デジアナ逆十字固め…[19]ミズクラゲはマクロに限る/上原ゼンジ

投稿:  著者:  読了時間:7分(本文:約3,200文字)


JR全線全駅下車の旅―究極の鉄道人生 日本縦断駅めぐり唐突に遠足に行こうと思った。遠足と言えば江の島か箱根、修学旅行と言えば日光と決まっている。というのは小学生の頃、藤沢で過ごしたからだ。箱根は現在暮らしているふじみ野(市営プールでの事故で有名になってしまった)からは、ちょっと遠いので、江の島に行くことにした。

本数は少ないが湘南新宿ラインというのがあって、池袋から東海道線に乗り入れているはずだ。では池袋の手前はどこからやってくるのだろう? 「ウィキペディア」の「湘南新宿ライン」の項を見てみたら、「湘南新宿ライン(しょうなんしんじゅくライン)は、東海道線と高崎線及び宇都宮線と横須賀線を新宿駅を経由して相互に運行する東日本旅客鉄道(JR東日本)の列車愛称・系統路線名である」とあり、詳細な説明でビチーっと埋め尽くされていた。

そのままリンクされている駅名や路線名をクリックしてみると、どの項もメチャクチャ充実している。世の中にはなんと鉄道を愛する人たちが多いのだろうか。

そう言えば最近、中学の時のクラスメートが「テツ」(鉄道を深く深く愛する人。車両好き、駅舎好き、切符好き、スイッチバック好き等、様々なタイプがある)として活躍しているということを知った。


「日本全国全駅下車」という偉業を成し遂げ、テレビでも取り上げられたらしい。この全駅下車というのは、ちょこっとホームに降りてドアがしまる前に飛び乗るというような方法ではなく、一駅一駅きちんと下車するのだそうだ。方法としては、ある駅で下車したら逆向きの電車に乗り換え、行ったり来たりを繰り返して、すべての駅を降りつぶしていくというわけだ。それが9843駅だっていうんだから、まあ偉業ですね。

◇横見浩彦WEB鉄道
< http://yokotetu.net/ >

中学の時は変わり者で、クラスの中でも特異な存在だったヨコミ君が、トラベルライターとして活躍しているのを知り、本当に良かったねと思う。ただ、ホームページでのプロフィール紹介で、「少年期〜青年期にかけて、ごく普通の鉄道好き人間として過ごす」と書いてあるのを見て、「いや全然普通じゃねえよ」と思わずツッコミを入れてしまった。私は今まで相当イカレた人を見てきたが、その中でもヨコミ君は相当特殊なキャラクターの持ち主の一人だ。

ヨコミ君は「中三時代」とか「中三コース」といった学年誌に付いている、英単語や年代記憶のための冊子が大好きだった。それを学生鞄とは別のマジックバックにパンパンに詰めて毎日学校に持ってきていた。そして、授業中は教科書も出さずに一心不乱に冊子を読み耽る姿が異様だった。

友達がふざけてその冊子を取り上げようものなら、不良も引きまくるようなエキセントリックな反応をするというアンタッチャブルな人物だった。それだけ勉強したらどこでも合格できるんじゃないのというぐらい、いつも冊子に没頭していたが、成績に反映されなかったのは、何かメチャクチャ効率の悪い方法を取っていたに違いない。

しかし、効率とは無縁の方法というのは、まさしく全線全駅下車そのものであり一筆書きで、じみーに行ったり来たりというのはヨコミ君の人生そのものなんだろうな。その地味なやり口で一つのことを成し得たのだから、うーんと褒めて上げたいところだ。偉かったねヨコミ君。

鉄子の旅 (1)ヨコミ君は「JR全線全駅下車の旅」(KKベストセラーズ)といった本を著す一方、「鉄子の旅」という漫画の主人公にもなっている。これはヨコミ君が企画した鉄道の旅に、漫画家の菊池直恵さんが同行して漫画化するというルポだ。

毎回毎回ディープな企画に関心させられ、マニアでもない私もたまには紹介されている駅を訪れてみたくなる。ベースはちょっと濃いめの旅ルポなのだが、この漫画の魅力はヨコミ君の特殊な性格に同行者が振り回される部分にある。通常であれば、旅の師匠に尊敬の念を持って描かれるところだろうが、漫画担当の菊池さんは、「なんなの、この人!」という感じで、ヨコミ君に対し、不信感丸出しで描いているのだ。

旅ルポとは言っても観光もせず、美味い物を食すわけでもなく、ただただ駅を巡り続けるヨコミ君に、テツでもない一般女性が付き合わされ、文句たらたらのルポをしているところが、笑いを誘う。

なーんだヨコミ君、なんにも変わってないじゃん。というのが漫画を読んで感じたこと。中学の時にはちょっとというか、かなり特殊な人だったが、その後趣味の分野で頭角を現し、トラベルライターとして活躍しているという成功者としてのイメージが、この漫画で崩れてしまった。

いや、好きなことでメシを食っているわけだし、成功には違いないと思うけど、ヨコミ君はヨコミ君のままで、そのキャラクターはより強力なものになったというわけだ。まあ、ヨコミ君という特殊人間にスポットを当てたおかげで、漫画としては成功を収めたというわけだが……。

●新江ノ島水族館へ

江の島遠足の話を書くはずだったのに、大分横道にそれてしまった。さて江の島に到着すると、私はまず「新江ノ島水族館」に足を向けた。「新」が付くようになったのは平成16年からだが、新しくなってからは初めての来館だ。エノスイ自体は三十年以上前から知っているわけだけど、かなりきれいになっていた。「お泊まりナイトツアー」だとか、ダイビング機材を身にまとってイルカを観察するといった面白い企画があるが、これも旭山動物園効果なのだろうか。

エノスイの売りの一つとして、元々クラゲがあるのだが、私は何度かここでクラゲの撮影をしている。ゆっくりではあるけど、次々にその姿を変化させていく様子が撮影していて面白いのだ。暗かったり、照明が水槽に反射してしまったりで、それなりに技が必要なところも楽しい。

特に私の贔屓はミズクラゲだ。どこにでもいるごく一般的なクラゲだが、泳いでる姿が優雅だし、シンプルで美しい。ただ、今回は100円ショップで買ったトイレンズで撮影してきたのだが、ミズクラゲにトイレンズはちょっと合わないようだ。その軟体な感じが軟焦点レンズに合うかと思ったのだが、「軟」と「軟」で訳のわからない写真になってしまった。

触手の繊細さや生殖腺の模様などはマクロレンズできちっと撮影したほうがよろしい。ただ、ミズクラゲには向いていなかったが、アカクラゲはまあまあいい感じに撮影できた。軟焦点のおかげで、多少アカクラゲの毒が薄まったのだろうか。(ミズクラゲはほとんど無毒)

◇クラゲの写真
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/ >

その他、江ノ島に行ったんだから海の写真も撮ってきたが、この中国製の安物プラスティックレンズは、けっこういいかもしれない。最低なレンズであることは間違いなく、その最低レンズで撮った写真は、それなりの味を出してくれている。色収差が多少気になるが、そこらのトイカメにはこれほどの味はない。もう少し、いろんな物を撮ってみることにしよう。

◇新江ノ島水族館
< http://www.enosui.com/ >

【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇キッチュレンズ工房
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/ >
◇カラーマネージメント情報室
< http://d.hatena.ne.jp/cmi/ >

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JR全線全駅下車の旅―究極の鉄道人生 日本縦断駅めぐり
横見 浩彦
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star横見さんはこの駅にも来たんだ・・・
star まあいいと思う。
star最後にハッピーエンド
star何も伝わらなかった
star4636駅

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