[2062] 核実験強行

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<自転車ってこんなに楽しい乗り物だったっけ?>

■音喰らう脳髄[9]
 核実験強行
 モモヨ(リザード)

■クリエイターとLLPと……[5]
 バビル6LLPへの布石(2)
 深川正英

■買い物の王子さま[128]
 気持ち良さを再発見
 石原 強

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 JPC conference 2006「パブリッシング2.0」

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■音喰らう脳髄[9]
核実験強行

モモヨ(リザード)
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先週、アジアの緊張について書いたが、案の定、北朝鮮は核実験を行なうと宣言し、それを九日に実行にうつした。世界の調和を破る行為だが、かの国の行動は『予定調和』である。解っていたことであっても、それが現実となれば尋常な事態ではない。

しかし、政治家の方々も多分、これくらいは予想していたろうから、あとはただ力を振るって欲しいと想う。いずれにしろ私たちの代表である。そこのところ、最後のところは信じたいと想うのだ。それに、前回も書いたが、この状況で私、そして皆さんにできることは、さして多くない。何ができるかと思い巡らすと、政治的運動をするにつけそうでないにつけ、実際のところ、ただ祈ることしかない。

いや行動ができるだろう、と異議をもらす方もあろうが、私は現実主義者である。ロマンティストではあるが、一方、強靭なリアリストでもある。そして、昔日の三島由紀夫よりすでに年老いている私だ。自信をもって言うが、行動などというものを信じすぎてはいけない。同時に想いを、祈りをひくく見すぎてもいけない。ジョン・レノンのイマジンに描かれた世界、ひくく安寧した祈りにつつまれた世界を想えばいい。誰もがそれを思い描き、敬虔に日々をおくる世界の平和は、いかなる主義、いかなる国家よりも磐石なはずである。それこそが祈りの力だ。

観念、のことを論じているわけではない。観念は祈りとは非なるものだ。実行、行動と対比するに観念をもってすれば、そこは、私も実行の方がより優位であると想う。顔色の悪いかつての文学青年、裏ものビデオに中毒するニート、ロリ系に涎をたらすオタク、観念に毒されれば人はおちる。行動、実行が望まれるのは当然である。つまり、ニートよりフリーター、なのである。そんな軽い言葉は、核実験を実施したニュースとびかう真昼にそぐわない。

今一度、祈りの話に戻る。心の底から発する、ごくあたりまえな真情、その力を私は信じている。それが祈りである。

実をいうと、祈りは行動と対比して語るべきものではない。この真情、祈りあればこそ湧きいずる熱情があり、人は行動を選択するのである。吉田松陰の「やむにやまれぬ」魂にもこの祈りに似たものがある。

思えば、プリミティブな行動家、真情から行動を発した革命家というものは、みな祈りのようなものを行動の底に有している。みな、一様に非業の死をとげているわけだが、そうした彼等には宗教家、殉教者の面影がある。

先週に続き、私は、心をつかさどる音楽家として、この事態に向おうと想う。
みなの祈りを一つの力にしたい。

Momoyo The LIZARD
管原保雄
< http://www.babylonic.com/
>

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■クリエイターとLLPと……[5]
バビル6LLPへの布石(2)

深川正英
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MPPでは様々なジャンルのクリエイターとつながりを持つことができ、今でも非常に有意義な集まりであると思っていますが、私自身が日を追うごとに忙殺されていくにつれ、徐々に活動が鈍くなっていきました。

「忙しい」「時間がない」というのは理由にならないのですが、やはり「仕事」が最優先となり、MPPとしての活動が後回しになっていったことは確かです。

さらに反省点があるとすれば、役割分担を明確にしなかったことです。結局、全体の方向性を把握しているのは自分以外にはいない状態になり、私が動かないと何も動かないという、他のメンバ−が動きたくても動けないような状況を作ってしまったのではないかと思っています。

そんな中、業を煮やしたかのように、MPPに積極的に参加していた一人がMPPのコンセプトを一部引き継ぎつつ「仕事」を中心としたクリエイターの団体を独自で立ち上げました。

関西のクリエイターを支援し内外にアピールする、ということで「関西文化発信協議会」と名付けられたこの団体もやはり任意団体でした。

プロのクリエイターを「クリエイティブ・ワーカー」と名付け、関西にも優秀なクリエイターがいることをアピールしつつ実質的な恩恵を感じてもらうことで、関西からの仕事や人材の流出を防ぐとともに新たな才能や人材を発掘するという目的が主で、これに関してはバビル6LLPに通じるものがあります。

関西文化発信協議会はクリエイターへの平等性や透明性を保つために(NPOを目指す)非営利団体とし、運営を行なうコアとなるメンバーは基本的には無報酬、そして代表を筆頭に各メンバーに肩書きがありましたが、原則的には合議制という形を取っていました。

大阪市内の「Mebic扇町」というインキュベーション施設内に事務局を構え、外から見ると体制は理想的で整っているように見えました。

私はあくまでもインフラとしてのWebを統括する役割として声がかかり、当初は軽い気持ちで参加したのですが、いつの間にかMPPのノウハウもある私がどんどん中枢に入っていかざるを得ない状況になっていきました。

一度開催したクリエイターの見本市のようなイベントは知り合いのクリエイターを集めただけで、広がりを見せるところまでには至りませんでした。有志でサイトを立ち上げて運営しようとしましたが、体制が整わず実質的な活用には至りませんでした。さらに、デジクリさんにも協力していただいて、メールマガジンを発行していた時期もありましたが、これも長続きはしませんでした。

それ以外で私の中に残っている記憶としては、議論をしている時間がやたらと多かったということです。

案件を引き受けても、基本的に無報酬だけど誰がその管理をするのか? その案件にちゃんと関わって正当なフィーを請求すればいいじゃないか? でもそんなことをすれば、割の良い仕事だけあの団体が関わっていると思われたりしないだろうか?

イベントを開催するにはスポンサーが必要だ。でもスポンサーを受入れた時点で不公平にならないか? 団体としての平等性は崩れるんじゃないか? などなど……立場の違うメンバー同士の話合いは延々と続きました。

この背景には「組織の内外を問わず平等で透明であること」という思想が一番ネックになっていたと思っています。

つまり、理想を貫こうとしたために、議論ばかりが増え身動きが取りづらくなり、結果的には何も出来ない状況に自ら追い込んでいったように思います。さらにメンバー自身に見返りが期待出来ない(少ない)ために、おのずと本業の優先順位が上がり、コアのメンバーのモチベーションが下がり、集まりが悪くなり……実質的な活動としては一年足らずで自然消滅状態となりました。

このように「Movin' Picture Project」と「関西文化発信協議会」という二つの団体によって、クリエイター系コミュニティの運営の難しさを痛感しているにも関わらず、次の新しい形を模索することになります。

それがバビル6LLPに直接繋がり、結果的に母体となる団体なのですが、LLPとして生まれかわるまでの一年間はさらに苦渋に満ちた一年になるのでした。(続く)

【ふかがわまさひで】
バビル6 LLP(有限責任事業組合)組合員
※バビル6 LLPは日本第一号のLLP(有限責任事業組合)です
< http://www.b6p.jp/
>

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■買い物の王子さま[128]
気持ち良さを再発見

石原 強
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以前から、バイクやクルマよりも自分の力で走る自転車の方に興味がありました。形もシンプルで機能美を感じます。最近、雑誌の自転車特集を見て買いたい気持ちが再燃しました。でも、自転車は既に一台持っているのです。

一人暮らしを始めた頃に、折りたたみ式の自転車を近所の買い物用に買いました。当時、外に駐輪するスペースがなかっため、部屋に置けることを優先して選びました。しかし、サイズが小さくて乗りにくく、一度折りたたんでしまうと戻すのが面倒で、玄関脇に置いたままホコリをかぶっていました。

当然、家人は反対です。「自転車なら家に一台あるじゃない」という声には、「最近、運動不足だから通勤にも使える自転車を買いたい。家にあるのでは遠くまで行けない」と説得して選びはじめました。

自転車雑誌、ネットの情報、それにいくつかの専門のサイクルショップを巡って、多くの候補から選び出したのは、イタリアのビアンキの小径ホイールのモデル「mini velo 9」です。街中で小回りの効く20インチのホイールにドロップハンドルに革サドル、ギアの切り替えも手元ではなくレバーというレトロな雰囲気が気に入りました。

あとは急な雨でも走れるように「泥よけ」もつけておきたい。けれど専門のお店で聞いてもぴったりなものがないという回答です。さらに探してみると、自転車雑誌の中に泥よけをつけた写真が見つかりました。記事によると大阪にあるショップがオリジナルで制作したとのこと。

記載されていたURLにアクセスすると、オンラインショップもありました。目当ての泥よけは、制作中という予告ページがありました。掲載された写真を見ると自転車にあわせてぴったり作られていて、レトロな雰囲気もより一層アップして良い感じです。

ネットショップで心配だったのが自転車のセットアップです。体にあわせてフレームのサイズも違うし各部の調整も必要になります。このサイトには「私たちのこだわり」と題して、組立や梱包について説明されたページがありました。

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スポーツサイクルのセットアップは簡単なようで結構、いや、かなりの経験と技術が必要なんです。 ショップの仕事の中で最も重要なのがこの作業で、お客様には見えない部分ですが、安全に長く快適に乗っていただく為には手間を惜しみません。
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自転車のサイズやセットアップ、オプションの取り付けなど、お店にいろいろ相談しました。メールのレスポンスもよく、問い合わせした当日に返信があり、丁寧な対応にも信頼が置けそうです。

カラーは2色から「チェレステ」を選びました。イタリア語で「青空」を意味するビアンキ定番のきれいなグリーンです。それに泥よけ、スタンド、ボトルゲージを取り付けてもらうことにしました。注文時に、体のサイズも伝えて調整してもらいます。ウェブサイトから注文すると4日後に到着しました。

指定したので土曜日の午前中に到着。大きなダンボールに包まれていました。写真は何度も見ていたけれど、自分のものになって、あらためて遠くから、近くから見ていると、きれいな形にうっとりです。

すぐに乗れる状態なので、眺めているばかりでなく買い物に出かけました。スポーツ仕様の自転車なんて、中学生の頃に乗っていたブリヂストンの「ロードマン」以来20年ぶり。前傾の姿勢にちょっと戸惑ったけど、スムーズな走りで気持ちがいい。坂道も楽々ペダルが軽い。自転車ってこんなに楽しい乗り物だったっけ? と感動しました。

結局、通勤には使っておらず、休みの日にたまに近所に遊びに行くぐらい。それなのにマメに自転車を触っているのは、各部のパーツを自分好みに付け替えるカスタマイズばかりをしているからです。

自転車を買ったお店「セレクトイット」
< http://www.selectit.jp/
>

【いしはら・つよし】info@webanalyst.jp
ウェブプロデューサー、ウェブアナリスト
自転車の購入を決心したものの、持っていた折りたたみ自転車は、まだ十分に使えるので捨てるのは惜しい。置いておくスペースもないので、一人暮らしをしている妹にタダで譲りました。それで感謝されたから万事OK。
・ウェブアナ
< http://www.webanalyst.jp/
>

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■イベント案内
JPC conference 2006「パブリッシング2.0」
< http://www.jpc.gr.jp/jpc/events/2006/index.html
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日時:10月27日(金)10:30〜17:00 受付開始10:00〜
会場:テピアホール(東京都港区北青山2-8-44 TEL.03-5474-6111)
主催:JPC(NPO法人日本パブリッシング協会)
参加費:JPC会員無料、一般参加5,000円
対象:JPC会員、広告発注者、広告代理店、制作関係の方々、Web制作、システム開発、製版、印刷のパワーユーザの方々などデジタルパブリッシングに従事、関係されている方々

10:30〜11:30:基調講演「R25媒体価値想像のキーワード 〜クロスメディア×ターゲットインサイト〜」
株式会社Media Shakers代表取締役 笠松良彦氏
11:30〜12:15:「アドビシステムズが考える将来のソリューション展開」
アドビシステムズ株式会社マーケティング本部プリントパブリッシング部部長
福井恵氏 フィールドマーケティングマネージャー 西山正一氏
12:15〜13:15:休憩
13:15〜14:00:「CGMが変える広告と出版の未来」(仮題)講師:交渉中
14:00〜15:10:「JPCと共に考えるRGBフロー」
モデレータ:副理事長 郡司秀明氏
「RGBフロー決定版詳説」株式会社グラファイン 代表取締役 赤羽紀久生氏
「RGB出力決定版紹介カレイド」東洋インキ製造株式会社印刷・情報事業本部
カラーマネジメントセンター長 佐々木健氏
15:10〜15:30:休憩
15:30〜17:00:パネルディスカッション
17:30〜懇親会(会費:3,500円)

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■編集後記(10/10)
・日曜日は幼稚園の運動会だった。土曜日の予定が、前日の大荒れ天気のせいで一日送られたのだ。土曜日だったら、園児の父親がたまたま仕事の都合で出られないので、園児の祖父が出場しなければならない場面もあったので、日曜日になってホッとした。父親が朝7時に会場の小学校校庭に行くと、楕円形のトラックの周囲はすでに席取りシートがびっしり敷かれていたそうだ。親たちの並々ならぬ意気込みを感じる。しかし、我々は前年の経験から校舎昇降口のひさしの下にした。9時から始まった運動会だが、早くも校庭は大変な人出。遮るもののない強い日差しと時々吹き荒れる強風で、トラックの周囲はけっしてベストポジションではない。日陰に陣取って正解だ。今年は、昨年と違って赤ん坊がいる。両親は娘の出番にはムービーとカメラ持って出動してしまう。妻も見に行ってしまうので、もっぱらわたしが赤ん坊と留守を守るわけである。それにしても、プログラムがカラフルできれいだ。表紙には手作りクマさんの絵が貼られていて、イラストも多い、デザインもかわいい。このプログラムだけでなく、園からのお知らせのいろんな文書も、きれいなデザインのプリントに、折り紙造形が貼られて、写真が印刷され、さらに手書きで個人あてのメッセージが記されていて、よくやってくれるなあと毎回感心する。もちろんパソコンとインクジェットプリンタの普及もおかげだ。幼稚園経営向けのいろいろなイベント用デザインテンプレートでもあるのかもしれない。ガリ板育ちのわたしなんかには、園からのカラフルお知らせがまばゆく見える。お昼の時間、炎天下に座り込んだ人たちには気の毒な暑さだ。加えて、砂まじりの風が頻繁に吹き荒れるので、広げたお弁当が悲惨な事態に。風の影響が比較的少ない我々の席でも、麦茶のコップの底には砂粒が見えた。来年は砂嵐対策も必要だ。さらに日陰の陣取り合戦も激しくなるかも。(柴田)

・二度目の実験も?/石原さんのコラム。わかる〜!/鈴鹿F1に行ってきた。去年のレース直後は、レースがエキサイティングで面白かったため、S1、S2席でも買っちゃうぜ、という意気込みだったが、先行発売ですぐに売り切れたため、もう自由席でいっか〜などとトーンダウン。4月に「佐藤琢磨応援席」が発売されるというので、じゃあそれで、という乗っかり姿勢。F1をF1席で見るのね、などと冷たい笑い。とってくれた人の話では、購入後にリロードしたら売り切れていたということなので、とれたのはラッキーだったようだ(10分で売り切れ)。ところが、鈴鹿20周年、次に鈴鹿でやるのは何年後かわからない(富士スピードウェイは交通の便が悪いからたぶん行かない)、皇帝シューマッハ引退、アロンソとの首位争い、チーム自体も接戦と、だんだん期待度があがってきてわくわく。去年は水の中に入らない海水浴みたいだったからと、日焼け止め、汗ふき用パウダーシート、保冷剤とペットボトル満載のクーラーボックス、帽子に扇子、タオル、座布団、暇つぶし用のPSP、栄養補給代わりの塩系、しょうゆ系、砂糖系、おつまみ系のお菓子などを完備。かかってこーいと勢い込んで乗り込む。(hammer.mule)
< http://www.suzukacircuit.jp/f1/
>  日本グランプリ

photo
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ミハエル・シューマッハ
ユーロピクチャーズ 2006-10-06