[1684] 怨み一筋生きてゆく

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1684    2005/02/04.Fri.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18389部
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         <「知らなかった」これに尽きます>         

■映画と夜と音楽と…(244)
 怨み一筋生きてゆく
 十河 進

■泰国パパイヤ削り(番外)
 災害地の通信手段。
 白石昇

■展覧会案内
 バラリンジ・デザイン展
 グローバルメディア2005/おたく:人格=空間=都市



■映画と夜と音楽と…(244) 
怨み一筋生きてゆく

十河 進
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●「ビルを殺(や)れ」とすべきだった「キル・ビル」

クエンティン・タランティーノの「キル・ビル」を見ていたら、途中で「これ
は『子連れ狼』だぞ」と思った。妻を始め一族郎党を殺された怨みを抱いて、
冥府魔道を彷徨う拝一刀と大五郎親子の物語である。

ユマ・サーマンが青葉屋の大広間で何十人も斬りまくるシーンは、若山富三郎
が演じた映画版「死に風に向かう乳母車」そのまんまだし、男の舌を食いちぎ
って殺すのも、おそらく「死に風に向かう乳母車」からインスパイアされたの
だろう。

パクリと言わずインスパイアという言葉を使ったのは、タランティーノ自身が
それらのB級日本映画にオマージュを捧げているのが明らかだからだ。映画の
最初に「巨匠・深作欣二に捧げる」というフレーズさえ出している。

無邪気なタランティーノは「神に逢うては神を殺し、仏に逢うては仏を殺す」
という深作欣二監督の「柳生一族の陰謀」のセリフをほとんどそのままパクリ、
ソニー千葉こと千葉真一に重々しく言わせている。

タランティーノは大好きなソニー千葉を使えてとても嬉しそうだ。有頂天にな
って、今まで見た好きな映画の記憶を総動員し様々なシーンをコラージュする。
その挙げ句、血しぶきが噴き出す極彩色のような映画を作ってしまった。

もっとも、ストーリーは「子連れ狼」というより、同じ小池一夫が原作を書い
た「子連れ狼」女版の「修羅雪姫」である。怨みに生きるヒロインが仇をひと
りずつ殺していく復讐譚だ。劇画は上村一夫が絵を描き、映画は藤田敏八が監
督し日活時代からなじみの梶芽衣子が主演した。

案の定、ルーシー・リュー演じるオーレン・イシイを倒した後に梶芽衣子が歌
う「修羅の花」が流れてきた。「死んでゆく朝に弔いの雪が降る~~怨みの川
に身をゆだね女はとおに棄てました」というフレーズがユマ・サーマンの姿に
重なり、「修羅雪姫」を見ている錯覚に陥る。

仕込みの蛇の目傘を手に修羅の道をゆく修羅雪姫は、艶やかな着物姿で男たち
を倒す。雪景色の中に血しぶきを浴びた凄艶な姿が浮かび上がる。あの時代、
梶芽衣子は額に「怨」という字を刻み込んでいるようなキャラクターばかり演
じていた。

さらに「キル・ビル」のエンドタイトルに流れてくるのは、梶芽衣子が「花よ
きれいとおだてられ~」と歌う「怨み節」である。「修羅雪姫」に先立ち、復
讐する女のイメージを確立した「女囚701・さそり」の主題歌だ。

──怨み一筋生きてゆく 馬鹿な 馬鹿な 馬鹿な女の怨み節

もっとも、アメリカの観客がどう思うかはわからない。日本映画大好きのタラ
ンティーノだから、僕のように70年代日本映画のB級活劇を多く見ている人間
には、ニヤリとする場面ばかりだった。

●愛した男に裏切られた女は復讐鬼になる

1960年代半ばに太田雅子という名でデビューした梶芽衣子は、当時人気のあっ
た太田博之と太田コンビを組んで「青い果実」などの青春映画に主演していた
が、いまひとつ人気が出ず、一時期は裕次郎映画のサブヒロインといった使わ
れ方が多かった。

「夜霧よ今夜も有り難う」では、裕次郎に憧れているのだが、やがて裕次郎の
経営するナイトクラブで働くボクサー志望の青年と結ばれる役を演じている。
「赤い谷間の決斗」でも、裕次郎ではなくサブヒーローの若き渡哲也と結ばれ
る役である。

やがて梶芽衣子と改名し、日活が倒産の危機に怯えながら量産したアナーキー
な映画群(日活ニューアクションと呼ばれた)のヒロインを演じるに及んで、
一部に熱烈なファンを生んだ。もちろん僕もそのひとりだ。

1970年、「女番長・野良猫ロック」「野良猫ロック・ワイルドジャンボ」「野
良猫ロック・セックスハンター」「野良猫ロック・マシンアニマル」「野良猫
ロック・暴走集団'71」というシリーズに加え、「反逆のメロディー」「新宿
アウトロー・ぶっとばせ」と7本もの梶芽衣子出演作を僕は見ている。

だが、梶芽衣子が一般的に名を知られるのは日活がロマンポルノ路線を採った
ために出る映画がなくなって東映に移籍し、「野良猫ロック・セックスハンタ
ー」の不良少女・魔子のイメージそのままに主演した「女囚701・さそり」が
大ヒットしてからである。

梶芽衣子が歌う「女囚701・さそり」の主題歌「怨み節」はヒットチャートを
駆け上り、テレビの歌謡番組にさえ出演するようになった。その後、二匹目の
ドジョウを狙った「ふて節」という歌も出した。僕は今でもそのドーナツ判レ
コードを持っている。

「さそり」はビッグコミックに篠原とおるが連載していた劇画で、その人気を
背景にして映画化されたのだった。伊藤俊也監督の第一作である。裏切った男
への復讐だけを目的に無表情に生きるヒロインを劇画タッチで描き、評価も高
かった。

捜査官である恋人に裏切られたヒロインは男を襲うが失敗し、逮捕されて収監
される。脱走し、男を執拗につけねらう。伊藤監督は最後に男を追いつめて復
讐を遂げる場所を警察署に設定し、映像に日の丸を重ねて権力への反逆という
イメージを強烈に表現した。

時代は1972年である。70年安保に向かって盛り上がった学生運動は終息し、挫
折と沈潜の時代を迎えていた。全共闘は分散しセクト間の争いが激化した。黒
ずくめの無表情で、指の間に挟んだカミソリの刃で情け容赦なく男たちに復讐
するヒロインは、そんな閉塞する時代を代表するキャラクターだった。

裏切り、怨み、復讐…、おどろおどろしい言葉に象徴されるヒロイン像を作っ
た梶芽衣子は、翌年、怨みと復讐に生きる「修羅雪姫」に主演する。だが、す
でに脳天気でものごとにこだわらない時代へと移り始めていたのか、「さそり」
ほどの支持は得られなかった。

1974年、梶芽衣子は「怨み」を棄て、TBSテレビのホームドラマ「寺内貫太郎
一家」の足の悪い長女としてお茶の間に登場する。その彼女を見た時、僕はひ
とつの時代が終わったのだ、と思った。

●うらみます あんたのこと死ぬまで

怨みにこだわり、復讐に執念を燃やす…、それはある種の生きる情熱なのかも
しれない。だが、そんな生き方はまっとうではないという後ろめたさがある。
だから復讐をテーマにした物語のほとんどが「復讐の虚しさ」を感じさせて終
わる。

復讐譚の主人公たちは目的を遂げた後、一様に「復讐の虚しさ」を感じて去っ
ていく。何かをやり遂げて感じるのは満足感であり達成感であるべきなのに、
復讐を遂げた時には「この虚しさは何だ」という徒労感しか感じないのか。

それは、結局、復讐することによって相手と同じレベルに墜ちてしまった後悔
ではないか。復讐のために手を汚してしまった悔恨ではないのか。卑劣な裏切
りにあった時、同じように卑劣な手段で復讐を遂げるとすれば、己自身も堕落
しなければならない。

だから多くの人は赦そうと努力する。怨みにこだわる気持ちと、そんなことは
忘れてしまえ、という気持ちがせめぎ合う。

だが、簡単には忘れられない。日々、葛藤し、怨む気持ちが勝る時には荒れ、
赦す気持ちが勝る時には溜め息をつく。それは「赦さなければいけない」と言
い聞かせながら赦しきれないからだ。

遙かな昔、僕も深く怨みを抱いたことがある。50年も生きていれば、誰でもそ
んな経験のひとつやふたつはあるだろう。それから長いときが流れたが、傷は
消えない。想い出せば狂い出す。忘れるために酒を呑む。忘れきれずに暗渠の
ような穴蔵の深い闇に沈み自棄的な酔い方をする。

その頃、相手が目の前にいれば何をするか自分でもわからなかった。いや、何
もできないだろう自分に腹を立て、そんな風に思おうとしただけだった。卑劣
な報復を想像したが、そんなことをする自分を肯定できなかった。そのくせ、
そんな自分の弱さが腹立たしかった。やり場のない怒りが募った。

暗い部屋の中で「うらみます うらみます あんたのこと死ぬまで」と泣きな
がら歌う中島みゆきを聴き続けたりしたのは、その頃のことだ。出たばかりの
アルバムのタイトルは「生きていてもいいですか」というものだった。その暗
さが心地よかった。

そんな世界に浸って己の拘りや蟠りを解消しようとした。とことん暗い気分に
沈んでいき、どん底から自らの力で再生したかった。報復もできず、暗い歌を
聴いて自己憐憫に浸る己を笑おうとした。だが、笑えなかった。

「俺がこんなに苦しんでいるのに、俺を傷つけたあいつは何も知らずに生きて
いる…」そんなことを思っていた。僕が裏切りを知ったことさえ相手には伝え
られなかった。だから、30年近くを会わずに生きてきた。

その長い長い時間が、いつの間にか僕の中から何かを消し去った。結局、怨み
も拘りも蟠りも自分の中で消化してしまったのだ。まるで、ひとり芝居である。
しかし「きみの胸の傷はまだ痛むか」と問われれば、「痛む」としか答えよう
がない。

それでも映画の中ではなく、現実の人生を生きている人間は怨み一筋には生き
ていけない。「うらみ・ます」と泣いていた二十代の中島みゆきも五十を過ぎ、
今では励ましに充ちた歌を歌い続けているように…

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
「寺内貫太郎一家」の前に久世光彦さんが手掛けていた「時間ですよ」の銭湯
の脱衣場に「野良猫ロック・セックスハンター」のポスターが貼ってあったの
を、僕はしっかり記憶している。久世さんは日活ニューアクションのファンだ
ったに違いない。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■泰国パパイヤ削り(番外) 
災害地の通信手段

白石昇
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白石昇です。ごぶさたしております。はじめてのかたははじめまして。

去年はとうとう一本もデジクリ様に原稿を送ることなく過ごしてしまいまこと
に申し訳なく思っておりますです。ごめんなさい。さて、ごめんなさいしたば
かりでなんですが、いきなり話を変えさせていただくことにします。重ねてご
めんなさい。

わたくしは何故か昨年十二月二十七日より急な仕事が入り地方出張しておりま
したのです。業務内容は通訳翻訳荷物持ち雑用その他すなわち報道助手で、現
場はタイ国南部アンダマン海沿岸三県すなわちインド洋スマトラ沖地震による
津波被災地です。

三週間以上毎日休み無しでのおつとめを経てわたくしは先週末無事バンコクに
戻って参りましがなんとなく現地でまだがんばっておられる色々な立場の方に
対する後ろめたさにまだ後ろ髪引かれながらも、今日はデジクリの読者様向け
に被災現地の通信手段について書こうと思います。

まず、この仕事の依頼主様は一日に複数回、現地の状況を画像やテキストで日
本に送らなければならないのです。それ故に何があっても対応できるように日
本から以下のような完璧な装備を持ってこられていらっしゃいますです。

ノートパソコン/カメラ三台/グローバル対応56kbpsモデム/モバイル通信カ
ード/ローミング可能な日本の携帯電話/タイ国現地携帯電話(空港でレンタ
ル)/衛星電話機(インマル)

ものすごく大変な設備です。インマルなんて重さ何十キロもあって、おまけに
振動に弱いらしいです。注意して運ばなければなりません車のトランクに積む
だけでもやばいみたいです。

そういうわけでわたくしは元旦からクライアント様があちこちに移動して写真
を撮るたびに背中にインマルを背負ってピピ島の瓦礫の上なんかを転ばないよ
う注意して歩きまわるというものすごく濃い正月を送ることになったわけです。
おまけに雨降ってくるし元旦のピピ。

ちなみにわたくしが現地に持っていった装備は以下です。
ノートパソコン/288kbpsモデム/タイ国現地携帯電話

いやいきなりだったしデジカメなんて持ってないしパソコンも持って行くかど
うか迷ったけどクライアント様がタイ語で情報収集してもらうでしょうから持
ってきてもらえませんか、っておっしゃったから持っていったわけなのです。

ちなみにノートパソコンはバッテリがイカれているので宿でしか使えません。
ということは、一日外を取材してまわり日が落ちて宿に戻ってからもまだ仕事
しなければいけないということなのです。

で、話がずれそうなので結論から言ってしまうとこのあたりでは離島や、プー
ケット島から本土につながるサラシン橋の周囲二十キロくらいと、タクワパー
郡の内陸部の一部は携帯電話の電波が入りにくくなったりしますが、その他は
あまり通信インフラ的に問題はありません。移動中でもローミング携帯で日本
のアクセスポイントに繋いでデータをFTP転送するくらいなら全然問題ありま
せんでした。

コスト的にはローミング携帯よりもタイ国現地携帯電話でタイ国現地ISPを使
った方が問題なく速度的にも安定するのでしょうが、今回本当にいろいろと飛
び回っていたので、パソコン屋に入ってそのあたりの機器を物色する時間もあ
りませんでした。

というわけで今回はインマルの出番はなしでした。携帯の電波が届かなくても
電話線借りれればそこから現地のISPにつなげるわけですから衛星に電波飛ば
す必要なんてありません。ですので困ったときは現地の親切な方に電話線なん
か借りたりしてめんどくさいインマルの設定作業などをせずにすんだわけです。

でも、これだけ現地のインフラが充実していて、機器や接続経路など通信環境
も用意に入手できる環境でありながら、今回人々はどうしてこの災害から逃れ
ることが出来ず、こんなに多くの死者が出てしまったのでしょうか?

それはあちこちで言われていることですが、「知らなかった」これに尽きます。
被害に遭われた現地の皆様の多くが津波と言うものの存在さえ御存知なかった
のです。

わたくしは仕事から離れたあと個人的に、タクワパー郡から六十キロ海上にあ
るスリン島を訪ねました。海洋民族であるモーゲン族の長老に話を聞くためで
す。一緒に酒を飲みながら長老は、「波が凄い勢いで引いたから強い波が来る
と思って、みんなで高い場所に逃げた」とおっしゃいました。

モーゲン族なら全員知っている昔からの言い伝えだそうです。この島は三方向
から津波に襲われ、ダイブショップや村人の家五十軒すべてが破壊されました
が、死者は一人も出ませんでした。

人間はいくら高速の通信手段やインフラを完備していても、警報というものが
経験則に基づいて出される以上、その経験則自体が存在しないと警報が出され
ることなどはないし、ましてや警報が出されない以上通信手段やインフラなど
は全く無意味なのです。

ちなみにこの島にも当然、携帯電話の電波は届きません。その時島にいたモー
ゲン族の人たち二百人全員それぞれが通信手段などに頼らず自分たちの民族文
化の中に伝えられている経験則に従って判断し、島内何ヶ所かの高台に避難し
難を逃れたのです。

【しらいしのぼる/言語藝人】
昭和44年5月1日長崎県西彼杵郡多良見町生まれ。『抜塞』で第12回日大文芸賞
を受賞。訳書にノート=ウドム・テーパーニット『エロ本』。

連載『泰国パパイヤ削り』が中断しておりますがそのうちなんとかしますです。
ごめんなさい。ちなみにミクシィで永吉様に、早く病気治して下さい、と言わ
れました。どうやらデジクリに書かない状態のわたくしは病気らしいです。早
く治して健康になろうと思います。

メールマガジンで今回の被災地取材についての連載を開始してます。きっちり
書きますので良かったら読んで下さい。
http://www.mag2.com/m/0000012912.htm

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■展覧会案内
バラリンジ・デザイン展
<http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/>
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会期:2月4日(金)~26日(土)11:00~19:00 土18時 日祝休
会場:銀座グラフィックギャラリー(東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F
TEL.03-3571-5206)
内容:シドニーを拠点に活躍するバラリンジは、現代のグラフィックと古代の
アボリジニのモチーフと図像体系を融合させたデザイン・シグネチャーにより、
オーストラリアについての新しい視覚的世界を創造する。本展では、大胆なペ
イントを施したカンタスの航空機の仕事をはじめ、ポスター、アートワーク、
国内外の企業のCIなどをとおして、バラリンジ・デザインの20年間の活動を紹
介する。

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■展覧会案内
グローバルメディア2005/おたく:人格=空間=都市
<http://www.syabi.com/>
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会期:2月05日(土)~3月13日(日)10:00~18:00 木金20時 月休
入場料:一般300円、学生250円、中高生・65歳以上150円
会場:東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス
内 TEL.03-3280-0099
内容:海外で活躍する日本人作家やフェスティバルを紹介する第3回「グロー
バルメディア」。シーグラフ、アルスエレクトロニカ25周年、そしてヴェネチ
ア・ビエンナーレ第9回国際建築展「おたく:人格=空間=都市」の作品紹介
や、同時開催の文化庁メディア芸術祭との連携展示・トークやワークショップ
を通して、ますますエマージングな展開を見せる分野を探る。

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■展覧会案内
写真展「地球を生きる子どもたち」
<http://www.ntv.co.jp/event/syashin/index.html>
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会期:2月5日(土)~3月21日(月・祝)
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 TEL.03-3477
-9111)東京展の後、静岡、長野、新潟を巡回予定
内容:本展は、国内外200余名の写真家によって撮られた約260点の子どもの写
真を通して、19世紀後半から今日までの約一世紀半におよぶ世界の歴史を振り
返ろうとする試み。名作として名高い写真だけではなく、世界各地の紛争や社
会的問題を記録した写真も数多く展示される。これほどの規模で子どもをテー
マにし、かつ歴史的な視野をもった写真展はきわめて珍しいといえる。
 
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■編集後記(2/4)
・半村良の「戦国自衛隊」(角川文庫)を買った。昔、早川文庫JAで読んだよ
うな記憶があるが、ストーリーは完全に忘れていたのでなつかしくなって。な
んと160ページくらいしかない。意外な短編だったのだなあと感じながら、た
ちまち一晩で読み終えた。おもしろかったが、こんなあっさりした小説だった
のかと、少しがっかりした。なんだか先を急ぎすぎて、ダイジェストみたいな
かんじだ。タイムスリップものといえば、話の最後は元の世界へ戻れるか戻れ
ないかのどちらかだ。時間という大きな力から、彼らは過去に介入を許された
が、介入の度合いを更に大きくすれば、時間は強い復元力を発動し彼らを元に
戻すかもしれないという可能性を彼らの論議の中で示したが、結局その魅力的
な仮定はその後のストーリーの中では生かされていない。まだ読んでいない人
は、絶対に最後の「むすび」の前を見てはいけない。そこにあっさり結論が出
てしまっている。さて、「戦国自衛隊1549」という映画が6月に公開される。
半村版「戦国自衛隊」のコンセプトはふまえて、さらに壮大な物語に展開した
のが福井敏晴のオリジナル版「戦国自衛隊1549」だという。映画のサイトを覗
くと、そのストーリーの概要がわかるが、たしかにこれは面白そうだ。ああ、
原作本の刊行が待たれる。福井敏晴、おもしろいものなあ。    (柴田)
http://www.sengoku1549.com/  戦国自衛隊1549

・ひとつ遅れ始めると、ドミノ状態になる。次から次へと。あれもこれもした
いのだが、まずは早く終えて睡眠確保しないとな。今日明日あたりで完全復帰
といきたいがどうなることやら。/ApeosのCMが面白い。「走りますよね」
「走らんだろアペオスは」「飛びますよね」「飛ばんだろアペオスは」と、知
ったかぶった人を叩き斬っているもの。こういう人いるよなぁ。聞くは一時の
恥っすよ。よくある日常風景の一コマなんだけど、いいから早く「アペオスっ
て何ですか?」と聞いてくれぃと思うのは私だけ? そしてまんまとCM意図に
はまり、アペオスに対して興味がわいてしまうのであった。(hammer.mule)
http://www.fujixerox.co.jp/event/cm/apeos/  ApeosのCM

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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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