[2013] 人生はいいものなのか

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 <MSゴシックはありえないでしょう>

■映画と夜と音楽と…[298]
 人生はいいものなのか
 十河 進

■DTPユーザーのためのWeb再入門[3]
 青い文字とアンダーラインを使うのはちょっと待って
 鷹野雅弘

■展覧会案内
 ディズニー・アート展
 三人の角度展

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■映画と夜と音楽と…[298]
人生はいいものなのか

十河 進
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●エリック・サティ・ブームを作った映画

──アラン、人生はいいものだ
──どこが…です?

そう答えた青年は、その後、「明日、死のう」とつぶやく。彼は絶望しているのだ。何に? 生きていくこと、無意味に生き続けること、欺瞞に充ちた人間関係の中に居続けること…

1963年に作られた「鬼火」は暗い映画だ。暗すぎて客が入らないと判断されたのだろう、「死刑台のエレベーター」「恋人たち」で人気監督だったルイ・マルの五作目だというのに日本公開は十四年後の1977年になった。だが、その暗い映画は若かった僕の心を捉え、今でもことあるたびに僕は見返す。

先日もミッシェル・ルグランがピアニストとしてエリック・サティの作品を弾いたCDを買って「ジムノペディ」を聴いていたら無性に「鬼火」が見たくなった。「鬼火」は全編にエリック・サティのピアノ曲を使っていて、日本でサティがブームになるきっかけになった映画でもある。

モノクロームの沈んだ映像ともの憂げなピアノの響き、終始、人生の本質的な意味を求めているようなモーリス・ロネの厳しい表情、ピーンと張り詰めた緊張感が漂う映画である。最初から最後まで、死を決意した男の意識を通して描かれた世界だ。

映画はいきなり裸の男女が互いに見つめ合うシーンから始まる。肉体の交わりが決して精神の交わりを意味しないことを確認するようなシーンである。彼らの想いはすれ違い、肉体的に共に高まっていく喜びさえもたらせはしない。

情事の後、アランは身繕いをする女を虚無的な表情で見つめる。女はアメリカに去ったアランの妻の友人である。アランの様子を見てくるように頼まれた友人はアランと情事を持ち「昔からあなたが好きだった」と言う。だが、アランは何も興味が持てない。セックスさえアランにとっては意味を持たない。

女と別れてアランは古い館に帰る。そこはヴェルサイユにあるブルジョア向けの療養所だ。アランは自分の部屋に戻るが、他の患者や医者から久しぶりの外泊を冷やかされる。アランは自室の大きな鏡に「23 Juillet」と描く。7月23日…、その日までに彼は死ぬつもりなのだ。

部屋の中でチェスをしたり新聞を切り抜いたりするアランの映像にサティの静かなピアノ曲がかぶさる。「悲痛」と見出しを付けられた新聞記事、壁に貼られた妻らしき女性の写真…、そんな何でもないカットがアランの絶望を感じさせる。「惨めすぎる」とアランはつぶやく。

拳銃を取りだし弾丸を装填したとき、車のクラクションが遠くに聞こえる。騒音が忍び込む。アランは現実に戻る。窓を開けて見ると、道路に故障車がいて男がボンネットを開いて覗き込んでいる。そんな何でもない光景が彼に自殺を思いとどまらせたのかもしれない。

医者がやってくる。アランにアドバイスし、アメリカにいる妻に手紙を書くように勧める。アランは人生に何の希望も持っていない。医者の言葉は彼に届かない。精神科医はアランの問題はアルコールではなく、精神がアランを蝕んでいるのだとわかっている。医者は言う、「アラン、人生はいいものだ」と。だが、アランにはそう思えない。

●人生のショートカットは死を早めること

アランは療養所を出てパリへ向かう。彼をパリまで乗せたトラックの運転手は、アランに「どんな仕事をしているのか」と問う。見知らぬ相手だからだろうか、彼は素直に「僕は病気なんだ」と打ち明ける。「そんな風には見えないな」と言う相手に「こころの病なんだ」と答える。

かつて友人たちと騒ぎ、飲み明かし、論争したパリ、女たちと華やかに過ごしたパリ…、アランはパリでかつての友人たちと会う。ひとりの友人は家庭を持ち、幼い娘を可愛がる男になっていた。そんな友人をアランは受け入れられない。堕落だと思う。

アランは三十歳の設定である。青春が終わり、大人の人生を始めなければならない歳だ。しかし、彼は青春時代を惜しむだけである。彼は、のろのろと進む自分の人生がよいものとは思えない。人生の速度を速めたいのだ。それは、人生の最後に待っている死までの時間を縮めることに他ならない。

人生とは生きる過程のことである。人生をショートカットすることは意味がない。生きて死ぬのが人生だから、ショートカットするには死を選ぶしかない。その瞬間、彼の人生はなくなり結果だけが残る。生きていれば為したかもしれない何か、生きていれば出会えたかもしれない未知の人、そんな可能性をすべて消してしまう。

自殺を決意した人間とは、可能性や希望を棄てた人間のことだ。絶望した人間である。絶望とは死に至る病である、と言うけれど、生きていくことに意味をなくしてしまうことほど辛いものはないだろう。本当はアランも人生の意味を取り戻したいのだ。

しかし、人は可能性や希望を自ら棄てることはないのではないか。自分が生きる世界とのかかわり、他者とのかかわりの中で可能性や希望を棄てさせられるのではあるまいか。病気や経済的な苦境に追い込まれての絶望、裏切られたことによって生じる人間への不信と絶望…、深い絶望が人に自らを殺すことを選択させる。

アランも同じだ。久しぶりにあった友人に忠告めいたことを言われたアランは「友だちならあるがままの僕を愛せ」と相手に言う。「ぼくのことを誰も愛さないのでぼくは死ぬ」と遺書を書く。それはアランの甘えのようにも聞こえるが、人間関係に絶望した心情はひしひしと伝わってくる。

アランが見るパリの人々は、まるで薄い膜を通して見るようだ。女たちを見る男たち、カフェで夢中になって話している人々、パーティで空疎な会話を続ける男女…、アランにとっては何の意味もない世界である。

本当に人生はいいものなのだろうか。「鬼火」を見続けていると、そんな疑問が湧き起こってくる。

●世界がすべて石膏色に見えるとき

絶望した人間に世の中はどう見えるのだろうか。僕は、昔聞いたKさんの話を思い出す。

「ちくしょう、死んじまいたいぜ」と、何かあると口癖のように言っていたKさんが本当に死にたくなったとき、「世界と自分の間に膜が一枚あるような感覚になってしまう。死んじまいたいなんてまったく思わず、ただときどき自分の姿が見えた」という。

Kさんがそんな状況になったのは、信じ切っていたものに裏切られたからだ。それからの一か月ほどの間、ずっとそんな風だった。自分と世界に何のかかわりも感じられなくなってしまい、すべてのことにこだわりがなくなった。

時間の感覚がなくなっているのに気付いた。未来のことを思い起こさない。そのくせ、過去の時間は次々に迫ってくる。その思い出がすべて別の意味を持ち始めるのだ。未来を感じられないから希望などはない。過ぎ去った時間が立ち上がり、悔恨ばかりに襲われる。

欲望というものがなくなった。最低限の食事は続けたが、食欲はなかった。女性にもまったく関心が持てない。仕事にも意欲を失い、同僚や先輩から「どうしたんだ」と問いかけられたが、何も答えられなかった。

駅のホームを歩いているときに、入ってきた電車に飛び込む自分の姿が見えた。それは自分が想像したシーンだったかもしれないが、確かに見えたと思った。そのことが怖くもなく、当たり前のことのように腑に落ちた。それから頻繁にそんな自分の姿を見るようになった。

自分が現実感をなくしているのがわかった。吉行淳之介の短編「鳥獣虫魚」の最初のフレーズが本当のことだとわかったよ、と僕にその頃のことを語ったKさんは言った。その短編は「その頃、街の風物は、私にとってすべて石膏色であった」という文章で始まる。

──長くポールをつき出して、ゆっくり走っている市街電車は、石膏色の昆虫だった。地面にへばりついて動きまわっている自動車の類も、石膏色の硬い殻に甲われた虫だった。

「そんな状態からどうやって戻ったのですか」と僕が問うと、Kさんは笑った。「一か月も続いたかな、あるとき、経理の人から『定期が切れるので』と向こう六か月分の定期を買うようにと定期代をもらった。そうしたら六か月先も会社に通っている自分が現実のものとして想像できた」と言う。

その話を聞いて、そういうものかもしれないな、と僕は思った。そんな些細なことがきっかけで現実感を取り戻す。時間の連なり、世界とのかかわりを意識する。そのときには、もう死ぬことを考えてはいない。自分の明日が当然あるものだと感じられる。

人は意識せず未来のことを約束する。仕事のアポを取ったり、恋人と約束したり、六か月先までの定期を買ったり、「一年後に更新してください」と言われて素直に納得したりする。

そういうことを当たり前に感じていられる(意識などしないでいられる)人たちにとっては「人生はいいもの」なのかもしれない。来週も、来月も、来年も自分が生きていることを前提にしているのだから。

アランは読みかけだったフィッツジェラルドの「グレート・ギャツビィ」を読み終わってから胸に銃口を当て引き鉄を絞る。本を読み終わることで、この世のすべてとのかかわりを失なったのだろう。結局、アランにとって人生は無意味なものでしかなかった。

だが、なぜ僕は「鬼火」に惹き付けられるのか。それは「鬼火」が描き出すものを感じることで、逆説的に世界と繋がりを保っていられるからだ。さらに言えば、「鬼火」を見ることで死なずにいられるのだ。おそらく世界中の多くの精神の死を「鬼火」は救っている…

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
娘がイギリスへ留学するので、久しぶりに家族四人で食事をした。息子と会うのは一年ぶりだろうか。今度、娘と会えるのは一年後のはずである。少し照れるけど、家族に内緒にしていた僕の本を娘と息子に一冊ずつ渡した。本のことがカミサンにもばれてしまった。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
< http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html
>

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■DTPユーザーのためのWeb再入門[3]
青い文字とアンダーラインを使うのはちょっと待って

鷹野雅弘
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単発のつもりで送った原稿が、なぜか連載扱いになってしまったので、このまま数回、「DTPユーザーのためのWeb再入門」という切り口で進めてみます。

このコラムは、グラフィックデザイン/タイポグラフィをセンスを持った方々に、ぜひ、Webのフィールドで活躍していただきたいということを目的としています。

DTPからの流れでWebに来た方々は、そのままWebに進んでしまうか、または撤退するかどちらかのようです。

Webの現場では、HTML、Flash、JavaScript、そしてCSSやPHP……と覚えなければいけないことが山積みです(Webの仕事の真骨頂は、テクニカルな次元を超えたところにあると考えますが、これは別の機会に)。

Webギョーカイでは、年々、分業化が進む方向にあり、マルチプレイヤーよりも、特定分野で活躍できるスタープレイヤーがもてはやされつつあるようです。画面構成や配色、タイポグラフィなど、これまでのスキルをいかせる場面があると思うのです。

というよりも、グラフィックデザインの素養のないまま、いきなりWebデザインをはじめている方が増えつつあり、「MSゴシックはありえないでしょう」「ドロップシャドウかけすぎでは」「影の方向(光源)がマチマチ」「グリッド意識している?」「文字のジャンプ率って考えたことある?」等々、それなりの予算がついている場合でも、首をかしげてしまうことがあります。グラフィックデザインに“うるさい”方々がもっと流入して、活躍いただければと思うのです。

それはさておき、今回は、紙とWebの違いのひとつ、文字のカラーとアンダーラインの使用の制約についてです。

「紙」をベースにお仕事をされてきた方が、Webの画面を制作される上で戸惑われるのが“アンカーテキスト”の扱いです。

“アンカーテキスト”とは、リンクの設定された文字列のことです。ほぼ、すべてのブラウザでは、その文字がクリックされるまで(未訪問の場合)アンカーテキストは「青色」で、かつ、アンダーラインが付きます。

つまり、「青」「アンダーライン」は、リンク設定されている文字列と、リンクされていないテキストを見分ける目印なのです。画面のデザインとしていくら完成度が高くても、ツールとして利用する場合に「欠陥」となる可能性が出てきてしまうのです。

実際に、Webを利用する際に、こんな経験はありませんか?

・リンクされていると思って、クリックしてもジャンプしない。(→アンカーテキスト以外で、青い文字を使ったり、アンダーラインをつけている)
・どこがリンクされているのか、マウスポインタを合わせてみないとわからない。
(→アンカーテキストのアンダーラインを消してしまっている)

リンクテキストのアンダーラインを消しておき、マウスオーバー時(マウスポインタを合わせたとき)にアンダーラインを表示するというテクニックが流行ったこともありますが、現在は「アンカーテキストはアンカーテキストらしく」設定すべく、原点回帰の方向にあります。

これは初心者ユーザーのみならず、すべてのWeb利用者にとって、機会損失という観点から軽視できない問題だからです。Web利用者は、「使いにくいな」と感じたら、さっさと別のサイトに行ってしまいますので、本来、そのサイトが果たすべきビジネスメリットが機能しないことは無視できません。

まとめてみますと、Webの画面をデザインする際には、これらが原則といえます。

・文字に青を使うのはなるべく避ける
・リンク以外の箇所で、アンダーラインをつけてはならない
・リンク箇所のアンダーラインは基本的に消さない

そういう意味では、コーポレートカラーがブルー系の場合には、いかにアンカーテキストをそれらしく見せながら、いかにコーポレートカラーを盛り込むかのさじ加減が難しいところですが、それはまた「チャレンジ」です。

ひとりのユーザーとしてWebを利用しながら、「紙」ベースのデザインを咀嚼するのとは別の視点で「引き出し」を増やしていただけるとよいと思います。

【たかのまさひろ】takano@swwwitch.com
トレーナー・テクニカルライター・デザイナー
株式会社スイッチ代表 < http://swwwitch.jp/
>
モスバーガー店員から英会話塾講師、職業作詞家等、100以上の職種を経験後DTPやWebの制作、トレーニング、ライティングは飽きずに10年。
下記の日程で、無料セミナー(講師:鷹野)を開催します。ご興味あればお出かけください。それぞれ、場所はアップルストア銀座。事前登録不要、無料。

●8月3日(木)19時〜
「IllustratorユーザーのためのInDesign入門」
< http://www.dtp-transit.jp/ai2indd.html
>

●8月6日(日)13時〜
「Illustrator 8.0からCS2にキャッチアップ」
< http://www.dtp-transit.jp/ai_catchup.html
>

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■展覧会案内
ディズニー・アート展
< http://www.disney.co.jp/disneyart/
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会期:7月15日(土)〜9月24日(日)10:00〜18:00 月曜日休館。7/17、8/14、9/18日は開館し、7/18日、9/19は休館
会場:東京都現代美術館(東京都江東区三好4-1-1 TEL.03-5245-4111)
入場料:大人・大学生1,000円、中高生800円、65歳以上・小学生500円 小学生未満無料
内容:「白雪姫」「ピノキオ」「眠れる森の美女」など珠玉の初期作品のオリジナル画約550点で構成される、史上最大のディズニー・アニメーション美術展。幻の千葉大学コレクション約200点と、日本初上陸のディズニー本社ARLコレクションとの同時公開。日本サイドで作品の選定にあたったのはスタジオジブリ。

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■展覧会案内
「三人の角度展」開田裕治、工藤稜、前田ひろゆき
< http://dp13023597.lolipop.jp/cgi-bin/newsnow/html/20060707.html
>
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会期:7月15日(土)〜7月23日(日)11:00〜18:00
会場:青山GoFa (渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル2F03-3797-4417)
内容:特撮ヒーローやアニメに強く影響を受けてきた三人による、キャラクターイラストレーションの世界。
・工藤稜
< http://www.h6.dion.ne.jp/%7ekudou/top/top.html
>
・開田裕治
< http://home.att.ne.jp/green/kaida/
>
・前田ひろゆき
< http://www.susumumatsushita.net/
>

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■編集後記(7/14)
・ようやくエアコンのカバーをはずして、この夏の冷房がスタートした。おそらく、このマンションで一番遅い。というか、常識はずれに遅いと思う。なぜこんなにスロースターターなのかというと、それまでとくに必要性を感じなかったからだ。コンクリートで囲まれた家って、こんなに外気を遮断できるものなのかと、冬と夏にはしみじみ思う。それでも、連日の熱帯夜はさすがに寝苦しくなったし、暑がりの妻が眠っていながら無意識に暑い暑いと言い始めたので、もう入れないといかんなあと決断したのだ(決断ってほどのことかい)。まず寝室、一昨日の夜から除湿モードで眠る前1時間くらい。それで充分だ。居間は昨日から、お昼を中心とした数時間。娘たちがわが家に来たとき「なんて暑い家なの!」と本気で怒るので入れるようになった。彼らの家は当然1か月以上前からエアコンが動いていた。でも、わが家は南と北の窓を開けておけば風が通ってかなり涼しいのだ。家の中にいる限りとっても楽チンだが、さいきんの外は本当に蒸し暑い。買い物に行ったり、犬の散歩に出た後は汗で背中にくっついたTシャツを毎度かえなければならない。そういうとき、一気に冷房の居間に入ると身体にきつく感じる。わたしはやっぱり冷房は苦手だ。そこで、仕事部屋で小さな扇風機と、久納ヒロシさんが送ってくれた「立体視うちわ」を併用して涼をとる。これにカルピスソーダがあれば文句ない。(柴田)

・「しゃべるDS料理ナビ」が20日に発売される。以前、美容やダイエット、料理のソフトがPSPから出ないかなと後記に書いたことがある。Nintendo DSから出るこのソフトは、まさに書いていたようなもので、なおかつ声でページがめくれるという優れもの。DSならではの機能だと思う。レシピ本だと目的レシピ以外にも、後ろにある下ごしらえページを見ることがあるし、録画した料理番組だとリモコンの操作が必要だったりして、汚れた手ではやりづらいからいいと思う(余談だが、PSXではリモコン以外にPS2コントローラーで操作できる。形状やボタン位置が研究されていて使いやすいし、両手だと編集も楽ちん)。他には人数分の分量が計算できたり、カレンダー記入できたり、下ごしらえや保存方法があったり、タイマーがついていたり、セットメニュー提案があったりといたれりつくせり。問題は200レシピしか入っていないことなんだよなぁ。季節ごとのレシピも検索できるようなんだが、旬のものを使おうとしたら、基本の200レシピだと少ないような。あとは全部の動画がないこと。不要っちゃあ不要なんだけど初心者向けのこのソフト、全部に「くわしく」があった方がいいんじゃないかなと体験ムービーを見て思ったり。 (hammer.mule)
< http://www.nintendo.co.jp/ds/a4vj/
>  しゃべるDS料理ナビ
< http://touch-ds.jp/mfs/ryori/
>  体験ムービー