[1856] 自費出版の未来

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1856    2005/11/02.Wed.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18293部
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     <ほんま久しぶりで....再結成ライブみたいなー(笑)>    

■MKチャット対談 
 自費出版の未来
 笠居トシヒロ&まつむらまきお

■グラフィック薄氷大魔王[29] 
 単発ネタ4個
 吉井 宏



■MKチャット対談 
自費出版の未来

笠居トシヒロ&まつむらまきお
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かさい: まいどー、笠居です。先週の緊急セミナーには、平日の昼間にもかか
    わらず、大勢ご来場いただきましてありがとうございましたー
まきお: まつむらですー。ほんま、人多くてびっくりしました。で、4割やて?
    二次会参加者(笑)
かさい: 二次会も人が多かったですねー(笑)申込時に気付かなかったってこ
    とで、ドタ参も多かったですが
まきお: 時間が少なくて、FWの話ができなかったのが申し訳なかったです
かさい: いやー、その前の週末に風邪菌もらっちゃって、頭ボケてたこともあ
    って、オレも2つばかりネタ紹介し損ねちゃいましたよ。すんません
    ー m(__)m
まきお: 9スライスと、なに?
かさい: シャドーを使った簡単アクアボタン、ってのがあったんだけど。二次
    会で一部の方にはお見せしましたが(^^;)
まきお: あー、それは今度ください(笑)ちょっと作ろうとはしたんだけど。
    9スライスはおもしろいので、マニュアル見てみてくださいね>参加
    者各位
    
●デジクリのインディ出版
    
かさい: 久しぶりにMKでセミナーやりましたが、まぁ、それなりに形になるも
    んだね(笑)
まきお: ほんま久しぶりで....再結成ライブみたいなー(笑)
かさい: 再結成って(笑)そうそう、セミナーの途中で、デジクリ初出版の本
    が届いて、濱村デスクが急きょMC入る場面もありましたが
まきお: あれ、ほんとにセミナーの最中に届いたんだよね
かさい: 準備のときは、まだ来てなかったもんね。想定内のハプニングでした
    けどね(笑)
まきお: で、わたしたちも本、いただいたのですが、正直びっくりしました。
    ここまで立派な本だとは思ってなかった(笑)
かさい: これさあ、限定500部ずつってことで、ぶっちゃけた話、自費出版っ
    てやつなわけでしょ? 見た目ふつーに書店で売ってる本ですよ(^^;)
まきお: 今の自費出版をなめてはいけないのはわかっていたつもりだが...
かさい: オレもかつては、直接出版とは関わってなかったけど、DTP界の人間
    だったんだがなあ。いやビックリ。オンデマンドすごいわ
まきお: 去年のFPSの時、こやまけいこさんが主宰でつくった、まんが同人誌
    売ってたでしょう?
かさい: あーありましたね、「月刊こぐマガジン」だっけ
まきお: 「こぐまんが2」どっから月刊が出てくるねん(笑)
かさい: わははは(笑)
まきお: あれの1冊目がその1年くらい前で、ぼくも20年以上ぶりに、まんが同
    人誌ってのに参加したんだけど、印刷がこんなにキレイだとは思って
    なかったのでビックリしたのよ
かさい: いや、あれ見た時も、オレが知ってる同人誌のクオリティじゃなかっ
    たんで、へぇーってなもんでしたけどね
まきお: 昔の同人誌っていうと、軽オフセット印刷だったのね。あれ、たしか
    紙版だよね
かさい: 紙版ーなつかしー、折込チラシとか小部数のもの作るときに使ってた
    ねぇ
まきお: 軽オフってのはリソグラフみたいなもん?
かさい: ん、紙版はリソみたいな孔版じゃないよ。簡易オフセットよ。版の材
    質が紙だから耐久性がなくて大部数刷れないってだけで
まきお: ああ、違うんか、リソグラフはプリントゴッコだよね、フィルムはつ
    くるの?
かさい: つくるよー。じかにデュープしちゃう場合もあるらしいですが
まきお: そうなんかー。昔、フィルム作らないって聞いた憶えがあったので。
    で、今のオンデマンドは、これはコピーの原理?
かさい: オレのふるーい知識からなんで、間違ってるかもだが、オンデマンド
    つっても幅があったよ
まきお: うん、幅はある
かさい: CTPをオンデマンドに入れるかどうか、なんだけど。CTP=コンピュー
    タ・トゥ・プレートね
まきお: CPTってフィルムを作らないんだっけ。印刷はオフセットなの?
かさい: そうそう、データから直接刷版を作っちゃうんです。印刷はオフセッ
    トだから一緒ね
まきお: その方式と、コピーみたいにトナーでやるのと二種類かな?
かさい: えーとね、その中間みたいなのがあって、たぶん、今主流はそれでは
    ないか、と。成果物から見ての判断ですが
まきお: 中間....
かさい: コピーってのは、ドラムに静電気でトナーがつくとことつかないとこ
    を作って、それを紙に転写するわけですが、トナーじゃなくて、イン
    ク(液体トナーという言い方もあるけど)を使ってやるのがあったは
    ずですよ。大日本スクリーンさんとかが作ってたんですがね
まきお: なるほどー。たしかにトナーだとトナーが飛んだりするでしょう?
かさい: 簡易な刷版を電荷で作って、そこに電気のプラスマイナスに反応する
    液体トナーを流して、簡易オフセットみたいなことをするわけなんで
    すが、液体だから、余分なトナーは飛ばずに回収できるわけです
まきお: これは粉飛びは一切ないもんね。デジタルの直接製版と、液体トナー
    の威力なのかな。しかしキレイな印刷だ。昔はこんな線数の網、考え
    られなかったよねぇ、自費出版で。
かさい: いや、オレの知ってるそのオンデマンド機でも、こんなこまかいアミ
    は無理だったよ。その当時(10年近く前だが)はせいぜい133lpiとか
    そんなレベルだった
まきお: 永吉さんの本にはイラストがいっぱい入ってるんですが、その伏せ網
    が、これどれくらい?>線数
かさい: ううーん、さっきから見てるんですが、老眼のせいでアミが見えんの
    だ(^^;)
まきお: というくらい、細かい(笑)で、永吉さんのイラストはベタの伏せ網
    なんですが、グラデもすげーキレイにでるんよ
かさい: カバーがカラーなんですけど、これもそうだとするとすごいクオリテ
    ィだなぁ。昔の(オレが知ってる頃の)オンデマンドは、紙質も限ら
    れたんですよ。
まきお: デジクリ本は紙も凝ってる
かさい: こんなけっこう荒いマットな紙でもいけるんやなあ。すごいなあ
まきお: デジクリブックがどういう形式なのかわかんないんだけど、マンガ同
    人誌でも本文印刷は同クオリティですよ。で、50部くらいから作れる
    わけで
かさい: 50部!
まきお: そうなのよ。これはデジクリ本ではなくてマンガ同人誌の場合ですが
かさい: うーむ、たしかにオンデマンドはある程度の部数以上だと、かえって
    割高になるんだが、50部かぁ
まきお: 100ページの本が50部で4万円、500部で12万くらい。
かさい: 安いなあ
まきお: で、このクオリティですからね。もちろん、紙質やらカバーやらでも
    っと値段が上がっていくんだけど
かさい: いま、印刷業界はダンピングがアタリマエだとはいえ、安いなあ
まきお: 100冊で1冊原価500円しないわけで。印刷機も優秀になったんだろう
    ね。人手が少なくてすむとか
かさい: データから直接印刷できるとなると、版下もフィルムも製版も必要な
    いからなあ。この工程省くと時間も人手も大幅削減できるわなあ
まきお: デジクリで本つくるって話きいたとき、濱村さんに自費出版でええん
    ちゃう? って言ったんだけど
かさい: 自費出版だな(笑)
まきお: この本の出来は予想を超えてました。ぼくは文庫本みたいのを想定し
    てたんだけどね
かさい: オレももっと小さいかと思ってたんですよ
まきお: ほら、今各種BLOGサービスで、本にしますよってのがあるじゃない
かさい: へぇ、それは知りませんでした
まきお: けっこう多いよ。過去ログがたまったら、丸投げで、一冊の本にして
    くれるの
かさい: いったいいくらくらいで、どのくらいの部数作ってくれるの?
まきお: ココログの場合は一冊単位ってことで、80ページで1500円くらい
<http://www.cocolog-nifty.com/csp/>
かさい: ほお、一冊から作れるのか… 普通に本買うのとたいして変わらない
    値段だねえ
まきお: まぁ、80ページだから割高だけど、一冊でしょう? 100冊とかつく
    れば、もう、書店の本と勝負できる価格帯になってくるわけで。
    200~300冊なら個人でもなんとか売りさばけるかって数だしね
かさい: うむ、自分だけの記念に、というのでも、知り合いに配りたい、とい
    うのでも手の届きそうな価格だな
まきお: もちろん、デジクリ本のように凝ったレイアウトとかではないだろう
    し、デジクリ本はおそらく、編集やDTPの経費は自分たちでやっちゃ
    うってことでオンされないから可能なんだろうけど、DTPの経験があ
    ったり、マンガもほら、マンガ原稿ってまんま版下だから編集作業い
    らないので
かさい: 定型のフォーマットがあるみたいだね。BLOGだとCSSをそのまま印刷
    のスタイルシートに転用できるだろうから、わりと容易にフォーマッ
    ト作れそう
まきお: そうそう、だれでも本を出せる時代になってるなぁと
かさい: Webで、誰でも発信が可能になって、次は出版か
まきお: 共同出版って知ってる?
かさい: 出版社?
まきお: いや、出版形態。「自費出版」「商業出版」のあいだに「共同出版」
    って形態があるの
かさい: ほぉ、どんなかんじですか?
まきお: 新聞広告なんかでもよく出てるけどね。「あなたの原稿を本にします」
    ってやつ
かさい: ふぅーん、出版社は原稿料が要らず、著者は印刷代を負担せんでエエ
    というわけ?
まきお: いやいや、著者と出版社が出版経費を折半するの。だから共同出版
かさい: ははあ、負担も半々、売れたら利益も折半ということね
まきお: 売れればね(笑)
かさい: 売れなかったら?
まきお: 実際は、印刷費だけじゃなくて編集経費とかも載っかってくるわけで
    はきだしっぱなしですな。で、一応、流通には乗るってメリットはあ
    るらしいんだけど、実際はどこの書店でも、なんてわけがあるわけも
    ないので、気をつけた方がいいよ、と
かさい: ふーむむ
まきお: この手の出版社って、小説とか絵本とかのコンテストをよくやってて
かさい: 新人発掘ですね
まきお: うちの学生で実際にあった話なんだけど、「惜しくも選にはもれたけ
    ど、なかなかいい作品なので共同出版しませんか」と連絡がくる
かさい: ははぁ、な~るほど
まきお: で、話を聞くと、ん十万だか、百万だか、出してくれれば、と
かさい: ありがちな話になってきたなあ(^^;)
まきお: で、相談をうけて、やめとけって言ったんだけどね(^_^;) まぁ別に
    詐欺とか言うつもりはなくて
かさい: うん、まあ売れれば利益はあるわけだからねえ
まきお: 売れればね。編集する手段とかない人とか、たとえば社長が自分の本
    を出して社員に配りたいとかね、そういうケースでは有効なんだけど。
    出版の世界を全然しらない人がそういう話もちかけられたら、出版っ
    てのはそういうもんだと思って、まいあがっちゃったりね。ネットで
    検索したらいろんな話が出てくるんですが(笑)実際、売れる本であ
    れば、それは商業出版してくれるわけですから、共同出版というのは
    あくまでも自費出版の請負だと考えないとね
かさい: 出版とか書籍流通のしくみとか、普通の人は知らないもんね。しかし
    ここまでブツとしてのクオリティがあると、書店で売りたくなるのも
    わかるなぁ(笑)
まきお: あ、書店はね、持って行ったら置いてくれたよ、昔は
かさい: うん、自費出版の同人誌置いてる本屋とかあったよね。今はないの?
まきお: マンガは専門店があるんだけど、そうじゃなくて、自費出版の本。紀
    伊国屋とか、八重洲のブックセンターとか。八重洲はダメだったかな、
    手伝いで頼みにいったことがあるの
かさい: 叔母が詩を書いてたんで、自費出版の詩集を書店においてもらった話
    とか聞いたことあるんだけど、そんな大きな書店でも置いてくれるん
    かぁ
まきお: 20年以上前の話だけどね。ちゃんとした装丁の本なら、2店に1店は置
    いてくれた。4割くらいとられるけど
かさい: 4割も! ぼったくりやなあ(^^;)
まきお: 3割かな? すんません、昔の話で(^_^;) このあたりは8月サンタさ
    んへのネタフリってことで(笑)たしか、当時、書店が3割、取次が
    1割か2割取ってたような記憶なんだが。だから、流通させるより安
    かったと思うよ、マージン
かさい: なるほどねえ。ま、ホントに情報発信っていうことなら、Webのほう
    が金もかからんし、知らない人に読んでもらえる確率もずっと高いわ
    けだけど、やっぱ、印刷された実物ってのは、ハッキリした存在とい
    うか、充足感があるよねえ
まきお: 本好きだからね、わたしらの世代(笑)で、自費出版とか同人誌って
    いうと、なんか商業出版よりも下って印象があるじゃない
かさい: うーん、まあそら市場が狭いってことですからねえ、そう云う印象は
    否めないですねえ
まきお: でも、商業出版でも初版1万なんて、今時なかなかないわけですよ
かさい: うむ
まきお: でね、最近知った話なんだけど、フランスのマンガ、バンドデシネっ
    てのがあるじゃない。メビウスとかビラルとか
かさい: はいはい、ありますな。それが?
まきお: フランスでは、マンガは雑誌じゃなくて、大型絵本みたいな単行本ベ
    ースで発行されるのよね
かさい: うん、でっかくて薄い装丁本ですね、たいがい
まきお: そういう、いきなり単行本だから、新人はなかなかデビューできない
    んだって
かさい: あー、画集に近いもんなぁ、これって
まきお: うん。じゃあ、普通、マンガの本を出すのはどうするかっていうと、
    自分で出版社作るところからはじめるそうです(^_^;)
かさい: 出版社!(笑)自費出版じゃなくて、出版社作るんか! すげぇ(笑)
まきお: いや、出版社っていうからあれだけど、実情は自費出版ってことだと
    思うんですよ。想像だけど、自費出版して、パリの書店まわって置い
    てもらうんだと思うのよね
かさい: あははは、なるほど。でもまあ一応組織みたいな形にするわけだ
まきお: いや、それはわかんない。同人誌でも出版組織みたいな名前つけるも
    の。こぐまんがはこぐま工房の出版でしたわ
かさい: デジクリ本も、背表紙に「DGCR」って入ってるなあ(笑)
まきお: だから、このフランスの話聞いて思ったのは、別に大手だろうと自費
    出版だろうと、もうどっちでもいいんじゃないかと。結局ですね、お
    いら思うんですが、自費出版という言葉をやめてですね「インディペ
    ンデンス」って言おうじゃないか! と(笑)
かさい: そらまたたいそうな(^^;)
まきお: だって、音楽も映画もインディーズなんだし、インディーズ映画の最
    高峰はスターウォーズなんですよ。日本でもサザエさんの単行本は姉
    妹社ってインディーズだったわけだし
かさい: あー、そういえば姉妹社って日本のインディーズの草分けかもなあ
まきお: でしょう? この出版不況の時代、大手はそう簡単に本だしてくれな
    いし、売れる本しか出してくれないでしょう。でも、たとえばこのデ
    ジクリの本でも、読者は確実に居てるわけだし、オンデマンドのおか
    げで、大手とかわらない価格で本をつくることができるわけです
かさい: まぁ、そうだよね
まきお: で、ここで最後に問題となるのが流通ですよね
かさい: 本の流通というと、ネックは取次ですが、自費出版だと、当然そんな
    とこ通らないわけよね
まきお: で、ぼくが熱望してるのが、amazonがやってくれないかなぁと
かさい: あーまーぞーん
まきお: フォーッ!(笑)
かさい: ネットで流通というのはアリかもなあ、オンデマンドなら、大部数の
    在庫かかえる必要もないし
まきお: まんが同人誌の場合は、委託販売サイトってのがいくつかすでにある。
    amazonだと、すでにマーケットプレイスという直販できるシステムが
    あるのと、興味のある本を検索してヒットしてくれるわけで、実際、
    ヤフオクを販売窓口にしてる場合もあるみたいだけど、amazonの方が
    いいよね。書店だから
かさい: 筋が通ってるわな(笑)
まきお: 本当はamazonに販売委託できたら、買う方は1,500円で送料無料の恩
    恵が受けられるので、モアベターだけど、とりあえずマーケットプレ
    イス方式でいいから、やってくれたら、面白い本がいろいろ出てくる
    と思うんだけどね
かさい: 市場がニッチでも、面白ければ売れるとは思うね
まきお: そうなのよね。少部数出版は印刷代が割高って障壁が今は低くなって
    るわけで、そんなわけで、デジクリがインディ出版したことは、大手
    から出すより意義があると思うのよ
かさい: いろんなことが多様化してるから、大多数にうけるものよりは、小部
    数でもコアな読者に絶賛されるようなもの、ってのもアリだぜってか
まきお: 笠居さんもmixiの日記、出版してみませんか?(笑)
かさい: やだい(笑)

【笠居 トシヒロ/WEBコンテンツクリエイター・デザイナー】
紅葉の季節ですねえ、今年は京都か奈良あたりに紅葉を撮影しに行きたいなー
と目論んでおりますが、11月もなんだか予定がいっぱい入ってて、なかなか身
動き取れそうに…いやっ、行くと決意していくぞぅ!
<http://www.mad-c.com/>

【まつむら まきお/まんが、イラスト、アニメーション作家】
<http://www.makion.net/>
フランスマンガの出版事情は下記のサイトの記事を参考にいたしました
<http://moebius.exblog.jp/3181353/>
まんが同人誌の老舗・楽書館に参加してます。新刊でます。
<http://www.geocities.jp/rakugaki_kan/>
雑誌ポンプ編集長だった橘川さんがやってる、注文生産自費出版システム
<http://www.onbook.jp>

●MKさんは勘違いされています。デジクリ本はいわゆるオンデマンド印刷では
ありません。InDsign CSで組版し、PDFで入稿し、CTPによる普通のオフセット
印刷です。「オンデマンド出版+電子出版」というのがいかにもデジクリらし
いスタイルですが(その意味で勘違いされたのでしょう)、今回はあえて普通
の印刷にしました。費用はもちろん、しっかりかかっております(キッパリ)。
そのへんのことは少しずつレポートしていこうと考えています。  (柴田)

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■グラフィック薄氷大魔王[29] 
単発ネタ4個

吉井 宏
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●新iPodを見た

ようやく実物を見れた。最初見たとき、2.5インチ液晶がアンバランスなくら
い大きいと思ったけど、見慣れてくると旧iPodの液晶が不自然に小さく見えて
しまう。映像もしっかり見える。期待していた容量80GBにならなかった60GBモ
デルより、30GBモデルの薄さに非常に惹かれる。板って感じ。ビデオ対応には
最近まで興味なかったんだけど、デモリールや作品画像をいつでもどこでも人
に見せられるってことがわかってだんぜん欲しくなったのだが、ふと気がつい
た。ムービーを人に見せる場合、当然ながらイヤホンをつけてもらうことにな
る。人のイヤホンを自分の耳に突っ込むのは嫌かもしれないな。僕はあまり抵
抗ないけど。

●巨大液晶タブレット

こんなの使ってみたい。65インチとかの巨大液晶ディスプレイを使った液晶タ
ブレット。縦にしてイーゼルにど~んと置いて使う。でかいぞ~。高解像度に
越したことないけど、立って使うから解像度は1920×1200程度で十分だろう。
大きいとメニューやパレットまで手を伸ばすのが苦痛?・・大丈夫。左手に12
インチ程度の小型液晶ディスプレイを持ち、カラーやブラシセレクタなどのパ
レットを表示させる。つまり、まさにパレットそのもの。パレットディスプレ
イから色やツールを選び、巨大液晶に体全体を使って描きまくる。ペンも先が
ブラシ状で画面との接触がソフトだとなおイイ。

●サイズを伝える単位

いまだに多い。画像どのくらいのサイズが必要ですか? と聞くと、「350dpi
でお願いします」って言われる。それじゃ350dpiで1センチ角なのか1メートル
角なのかわからんでしょ? 画像の扱いに相当慣れてるはずの人でもこういう
言い方をされる場合がけっこうある。もー、画像の大きさを伝えるのにdpiは
禁止にしようよって感じ。ピクセル数か印刷サイズでしか具体的なサイズは表
現できないんだから。

●巻物Webサイト

よく言われていた「スクロールをさせないレイアウト」。誰もがホイールマウ
スやスクロールパッドを使う今ではあまり関係ないんじゃないかな(横スクロ
ールはまだ快適と思えないが)。スクロールさせないためにページ数が増えて
情報を探し回らせるより、むしろ全内容が1ページに収まっているページのほ
うがぜんぜんイイと思う。ページ内検索も一度で済む。特定の箇所をクリック
するよりも、スクロールするほうが操作は楽だ。以前は1ページあたりの容量
を押さえる意味があったかもしれないけど、現在ではページを分ける弊害のほ
うが大きいかもしれない。究極的には何十メートルの巻物的超縦長単ページサ
イトもアリかと。まあ、ひと目でページ内に何があるかわからせるには、工夫
が必要だろうけど。

【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com
こりゃ、書くのラクだな。またやろうっと。

HP <http://www.yoshii.com>
Blog <http://graphic.pastel.co.jp/yoshii/>
ZBrush <http://www.zbrush.jp>

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■編集後記(11/2)
・わが家のブームは動物占い。「non-no」の特集を見ているのだが、一昔前に
流行った物件とはだいぶ違う。「動物キャラナビ占い」という。元祖(?)
「動物占い」のときは玖保キリ子のマンガだったが、こっちもイメージは似て
いるがイラストレーター名が出ていない。検索したら、玖保キリ子のマンガは
「アニマルマニア占い」というところにあった。「ノラコム」とか「新動物占
い」とかいうのもある。動物占いにもいろんな流派があるもんだ。「アニマル
マニア占いは、東洋の占いのベースである『陰陽五行説』を基にして、易や四
柱推命などを用いて開発した占いです」とあるから、基本はそのへんにあるの
か。ゆえに、結果はどこでも同じでわたしは「黒ヒョウ」と判定され、今回の
「動物キャラナビ占い」では「感情豊かな黒ひょう」とのことで、ヒョーキン
に踊ってるイラストがあり(ちょっと違う…)「気分とひらめきで動く人」な
んだって。内容を読むと自分はそんなような気もする。が、ちょっと待て、こ
れは女性誌だから、生年月日が同じ女性のことのようだ。ちなみに、妻は「尽
くす猿」娘は「しっかり者のこじか」とかで、双方「合ってる合ってる」と大
いに喜んでいる。しかし、どの動物のコメントを見ても、似たり寄ったりの印
象である。まあ、どうせ遊びみたいなもんだから、面白けりゃいいんだけど。
唯一、これは黒ヒョウである自分にぴったりだと思ったのが「段取りが悪い状
況には耐えられない」。                    (柴田)

・アマゾンの検索がパワーアップ。書籍をタイトルだけじゃなくて本文からも
検索できる。和書か洋書カテゴリを先に指定するか、通常検索後に選べばいい。
検索結果のタブをクリックすると「なか見!検索」の結果が表示される。ただ
し人名などは姓名を入れても、姓のみ、名前のみを含んだものまで結果が出て
しまうことがあるので注意。Yahoo!などに慣れた人だと検索方法が少し違うの
でとまどうかも。で、その結果ページと前後2ページは画像で見れちゃう。参
考文献を探す必要のある論文書いたりするのに便利ね。/ショップ保証何年と
書いてあって安心していたら、落とし穴があって……という話を以前書いたこ
とがある。wiki発見。年末の大型お買い物の前にちぇきらう。(hammer.mule)
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http://hitode.org/hosho/  保証期間のながい店

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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