[1693] 世代的思い込みについて

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1693    2005/02/18.Fri.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18296部
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          <昔の夢を壊されるのを怖れて>             
■映画と夜と音楽と…(245)
 世代的思い込みについて
 十河 進

■Workforce of a Freelance(10)
 メールはテキストファイル、設定もテキストファイル
 新居雅行

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 素材BOOK 日本の文様



■映画と夜と音楽と…(245) 
世代的思い込みについて

十河 進
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●誠の旗に吹く時代の嵐

NHKで放映していた「新選組!」は、結局、ほとんど見なかった。かつて会社
で「新選組愛好会」を結成していた人間としては、見ておくかな、とも思った
のだが、昔の夢を壊されるのを怖れてほんの一、二回、見ただけだった。

「新選組愛好会」はメンバーの先輩ふたりが退職し今は消滅してしまったが、
僕たちの新選組ベストキャストでは島田順司の沖田総司、栗塚旭の土方歳三、
左右田一平の斉藤一は不変だった。ただし、局長は誰がいいか、藤堂は、永倉
は、山南は、井上源三郎は、などは議論百出である。

ただ、新選組の中では悪役とされることが多い近藤一派に粛清される芹沢鴨に
ついては、東映の悪役だった遠藤太津朗以外には考えられないという意見で一
致した。三谷版「新選組!」では佐藤浩市が芹沢鴨を演じたという。そういえ
ば映画版「壬生義士伝」で佐藤浩市は明治の半ばまで生き残る斉藤一を演じた。

戦前の天皇制の元では勤王の志士を殺しまくった新選組は、小説でも映画でも
悪役だった。嵐寛寿郎が主演した「鞍馬天狗」シリーズでは、大河内伝次郎が
近藤勇を演じていてそれなりに敬意を払った描き方だったが、敵役にかわりな
かった。

新選組については子母澤寛の労作「新選組始末記」によって、多くの史実が発
掘された。戊辰戦争の60年後くらいに書かれた本である。今の時点で第二次世
界大戦を取材するようなものだから、まだまだ生の証言も聞けたのだろう、こ
の本のおかげで後の時代劇作家は助かったはずだ。

その「新選組始末記」がテレビの連続ドラマとして放映されたのは、僕が小学
生の頃である。1961年10月から翌年の12月まで一年以上続いた。近藤勇は中村
竹弥、土方歳三は戸浦六宏、沖田総司は明智十三郎だった。

「誠の旗に吹く~時代の嵐~」と歌うこのドラマの主題歌は今も右翼が宣伝カ
ーで大音量で流していることがある。悲壮感を煽る曲想で、僕も子供の頃に自
転車で走りながらよく歌ったものだ。

大映が市川雷蔵主演で映画化した「新選組始末記」では、近藤役は城健三郎こ
と若山富三郎、土方役は三白眼で陰険そうな天知茂だった。雷蔵が演じたのは
山崎蒸で監察方の幹部である。山崎は商人に化けて池田屋に潜入し活躍する人
物だ。

テレビで近藤を演じた中村竹弥は1964年の東映映画「幕末残酷物語」でも近藤
を演じた。土方を演じたのは西村晃だが、後に黄門様になる人もこの頃は悪役
が多く、この映画でも陰険な土方を演じていた。人を斬ることに懐疑的な沖田
は河原崎長一郎だった。

「幕末残酷物語」の加藤泰監督は遺作「炎のごとく」で佐藤允が演じた人情派
の近藤を登場させたが、京都で育った人間として新選組の残虐さばかりを描い
た「幕末残酷物語」の罪滅ぼしだったのかもしれない。

今もファンが多いテレビシリーズ「新選組血風録」は、1965年7月から翌年の1
月まで半年間ほど放映された。栗塚旭の土方歳三が定着したのは、この番組で
ある。映画版とテレビ版「燃えよ剣」でも彼は土方役を好演した。

●「血風録」という言葉を作った小説

僕が「新選組血風録」の全編を読んだのは1968年のことだった。表紙に近藤勇
の写真が使われた中央公論社発行の単行本が出たのは1964年だが、僕が持って
いるのは4版になっている。ただ、最初に読んだのはその単行本ではないから、
おそらく高校一年生の時に読んだのだろう。

高校一年生の時、僕は河出書房から毎月一冊配本されていた「国民の文学」と
いう全集を買っていた。その中の「司馬遼太郎集」に入っていたのが「燃えよ
剣」全編と「新選組血風録(抄)」として収録されていた3編ほどである。

「新選組血風録(抄)」として収録されていた最初の短編が「沖田総司の恋」
だった。「新選組血風録」は隊士列伝の形で15編の短編で構成されており、単
行本で「沖田総司の恋」は11番目に配置されている。

沖田総司を主人公にした話は「菊一文字」もあり、これは単行本の最後に置か
れた。司馬遼太郎さんは沖田総司という若者をひどく好意的に書いていて「新
選組血風録」も沖田の死で終わらせたかったのだと思う。

大島渚がビートたけしを土方歳三役に起用して作った「御法度」は、「前髪の
惣三郎」「三条磧乱刃」の二編を原作にしているが、司馬遼太郎の小説を大島
渚が映画化することに驚いた。もっとも「衆道」、つまり男たちの同性愛の話
だから大島的ではあるかもしれない。

「御法度」で沖田を演じたのは武田真治。明るい笑顔が印象的で、原作の沖田
総司のイメージに近かった。ただ、司馬遼太郎の描くイメージに近いのは、島
田順司だろう。笑った顔が人なつっこくて、子どもたちと無邪気に遊ぶ姿が印
象的だった。

何年か前、テレビ朝日が「新選組血風録」をリメイクした。近藤勇を渡哲也が
重厚に演じ、村上弘明が土方歳三を切れ者のイメージで演じた。沖田総司は女
性に人気があるのだろう、いわゆる「イケメン」の中村俊介が演じていた。

その中で「沖田総司の恋」が映像化された。原作をうまく使っていたが、一般
向けに甘くしていたのが嫌だった。昔、島田順司が演じた時は「沖田総司の恋」
と「菊一文字」を合わせて原作とし、その回も「菊一文字」のタイトルで放映
された。「沖田総司の恋」は立ち回りがまったくない話だから、そんな風にし
たのだろう。

しかし、僕は司馬遼太郎さんの小説の中では「沖田総司の恋」が一番好きだ。
短編の見本のような作品だと思う。司馬さんが、いかに沖田総司という人物を
人間として愛していたか、手に取るようにわかる小説である。

40年近く前に読んだ「沖田総司の恋」という短編を、僕は何度読み返したろう
か。読み返すたびに同じところで笑い、同じところで涙ぐむ。いつまでも情景
が消えないラストシーンなど、筆舌に尽くしがたい余韻がある。

●最初の記憶が人を拘束する

池田屋の斬り込みの時に血を吐いた沖田は、会津藩の紹介で労咳に詳しい医者
の半井玄節宅を訊ねるが、人見知りが激しくてなかなか入れない。そこへ老女
を連れて外出していた玄節の娘が帰ってきて、入りそびれていると思い声をか
ける。しかし、照れた沖田は「ちがいます」と言って足早に去るのだ。

  娘はまだ立ちどまってけげんそうにこちらをみている。
  沖田は、頭をさげた。
  娘はそれがおかしかったのだろう。くっ、くと笑ったが、
  あわてて真顔にもどり、
  ──どうぞ。
  そんな素振りで、うなずいた。

それが沖田とお悠の出会いだった。この後、診察室で玄節の診察を受ける場面
が笑える。「血を吐いた、どこで」と問われた沖田は「道場で」と誤魔化すが、
「まさか、池田屋に斬りこんでさんざん人を斬り、最後に吉田稔麿を斬ったと
きに大喀血をした、とはいえないではないか」と司馬さんは書く。

次の章は「総司のやつ、妙だな」と土方が近藤に話すところから始まる。五日
に一度、沖田が出かけていくという。沖田の親代わりを自認するふたりは悪い
女ができたのではないかと疑い、ある日、土方は出かけようとする沖田に声を
かけて同行する。

この後の清水の音羽の滝の場面が僕はとても好きだ。笑いと切なさが交錯する。
紅葉の季節、一条の木洩れ陽がさす美しい情景が描写される。滝、紅葉、渓流、
差し込んでくる光…、沖田の切ない恋を彩る情景としては申し分ない。

診療に通っていたある日、沖田はお悠が桶を持って出るのに出会い、八の日の
午後、音羽の滝にお茶を点てるための水を汲みに出る習慣を知る。それ以来、
沖田は八の日の同じ時刻に音羽の滝の茶屋の奥まった縁台に腰を降ろし、お悠
の姿を見つめるのである。

茶屋の緋毛氈を敷いた縁台に腰を降ろす土方と沖田、その向こうでお茶を点て
るために滝の水をひしゃくで汲むお悠。その日、土方の声で振り返った娘は沖
田に気付き老女を促して茶屋に入ってくる。

  沖田は、うろたえた。
  土方は、そっぽをむいている。(たれだ)と、かるはずみに囁くのは
  武士としての節度がゆるさない。

そういう文章の後、沖田とお悠の会話が続き、それを聞いている土方の内面が
描かれる。「いつもはお寝みでございましょう」と娘に聞かれ「寝んでおりま
す」と答える沖田に、土方は(なにを言っていやがる、昨日も浮浪の士三人を
斬ったばかりではないか)と声に出さずに突っ込みを入れる。

  「それならよろしゅうございました。すると、ときどき、
  この音羽の滝まで、ご気分晴らしにいらっしゃいますの」
  「ええ、ときどき」
  沖田はしばらくだまっていたが、やがて勇を鼓したような勢いで
  「八の日のこの刻ぐらいにきます」
  「────」
  お悠は、だまった。この敏感の娘は、すべてがわかったのである。

こういう沖田総司を最初に読んでしまうと、後はどんな作家のものも読みたく
ない。実際の人物がどんな風だったかはわからない。だが、愛情を込めて描い
た司馬遼太郎さんの筆になる沖田以外に僕にとっての沖田はいない。

  私はただ、あの娘をつまり、
  遠眼でみているだけでよかったんです。

そんな言葉を口にする幕末の若き剣客を僕は15の歳から愛している。世代的思
い込みと言われても、今更、どんな沖田も見たくはない。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
昔、「新選組血風録」でお悠を演じたのは鈴村由美だった。彼女は、テレビ版
「忍びの者」でもヒロインを演じた。テレビ版の石川五右衛門は品川隆二だっ
た。映画版の市川雷蔵が有名だけど…。しかし、オタク的記憶力ですね。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■Workforce of a Freelance(10) 
メールはテキストファイル、設定もテキストファイル

新居雅行
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OMEというメールソフトを作っているが、そもそもの作り始めるきっかけとな
ったところの話をしたい。そのときのコンセプトはいいのか悪いのか、今でも
引きずっていることも事実である。Mac OS Xの時代をにらんだつもりでも、な
んとなくMac OSライクな側面も見えるというところだろうか。
http://mac-ome.jp/

●メールボックスがつぶれた!

こんな経験は、今でもあるかもしれないが、Mac OS 9時代は当たり前のように
あったことを思い出す。筆者は当時、Outlook Expressをメインのメーラにし
ていたが、メールボックスにたまったメールの始末に苦慮していた。バックア
ップを取るにも時間がかかるし、整理するにもOutlookの外にメールをうまく
置くことができない。かくして、どうにかならんのかと思っているところに、
データベースの崩壊が始まる。何かでシステムがフリーズしたとき、肝心のメ
ールボックスがダメになってしまい、以後、Outlook Expressは以前のメール
を全く表示しなくなった。

そもそも、メールの世界では、大昔は1メールが1ファイルだったと言ってもい
いだろう。ところが、メールソフトが出始めると、そうしたやり方に問題が出
てきた。当時のハードディスクだと、ディスク管理のための仕組みの制限で、
1つのファイルを作ったとき、サイズがたった1バイトでもディスク上では16KB
などを取るようになってきていた。数ギガのハードディスクで、リソースフォ
ーク込みだと、64KBになるような場合もあったかと思うが、これではディスク
の利用効率が極めて悪い。

確か、Claris EmailerのVer.1.0が1メールを1ファイルで管理していたが、効
率悪い手法なので非難の矢面に立っていた。一方、他のメールソフトは、メー
ルボックス全体で1ファイルや、あるいは全部まとめて1ファイルなど、ファイ
ルシステムに頼らないでメールを管理するという方向へ行く。しかし、そのあ
げくの果ては、前述のようにファイルの崩壊で、すべてのメールが読めなくな
るということなのだ。

わたしの手元でこうした問題が発生したのは、忘れもしない2000年問題目前の
1999年12月末だ。MDOnlineを初めたばかりの時期で、今思うとなんとなく余裕
があったのかもしれない。ちょうど、毎日の配信の最初に書いているテキスト
でそのことを逐一報告している。壊れたOutlook Expressのデータベースだが、
中身を探るとテキストが見える。なるほどということで、独自に解析を行い、
とにかく1つ1つのメールを切り出す方法は分かった。AppleScriptでタラタラ
と動くコンバータを使い、とにかく、テキストファイルに1メールごとに抜き
出すことにとりかった。

●1メールで1ファイルでもOK

こうして作業をしているうちに、「別にこのテキストファイルのままでいいん
じゃないの」と思うようになる。MacのディスクフォーマットはすでにHFS+に
なっていて、ファイルが使う1ブロックは4KBとなっていた。もっと小さくもで
きるほどになったが、ともかく以前のように64KBということは全然なく、ディ
スクの利用効率もさほど悪くないようになったと思う。ちなみに、後に計測し
たのだが、4KBのブロック長の場合で、40~60%の利用効率だが、32KBとする
と利用効率が10%切るくらいのようなのである。つまり、昔のUNIXのやり方で
メールを保存してもいいのではということが見えてきた。

もちろん、さまざまな問題点が即座に頭をもたげる。ストレージはテキストで
いいとしても、それをブラウズし参照するのはどうするのか? そしてそもそ
もPOPサーバからメールを取ってきてテキストファイルにするのはどうすれば
いいのか? ある程度SMTPのことも勉強したが一から作ると相当大変だとすぐ
に気付く。そしてあれこれ探した。やっぱりいろいろあるものだ。

まずは、メールの受信と送信だが、Tanaka's OSAX等で有名な田中先生の、
mboxerとUVJ Mailerがあった。もともと、単体で動くアプリケーションではな
く、インテグレートを前提としたPOPダウンロード/SMTP送信アプリケーショ
ンなので、通信の出入り口はOKだ。あとはAppleScriptでがんばることになる。

メールの一覧はどうするか? ここはひじょうに野心的に、Finderを使うこと
に決めた。Mac OS 9時代なのでファイル名に制約が大きい。
そこで、ファイル名はシリアル番号+送信者にして、メールの件名をコメント
に入れた。そしてFinderのファイル一覧でコメントも表示するようにすると、
これまたそれらしいものになった。未読や既読の区別は、ファイルタイプを変
えて、アイコンを切り替えるようにしてみたら、これまたそれらしいものとな
った。

そして、メール自体を読んだり、書いたりといった作業をとりあえずJeditを
使ってできるようにした。もちろん、Outlookなどとは機能的には劣るが、Mac
OSの中でメールのやりとりができる。

ということで「Mac OSメール環境」と名付けた。略称は、当初からひねりを利
かせてあって(笑)、Macと名乗ることにクレームをつくこともあり得ると思
って、MではなくOを使った。そして、ソースをオープンにすることも考えた。
実は、その頃にすでに、今の「オープンメール環境」のOpenという言い回しは
思いついてはいたのだが、当初はMac OSという名前で、Macコミュニティに投
げかけたかったのである。

●設定ファイルもテキストファイル

さらに、設定ファイルをテキストファイルにすることも考えた。今時は当たり
前のことだが、当時のMac OSではちょっと珍しいやり方ではないかと思う。UN
IXを使っていれば当たり前のことではあるのだが、Macではソフトウエアの中
のさまざまな情報をリソースとしてバイナリ形式で保存するのがある意味では
セオリーだったのだ。

設定をテキストファイルにした理由は、設定そのものをたくさんのアプリケー
ションから参照する可能性があるということがった。いや、もっと切実な理由
がある。テキストファイルにすれば、当面は設定ユーティリティなどを作らな
くてもいいという超安易な考え方があった。

たとえば、POPサーバ名やアカウントをテキストファイルに書く。作業はエデ
ィタで可能だ。そのうち、ユーティリティを作ればいいやと思いつつ、結局、
いくつものnibファイルだけのプロジェクトがハードディスクに転がるという
ことになってしまった。テキストエディタで慣れてしまえばその方が早いとい
うこともある。まあ、さぼっていると言えばそうなんだが、なんか他力本願に
なってしまう領域なのである。

そして、今思うと、そのテキストのフォーマットがいい加減なのである。いい
加減というと言い過ぎかもしれないが、場当たり的と言えばいいだろうか。で、
変えるに変えられないとも言えるし、変えるのも大変とも言えるだろう。しか
しながら、ちゃんと文法を決めないで定義して、要はテキストとして入力しや
すいようにしたのが、なんか独特な世界になってしまっている。

Mac OS Xだと、defaultsコマンドで読み書きしたいところでもあるわけだが、
そういう世界にも行っていない。もっとも、行ったところで大きな違いはない
と言えばない。

かくして、2000年3月末に、「Mac OSメール環境」は公開された。Outlook
Expressのデータベースの崩壊から3ヶ月、一人でちまちまとやってきた。だけ
ど、これはみんなでいじれそうだと思い、オープンソースとして公開する。そ
して一人、また一人と関わる人が参加する。昔からの知り合いはもちろん、新
たな人脈と言えるネットワークが作られた。

Mac OS Xへの移行が活発な時期にメールソフトへの注目が集まりOMEに目を向
ける人もたくさんいたが、今はちょっと鎮静化していると言えるだろうか。純
正のMail.appのできばえがいい現状で、他のアプリケーションは苦戦するのは
当然だ。

そういうわけで、OMEはみんなマイペースであれこれやっている。その時々で
アクティブな人が入れ替わり、なんとなく進んでいる。しかし、もはやどう進
むのかはよく分からない。だけど、それはそれでいいのではないかと思ったり
もする。

【にい・まさゆき】msyk@msyk.net
トレーナー、コンサルタント、デベロッパー、そしてライターと、あれこれこ
なすフリーランス。アップルの認定トレーニング制度が始まっているが、そち
らに深く関わっている。とりあえず、Apple Certified Help Desk Specialist
の認定は受けたぞ。

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■ブックガイド&プレゼント
素材BOOK 日本の文様
<http://book.mycom.co.jp/book/4-8399-1554-7/4-8399-1554-7.shtml>
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著者:素材制作:NIWAKO
定価:3,150円(税込)
体裁:B5変型判 112ページ ハードカバー(上製本)・函付き CD-ROM付き
ISBN4-8399-1554-7
発売日:2005年1月31日 毎日コミュニケーションズ刊

デザインを手がけるみなさん、「素材集」って、どのくらい利用しているだろ
うか。「そんなの自分で撮影+Photoshop等で作成するよ」という人もいるだ
ろうが、ほかの人が作った素材集を利用することで、自分自身の表現の幅を広
げられる、という点には注目しておきたい。

本書は、いま若干ハヤリかもしれない「和」をテーマにした文様集。データは
Illustrator EPSとJPEGの両方が入っているので、どんなグラフィックソフト
でも利用可。Illustratorファイルではスウォッチに登録されてるので、利用
も簡単だ。

「和」な雰囲気を出すのは、割と難しい。ヘタすると似非日本マニアのアメリ
カ人か、ハリウッド映画の芸者ガールみたいな雰囲気になっちゃう。そんなと
きはこの文様集を使って、本物の「和」を確保すればいいのだ。

本書を手に取ったら、紹介されている作例をみてほしい。僕は「着物っぽい
Webページ」「ポチ袋」をみて、創作意欲を思いっきり刺激され、この本買っ
てしまったのだ。

素材自体はサイトなどでいくらでも手にはいるが、印刷されたサンプルがみら
れる点では書籍のメリットは大きい。(評:茂田カツノリ)

●本誌を毎日コミュニケーションズよりデジクリ読者2名様にプレゼント。
応募フォームをつかってください。締切は2月25日(金)14時。
当選者(都道府県、姓)はサイト上に3月上旬掲載予定です。
http://www.dgcr.com/present/20050218.html


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■編集後記(2/18)
・なんとなん、なりゆきで決まった明日のオフライン・ミーティング。確定申
告も始まったし、年度末に向けて、デジクリ読者のみなさん忙しいんじゃない
の、という声もないわけではなかったのですが……。募集を開始したら、やっ
ぱり集まりがあまりよくありません。ゲストの数より少なかったらどうしよう、
なんて超恐ろしい想像もありました(とにかくそれは回避できました)。でも、
大人数でワイワイ大騒ぎというわけではなく、そこそこの人数で親密にお話と
いう感じになりそうです。まあ、それはそれで、参加される方も必ずや満足い
ただけるでしょう。さて、初めてのオフライン・ミーティングでは、参加者全
員の自己紹介&主張&宣伝(プレゼンテーション)の時間を設けますので、参
加者のみなさんはなにか準備してきてください。著書のプレゼントとか販売と
か、アプリケーションソフトのマル秘テクニックの公開とか、あるいはこうい
う問題の解決にアイデアを下さいと訴えるとか。このプログラムはFileMaker
のオフライン・ミーティングや「電塾」の集まりの、定番人気の出し物なので
す。デジクリのオフライン・ミーティングでも、参加者にとってこれが一番の
楽しみになるようにしたいと考えています。どうやら明日は荒天の模様、参加
者のみなさんには雨の日手当でも差し上げたいですね。      (柴田)
http://www.dgcr.com/ まだ参加申し込みできます。

・今週は比較的のんびりできる週のつもりで、1月に手帳に記入したスケジュ
ールでは、確定申告の書類を作成し、申告相談会に出る予定であった。一、二
日あれば終わるから、次の大きな波がくる前に終えておきたかったのだ。とこ
ろがのびのびになっているものがあったり、イレギュラーなもの、例えば半年
以上前に作ってもらったプログラムのバグが見つかったり、納品したものの修
正が入ったり、いつもと違う形式の報告書が欲しい、要因の解明を、などが重
なって四苦八苦。プリントアウトに数日かかるものもある。作成したものを出
力し数部コピーをして、宅配便に乗せなければならない。スケジュールが圧迫
されてきて時間がなくなっていく。そんな中に打ち合わせをしたいとの電話が
入る。理由を説明して翌週にまわしてもらおうとしたら、いま一番早いA3ノビ
対応のカラーレーザーがあるからつかえばいいと言われた。こういう時は大抵
甘えられないと断ってしまうのだが、このタイミングで電話がかかってきたっ
てことは何かあるのかもしれないと甘えることにした。出力している間にいろ
いろな話をし、お礼に食事に誘う。通りかかったその方の友人が合流し、ため
になる話をたくさん聞けた。はじめて会った人なのに貴重なアイデアまで。ま
た朝まで仕事だけどなんだか気持ちが元気だ。      (hammer.mule)

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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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