[1707] 坊主憎んでも袈裟まで憎むな

投稿:  著者:  読了時間:20分(本文:約9,600文字)


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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1707    2005/03/10.Thu.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18239部
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     <三井英樹のWebサイト構築指南塾 大阪で開催 受付中>    

■笑わない魚(146)
 坊主憎んでも袈裟まで憎むな
 永吉克之

■イベント案内
 中島らも追悼写真展 「彼の世でアンコール」 ENCORE IN HEAVEN!
 
■ブックガイド&プレゼント
 パソコン絵画入門 -世界の巨匠編
 著者メッセージ HAL_

■デジクリ主催セミナー案内
 [Mebic Taik-in]デジクリ+扇町インキュベーションプラザ
 三井英樹のWebサイト構築指南塾



■笑わない魚(146)
坊主憎んでも袈裟まで憎むな

永吉克之
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三代続いた江戸っ子は、口は悪くても腹のなかは空っぽだから、恨みも辛みも、
海馬(脳のなかで記憶を保存しておく部位)に10秒と留まらず、雲散霧消して
しまうのである。

だから、もしあなたが莫大な借金をするなら、江戸っ子を保証人にするといい。
返済期限が近づいたら、借りた金でハワイにでも高飛びして、そこで3年ほど
ごろごろしてから帰国して、すでに夜逃げしてビニールシートの家に引っ越し
ている江戸っ子に「すまなかったな」と言えば「いいってことよ」と、気持ち
のいい答が返ってくるはずである。

私は江戸っ子の、そんなサバサバしたところが大好きだ。どうすれば三代続い
た江戸っ子になれるのだろうか。先祖代々九州人の家に生まれ、大阪で育った
人間が三代続いた江戸っ子になるためには、どこに行き、何を見、何を想い、
どんな魚を食べればいいのか、その方法を発見することが、これからの私のラ
イフワークとなるだろう。

しかし、非江戸っ子、もしくは二代前からの江戸っ子はそうはいかない。どん
な寛大に見える人間でも、昔の記憶をたどれば、ガソリンをかけて焼き殺した
うえに、車で轢き殺し、それを金属バットで殴り殺してから、出刃包丁で刺し
殺したい人間の1,000人や2,000人は容易に思い浮かぶはずである。

私は関西人だから、当然、恨み骨髄の人間は浜の真砂よりもたくさんいる。特
に若い頃というのは自己主張が強く、他人と衝突しやすい。私も例にもれず、
高校、大学時代の人間関係は憎悪と怨恨とに彩られていて、周囲は敵ばかりで
あった。

なかでも高校のときに隣のクラスにいた松田という男子生徒を、生涯にわたっ
て、いや来世も、いや56億7千万年後に弥勒菩薩が出現して一切衆生を救うま
で呪い続ける予定である。

私がなぜ彼を憎むかというと、彼を好きになれなかったからだ。しかし、それ
だけではない。彼はとんでもない人間で、ひどい奴で赦せない輩なのである。
おまけに彼は言語道断だったのだ。ここまで言えば、なぜ私が彼をそれほど憎
むのかお分かりいただけるだろう。

読者の方々がいかに寛容かつ鷹揚で、マザーテレサとガンジーとキング牧師を
ミンチにして肉団子を作って食べたとでも形容したいほどの慈善家であっても、
松田を赦すことはできないはずだ。

もし奴を赦せるなら、この世に赦せない罪人など一人もいなくなってしまう。
とまあ、くどくど訴えなくても、賢明な読者諸氏なら、松田に対する私の憤怒
を理解してくださると信じている。

●憎しみの対象

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」(日本の諺)

いったん坊主が憎くなれば、それにともなって憎くなるのは袈裟だけではない。

その一族郎党から、田地田畑家屋敷、趣味、星座、血液型、干支、思想信条、
所属団体、購読している新聞にいたるまでが憎くて憎くて、それを思い出した
だけで夜も眠れなくなるのが健全な人間というものである。

ホテルのロビーには、たいていその日の新聞がおいてあって自由に読めるよう
になっているのだが、あるとき、泊まっていたホテルで新聞を読もうとすると
「読売」しかなかったので、それを読んでいると、そのうち新聞を掴んでいる
手に力が入ってきて、ついにバリバリと破いてしてしまったことがある。とい
うのは、例の松田が読売ジャイアンツのファンだったということを思い出した
からだ。

また電車に乗っているとき、向い合せに立っていた中年のおっさんが酔って
「さざんかの宿」(大川栄策)を歌っているのを聴き、松田がサザン・オール
スターズのファンだったことを思い出して血が上り、そのおっさんの背広をバ
リバリと引き裂いたこともある。

有名な石川県の輪島の朝市を見に行ったときのことだ。大きなスルメイカが干
してあるのが目に入るや、松田が映画の007シリーズのファンだったのを思い
出して、衝動的にそのスルメをバリバリと八つ裂きにしてしまった。「007
カジノ・ロワイヤル」に出てくる国際的秘密組織の名前が「スメルシュ」だっ
たからである。

まあ、この程度のことなら誰でも一度や二度は経験があるはずだが、自分の愛
する人間が坊主の袈裟だったということに、後になって気づいたときほど辛い
ものはない。

高校生のとき、当時としては珍しく、ベースギターを弾きながら歌う女性ロッ
カーということで注目を集めていてたスージー・クワトロを私も愛していた。
曲なんかどうでもよくて、顔が可愛かったから愛していたのである。彼女の才
能や性格に惑わされることなく、純粋に顔を愛していたのだ。

しかし、あるとき、天敵の松田がスージー・クワトロのコンサートに行ったと
風の便りに聞いて自暴自棄になった私は、もはやこれまでと、せっせと集めて
いたスージーが載っている音楽雑誌をバリバリと破り裂きながら、唸った。

「まったく見損ったよ。誰にでも尻尾を振るってわけか。まあ人気商売だから、
ファンにに愛想を振りまくのはしかたがないとしても、よりによって松田なん
かに好かれるとは。この発情団地妻! 濡れて悶えて! 前から後ろから!」

かつては自分の体の一部のように愛していたものを悪しざまに罵らなければな
らないとは。これがアンビバレンスというものか。

●坊主の何が憎いのか

われわれが坊主の何を憎むのかというと、その人格である。つまり性格や人柄、
ひいては考え方や態度が憎いのである。粗暴な野郎だ、嫌味な人ね、自己中心
的な人間だといって憎むわけだが、その人格がプログラムされているのが脳を
覆っている「大脳新皮質」という厚さ3mmほどの膜なのだそうである。

この発見が、数えきれないほどの人々の心を解放したことはいうまでもない。
これまでは憎しみの対象があいまいだったために、坊主の何を憎めばいいのか
分らず、とりあえず、坊主にかかわるものすべてを憎んでいた。

しかし今や「大脳新皮質」という具体的な責任の所在が突きとめられたことに
よって、袈裟どころか、坊主自身の手も耳も臀部も大腸もランゲルハンス島も
憎む必要がなくなったのである。なにもかも大脳新皮質が悪いのだから。

そう考えると、たとえば夜道で、数人の少年たちからオヤジ狩りにあって瀕死
の重症を負っても「うう、あの少年たちの大脳新皮質め、ただの薄っぺらい膜
のくせに…」と、人間存在そのものは憎まずに済むのである。

しかし、それでも袈裟に対する憎しみを捨てることができない人は、憎い人間
の大脳新皮質をむしり取って、憎しみの元凶を目の当りにすればいいのだ。偉
そうなこといっても所詮はただの膜なのだから、誰でも簡単に、むしり取るこ
とができるはずだ。

自分の失敗は部下になすりつけ、部下の成功は自分の手柄にしてしまうような
上司の態度ががまんならないのなら、彼が昼食後、満腹になってイスにふんぞ
り返って、おおいびきで居眠りしている間に背後から近寄り、周囲に気づかれ
ないようにして頭蓋骨を開き、大脳新皮質をぶちぶちと引き剥がしたら、骨と
皮でフタをして知らん顔をしておけばいいのである。剥ぎ取ったモノはトイレ
で流すか、家にもって返ってイヌの餌にでもすればいい。

このようにして、将来、憎しみという名の病巣が地上から消えてなくなること
を願ってやまない。

【ながよしかつゆき/アーティスト】katz@mvc.biglobe.ne.jp
毎年いまごろの時期は、喘息のように呼吸がしにくくなることがある。このお
かげで前回のコラムは休載しなければならなくなったわけだが、もう何年も前
からのことで、医者にも何人かかかったが、いつも「わからん」とか「自律神
経の失調かなー」とか言われて、テキトーな薬をもらって済ませている。ええ
加減なもんやな。

・EPIGONE
<http://www2u.biglobe.ne.jp/%7Ework>

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■イベント案内
中島らも追悼写真展「彼の世でアンコール」 ENCORE IN HEAVEN!
<http://www.steward.jp/parco-art/logos/ramo/index.html>
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会期:3月16日(水)~30日(水)10:00~21:00 最終日17時
会場:ロゴスギャラリー(渋谷パルコ パート1 / B1TEL.03-3496-1287)
内容:約20年にわたり、中島らも氏を撮影してきた写真家・佐々木芳郎氏の写
真作品を中心に、亡くなる20日ほど前に、大阪で行なわれたライブ「らも
meet THE ROCKER vol.4」にて非公開を前提に撮影された作品も特別公開する。
また、秘蔵プライベート写真や愛用コレクション、直筆原稿、雑誌のインタビ
ュー記事や写真なども展示。また佐々木氏撮影のオリジナルプリント作品や本
展限定の追悼写真集、Tシャツ、CDなどの販売も予定。入場無料。
主催:中島らも追悼写真展実行委員会

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■ブックガイド&プレゼント
パソコン絵画入門 -世界の巨匠編
<http://www.dgcr.com/present/20050309.html>
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著者:HAL_ 
体裁:B5変型判/128ページ
定価:1,995円(本体1,900円)
発行:Super Works/販売:河出書房新社 3月1日発売
内容:ゴッホ、ピカソ、モネ、ウォーホール、マグリットなど、世界の巨匠10
人の作風をデジタル作品に活かす

●本誌をSuper Worksよりデジクリ読者3名様にプレゼント。
応募フォームをつかってください。締切は3月16日(木)14時。
当選者(都道府県、姓)はサイト上に3月下旬掲載予定です。
<http://www.dgcr.com/present/20050309.html>

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<著者HAL_さんのメッセージ>

●絵を描くという事

日本人で、子供の頃にクレヨンを一度も持った事のない人はいないと思います。
絵を描きたいと思う心は誰にでもあるもので、それがいつの間にか「絵を描く」
ということが負担になってしまい、社会に入ると同時に「絵を描く」という行
為から離れてしまいます。描かれた絵は自己満足の表現だけではなく、必ず外
に向かって発信するものです。誰かに見てもらわなければ、描く意味がなくな
るのです。大人になり、絵を描く事が出来なくなるということは、そこに大き
な落とし穴があります。

親から白い紙とクレヨンを与えられた子供は、それが何を意味するものか理解
できません。カラフルなクレヨンを、キャンディーと間違えて口にしてしまっ
てもおかしくはないのです。はじめは手を取って教えてあげるかもしれません
が、真っ白い紙に自分の手にしたクレヨンをこすり付けるだけでそこに新しい
世界が広がるのです。外から与えられただけではない、初めての自分の創造す
る世界が目の前に展開するのです。これを面白がれない訳がありません。

さらに、親はその姿を見て感激し喜んでくれます。その事が子供にとっては最
高の喜びなのです。しかし、面白い世界は長くは続きません。それは親が鑑賞
者であるばかりではなく、干渉者になってしまうからです。その干渉者に応え
ようとするばかりに、子供は親や周りの大人の言うなりの絵を描こうとしてし
まいます。それが絵を描くときの大きなブレーキになり、今まで自由奔放に描
いていたものがいつの間にか、自分では見た事もないギザギザ頭のチューリッ
プや三角屋根の家を、誉められるがままに描くしかできなくなります。

●絵を描く道具

幼い頃ならばともかく、様々な絵のスタイルを見てきた大人にはそれなりの道
具立てが欲しくなります。油絵を描こうと思うと、絵の具やキャンバスはもち
ろん、ブラシや筆洗、イーゼルなど様々な道具をそろえたくなります。また、
絵を描くためのスペースもなくてはなりません。描き始めたら油彩独特のにお
いに悩まされる事になります。家族から隔離した部屋でも作る事が出来れば問
題は少なくなりますが、マンションではそうもいかないでしょう。

過去、描画の不自由なフレスコ画やテンペラ画から画家の自由な発想をじっく
りと表現するために油彩画が出来ました。一人でも多くの人に見てもらうため
に版画が出来ました。あたりまえに思える版画を考えても、紙の発明がなけれ
ば叶わなかったのです。絵画は科学技術の最先端と共に進化してきたのです。

そして、絵を描く道具を見わたすと、コンピュータは絵を描く道具としてこれ
までに大きく進化しています。タブレットをそろえれば、筆圧の強弱の表現ま
で可能です。誰もが持っているパソコンでも、小さな絵を描くための能力とし
ては十分な力があるのです。

パソコンにつながれたプリンターも年々高精細になり、印刷されたものはディ
スプレイ上に見えるものと遜色のない表現が可能です。まさに新しい版画技術
の到来といえるのです。そんなパソコンを使って、手軽に絵を描ける事を見逃
しては不覚というものでしょう。絵は道具さえあれば、後は自由に表現すれば
いいのです。

●真似するところから学ぶ

とは言っても、なんの手がかりもなしに白いキャンバス上にいきなり何かを描
こうと思っても、子供の頃の自由奔放さだけではなくなってしまった大人には、
前記のように大きなブレーキがかかってしまいます。そうであるならば、先ず
は真似をするところから入っていけば良いのです。

「パソコン絵画入門」は、絵心はあるが上手く描けないという人のために、デ
ジタルカメラの写真を元に楽をして世界の巨匠に迫ってしまおうという本です。
もちろん、何十年もかかって作り上げられた画家の技術をそのまま自分のもの
にする事は簡単には出来ません。

しかし、お手本があるのですからそれを使わない手はありません。自分の好き
な作家の表現を少しでも取り入れて、新しい作品を生み出す事が出来るのがパ
ソコンを使う絵画の良いところです。

実際に描いてみると、見えなかった物も見えてきます。本書の執筆にあたり、
大好きなピカソの画面構成の再認識、ルノアールやモネの光と陰の表現の難し
さ、東山魁夷による日本画の繊細さ、カンディンスキーのスケールの大きさ等
々、今まで見過ごしてきた様々な発見がありました。絵画は鑑賞するだけでは
なく、実際にその作業を再現する事で楽しみ方が格段と大きくふくらみ、そこ
から大きな学びを得ました。

・ELDORADO of HAL_i
<http://homepage.mac.com/HAL_i/>

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■セミナー案内
[Mebic Taik-in]デジタルクリエイターズ+扇町インキュベーションプラザ
三井英樹のWebサイト構築指南塾 ~受付中です~
<http://www.dgcr.com/seminar/20050324.html>
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日時:3月24日(木)14:00~18:00(13:30開場)
会場:扇町インキュベーションプラザMebic会議室(大阪市北区南扇町6-28 
   水道局扇町庁舎2F TEL.06-6316-8780)
参加費:3,000円(交流会費込み)
主催:デジタルクリエイターズ
共催:扇町インキュベーションプラザ
対象:Web開発の実現場の方。デジクリのコラムを読んで、「熱いもの見たさ」
での参加も歓迎。
申し込み:サイトから 定員50名(先着)受付中
<http://www.dgcr.com/seminar/20050324.html>

<三井英樹より>
自分の名前を冠するセミナーでお客様が呼べるのか、全然自信ありませんが、
故郷大阪にはやはり何かしら意識があります。上京して20年以上経つので、大
阪弁では無理かもしれませんが、伝えたいこと全部吐き出すつもりです。
なお、プレゼンはswfでやる予定。基本的には紙芝居なのでpptと同じですが、
文字があまりありません。1時間で80枚くらいやります。多すぎるといつも怒
られます。でもアンケートの満足度で赤点取ったことありません。メモを取り
に来ないで下さい、体験しに来て下さい。資料としての紙の配布はありません、
後日サイトよりDownloadするかたちにさせて下さい。

<第一部>Webサイト構築について
 以前WebDesigningに書いたことや、デジハリ有料セミナーで話したことを中
 心に、Webサイト開発についての私見。
<第二部>RIAについて
 Flashを中心にしたRich Internet Applicationの動向についての私見。今ど
 んなことが起こっているのか、私の目に映る姿をご紹介。現場では、エンジ
 ニア系とデザイナ系が混在状況。ASもタイムラインもどちらも活用。ユーザ
 ニーズに答えるためには壁なんて言ってられない。足りないのは人材。
<第三部>RIAコンソーシアム(RIAC)について
 東京でしか開催されないRIACの活動状況について。ここ1年の活動内容をダ
 イジェストでお伝えしたいと思っています。参加者はデザイナに偏っても居
 ないし、エンジニア系中心でもない。どちらかというとマネージャ層に近い
 感じで、それなりに他セミナーとは一線を画している気がします。
<第四部>Ridualについて
 RidualのコンセプトとVer.2について。Webサイト開発を少しでも効率的に、
 少しでもアイデアに注力するための基盤作り。少し意見交換もしたいと思っ
 ています。
<第五部>18:00~20:00 交流会
 
講師紹介:三井英樹(みつい ひでき)
1963年大阪生まれ。(株)野村総合研究所 ITデザイナ。Webサイトエディタと
して「Ridual」の開発に従事。現在Ver.2開発中。今後のWebの流れとして、
RIA(Rich Internet Application)に注目。利用する人間の気持ちまで考慮し
たシステムの登場と、UI(User Interface)の復権に期待。
個人的テーマは、エンジニアとデザイナの心からのコラボレーション環境構築。
それから中学生となったなった息子との関わり、父親業。これが難しい。


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■編集後記(3/10)
・ふと手に取った、中島らも「今夜、すべてのバーで」(講談社文庫 1994)
を、二晩で読み終えた。すでに何度か読んだ本を、また読むというのも、じつ
は珍しくない(司馬遼太郎「関ヶ原」なんて何度読んでも新鮮でおもしろい。
まあ、内容を忘れているからまた読めるわけで)。これはアルコール依存症の
体験談みたいな本で、じっさいらもさんが35歳の時に病院にかつぎこまれたと
きの実話に基づいているようだ。幻想の世界がいい。アル中の実態にくわしい
のがいい。酒飲みの自己弁護がいい。リアルな医療の話がいい。そして、彼の
前に現れる個性的な人々がじつにおもしろい。たしか、主人公は治療の途中で
壊滅的なことをしでかす、ということは覚えていたので、けっこうまともに終
わっていたのには意外な感じがした。だが、なぜ、いまこの本なのか。昨日、
それにかかわるふたつの情報に接し、無意識で選んでいたのかもしれないなと
感じた。ひとつは、健康診断の結果が出たことだ。そこには、GOTとかγ-GTP
とかの数字が出ていたが、この本で読んだ依存症の数字に比べると全然ランク
が低くて、まったく問題外だった。でも、きっと意識していたからこの本を読
んだのだ。それから、中島らも追悼写真展「彼の世でアンコール」の情報が送
られてきたことだ。なんだか、むりやりつなぎ合わせた3物件といわれそうだ
が、へえこんなこともあるのかという妙な気分。         (柴田)

・最近の格闘系ゲームはリアルだが、モーションキャプチャーを使っているた
めか、衝撃的な動きは再現しにくいのではないかと思う。きまった瞬間に意識
が飛んでしまったら、人間じゃない物体の動きをするけど、まさかモーション
キャプチャーで、意識飛ぶように強く蹴ってもらうってことはできないもんな
ぁ。派手な倒れ方、例えば蹴りをうけて回転しながら倒れたりすると、なんて
軽い蹴りなんだろうと思ってしまうんだが。蹴りもパンチも綺麗だし、かっこ
いいと思う。重い蹴りは地味で映えないし、ポイント制じゃないとゲームは成
立しないだろうし。と、ゲームショップの店頭デモを見ながら考えているので
あった。                       (hammer.mule)
http://uketsuke.jp/show_event_detail.php?uno=169  セミナー

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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E-Magazine<http://emaga.com/>、カプライト<http://kapu.biglobe.ne.jp/>、
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めろんぱん<http://www.melonpan.net/>、MAGBee<http://magbee.ad-j.com/>、
のシステムを利用して配信しています。配信システムの都合上、お届け時刻が
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