DTPユーザーのためのWeb再入門[5] 優雅なWeb制作
── 鷹野雅弘 ──

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Illustrator CS2 完全制覇パーフェクトアップルストア銀座で開催しているマンスリーイベント「CSS Nite」、先日のVol.11ではロクナナの中村享介さんをゲストにお迎えした。

ロクナナは、Webまわりのスペシャリスト集団。その中で「ロクナナ・ブラザーズ」と呼ばれる若い二人組の兄貴分が中村氏。「優雅なWeb制作のためのテクニック」をテーマにお話しいただいた。
・ロクナナ
< http://www.rokunana.com/
>


Web業界を「ガテン系」とたとえる方がいるが、実際、Web業界人はヘビーに働いている方が多い(DTP業界も一緒ですよね)。この状況を「新人がやめちゃう、人が育たない」「優秀な人がほかの業界に流れていく」と中村氏は憂う。当然、自分も「ずっとこの仕事を続けていけるのか不安になる」と。

優雅なWeb制作の定義とは、「早く仕事を片付けつつ、クオリティは保つ」こと。う〜ん、カッコいい。「何日も寝ていない」とか「昨晩も徹夜」というのが"勲章"の現場もあるが、実際のところ、人間、眠らなければならないし、歳をとると一日空けて疲れが出る。コンスタントに睡眠を取っていた方が効率的だったかも? という笑えない事態もしばしばだ。

ただし、わかってはいても「明日までにこれを上げておきたい」がためのふんばりも、タイミングという点では重要だったりする。

話は戻って、「働きすぎ」の弊害の異なる側面は、アソビにかける時間が取れないという問題だ。ドラマ、コンサート、映画、夜遊び、習いごと、セミナー等々、Web業界だけでなくDTP業界では、このあたりの情報のアンテナがさびてしまっている方が増えているように思う。

以前、ユーザーとしてのオンラインショッピングの体験が、制作にあたって重要な肥やしになるといったことを書いたが、Webのエンターテインメント性を追求する中で、受け手としての感度が悪くなってしまうことは危機感を覚えるべき事態だろう。

「優雅な」スタイルの提案が20代の若者から出てきたということが、Web業界の救いかもしれない。「昨日と同じ明日でいい」の現状維持では、数年後、仕事そのものがなくなってしまっているかもしれないという現代。あまり考えずにいたこれらのトピックについて、じっくり考えてみるべきタイミングかもしれない。

参考リンク:
優雅なWeb制作のためのテクニック
< http://kyosuke.jp/portfolio/seminar/2006-08cssnite/cssnite.html
>
CSS Nite
< http://cssnite.jp/
>