[1727] 窓拭きたちの見た夢

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1727    2005/04/08.Fri.14:00発行
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   1998/04/13創刊   前号の発行部数 18376部
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<人類の存亡なんて、どうでもいいのッ>

■映画と夜と音楽と…[251]
 窓拭きたちの見た夢
 十河 進

■Otaku ワールドへようこそ![2]
 ネオロマンサーの饗宴 声優コンサート「遥か祭」に行く
 GrowHair

■展覧会案内
 岩井俊雄 エレクトロプランクトン展
 NINTENDO DS 「ELECTROPLANKTON」発売記念イベント
 造形集団海洋堂の軌跡 The Chronicles of KAIYODO
 まつばらあつし solo exhibition「日々快適 その2」


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■映画と夜と音楽と…[251]
窓拭きたちの見た夢

十河 進
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●映画館を舞台にした物語への偏愛

「ラスト・シネマ」というタイトルに惹かれて、辻内智貴という人の小説を読んでみた。数年前に太宰治賞を受賞して、もう何冊か出版している人らしいが、僕は初めて読んだ。

辻内さんは、元ミュージシャンで僕より五歳ほど若いみたいだ。カバー裏のポートレートはTシャツの袖を肩までまくり上げ、髭がよく似合う横顔でなかなかカッコいい。

僕は昔、映画館を舞台にした物語を考えたことがある。断っておくが「ニュー・シネマ・パラダイス」を見るずっと以前である。流れ者の映写技師がいて、映画館の館主の息子(10歳くらいの設定)の視点で物語が展開するはずだった。

その映画館を舞台にした物語を発想したのは、自分がそんな子供時代を過ごせたらよかったなあという想いがあったのと、題名は忘れたが政岡としやの映画館を舞台にした短編マンガにインスパイアされたからだ。

それに1980年に放映されたはずだが、市川森一が脚本を書いていたテレビドラマ「港町純情シネマ」が影響しているかもしれない。場末の映画館の話は僕に遠い昔を想い出させる。

「ラスト・シネマ」を読もうと思ったのは、そんな僕の趣味に合っていたからだ。主人公は9歳の少年。父親は親の財産で食いつなぐ高等遊民で、近くの映画館の館主が幼なじみだ。だから、主人公の少年はいつでも映画が見られる。

そんな町にひとりの男が帰ってくる。彼は18歳で町を出て映画会社の大部屋俳優になったが、その後、まったく芽が出ず、30代半ばになって病に冒され、死ぬために故郷に戻ったきた。主人公はそんな男になつき、病室を訪れては映画の話を聞かせてもらう。

ある日、主人公は男が昔、一回だけセリフのある役をもらった映画があることを聞き、どうしてもその映画を見たいと願う。彼はその映画を隣町の大きな映画館で上映された「アクション映画特集」に通って見つけだし、死にかけている男のために、その映画を見せてやりたいと思う。

だが、そのフィルムはすでに別の映画館へ運ばれることになっており、主人公がいくら頼んでも借り出すことができない。その夜、主人公がそのことを父親に話すと、父親は「フィルムを盗み出そう」と言い出す…

主人公の小学校の先生が男の元恋人だったり、お決まりのように大人びたしっかりものの同級生の少女が登場したり、物語そのものも特に意外性や新鮮味はないものの描かれた世界が一種のファンタジーだと思えば、とても気持ちのいい小説だった。

●かつてビルの窓を拭いたことを想い出す

その後、本屋で光文社文庫から出ていた「青空のルーレット」という小説を見付けた。「青空のルーレット」という中編と「多輝子ちゃん」という太宰治賞の受賞作が入っている。「夢を見続けるために、俺達は窓を拭く」という帯の惹句が気に入って買ってみた。

それに、最初にボブ・ディランの「マイ・バック・ペエジ」を引用しているのにも惹かれた。僕は、キース・ジャレットが演奏する「マイ・バック・ペエジ」を聴いて涙を流したことがある。

小説の書き出しは、ちょっと気取った詩のようなフレーズを連ね、ひとつの文章で改行するから、いわゆる「つらら文」になっている。街の描写が続いた後、「俺達は窓拭きだ。正しくは、高所窓硝子特殊清掃作業員、というのらしい」という文章が現れる。

実は、僕もビル・メンテナンスの会社でアルバイトをしたことがある。大学三年生の春休みのことだった。ビルの廊下を磨いたり、オフィスで働く人の間を歩いてゴミ箱のゴミを回収したり、窓硝子を拭いたりした。

高所窓硝子をロープ一本にぶら下がって拭いたことはないが、完成間近のビルの工事現場に派遣され、地上何十メートルという足場に立って窓硝子を拭いたことはある。当時で危険手当が500円ついた。

その会社では、清掃作業をするのは年輩のおばさんやリタイアした世代のおじいさんが中心だった。そんな作業員を統括するのがスーツを着た正社員の若い課長だった。

自分で言うのも何だけど僕は真面目に一生懸命働くし、その課長と大学が一緒だったこともあって妙に気に入られ、「来年、卒業したらうちにこい」と勧められた。あの時、「どこでもいいや」と思っていたら、今頃はビル清掃会社のベテランになっていただろう。

だから、という訳でもないが「青空のルーレット」の現場の雰囲気はわかりやすかった。しかし、僕の経験と決定的に違うのは、彼らが「音楽や芝居やマンガや小説をやりたいために」窓を拭いていることだ。それに、みんな若い。高所の硝子拭きだから年寄りには無理なのだろう。

主人公は、仲間たちと音楽をやっている。月に十日間働き、残りの時間は安いスタジオを借りて練習をする。プロローグの最後の文章が、この作家の言いたいことをストレートに表している。

  俺達が窓を拭いていたのは(誓ってもいい)、
  夢を見続けるためだ。

敵役をひとりで引き受けているキャラクターがいる。主人公たちが働く清掃会社の社長の弟で、彼は「夢を見続ける若者たち」を憎んでいるかのようだ。自分と同年代の45歳なのに未だに売れない小説を書いている萩原さんに対しては特に冷たく当たる。

──才能も無いくせに、夢なんて言葉で自分を甘やかしてるだらしない奴等が、ただ居ただけだ、お前らもそうだ、歌手になるだの、役者になるだの、マンガ家になるだの、そんなくだらない夢を見る前に人並みの事をしろ

仲間のひとりが墜落して大怪我をした翌日、そう暴言を吐く敵役の奥田に温厚な萩原さんが遂に堪忍袋の緒を切る。彼は詰め寄り、こう言い放つ。

──人間はな、夢を見るから、人間なんだっ

●夢見ることを言い訳にしない爽やかさ

この小説の登場人物たちがすこぶる爽やかなのは、彼らが「夢を見ること」を言い訳にしていないからだ。奥田が言うような「夢なんて言葉で自分を甘やかしてるだらしない奴等」じゃないからである。

彼らは夢を見るために生活を維持しようとする。危険だが率がよく、月の半分も働けば喰っていける仕事だと割り切って働いている。そして、窓拭きのプロフェッショナルである彼らからは、仕事の深さが伝わってくる。

どんな仕事にだってノウハウがある。熟練した人間と未熟な人間がいる。身すぎ世すぎであろうと、彼らの仕事ぶりはプロフェッショナルである。もちろん仕事は早く終えたい。ノルマを果たせばさっさと帰って、自分の夢を追いたいのだ。だが、金を稼ぐ仕事だからこそおろそかにはしない。

保雄という青年がいる。18歳で、すでに窓拭きに熟練している。彼は現場を知らない奥田に無理な仕事を押しつけられ、責任感からひとりで作業を続ける。それを見守る萩原さんは「もしカミというのが居るとしたら、そのひとがすきなのは、あの保雄君の様な青年なのだろうな」と考える。

だが、黙々と作業を続ける保雄の描写からサスペンスが漂い出す。「これは墜ちる」と僕は思った。「こんないいやつ、感情移入させといて殺すなよ」と僕はページを繰るのが怖かった。近頃、僕をこれほどドキドキさせた場面はない。

また、萩原さんが奥田に騙されて窮地に陥る。出口なし…絶望、そう思われた時、青空の中にそびえ立つビルの屋上から数十本のロープが垂らされる。この描写を読んだ時、不覚にも僕はハラハラと落涙した。このシーンを見せるためだけにでも、映画化してほしいと強く願う。

ぼくは恋人が不治の病で死んでいくというようなストーリーでは泣けないが、仲間たちの友情が感じられる物語には涙する。これはもう趣味の問題だ。ひとりのために仲間たちが自らを顧みず尽くす…、というシーンに目頭を熱くする。

もう一編の「多輝子ちゃん」は、不治の病ではないが最愛の恋人を喪う少女の物語である。そして、その少女が再生する話だ。再生するきっかけになったひとつの歌がある。

その歌手が言ったという言葉が小説の中にある。それは、おそらく辻内智貴という人がミュージシャンとして歌を創っていた時に考えていたことだろう。彼はまっすぐにこう書く。

──歌は何か人の役にたたなくちゃいけない

「青空のルーレット」もそうだがったが、こういう文章を臆面もなく書き、すれっからしでひねくれ者の本読みである僕のような人間さえ涙ぐませてしまうところに、この小説家の才能があるのだろう。これは、若い作家には無理な芸当だ。

五十近くになっても未だに「夢」という言葉を照れもなくストレートに書けること、そこに説得力を付加できること、そういう資質の作家はあまりいない。しかし、へそ曲がりである僕はこの小説集を読んでいる間ずっと、こうつぶやいていた。

──ちくしょう、こんなシンプルなストーリーに泣かされるなんて…

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
4月1日の朝刊に山口瞳さんの「新入社員諸君」(サントリーの広告)が掲載されなくなって早10年になるだろうか。僕は高校の図書館で山口瞳の本ばかり借りていた時期がある。今、久しぶりに「男性自身傑作選」を読んでいる。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
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■Otaku ワールドへようこそ![2]
ネオロマンサーの饗宴 声優コンサート「遥か祭」に行く

GrowHair
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人はそこを聖地と呼ぶ。

5,000席の会場を埋め尽す乙女たち。その多くは平安時代の貴族文化をモチーフにした絢爛なる衣装に身をつつむ。颯爽と舞台に登場する殿方を熱く迎え、無上の喜びの色を現す。耳をつんざくばかりの黄色い歓声をもって。

去る3月12、13日、声優コンサート「遥か祭」が横浜で催された。乙女系恋愛シミュレーションゲーム「遥かなる時空(とき)の中で」のキャラクタを演じる声優たちによる、歌と語りのステージである。圧巻は、ヒノエを演じる高橋直純氏の投げキッス。会場内は揺れんばかりの大興奮が駆け巡った。後で聞くと「ときめいて鼻血寸前でした」と言う乙女も。

●乙女系恋愛シミュレーションゲーム

「遥かなる時空の中で」(以下「遥か」と略す)は女性をターゲットにしたコンピュータゲームである。去年の12月に第3作が発売された。カテゴリーとしては乙女系恋愛シミュレーションに属する。特にコーエーが世に送り出した「アンジェリーク」、「金色のコルダ」、および本作はネオロマンス系と称される。

遥かの第1作では、高校生の女の子、元宮あかねが主人公。一陣の疾風により古井戸に引き込まれ、行き着いた先は平安時代に似た異世界「京」。京は荒れており、アクラム率いる鬼の一族によって滅ぼされんとしている。

戦うのは八葉と呼ばれる8人のいい男。侍、鍛冶師見習、治部少丞(文官)、僧侶(法親王)、左近衛府少将(武官)、陰陽師、それと現代から一緒に引っ張り込まれた二人。それぞれに味わいの異なったカッコよさがある。

しかし八葉だけでは力不足で、敵をやっつけてもやっつけても復活してきてしまう。あかねは特別の力をもった龍神の神子として京に召喚されてきたのだ。八葉それぞれの性格に応じて適切な応援をすることにより、パワーアップさせることができ、妖怪変化にとどめを刺せるようになる。京を救った暁には、八葉のうちの一人を現代に連れて帰ることができる。

●女も萌える

キャラクタに萌えるのは男性ばかりかと思えば、さにあらず。女だって萌えるのさ。でも、その萌え方にはちょっと違うところがあるんだな。

男の人って、現実にものごとが思い通りにいかないと、空想で補おうとすることがよくあるみたい。絶対的権力を振るってみたり、イケメンのモテ男君になってみたり。もともとがそうだから、ゲームでも、特殊な戦闘能力を買われて秘密国家機関に抜擢されたり、12人の妹が慕ってきたりというありえない設定をすんなりと受け入れて、感情移入できちゃうらしい。単純なのね。

女はそうはいかない。特殊な能力なんて授かっても嬉しくないの。現実の自分のありのままの姿を見て、すべてを愛してくれる人がひとりいればよいのだ。

八葉が私にやさしくしてくれたり、私にだけ心を打ち明けてくれたりするのは嬉しいんだけど、でも、本当の私を見てくれていないのが分かってしまう。龍神の神子の力があるからなんでしょ。平凡な女の子だったら見向きもしてくれないんでしょ。それを思うと悲しい。

でも、アクラムは違う。「自分が一番優れているから、愚かな人間どもを支配する資格がある」なんてちょっと尊大で冷徹に見えるけど、本当はそうじゃない。もともと西の大陸から来たんだけど、遣唐使が廃止されたおかげで帰れなくなってしまった異国の人なのだ。外見や言葉の違いから迫害されて山に逃れ、夜盗で食いつなぐ以外になかったのだ。

アクラムの言うとおりだ。愚かで冷徹なのは京の人間たちなんだ。アクラムは私の心に通じるものがある。白い仮面を取ったときの、目が純粋だった。ああ、アクラム様。

……というわけで、ファンからの熱い要望に応えて、遥か2では主人公高倉花梨がアクラムとくっつく結末が用意されたのでした。やったぁ♪

人類の存亡なんて、どうでもいいの。あ、もちろんこれは鬼萌え~の私的な思いであって、一般的には八葉みんな、人気ありますです、ハイ。

●ネオロマンサーの層の厚さと思いの熱さ

コーエー主催のネオロマ系のイベントは年に5回ほど催される。今回の遥か祭横浜公演も、いつものように土日それぞれ昼の部と夜の部の2回行われた。いつもと違うのは、テーマが遥かに絞られたこと。それで来場者が減るかと思いきや、逆だった。5,000席×4回のチケットが前売りで完売、当日券が出なかった。

値段のことを言うのは野暮かもしれないが、ちなみに、ということで、SS席7,800 円、S席 5,800 円、AA席 4,800 円、A席 3,800 円。決して安くはないのに完売しちゃうところに、ネオロマンサーの層の厚さと思いの熱さが感じられる。ヤフオク(Yahoo! オークション)では、ものすごい値段になっていた。

地方から飛行機や新幹線や夜行バスで来る人たちもいる。4公演を全部見る人たちもいる。この遥か人気は、10月からテレビアニメ版が放送されているのと、12月に出た遥か3の出来がすばらしかったからだと思う。実際、遥か3で泣いたという声を、あっちからもこっちからも聞く。

●すばらしかった公演

さて、前置きが長くなったが、ステージの盛り上がりぶりをレポートしたい。4公演とも、全体の構成は大体同じである。オープニングはまずノリのいい歌から。特に2日目には「うしろ向きじれっ隊」の登場となった。遥か2の村上源氏の貴族「源泉水(みなもとのもとみ)」、僧兵見習「イサト」、東宮「彰紋(あきふみ)」の声をそれぞれ演ずる保志総一郎さん、高橋直純さん、宮田幸季さんのトリオである。昨年12月に結成された。前もってお触れが出ていたわけではないのに、白いハンカチをちゃーんと用意してきた人、多数。じれっ隊のフリには欠かせないアイテムなのである。右手に持って、スナップを利かせて、振るっ、振るっ、振るっ。

続いてライブドラマ。これはもう思いっきり笑って下さい、というノリ。衣装は地味だし、動きもあまりないが、声優さんらしく、あくまでも声で演じる。内容は夢オチだったりベタな駄洒落オチだったりして他愛のないものだが、アドリブをふんだんに交えてとぼけた味を出しているあたりがウケて、会場は爆笑の渦。上手いんだ。

何公演も見る人たちにとっては重複するものもあるが、そこはそれ、来るぞ、来るぞ、と待ち構えていた笑い所がやはりキターという可笑しさがあり、笑えるのである。藤姫役の大谷育江さんの可愛さも大ウケで、会場内から「藤姫、可愛い~~っ」との声援が飛ぶ。

そして、愛の告白。遥か3のキャラが次々と登場し、それぞれの持ち味たっぷりに、主人公「春日望美」(つまりは客席ね)に愛のメッセージを送る。有川将臣、源九郎義経、武蔵坊弁慶、ヒノエ、リズヴァーン、少年白龍。これはたまらん。黄色い声援が飛び交う。「弁慶の名台詞『いけない人ですね』にズキューンと撃たれ、ヒノエのセクシーヴォイスにもやられ、リズの声にもやられて、チビ白龍の可愛さに胸キュンになり、とにかく心臓バクバクで苦しかったですよー」との感想あり。

エンディングの歌は「遼遠の旅路を行け(りょうえんのみちをゆけ)」。二日目は八葉が全員揃っているところが、とてつもなく豪華。会場の盛り上がりもひとしおだった。締めは、各出演者が感想を述べ合うエンディングトークだが、二日目の夜の部では、高橋さんが感極まって涙。全公演を終えて、みんなのノリとか一体感とか、やりとげたとか、そんな感情がぶわっと湧き上がって思わず、……という感じ。つられて貰い泣きする人続出! 舞台上でも川上さんが貰い泣き。

感動感動、で終わるかと思いきや、保志さんが天然パワーで笑いを誘い、宮田さんがこれまたウソ泣きなんてーのを披露して笑いを誘い、なんだかんだで大盛り上がりのうちに終わった。

●蛇足……

興醒めなことは言いたくないんだけど、このコラムが元で万が一にもネオロマンサーたちにご迷惑が及んではいけないと思い、一言。どれどれ、と見にきて下さるのは結構なんですが、マナーだけはぜひ守っていただきたいのです。たま~にいるんですよ、物も言わずにすぅ~っと近づいてきて、パシャッと撮ったらこそこそっと立ち去っていく人。(控えめに言っても)感じ悪いです。ひと言「撮らせていただけますか?」と声を掛けていただければ、たいていOKしてくれます。名刺など渡していただければ、もうジェントルマン級です。よろしくお願いします。

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
アイデンティティー拡散サラリーマン、42歳。しかし、乙女心を代弁するのは少々無理があったか。キモかったらすみません。ひとつ白状しちゃうと、当日券のあてが外れて、ステージを見逃した。いつも撮らせてもらっているT.K.さんにお願いして書いてもらったレポートを要約して切り抜け。この場でお礼。このネタ、情報のセグメンテーション化の実例としても、成り行きまかせの人生が天の思し召しで聖地に導かれていく実例としても、とっておきのネタだったわけで。さあ、次回から書くことないぞ。
・GrowHair Photo Gallery
http://i.am/GrowHair/


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■展覧会案内
岩井俊雄 エレクトロプランクトン展
NINTENDO DS 「ELECTROPLANKTON」発売記念イベント
< http://electroplankton.com/
>
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会期:4月8日(金)~14日(木)11:00~20:00 最終日17時
会場:ラフォーレミュージアム原宿(東京都渋谷区神宮前1-11-6)
内容:国際的に活躍するメディアアーティスト岩井俊雄が、最新メディアツールとしてのニンテンドーDSに注目して生み出した最新作「エレクトロプランクトン」の世界をニンテンドーDSのみならず、ラフォーレミュージアムの巨大空間を使って、さらに深くイマジネーションを広げていこうという試み。「エレクトロプランクトン」が泳ぐ電子の海に観客が包まれる空間や、制作過程のスケッチや資料の特別展示、岩井作品のツールを探る「イワイトシオラボ」コーナー、またゲストを招いてのスペシャルトークやライブ演奏など。入場無料。

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■展覧会案内
造形集団海洋堂の軌跡 The Chronicles of KAIYODO
< http://www.arttowermito.or.jp/
>
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会期:4月9日(土)~6月5日(日)9:30~18:00 月休
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー(水戸市五軒町1-6-8 TEL.029-227-8111)
入場料:一般800円、前売・団体600円、 中学生以下・65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方は無料
食玩コーナー=海洋堂製「食玩」を約2000個展示。
思い出の箱、夢の箱 -- プラモデル=宮脇修一氏の膨大なコレクションから厳選した、約1000個のプラモのパッケージを展示。
60~70年代 模型店時代
80~90年代 ガレージキット・メーカーとしての海洋堂
マニアの祭典=ワンフェスの模様を記録映像や解説パネルで紹介。
海洋堂の今、これから=新作の食玩やフィギュアを紹介。
原型師の仕事 海洋堂社員およびフリーの原型師12名の作品と解説。

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■展覧会案内
まつばらあつし solo exhibition「日々快適 その2」
http://www.asahi-net.or.jp/%7Etz9a-mtbr/day.html

http://www.100hm.com/top-f.html

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会期:4月9日(土)~4月15日(金)11:30~23:00(10日の日曜は定休日)
会場:金魚カフェ(東京都渋谷区代々木1-37-4 長谷川ビル1F)
内容:毎日のなにげないくらしや、あそび、しごとのなかで何か楽しいことや面白いことなど今までと違った手法で、いろいろなお絵描きにしてみました。


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■編集後記(4/8)
・すでに何度も何度も書いていることをまた。コンピュータがなければ文章が書けなくなった。そればかりか、コンピュータがなければ物事を考えられなくなった(創造的な分野においてだが)。頭がすっかりコンピュータに乗っ取られたのだろう。「コンピュータは単なる道具のひとつに過ぎない」という使い古された言い方は過小評価もいいとこで、もはやなくてはならない身体の一部と化している(脳か神経か)。ノートとボールペンでは、まったく何も浮かんでこない。企画書一本も書けない。頭脳が老化したからではないと思う。マックと向かい合えば、それなりのものがテキストになって出てくるのだから。
尊敬するリンボウ先生が「今ではまず何を書こうかと思いながら、コンピュータの前に座る。そうするとだんだん考えが浮かんでくるというのが習いとなった。(略)もうこの利便性を知った身は、二度とあの手書き文化のなかには戻ることができない。しかも、その半面、コンピュータがないと何も書くことが出来なくなってしまったのは、一種のデメリットに違いない」とエッセイで書かれているのを読んで、やっぱりそうなんだと思った。もうしょうがないんだ。こういう身体になってしまったのだから。死んでもなおらない。
/声優コンサート、すンごい世界ですねえ。絶句……(柴田)

・新感線の「荒神(アラジン)」を観てきた。今回はV6の森田剛が主演ということでチケットがとれなくて、ファンクラブに入っている人でさえ抽選漏れ。チケットがまわってきてラッキー。小ネタ満載の、ちょっと懐かしい、少し前の新感線みたいな作りだった。あまり複雑なところがなくストレートな楽しい感じ。魔物が人間を好きになる。その人が病気だったので永遠の命を与える薬を飲ませてしまい、罰として壷の中に閉じ込められ、人間の望みをかなえ続けなければいけなくなってしまった。ある時呼び出されて、という話。森田剛は元気で、さすがジャニーズだなぁ(踊りやってるし、大きなステージ踏んでるから度胸あるし、体力あるし、基本できてるなぁ)。動きにキレがあった。山口紗弥加と田辺誠一は新感線にこういう人いたっけ?と。TVや映画の人だと思っていたから舞台でここまでやるとは思わなかった~。王子様系かと思っていたが意外と悪役が似合っていた。緒川たまきはお姫様だった。脇を固める新感線の人たちが芸達者なので安心して見られ、満足だー。(hammer.mule)
http://www.theaterguide.co.jp/pressnews/2005/03/08.html
 荒神
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 一番好きな話。映画はどうだろ?

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