[1811] プロセスとしての著作へ

投稿:  著者:  読了時間:26分(本文:約12,800文字)


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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1811    2005/08/26.Fri.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18496部
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<キャラへの愛の証>

■デジクリトーク
 プロセスとしての著作へ
 劇評サイトwonderland の一年(下)
 北嶋孝@ノースアイランド舎

■Otaku ワールドへようこそ![10]
 頂点を極める:世界コスプレサミット
 GrowHair


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■デジクリトーク
プロセスとしての著作へ
劇評サイトwonderland の一年(下)

北嶋孝@ノースアイランド舎
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▽スパムの襲来

ネット上の劇評サイトwonderland を始めて一年。比較的順調に運用できたと思いますが、当初のもくろみと違った点もありました。最初の誤算は、コメント欄やトラックバックにスパムの書き込みなどが大量にあったことです。執筆者が入力、掲載したレビューがカジノやアダルト系の書き込みにまみれてしまうのは耐え難いことです。

最初は手動で削除していましたが、とても追いつきません。襲われた経験のある方も多いと思いますが、対策を講じても、隙間を縫ってスパムはやって来ます。半端な数ではありません。一日数百件、千件も書き込まれた日がありました。いまは二重三重の対策で小康状態を保っていますが、いつ新手に襲われるか分かりません。削除などの対応に予想以上の手間がかかりました。

管理の手間だけでなく、集中的に狙われる記事のコメント書き込みを、余儀なく閉じる(クローズド)ことになったのも、予期せぬ誤算でした。ご覧になると分かりますが、かなり以前の記事で、書き込みができない状態になっているものが出てくると思います。書き込みたい、あるいは妙なスパムが取り付いているようでしたら、ご連絡ください。すぐに対応します。

▽緩やかに、かつ重層的に

サイト管理の難しさを味わい、いろいろ考えた末に執筆者の掲載方法の選択肢を増やすことにしました。執筆者が直接レビューをwonderland に入力するだけでなく、自分のブログにアップした後、紹介文だけを掲載してwonderland からリンクを張るという形も取れるようにしたのです。

自分のレビューをwonderland のサーバーに入力するのではなく、自分が運営するブログのサーバーで管理してもらい、コメント付きの紹介文という実質的なリンク形式で連携を保つ方法です。wonderland がレビューを集積することと同時に、メタレベルでレビュー情報を蓄積する手法、と言い換えてもいいと思います。常連執筆者による劇評のほか、ネット上に広がっているレビューをコメント付きで紹介する作業を続けてきたことがヒントになりました。一つのサイトにコンテンツ(レビュー)を集中的に蓄積しなければならないという固定観念を捨て、webの特質を生かしてメタレベルで情報蓄積する方向も目指すことにしました。

特に今年からは、直接入力するよりも、この新しい方法を執筆者に勧めてきました。ブログ専門サイトはスパム対策が行き届いています。自分の記事がスパムに汚されるリスクは少なくなると考えました。またブログを持つと、レビューだけでなく、執筆者の意欲と可能性がさまざまな方面に広がり、多方面で交流の機会も増えるだろうと考えたからです。同人や結社のような固い結束もあり得ますが、それぞれが自分なりのやり方で活動しながら、それでも緩やかにつながっていく方がぼくの好みでもあります。

ただ、問題がないわけではありません。利用するのがほとんどの場合、無料で運営されているブログサービスです。この世界は変化が激しいので、サービスの停止や消滅は珍しくありません。そう言う場合はどうするのか。リンク切れを復旧する手だてはあるのか……。そういうリスク含みであることは念頭に置かなければならないでしょう。サーバートラブルでコンテンツがごっそり消えてしまったという悲劇もときおり耳にします。この辺りの問題は、wonderland を含め、ネットがはらむ両義的な性格(リスク)ですから、バックアップなどそれなりの備えをしなければなりません。

ネットの結び方は技術的な進展によって変わり得ます。最近はxml/rss による自動化が新しい潮流になりつつあります。目配りを怠らず、web上での重層的なつながりをこれからもさまざまな角度から探りたいと思います。

▽記事削除の問題

小劇場関連レビューのミニデータベース機能を果たせないだろうか……。これは出発地点で考えたねらいの一つだったのですが、開始一年ではまだほんの初期段階の域を出ていません。取り上げる劇団、公演の数も限られています。2年、3年と継続できれば、それなりに力が発揮できるかもしれません。

そんなことを考えていた今年の春先、有力な書き手だった一人が「退会」しました。突然で驚きましたが、独力で活動の幅を広げることは大歓迎です。ただ掲載した劇評をすべて削除したいという申し出には戸惑いました。

劇評の著作権は執筆者本人にあります。だから自分でコントロールしようというのはもっともな話です。ただweb上で公開したので、これも当然のことながら読者のコメントが付いています。トラックバックという形のリンクも張られています。それらをどう考えるか、一括削除していいのか、などなど頭を悩ませているうちに、本人は通告通り削除してしまいました。50本前後あったレビューは、wonderland サイトで検索しても表示されなくなってしまいました。その後、自分のブログにかなりのレビューは復活掲載しています。しかし消えた劇評もあり、付随していたコメント書き込みは元に戻りません。知らないうちにリンク切れになっているページがあるかもしれません。

対応の遅れを恥じるとともに、web独特の問題をやはりきちんと考えていかないといけないのではないかと思うようになりました。掲示板やBBSの閉鎖などの事例はあっても、この辺への言及は意外に少ないので逆に驚きました。見逃した事例があるとしたら、ぜひ教えていただきたいと思います。

▽プロセスとしての著作へ

雑誌であれば、一度印刷、発行してしまうと、掲載文は半永久的にどこかに残ります。通常は原稿料が伴うので、気持ちの入れ方も違うかもしれません。書くという行為の重みでもあるでしょう。

しかしweb上では、自分が記事(原稿)のコントロールが可能な場合、いつでも内容を追加修正したり、差し替えたりできます。極端に言うと、日々可変であり得るわけです。逆に、あっさり自分が書いたものを削除したりもできてしまいます。日記風の、自分の周辺を備忘録のように書き留めている場合はそれほど影響は出ないかもしれません。しかしいったん削除してしまえば、そこに書かれていたという事実自体も表面的には跡形なく消えてしまいます。

時間を止めたり切り取ったりするように、人間のそのときの考え方のある断面を永久不変に活字(記録)として保存しなければならないという紙媒体特有の考え方は、いかにも窮屈な感じを免れません。しかし書いた、掲載したという事実も消してしまうのは、それと同様どこか釈然としないものが残ります。

あるブログサイトで、自分のレビューを「第2稿」「修正版」などとして公開しているページを見かけました。そのとき、なるほどと思いました。自分が書いた記事を、必要があれば修正訂正し、最新版を見せる。だからといって、記事を掲載(公開)したという事実までは消失させない。プロセスを残しつつ、最新の著作を公開するという方法です。著作を固定的に考えず、生成のプロセスとして、履歴を残しつつ最新の考えは提示するというやり方は、web上の著作公開の有力な方法になると思いました。

しかし、考えてみるまでもなく、このやり方は以前から、かなり一般的に見られたのです。フリーのソフトウエアを公開しているページなどでは通常、開発の履歴、プログラムの機能、インストール方法などを明らかにした上で、最新版をダウンロードできるようにしています。プロセスとしての著作物という考え方は、技術系のサイトではごく日常的な風景でした。

劇評サイトでもこの考え方を手掛かりに、固定的な著作(権)通念をもう少し緩やかに考えられないかと思います。ものの見方考え方が変わりうる、修訂正があり得ることを前提にした著作の扱いが検討されなければならないのではないでしょうか。紙の媒体(雑誌や単行本)ではなかなか簡単ではありませんが、webはそういう可変的な思考を生かす格好の土壌であることは間違いありません。しかし、追加修正(開発・改変)のプロセス(履歴)まで消してしまうと、そんなことはまったく「なかった」ことになってしまいます。これはちょっと違うのではないかという気がします。

では具体的にどうするのか、どうしたらいいのでしょうか。まず自分で書いたレビューを変えるとき、変えた事実を明記することにしました。×月×日追記、補筆、訂正、などという形式です。レビューを削除する場合はどうでしょうか。まだ自分では経験がありませんが、タイトルや見出しは残したまま、ページに「××の理由で削除」と表示することになるかもしれません。執筆者から削除の申し出があれば、そういう形式をとりたいと相談することになるでしょう。

執筆者が自分のブログに書いて、wonderland で紹介(リンク)する形式の場合、削除したいというのであれば、物理的にも止められる訳がありません。お願いするというか、検討してもらうしかありません。そうなるとリンク切れが発生するかもしれません。このリンクはwebの利点でもあり難点でもあります。

多くの無料ブログは、コンテンツ保存の保証をしませんし、著作権の扱いがまちまちです。ブログ運営者側に実質的な管理権(著作権)があるような規約を作っている場合もあるようです。よく調べて対処するしか今のところ手がありません。まあ、このあたりを突き詰めると肩が凝ってしまいますので、当面は問題があるぞという指摘、提起にとどめておきましょう。

▽サイトのリニューアルへ

劇評サイトをスタートするとき、新宿で小劇場タイニイアリスを運営してきた西村博子さんに相談したところ、タイニイアリスの軒下を借してもらえることになりました。アリスサイトのサブドメインを使えることになったのです。この世界のゴッドマザーとも言うべきかたのありがたい申し出です。親切に甘えてこの一年間、運用してきました。劇場と関連があるかと当初はよく聞かれました。その度に「軒下は借りているけれど、編集も運用も独立している」と答えてきました。しかしご迷惑をかけていることには間違いありません。そろそろ、自立の時期が来ているように思います。

近々リニューアルを予定しています。懸案だった執筆者もほぼ倍増するめどが立ちました。これからは更新頻度も上がり、新鮮なレビューをお届けできそうです。ただ、サーバー移行(つまりレンタルする)には費用がかかります。ブログソフトの設定やデータの移行、さまざまなプラグインのインストールなどが必要になり、それなりに手間と暇がかかります。でも、こちらも自力で切り抜けられそうです。

問題はサイトデザインです。昨年のスタート時は自分でcss ファイルを書き換え、地味に仕立てました。画像をふんだんに使ったサイトではなく、できればテキストだけの簡潔なサイトにしたいと考えたからです。今回もクールで読みやすい、テキスト系ブログの特徴を発揮したデザイン・レイアウトにしたいと思っていますが、なかなか面倒です。

劇団のポスターを描いたり、舞台美術を担当しているデジクリ読者も多いと思います。劇団のwebサイトを制作している人もいるでしょう。演劇に興味のある方で、wonderland のサイトデザインに力を貸していただける方はいないでしょうか。ボランティアでお願いするのは心苦しいのですが、そんな奇特な方がいたら、うれしい限りです。

予定の字数をとっくにオーバーしてしまいました。小劇場の世界でいま生きのいい劇団、注目の舞台、新しい演劇の流れ、そして劇評の基準や機能などに触れられませんでした。またの機会に譲りたいと思います。

【北嶋孝@ノースアイランド舎】kitajima@northisland.jo
80年代からコンピュータで遊び始める。Macをいじり、FM-TOWNSに触れ、いまはwindowsパソコン。Mac系雑誌に連載したことも。windowsに乗り換えたら「裏切り者」と言われてしまいました。自宅に残っているMac はPM 7500/100。CPUをG4 に差し替えた改造機で、まだOS9。しかも昨年末の引っ越しでキーボードが段ボールに入ったまま。当分、休眠状態が続きそうです。

劇評サイトWonderland
< http://wonderland.tinyalice.net/ >

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■Otaku ワールドへようこそ![10]
頂点を極める:世界コスプレサミット

GrowHair
http://bn.dgcr.com/archives/20050826140100.html
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「世界コスプレサミット2005」を観てきた。このイベントは8月7日(日)に愛・地球博会場内のEXPOドームで開催されたもので、ドイツ、イタリア、スペイン、フランス、アメリカ、中国、日本の7か国を代表するコスプレイヤーが集い、松本零士氏らの審査の下でコスプレ世界一を競った。

個人部門の優勝はデビルマンのシレーヌに扮したイタリアのジョルジアが、グループ部門の優勝は東京ミュウミュウのキャラクタに扮したフランスの3人組のチームが獲得した。また、総合優勝国はイタリアに輝いた。

このサミットは2003年から開催されて三回目になるが、今回はコスプレをテーマにしたイベントとしては異例の規模となった。万博会場内にイルミネーションきらびやかなステージが用意され、3,000席の客席が満席となった。ステージ前の招待席には100人あまりのコスプレイヤーが集まり、盛り上がりに華を添えてくれた。

参加各国の出場者は見事に作り込まれたコスチュームを美しく着こなし、パフォーマンスも歌唱力、日本語力、踊りの上手さなど、それぞれの特技が生かされて見応えがあった。日本の漫画やアニメが世界の国々に知れわたっているというだけでなく、ファンの人たちの並々ならぬ熱の入れように驚きと感動の連続であった。この模様は翌朝のテレビニュースでも全国放送された。

個人的には、以前からちょくちょく撮らせてもらっていた詩音(しおん)が東日本のグループ部門で犬夜叉の殺生丸に扮して出場するので、楽しみにしていた。また、イタリアのカリスマコスプレイヤーのフランチェスカ・ダニが初来日するので、見てみたかった。

詩音は3年ほど前から撮らせてもらっており、メールをやりとりして近況を知らせあったりする、お友達の仲である。性別は長いこと謎だったのだが、あるイベントで男子更衣室に入っていくのをたまたま目撃して判明した。以前はセフィロスと名乗っていたが、コスチュームは一貫して犬夜叉の殺生丸だった。それが、徐々に徐々にグレードアップして今に至っているのである。

今回のコスプレサミットは、個人部門10人、グループ部門10組が出場している。海外が6か国、日本は東、中部、西の3地区とネット選考から予選を勝ち抜いてきた代表者たちである。東日本地区予選は6月26日(日)に東京ドームシティ内ジオポリスで開催され、グループ部門で犬夜叉の主人公犬夜叉に扮する奥棲たくみと、敵対する兄貴殺生丸に扮する玲羽詩音からなる「チーム・わんわん」が優勝した。

4日後にそれを知らせるメールが詩音から届いたのだが、私は間抜けなことに、どれほどのことなのかピンときていなかった。何しろそのメールは私の海外出張のことが主な話題で、末尾に「思い出したついでに」ぐらいの調子でさらっと書いていたのである。「そうそう、先日コスプレサミットの予選を通過できたので、8月に愛地球博の本戦にいってきます。今から楽しみです♪」。大物である。これに出場したら、テレビで全国放送されるであろうというのに、全然びびっていない。そんな大きな大会だと後から知って、こっちがびびった。

7月25日になってやっと「遅ればせながらおめでとう」メールを送ったら、5分後に返事が来た、「舞台ではチャンバラを盛り込んだ寸劇をやる予定なので期待していてくださいね」。いいなあ、この落ち着きっぷり。

●ぼろぼろだった、こっちの舞台裏

ところで、こっちの舞台裏は大変で、土壇場の準備と立て続けの不運で、ひどいことになっていた。

大手旅行会社の企画したコスプレサミットツアーに申し込んだのだが、これが最小催行人数に至らなくて消滅してしまった。需要がなかったとは思えず、宣伝が足りなかったのでは? ツアーに組み込まれているはずだった万博入場券とサミット入場整理券は無料で送ってもらえたので、得したと言えばそうなのだが、往復の足は自分で何とかせねば。当日の新幹線で行き、夜行の快速列車「ムーンライトながら」で帰ってくることにした。全車指定席なので、予約をとる。月曜の早朝に東京に到着し、それから一旦帰って、仕事に向かう予定。

詩音からは、動画を撮ってくれと頼まれた。私は動画を撮れるカメラを持ってないので、本人から借りることに。ところが、どうしても手渡してもらう時間が取れない。仕方がないから、当日直前に渡してもらおうということにしていたら、前日に現地入りした詩音から昼ごろメールが来て、持ってくるのを忘れたという。

動画のことはあきらめると言うが、せっかくなので、急遽、ヨドバシカメラへ行って、動画も撮れるというコンパクトデジカメを買った。1GBメモリも2枚追加して。日曜当日、行きの新幹線で初めて箱を開けて、取り扱い説明書を読む。げげっ、充電しないとダメなの? 10:16amに名古屋に着いたら漫画喫茶を見つけて、充電。

そこで気がついた。一眼レフ用に買っていったポジフィルムが間違っている。35mm判のつもりでブローニ判を買っていた。いつもは5本あるいは10本セットで買うのだが、今回は20本セットで買ったために慣れていなかった。

正午過ぎに出て、名古屋駅前のビックカメラで正しいフィルムを買ってから会場へ向かう。電車でデジカメ試し撮り。先頭車両から前方を見て動画を撮ってみたり。2:00pmにちょっと遅れて会場入り、整理券を入場券に引き換え。

4:30pmの開場まではドームの外で一般コスプレイヤーを撮る。このときはいつも通り一眼レフの方を使い、新しいデジカメは尻のポケットに入れていた。胸のポケットは、手帳、ボールペン、レンズのキャップ、自分の名刺、もらった名刺ですでにぱんぱんだったので。

5:00pmに会場へ入り、デジカメを取り出してみると、あ~れ~~~、液晶が割れてた。動作しない。どうにもならぬ。動画はあきらめるしかない。さっき詩音に電話して「動画撮るよ」って言っちゃったというのに。あー。

フィルムカメラで撮ったけど、遠いし、暗いし、難しい条件。増感現像するつもりでISO感度値を上げて撮った。けど、まるで自信なし。後日、仕上がりを見たら、いちおう撮れてはいたが、被写体が豆粒のように小さく、いまひとつであった。カメコの仕事、ぼろぼろ。

●ハイレベルな他国出場者のパフォーマンス

こっちのドタバタとは裏腹に、ステージの方はすばらしかった。声優の古谷徹氏の司会が、他の方では絶対にこうはいくまいと思えるほどの適役で、最後まで元気いっぱいに盛り上げてくれた。機会あるごとに、かつて手がけたいろいろなキャラの声になってみせたりしてくれた。篠原ともえ氏とのコンビも、いい掛け合いになった。

審査員は松本零士氏(漫画家)、影山ヒロノブ氏(歌手)、一本木蛮氏(漫画家)、高柳明史氏(テレビ愛知)、永井伸氏(名古屋モード学園)の5名。一本木氏はみずから「うる星やつら」のラムちゃんのコスでがんばっていた。

各出場者のパフォーマンスはどれも見事で、驚嘆に値する。遠く海外から日本の漫画・アニメにかける情熱のものすごさがよく伝わってきた。あの衣装作りとパフォーマンスの練習に、いったいどれだけのエネルギーを注いだのだろう。それ以前に、膨大な時間をかけて日本の漫画やアニメを研究してきたに違いない。最新情報を押さえているし、萌えどころを外していないのである。

特に印象的だったところ。イタリア個人部門、デビルマンのシレーヌに扮するジョルジア。真っ白なでっかい翼に度肝抜かれた。バックライトに映えて、ものすごくきれい。アメリカ個人部門、神無月の巫女のミヤコに扮するハニーバニー。黒人のコスプレイヤー。ものすごい歌唱力。

アメリカのグループ部門、ローゼンメイデンの真紅、翠星石、蒼星石。個人的に大好きな作品だから嬉しいというのは置いといても、比較的新しくてまだまだマイナーな感じのこの作品が登場するとは思っていなかったので、びっくり。実に流暢な日本語でコントをやってくれて、びっくり。翠星石の声質と性格が本物そっくりで、びっくり。

中国のグループ部門、サムライスピリッツ。見事な毛筆の「侍魂」の横断幕を背に、巫女の舞い。それが本格的で、またきつい表情がよく、張り詰めた空気を演出。フランスグループ部門、東京ミュウミュウ。可愛らしくてお色気たっぷりな振りつけ。萌え×3=萌え~萌え~萌え~。

中部地区グループ部門、ルパン3世。チーム名は中村藩。子供2人のちょろちょろした動きが可愛い。見られていることを楽しんで演じている。子供の口パクに親の台詞も息が合っている。

イタリアグループ部門、ソウルキャリバー2。ついにフランチェスカを見ることができた。遠目にだが。あとの2人、エレナとエミリアは姉妹。3人とも体が柔軟で、ポーズがすごくきれい。一糸乱れぬ動きもお見事。

東日本グループ部門、犬夜叉。犬夜叉と殺生丸の大立ち回り。他が無難なアニソンが多かったのに対し、寸劇で対抗してくれたのは新鮮。早口の台詞がすらすらと出てくるあたり、全然緊張してないし、よく練習しているなあ。

●競争よりも共感

コスプレの心は、キャラへの愛。キャラにとことん惚れ込み、好きで好きでたまらないから、自分がなりきりたくて、ここまでやっちゃいました、というのが正しいあり方というものである。作品を鑑賞して感動しただけではどうにも止まらず、多大な時間とエネルギーを注ぎ込むことによって、キャラへの愛の証を立て、自分自身を納得させる。勝った負けたはどうでもいい。だけど、そのがんばりを人に見てもらい、評価される機会があるというのは、いいものである。今回のコスプレサミットの意義としては、競争よりも共感という意味の方が大きかったように思う。

審査結果発表の前に、エヴァンゲリオンのオープニングテーマ「残酷な天使のテーゼ」を出場者が代わる代わる7か国語で歌うパフォーマンスがあった。そのときの歌唱指導を努めたドイツ在住のオペラ歌手田辺とおる氏の言葉が印象に残った。

今までも日本の文化に興味を示すヨーロッパ人はたくさんいたけど、それは向こうから見てエキゾチックでものめずらしいからだった。だけど、日本の漫画やアニメに対する見方はそうではない。日本の作品のすばらしさに心酔し、そういう作品を生み出した国として、日本にあこがれの感情を抱いているのだ、と。海外からそういうふうに見てくれていることを知るのは、我々にとっても感動的なことである。

遠く離れた海外にも、我々と同じ思いを共有する人たちがいることをお互いに理解しあえたのがこのサミットであったと思う。

世界コスプレサミット2005 公式サイト
< http://www.tv-aichi.co.jp/cosplay2005/index.html >
フランチェスカ・ダニのサイト
< http://www.francescadani.com/ >

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
国際親善カメコ。夏コミ<夏のコミケ:8月12日(金)~14日(日)>の初日、コスプレ広場にフランチェスカとジョルジアが来ていて、間近で撮らせてもらうことができた。その上、英語でちょっとだけお話しできた。お二人からいただいた名刺は宝物です。
< http://i.am/GrowHair/ >

<応募受付中のプレゼント>
Web Designing 2005年9月号 本誌1806号
できるクリエイターFlash独習ナビ MX 2004 & MX 対応 本誌1807号
共に8月28日(日)14時締切。


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■編集後記(8/26)
・今朝、庭で赤トンボを見た。ここ数日は比較的涼しかったが、やっぱり今年の夏は暑かった。夏ってこんなに暑いものなのか。朝、テラスを掃除するだけで背中には汗が流れている。買い物に出て一汗、犬の散歩に行って一汗。生まれてこの方、寝るときにエアコンなんかかけたことがなかったのに、今年は除湿微風、1時間後にOFFとして寝て、夜中に何度もONする始末。飼い犬ハニー号も、テラスの日陰や庭のベンチの下の穴なんかで過ごすのは耐えられないと、隙あらば家の中に侵入を計るので、この頃は11時ごろから16時ぐらいまでは玄関の冷たい大理石の床で寝かせている。足もとのG4は連日ワンワンと唸りまくっている(ここ数日は静かだ)。でも、家の中でモニタに向かっているぶんには暑いとは感じない。コンクリートの集合住宅一階は快適だ。ますます出不精になる。今年は地震がやたら起きる。そのたびに、ああこれでお終いかと思うのだが、「そういえば、あの夏は異常に暑かった」という震災後談話にならなければいいなと思う。というようなことを妻と話していたら、何言ってんのよ、去年は記録的猛暑で今年の比じゃなかった、とのこと。完璧に忘却。(柴田)

・Yahoo!がgoogleのようなロボット一本にすると新聞に書かれてあった。じゃあYahoo!使う意味ないなぁ。公式サイトや会社のサイト、大まかな情報を探す時にいったん候補が絞られるから便利だったのに。ついでにトピックスを横目で見て情報入れてたり。これからはSafariにあるgoogle検索窓を使おう。/ロボット検索結果って、ブログが上位に入りすぎて、単なる感想文を延々と見るハメになることがある。仕事をしていてエラーが出るので検索したら、同じように「エラーが出て困っちゃった」というページをいくつも見ることになり、どうやって解決したのかさっぱりわからない。逆に書き手にとっては単なる日記が、こちらにとっては凄い意味を持っていて解決に結びついたりすることもあるんだけど。/なくなって残念だったのが「フレッシュアイ」。更新頻度が高く、常に新しい検索結果を出してくれて便利だったのだ。今後はRSSフィードで、興味のあるサイトの更新情報は全部飛んでくるようになるだろうけれど、リーダに登録していないサイトも含めた最新情報が必要な時ってあるよね。今後全部のサイトがRSSフィード飛ばすようになれば、いまブログの最新情報を検索できるとうたっているサービスがのびてくるってことか。(hammer.mule)
< http://www.linkclub.or.jp/%7Eheel-toe/mebic/2005mebic.html > 最終日
< http://www.dgcr.com/seminar/knn.html >  テレビとインターネット
< http://www.technorati.jp/ >  リアルタイムブログ検索

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