[2094] ロングテール化する映像業界

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<その瞬間にボクは立ち会いたい>

■KNNエンパワーメントコラム
 ロングテール化する映像業界
 神田敏晶

■クリエイター手抜きプロジェクト[108]Illustrator CS2編
 レイヤーごとSWFで出力する
 古籏一浩

■イベント・展覧会案内
 MOTION AWARD
 早川良雄:日本のデザイン黎明期の証人

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■KNNエンパワーメントコラム
ロングテール化する映像業界

神田敏晶
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KNN神田です。

音楽産業や出版産業では、すでにニッチがマスを凌駕する「ロングテール理論」が理解されてきている。

パッケージコストや輸送のコストが最小限で、カタログやデータベースが無限大にあった場合、ベストセラーやベストヒットだけが売り上げを占めるのではなく、通常の店頭では並べられることがない、その他大勢が、実は売り上げの多数を占めるという現象が「ロングテール理論」である。

テレビやマスメディアにおいても、同様なことが「YouTube革命」によって起こりつつある。

テレビのチャンネルが有限であり、限られた放送局しか、放送できなかった今までのテレビの場合、レコード屋さんや有名書店の棚と同じようにベストセラーだけが中心に「放送」されていた。

しかし、無数のチャネルを持つ、「YouTube」などのような動画サイトが登場することにより、動画コンテンツの流通量は無限大に拡大している。だが、しょせん動画共有サイトにあるのは、素人映像や、著作権を無視したアングラ映像ばかりだと現在は考えられている。「動画共有サイトはテレビ局を脅かす」とボクがいくら叫んでも信じてもらえないのが実情だ。

しかしだ。映画は100年、テレビは50年の時を経て、ようやく今のフォーマットや媒体に対して収まりのいいコンテンツとして成長してきた。動画共有のプラットフォームフォーマットは、やっと2年の歴史を経たばかりである。

また、おじいさん、おばあさんから、子供、主婦までを対象にしているテレビでは、わかりやすいことが一番重要であるが、「YouTube」の場合、ターゲットを絞ることができるので、テレビのような、くどい説明はまったく不要である。

いくらニッチなテーマでも、誰かが検索して視聴する機会も持つだろう。もしくは、常に興味をひくコンテンツを生産できる能力さえあれば、莫大なページビューを稼ぐことも可能である。

ロングテール市場においては、ヒット製品よりもニッチ製品の方に価値は傾きだす。ニッチ製品を選択できる人のほうが、ヒット製品を選択する人よりもセンスが高いと考えられているからだ。情報検索が高度化し、商品選択肢が増えてきた時、人は誰もが選んでいるヒット製品よりも、人とちがった良きニッチ製品を探しだすことのほうに、より「快感」を感じることだろう。

そして、その「快感」は自分で保持しているよりも、人に伝達したときの方がさらに「快感を共有」できる。面白い映像を知人に教え、それをまた、知人が誰かに教える。すでにこの連鎖のフォーマットは「YouTube」において完成されている。

映像にもロングテールの論理が働いている。ヘッドの部分には、生産と流通コストが嵩むのでプロだけの世界である。ヘッド経済においては、一軍プレイヤーしか生き残れない。二軍の選手が活躍することはできないのだ。しかしだ。ヘッドからボディ、ボディからテールにかけては、生産と流通のコストが低い場合、いろんな人たちに参入できるチャンスが与えられている。ボディ経済やテール経済においては、貨幣経済の「現金化」そのものよりも、「評判化」や「噂化」の方にも価値がおかれる。

経済的な目的で作られるものではなく、コンテンツには、趣味や理想、思い、熱意、情熱などがこめられ、それが評価されるのだ。また規制がなく、会議を重ねる必要もないので、喜怒哀楽をもっとストレートにダイレクトに伝えることができるはずだ。

動画共有サイトの現在は、ちょっと変わった映像が人気を博しているが、今後は、このメディアに適した映像が開発されるだろう。その瞬間にボクは立ち会いたい思いでいっぱいだ。約10年間もテールの映像の世界で自分を表現してきたから、少しはその権利があるかもしれない。もしかすると、すぐにその波に乗れるのかもしれない。

現在のテレビは、ロングテールのヘッド経済で作られたものである。たまたま視聴している人たちの、さらにその一部の人たちによる購買活動によってのみ業界はすべて支えられている。録画しない限り、時空の藻屑として消え去ってしまう、はかないコンテンツでもある。

テレビというメディアザウルスのながーいロングテールの尻尾の先に、明るい未来がそろそろ見えてきた!

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毎週金曜日22:00MXテレビ「BlogTV」出演中 < http://trj.weblogs.jp/blogtv/ >
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■クリエイター手抜きプロジェクト[108]Illustrator CS2編
レイヤーごとSWFで出力する

古籏一浩
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今回は、Illustrator CS2でレイヤーを個別にSWF(Flashムービー)として出力するスクリプトです。以下のスクリプトを実行するとドライブ(ボリューム)のルートに、「000_レイヤー名.swf」といったファイル名でSWFファイルが生成されます。生成されるSWFファイルは、QuickTimeプレイヤーでは再生できません。また、プラグインのバージョンが低い場合も表示されないことがあります。SWFファイルの保存先を変更するには

new File("/000_"+layObj[i].name+".swf")

のカッコ内を変更してください。ここに保存先のフォルダのパスとファイル名を指定します。
layObj[i].nameはレイヤー名を示します。

実行前にIllustrator CS2のバージョンが12.0.1以上になっているかどうか確認してからにしてください。これ以前のバージョンではレイヤー名が日本語の場合、正しく処理されないためです。

docObj = app.activeDocument;
layObj = docObj.layers;
for (i=layObj.length-1; i >-1 ; i--){
for(j=0; j< layObj.length; j++){
layObj[j].visible = false;
}
layObj[i].visible = true;
exportOptions = new ExportOptionsFlash();
exportOptions.resolution = 150; // 解像度(150dpi)
exportOptions.artBoardClipping = true; // クリッピング
exportOptions.frameRate = 12; // フレームレート
exportOptions.generateHTML = false; // HTMLファイルの生成フラグ
exportOptions.jpegQuality = 5; // JPEG画質(1〜10)
saveFile = new File("/000_"+layObj[i].name+".swf");
app.activeDocument.exportFile(saveFile, ExportType.FLASH, exportOptions );
}

Illustratorのアートボードでクリッピングするかどうかは以下の行で指定し
ます。

exportOptions.artBoardClipping = true;

trueの場合はアートボードでクリッピング(アートボード内のみ表示)されます。falseの場合は、アートボードに関係なく存在すれば出力されます。SWFとともにHTMLファイルも生成したい場合には以下の行で指定します。

exportOptions.generateHTML = false;

ここをfalseにするとHTMLファイルは生成されず、trueにすると生成されます。書き出すレイヤーに画像が含まれる場合はJPEG画質を設定することができます。JPEG画質は以下の行で指定します。

exportOptions.jpegQuality = 5;

1が最低画質で10が最高画質になります。
毎回同じところに保存するのではなく、任意のフォルダに保存したい場合は以下のようになります。実行すると保存先のフォルダを聞いてきます。フォルダを指定すると、そのフォルダにファイルが保存されます。

folderObj = Folder.selectDialog("保存先フォルダを選択してください");
docObj = app.activeDocument;
layObj = docObj.layers;
for (i=layObj.length-1; i >-1 ; i--){
for(j=0; j< layObj.length; j++){
layObj[j].visible = false;
}
layObj[i].visible = true;
exportOptions = new ExportOptionsFlash();
exportOptions.resolution = 150; // 解像度(150dpi)
exportOptions.artBoardClipping = true; // クリッピング
exportOptions.frameRate = 12; // フレームレート
exportOptions.generateHTML = false; // HTMLファイルの生成フラグ
exportOptions.jpegQuality = 5; // JPEG画質(1〜10)
saveFile = new File(folderObj.fsName+"/000_"+layObj[i].name+".swf");
app.activeDocument.exportFile(saveFile, ExportType.FLASH, exportOptions );
}

【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/ >
もう、サーバーのHDD容量がいっぱい。600GBでは足りませんでした・・・。
とりあえず、新たなサーバーを準備中です。

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■イベント案内
MOTION AWARD 主催=アドビシステムズ
< http://motionaward.net/ >
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会期:12月15日(金)〜12月17日(日)11:00〜20:00
会場:ラフォーレミュージアム原宿(東京都渋谷区神宮前1-11-6ラフォーレ原宿6F TEL.3475-0411)
内容:「Flashから始まるクリエイティブ」をテーマに、広告・メディアアート・ア二メーション・キャラクターデザイン・ウェブデザインなど、さまざまなジャンルで活躍している国内外6組のアーティストによる「Flash」を使ったインスタレーション展示。またクリエイターの発掘と育成を目指し、一般応募を募ったMotion Awardの各受賞作品もあわせて展示する。入場無料。シンポジウムは1プログラム1,500円。

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■展覧会案内
早川良雄:日本のデザイン黎明期の証人
< http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/ >
予告 < http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/gnext/gnext.html >
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会期:12月1日(金)〜12月22日(金)11:00〜19:00 土18時 日祝休
会場:銀座グラフィックギャラリー(東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F TEL.03-3571-5206)
内容:戦後、百貨店のデザイナーとして今日では伝説的ともいえる斬新なポスターや広告を制作し、企業ポスター、広告、イラストレーション、装丁等の分野で幅広く活躍した早川良雄。今回の回顧展は、初期の活動にスポットを当てたもの。

ギャラリートーク:
出演:早川良雄×矢萩喜從郎
日時:12月15日(金) 18:00〜19:30
会場:DNP銀座ビル5F 入場無料 要予約 先着70名

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■編集後記(11/27)

・新宿で行われたセミナーに参加した帰り、わずかな時間しかなかったが、コニカミノルタプラザギャラリーに立ち寄った。ロケーションが最高によく(もちろん、展示内容も粒ぞろいで)鑑賞以外にも待ち合わせの場としてよく利用していた。しかし本体が写真から撤退してしまい、これからフォトギャラリーとしてどうなるのか心配なところだ。噂では、ギャラリー+イベントホールの方向にむかうとか。同じような立場の京セラコンタックスサロン・東京は、来年3月に閉鎖との、これも噂。コダックフォトサロンだって、銀塩がこんな状態ではいつどうなるかはわからない。銀座の名物だった富士フォトサロンは来年の7月に閉館、六本木の富士フイルムのギャラリー(3月開館予定)に統合される。写真のデジタル化に伴い、ギャラリー業界もいろいろ動きがあって興味深い。さて、コニカミノルタの展示だったが、3つの展示はそれぞれ非常におもしろかった。秋山亮二さんの「なら〜ふたたび」は、ここ4年くらいの奈良の姿だというが、なんだか一昔前の日本みたいで懐かしくてたまらない。神社仏閣だけではない奈良。こんなところに住みたいと思う。阿部千佳子さんの「種子の時間」で捉えられた子どもたちの姿がじつにいい。モノクロというのも効果的だ。こんなまなざしでわたしの子(孫か)を撮影して欲しいと思った。木内美羽さんの「mius」はすばらしいコンテンポラリーアートだ。写っているのは、建築物の壁の汚れとか錆、壊れた物の形などだと思う。それらを部分的に切りとったものだろう。写っているものに意味はないが、形や色が美しい。いや美しくないが、画面構成がみごとで見入ってしまう。作者に聞きたいことがあったが、仲間の学生数人が取り巻いていて入っていけない。他の部屋の展示を見てから再びトライしたが、相変わらず彼らの世界に浸りきっている。物言いたげなおじさんがうろうろしているのを気がつかないのか。じゃ、いいや。無神経な若者たちに少し立腹して立ち去るのであった。(柴田)
< http://konicaminolta.jp/about/plaza/index.html > そのギャラリー

・「スーパーバレエレッスン」のテキストが出た! レッスン自体はNHK教育テレビで12月5日から。レベルの高いレッスンなのだが、当然そこまでの実力はないので鑑賞とイメージトレーニングに使わせていただきますわっ。マニュエル・ルグリ氏のレッスンを見られるだけでいいっ! 病気になってしまい、一ヶ月もレッスンに行ってない。……また一からのスタートになるのね。/クロネコメール便のCMを見た。荷物追跡が便利なこのサービス、10月からリニューアルされていたわ。今まで重さベースだったが、サイズベースに。+100円すると速達で送れるって。(hammer.mule)
< http://www.nhk-book.co.jp/piano/ >  テキスト
< http://www.kuronekoyamato.co.jp/mail/mail.html >  クロネコメール便

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フォトコンテスト必勝ガイド
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学習研究社 1995-12
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スーパーバレエレッスン12~3
日本放送出版協会 2006-11-25

SWAN MAGAZINE Vol.6 2006 冬号 アニエス・ルテステュ-美のエトワール- パリ・オペラ座バレエ「ジュエルズ」 SWAN MAGAZINE Vol.5 2006秋号 ミラノ・スカラ座バレエ団「ラ・バヤデール」(全3幕)

by G-Tools , 2006/11/27