他で印刷したっていいだろということなんだが、聞いた私らはどっかー
ん。そんな人にデザインを渡せないとデザイナー。第一、著作権は移転してい
ないんだぞ。商慣習無視するような人と取引したくないぞ。デザインという目
に見えないものだからこそ取り扱い注意なんだぞ。なあなあにせず、裁判に持
ち込んで決着つけてやってくれと思う部外者(!)であった。(hammer.mule)
http://www.meijiyasuda.co.jp/profile/etc/ranking/  名前ランキング2004
http://www.cric.or.jp/  社団法人著作権情報センター
http://www2.jftc.go.jp/sitauke/  下請法

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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