<「場のノリ」が苦手なのです>
■グラフィック薄氷大魔王[79]
デザインフェスタ見物
吉井 宏
■ショート・ストーリーのKUNI[23]
酒
やましたくにこ
■イベント案内
デジハリ×デジクリ「青池良輔氏出版記念スペシャルイベント(仮題)」
肌色シンポジウム
■グラフィック薄氷大魔王[79]
デザインフェスタ見物
吉井 宏
■ショート・ストーリーのKUNI[23]
酒
やましたくにこ
■イベント案内
デジハリ×デジクリ「青池良輔氏出版記念スペシャルイベント(仮題)」
肌色シンポジウム
■グラフィック薄氷大魔王[79]
デザインフェスタ見物
吉井 宏
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失礼ながら、「デザインフェスタ」は、テレビやチラシから受ける印象から、最も嫌いなものの一つだった。基本的に「学園祭ノリ」は苦手なのです。自分からスタッフにもなったこともあるくせに、SF大会みたいなノリもダメ。(最近もやったらしいけど)Photoshopの伝道師ラッセル・ブラウン氏のパフォーマンスも何度か見たことあるけど、ああいうのも苦手。彼そのものが嫌とかじゃなく、面白いと思い込んで他の観客と同化しなければ疎外感を感じてしまいそうな、「場のノリ」が苦手なのです。
それでも、ずっとデザフェスは気になっていたし、デザイナーズトイ関係の知人が出展してることもあり、一度は見に行ってみようかと。「ワンダーフェスティバル」も行ったことだし。
開場まもなくの11時半に到着。とりあえず、通路を端から一本ずつくまなく回ってみた。今回は一つのホールに全部まとまった状態で、以前より見やすくなってるらしい。それでも何千組の出展。最小で畳一畳のスペースだけに、本当に数え切れないほどのブース。絵、写真、造形、工芸、服飾、パフォーマンス、音楽……などなど、あらゆる表現の見本市。
まあ、完成度やプロ的な視点で見れば「しょーもなく」「安っぽく」「イタい」「勘違いな」「若気の至り」が大半で、「どこに出しても恥ずかしくなさそうな、ちゃんとしたもの」はせいぜい2割程度。でも、審査や権威付けなど一切のフィルタを通さずに見れるのは貴重な機会。
若いアーティストたちが何をやりたいのか、何をカッコイイと思っているのか、生の状態で提示されている。一見しょーもない展示もよく見れば、その人が何をやりたいのかのエッセンスだったりするので、ただ通り過ぎるのはもったいない。思わぬヒントや刺激を受けたりすることもあるにちがいない。
メディア等で紹介される部分は「テレビ的に絵になるケバケバしいもの」が多いようで、実際の感じとはずいぶん違う。僕もああいう感じだとばかり思っていた。デザフェスのチラシや広告なども、そういう部分ばかりビジュアル的に強調されているので、誤解されやすいかもしれない。まあ、突然声を張り上げて芝居を始める人や、なぜか柔道着を着て取っ組み合ってる人とかはいたけど。あと、中央のライブステージから聞こえ続ける変な音楽とか。
ここで「質」的に目立つのは相当大変だろう。ホール全体が「ヒッピーのフリーマーケット」状態の中では、それなりの完成度やまとまりを持つ展示は埋没してしまう。実際、知り合いのアーティストやメディア等で見覚えのあるアーティストのブースも、早足で通り抜けたら気がつかないほど周囲の無秩序に溶け込んでしまっていた。平等、とも言えそう。
とにかく数が多いので一つひとつのブースをしっかり見ていられないけど、見るべきものがあるブースはちゃんとこちらの目に飛び込んでくる。三分の一も見るといい感じのペースをつかめた。このまま永遠に続くと思われそうなブースの数に奇妙な幸福感を覚え始めたのだが、半分を過ぎたあたりで腰痛が悪化。ゆっくり進むのがやっとの状態に。なんとか全部見てから帰りたい〜。
そんな時点でポッドマン仲間の中野博文氏と合流。それで見るコツがもうひとつわかった。複数人で見れば一人では気がつかなかったものに気づかされたり、普段は興味ないものをじっくり見て発見があったり、知り合いに出会う確率も高くて、具合がいいようだ。2〜3人のグループで見ることをおすすめする。
出展する側として考えてみると、ブースを出せばとりあえず5〜6万人が前を通り過ぎてくれるってのは、展示イベントとして大したもんだと思う。100人に1人が記憶の隅に残してくれたとしても、普通の個展以上の宣伝効果はあるんじゃないかな。また、「デザインフェスタ」は僕が苦手な「学園祭ノリ」とはちょっと違った。デザフェスは個々のブースがそれぞれ独立した他人の集合体なので、変な連帯っぽい感じは薄い。グループで出展すれば、内部的に学園祭ノリが出るかもしれないけど。
なんとか腰の状態をだましだまし、4時間近くかかって全部を見終えた。自分で出そうとまでは思わないけど、次回は腰のコンディションを整えて、また見に来たいと思った。丸一日かけてゆっくり見てみたい。
【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com
こうやってデザフェスのことを書いているうちに、次回が楽しみでしょうがなくなってきた。ところで、何かシンクロしたのか臨界点に達したのか、海津さんをはじめ、知り合い数人が「デザフェス初めて行った」とブログに書いていたのがおもしろかった。
HP < http://www.yoshii.com
>
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/
>
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■ショート・ストーリーのKUNI[23]
酒
やましたくにこ
───────────────────────────────────
あるところに呂という男が住んでいた。彼は小説家で、その書いたものは庶民に絶大な人気を博していた。とはいってもそれはもはや過去の話で、ここ数年は才能も枯渇したのか新しい物語も思いつかず、かつてはしつこく新作を催促してきた版元にもあきらめられ、彼は急速に忘れられた小説家になろうとしていた。このままではいずれ蓄えも底をつき、困窮するのは目に見えているが、いまさら物書き以外の何ができよう。
呂は毎日、目覚めるとまず机の前に座ってみるが、紙をいくら見つめていても物語が浮かんでくるはずもない。呂は自暴自棄になり、酒を飲んで現実を忘れようとした。あるいは溺愛している若い妻の肌を愛で、交わることで。だが、ことが終わり、酔いから醒めれば何が変わっているわけでもなく、それどころかあたかも美しい絵が日に日に色あせ、料紙は傷み、顔料は輝きを失なって朽ち果てる。それを早回しにして見せられているようだ。
呂がそのような日々を送っていたとき、男が現れた。男は楊と名乗った。青みがかった眼をした美しい若者だ。
「あなたの書くものをこよなく愛するものです。もう一度あなたの小説を読みたくてまいりました」
「そうはいっても書けないものはしかたない。私はもう一生分の能力を使い果たしたのかも知れぬ。紙を前にして一言一句も浮かばぬ」
「私は酒を造るのが得意です。私のつくる酒を飲めば書けるでしょう」
楊はそう言って小屋にこもり、幾日かすると小さな瓶を持って現れた。「これをお飲みください」
瓶からこくこくと音を立てて酒が注がれると呂は半信半疑で盃を取り、飲み干した。不思議な味だった。だが一杯ではわからない。二杯。三杯。四杯。何が違うのかわからなかった。気がつくと呂は筆を執り、新しい物語を書きつづっていた。これまでなかったほど熱中して仕上げ、版元に渡すとそれは絶賛され、ただちに出版されて瞬く間に巷の評判となった。
「おまえのおかげだ」呂がそばに妻を侍らせながら感謝の言葉を口にすると、楊はうれしそうにほほえんだ。
「あなたの書いた物語がふたたび読めると思うとこれ以上の喜びはありません。あなたを信じておりました」
楊は酒をつくるだけでなく、家に住みついて呂の身の回りの世話もするようになった。食べるものから身につけるもの、仕事の計画や人と会う手はずまで楊はすべててきぱきとこなしてくれた。呂はすっかり楊を信頼してまかせていたが、不思議に思って聞いてみた。
「なぜおまえはそのように私に尽くしてくれるのだ」
楊は呂を見つめながら静かに言うのだった。「私にできることは酒をつくることだけです。あなたのようなすばらしい才能のかけらもありません。私のような人間は才能のある人間に尽くすよう運命づけられているのです」
楊は呂の酒がきれることのないよう、小屋にこもってはつくり続けた。呂は酒を飲んでは次々と小説を書いていたが、あるとき、ぱたりと筆が止んだ。
「どうしたのだろう。また書けなくなった」
沈み込んだ呂が言うと、楊は心配そうに眉根をひそめたが、すぐに小屋にこもった。次に現れたとき、楊の手には新しい酒があった。これまでより幾分大きな瓶に満たされたそれを渡すと、呂は飢えた子供のように酒を飲んだ。それが喉を通り、胃の腑に届いたか届かぬうちに、早くも以前に倍して書く力がむくむくとわいてくるのを感じた。じっとしているのが惜しい、一刻も早く、胸の内にある物語を書き付けないではおれない気分だ。
「ああ、書ける。おれはまた書ける。いままでよりもっとおもしろい小説を。なんとおれは幸福なんだ。おれはまだまだ書けるのだ」
呂は笑い出したい気分で、傍らの妻を抱き寄せ、胸をまさぐりながら言った。妻は小鈴のような声を立てた。楊が長いまつげを伏せ、悲しそうにほほえむのに呂は気づきもしなかった。
そのようなことが何度か繰り返された。呂は幾度か苦境に陥ったが、その都度楊の酒が救ってくれた。
ある日、楊が小屋にこもって酒を造っているとき、呂は戸の隙間からそっとのぞいてみた。酒が入っているらしい甕の前に楊が神妙な顔をして立っている。その手に何かが握られ、ついでそれが酒の中に投じられるのを、呂は見た。鼠くらいの大きさの生き物、だった。そばには何かの尻尾や骨も落ちていた。
呂は何も気づかない風を装い、楊の出す酒を飲んだ。酒はうまく、その味は呂の筆をもっては表しがたい魅力に満ち、尽きせぬ創造の泉に呂を誘った。その酒が何でできていようとかまわなかった。
やがてまたしても、魔力が切れるように、呂は行き詰まった。楊はまた新たな酒を造るため、小屋にこもった。呂は今度も隙間からのぞき見た。
薄暗い小屋の中、甕の前に立った楊は絵になるくらい美しかった。やがてそのほっそりとした指先が何かを取り上げ、するりとなで上げるような仕草をした。それから楊が唇をすぼめ、ふうっと息を吹きかけると、それはまるで自らの意志であるかのように、すうっと甕の中に入っていった。ちゃぽりというかすかな音が呂の耳に残った。甕の中に投じられたのは猫のようにみえた。その光景が何度か繰り返され、呂は木戸の前から離れた。
呂は書き続けた。酒を飲み、書き、妻を抱いた。それ以外何もほしくなかった。本が売れ、金はたまる一方だったが、特に何に使おうとも思わなかった。ただ、書けなくなることだけが以前にも増して怖かった。
その後も酒がなくなるたび、楊は新たな酒をつくったが、もう、呂はのぞかなかった。恐ろしくてのぞけなかったのかも知れぬ。
そうしてまた、書けなくなる日がやってきた。頭の中が白紙になる。何を書いていいのか、手がかりさえつかめない恐ろしい日々の訪れ。世評が高まるにつれ、書けなくなったときの苦しさは幾倍にもなることに今さらながら気がついた。呂は脂汗を滲ませ、机をかきむしり、大声をあげて叫びたいのを抑えつつ、楊を呼んだ。
「頼む。酒をつくってくれ」
「前の酒がまだ残っておりますが」
「あれではだめだ。もう、あれでは効かない」
楊はいつもの控えめな口調で言った。
「お気づきかと思いますが、ただの酒ではあなたには効き目がありません。ものをお書きになるには、それも多くの人をうならせる力を持ったものを書くには、やはり力が必要なのです。命の持つ力が」
「わかっている」
「すでにさまざまな『命』を私は試してみました。それがもはや効力がないとすると……」
呂はやつれて急に老けたようにみえる顔を楊に向けて言った。
「おまえの、考えている通りでいい」
数日後、楊は新たな酒を手に、小屋から現れた。呂は泣きそうな顔でそれを受け取り、がまんできないというふうに飲み始めた。酒は独特の香気と味わいに満ち、ねっとりとした濃度を持っていた。しばらくすると呂は紙を取り出し、書き始めた。いつもそばに侍っている妻はもういなかった。
呂は何かに憑かれたように書いた。その小説は絶賛され、本は売れに売れた。呂はいまでは国で一番の小説家であり金持ちであり、成功者であった。楊は自分のことのように喜んだ。彼はこの上なく幸福だった。自分の愛する呂がすばらしい小説を次々に生み出していく。そして自分がそのそばにいること。この家の中で、呂とふたりきりなのだということ。これ以上何を望むことがあろう。
呂は自分が自分でなくなっているような気がした。内からわきあがってくるものを片端から紙に書き写していく。それらがことごとく、自分の眼で見ても傑作ぞろいだ。たとえていえば恐ろしく速い乗り物に乗り、空中といわず海中といわず自在にかけめぐってでもいるような心持ち。だが、まるで何者かに操られているような、しかもそれを振り返って確かめる余裕さえない。呂は思い出そうとした。妻の顔。てのひら。乳。耳。思い出せなかった。
ある晩、楊がふと見ると、呂は書きながら泣いていた。涙がはらはらとこぼれ落ちるのもかまわず、泣きながら、それでも書く手は止めていないのだ。
「どうなさいました。何かお困りでしたら何なりとおっしゃってください」
楊がそう言うと、呂はすすり上げながら言った。
「おれに、かまうな」
「え?」
驚いた楊が問い返すと呂は喉の奥から絞り出すような声で何やら言った。聞き取れず再度問い返した楊に、呂は繰り返した。
おまえが、酒に、なるべきだった
楊は打ちのめされたようにみえたが、半ば予期していたかも知れない。ふらつく足で立ち上がった。それから、ゆっくりと、小屋に向かった。
歴史に記されたところでは、これ以降も呂は超人的な筆力で書き続け、夥しい数の作品を残したことになっている。にもかかわらず、それらはまったく残っていない。散逸したのか、最初から存在しなかったのかは不明である。
【やましたくにこ】kue@pop02.odn.ne.jp
みっどないと MIDNIGHT短編小説倶楽部
< http://www1.odn.ne.jp/%7Ecay94120/
>
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■イベント案内
デジタルハリウッド×日刊デジタルクリエイターズ
「青池良輔氏出版記念スペシャルイベント(仮題)」
< https://ss.study.jp/module/event/reservation/select_event.asp?cid=dhg_osaka#418
>
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「CATMAN」、「PERESTROIKA」など、独自の世界観を持つ作品が熱い支持を受けている映像クリエイター青池良輔氏。
その青池氏がこの12月に初めての著書「Create魂 Flashクリエイターによるオリジナルアニメ創作論」を出版されることを記念して、デジハリとデジクリがタッグを組んでお届けするスペシャルイベントです!
日時:12月22日(金)19:00〜21:00(予定)
会場:デジタルハリウッド 大阪サテライトキャンパス
< http://gs.dhw.ac.jp/faq/map/index.html
>
定員:100名
参加:無料(要予約)
予約:< https://ss.study.jp/module/event/reservation/select_event.asp?cid=dhg_osaka#418
>
0120-655-810(フリーダイヤル)
・青池良輔氏公式サイト
< http://www.aoike.ca/
>
・Create魂 Flashクリエイターによるオリジナルアニメ創作論
< http://www.ascii.co.jp/books/books/detail/4-7561-4842-5.shtml
>
・MKチャット対談 Flash10周年! 極私的Flash史 〜疾風怒濤篇〜/笠居トシ
ヒロ&まつむらまきお
< https://bn.dgcr.com/archives/20061101140300.html
>
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■イベント案内
肌色シンポジウム
〜肌色とは何だろう? 各分野の研究と科学的アプローチ〜
< http://www.jagat.or.jp/story_memo_view.asp?StoryID=10385
>
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日時:2007年1月24日(水)10:30〜17:00 10:00より受付
会場:社団法人日本印刷技術協会 アネックス3階研修室(東京都杉並区和田1-29-11)
参加費:JAGAT会員22,050円、一般31,500円
内容:色再現でもっとも問題になるのが肌色である。人は、なぜ肌色に対して敏感なのだろうか。肌色の好みとはどのようなものだろうか。また、そもそも肌色とはどのようなものなのか。
色をデータとして管理できる技術が向上したことにより、肌色は感覚的なものから数値管理できるものに変わりつつある。印刷物制作を含むいろいろな分野で、標準的な色彩理論の重要性が高まるとともに、画像データを横断的に扱うことが必要になる。
本シンポジウムでは、肌色の文化的意味から、体のしくみ、医療との関係、肌色の見え方や再現などを科学的な視点から多角的に紹介し、画像再現に取り組む人材の研鑚や研究開発のベースに役立てていただくことを目的としている。
10:30-10:45 オリエンテーション
(社)日本印刷技術協会 常務理事 小笠原治氏
10:45-12:00 ナチュラルビジョンプロジェクトの背景と応用技術
東京工業大学 像情報工学研究施設 助教授 山口雅浩氏
13:00-14:00 データからみる肌色
株式会社資生堂 ビューティーソリューション開発センター
色彩科学研究グループ 吉川拓伸氏
14:05-15:05 インクジェットプリンタの色変換処理と肌色出力
セイコーエプソン株式会社 IJP設計部 主査 藤野真氏
15:15-16:15 肌色と医療
東京医科歯科大学 医学部附属病院検査部 臨床検査専門医 西堀眞弘氏
16:20-17:00 パネルディスカッション
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■編集後記(12/6)
・テレビを見ながら毒づいていることが多い。歳のせいだ。気味悪い男とだらしない声の爺さんとの対談に、和田アキ子の猫撫で声の髪の毛系CMが頻繁に流れてくるが、とにかく生理的に不快で不快で、問答無用でスイッチを切る。汚れた便器を掃除する、風呂場の流しにつまった髪の毛を取り出す、これらのリアルな映像が夕食の最中に流れてくる。そんな無神経な薬品会社の製品は金輪際買わない。高級ビールをお歳暮に持って行って、一緒に飲んでいる。いつ冷やしたんだ。和服を着て風呂敷包みのお歳暮におでかけ、そんなのいない。でも様式美だから許す。あんまり盛り上がらないアジア大会の報道、きんメダルだかぎんメダルだかわからないアナウンサーの発声、どっちなんだ。クイズ番組で、出演している元女優の母親を応援する息子のビデオ画像、母親に対して敬語のオンパレードが聞き苦しい、バカか、録画なんだから放送屋が気を利かせろ。ニュースを見ながら、凶悪犯罪が起きると必ず「××人だ」と叫ぶ。外国人凶悪犯罪の半数は某国人民、というのは日本に限らずもはや世界的潮流だが、最近の日本メディアは国名をあげずに外国人一般の扱いにする傾向にある。某国の圧力に屈しているわけで、まことにけしからん。とにかくニュース報道に向かって、そんなわけねーだろー、おまえがそうさせたんじゃないか、恥知らず、うそつくな、などなど絶えず発しているのだから困ったじーさんではないか。樹木希林のイナバウワーを見て、俺が先に考えて孫相手に実演してたんだと言ってもねえ……。(柴田)
・まつかさコラムにも登場した青池さんのイベントを、デジハリさんとすることになった。今日から募集しているので定員にならないうちにぜひご予約を。クリエイターさんたちが年末進行で忙しいことは百も承知さ! でも来ないと後悔するかもね〜。/甥二号(二歳だと思っていたら一歳半だった)は音楽が好きだ。TVで音楽がかかると熱心に見入っている。泣いていても好きな曲がかかると静かになる。ピアノの前に行きたがるのも彼。甥一号との差が見える。その二号のために、うちの母親の携帯電話に彼の好きな曲の動画をエンコードして入れておいた。ちょっとした時に再生できれば、自己主張の激しい今の時期に何かと便利なのではないかと思ったのだ。二号が高熱を出して明け方に救急車で病院へ。座薬を入れても夜から熱が下がらず、ぐったりしており、脳細胞が死ぬかもとうちの母親が連れて行った。私は甥三号の面倒を見るため留守番。帰宅した母親から、どうにか熱が下がり機嫌も良くなったと聞いてほっとする。「誰もいない病院の待合室でぐずった時に、携帯電話の動画が役に立ったわ。助かったわ。」と。今は以前書いた「アルゴリズムたいそう」のほか、「でんでらりゅうば」と宇多田ヒカルの「ぼくはくま」がお気に入り。「ぼくはくま」は、ぬいぐるみのくまの映像がとても可愛いので、放送を見て〜。リピートして聞かせると、いつのまにか眠ってしまうよ。(hammer.mule)
< http://pigeon.info/kosodate/seikatu/17.htm
> この時期
< http://www.nhk-ep.com/view/11583.html
> でんでらりゅうば
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A7%E3%82%93%E3%81%A7%E3%82%89%E3%82%8A%E3%82%85%E3%81%86
>
でんでらりゅう
< http://www.toshiba-emi.co.jp/hikki/kuma/cd/index_j.htm
> 実写のほう
< http://www.eonet.ne.jp/%7Elink-room/tyakuuta-imo.html
> まとめ
デザインフェスタ見物
吉井 宏
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失礼ながら、「デザインフェスタ」は、テレビやチラシから受ける印象から、最も嫌いなものの一つだった。基本的に「学園祭ノリ」は苦手なのです。自分からスタッフにもなったこともあるくせに、SF大会みたいなノリもダメ。(最近もやったらしいけど)Photoshopの伝道師ラッセル・ブラウン氏のパフォーマンスも何度か見たことあるけど、ああいうのも苦手。彼そのものが嫌とかじゃなく、面白いと思い込んで他の観客と同化しなければ疎外感を感じてしまいそうな、「場のノリ」が苦手なのです。
それでも、ずっとデザフェスは気になっていたし、デザイナーズトイ関係の知人が出展してることもあり、一度は見に行ってみようかと。「ワンダーフェスティバル」も行ったことだし。
開場まもなくの11時半に到着。とりあえず、通路を端から一本ずつくまなく回ってみた。今回は一つのホールに全部まとまった状態で、以前より見やすくなってるらしい。それでも何千組の出展。最小で畳一畳のスペースだけに、本当に数え切れないほどのブース。絵、写真、造形、工芸、服飾、パフォーマンス、音楽……などなど、あらゆる表現の見本市。
まあ、完成度やプロ的な視点で見れば「しょーもなく」「安っぽく」「イタい」「勘違いな」「若気の至り」が大半で、「どこに出しても恥ずかしくなさそうな、ちゃんとしたもの」はせいぜい2割程度。でも、審査や権威付けなど一切のフィルタを通さずに見れるのは貴重な機会。
若いアーティストたちが何をやりたいのか、何をカッコイイと思っているのか、生の状態で提示されている。一見しょーもない展示もよく見れば、その人が何をやりたいのかのエッセンスだったりするので、ただ通り過ぎるのはもったいない。思わぬヒントや刺激を受けたりすることもあるにちがいない。
メディア等で紹介される部分は「テレビ的に絵になるケバケバしいもの」が多いようで、実際の感じとはずいぶん違う。僕もああいう感じだとばかり思っていた。デザフェスのチラシや広告なども、そういう部分ばかりビジュアル的に強調されているので、誤解されやすいかもしれない。まあ、突然声を張り上げて芝居を始める人や、なぜか柔道着を着て取っ組み合ってる人とかはいたけど。あと、中央のライブステージから聞こえ続ける変な音楽とか。
ここで「質」的に目立つのは相当大変だろう。ホール全体が「ヒッピーのフリーマーケット」状態の中では、それなりの完成度やまとまりを持つ展示は埋没してしまう。実際、知り合いのアーティストやメディア等で見覚えのあるアーティストのブースも、早足で通り抜けたら気がつかないほど周囲の無秩序に溶け込んでしまっていた。平等、とも言えそう。
とにかく数が多いので一つひとつのブースをしっかり見ていられないけど、見るべきものがあるブースはちゃんとこちらの目に飛び込んでくる。三分の一も見るといい感じのペースをつかめた。このまま永遠に続くと思われそうなブースの数に奇妙な幸福感を覚え始めたのだが、半分を過ぎたあたりで腰痛が悪化。ゆっくり進むのがやっとの状態に。なんとか全部見てから帰りたい〜。
そんな時点でポッドマン仲間の中野博文氏と合流。それで見るコツがもうひとつわかった。複数人で見れば一人では気がつかなかったものに気づかされたり、普段は興味ないものをじっくり見て発見があったり、知り合いに出会う確率も高くて、具合がいいようだ。2〜3人のグループで見ることをおすすめする。
出展する側として考えてみると、ブースを出せばとりあえず5〜6万人が前を通り過ぎてくれるってのは、展示イベントとして大したもんだと思う。100人に1人が記憶の隅に残してくれたとしても、普通の個展以上の宣伝効果はあるんじゃないかな。また、「デザインフェスタ」は僕が苦手な「学園祭ノリ」とはちょっと違った。デザフェスは個々のブースがそれぞれ独立した他人の集合体なので、変な連帯っぽい感じは薄い。グループで出展すれば、内部的に学園祭ノリが出るかもしれないけど。
なんとか腰の状態をだましだまし、4時間近くかかって全部を見終えた。自分で出そうとまでは思わないけど、次回は腰のコンディションを整えて、また見に来たいと思った。丸一日かけてゆっくり見てみたい。
【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com
こうやってデザフェスのことを書いているうちに、次回が楽しみでしょうがなくなってきた。ところで、何かシンクロしたのか臨界点に達したのか、海津さんをはじめ、知り合い数人が「デザフェス初めて行った」とブログに書いていたのがおもしろかった。
HP < http://www.yoshii.com
>
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/
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■ショート・ストーリーのKUNI[23]
酒
やましたくにこ
───────────────────────────────────
あるところに呂という男が住んでいた。彼は小説家で、その書いたものは庶民に絶大な人気を博していた。とはいってもそれはもはや過去の話で、ここ数年は才能も枯渇したのか新しい物語も思いつかず、かつてはしつこく新作を催促してきた版元にもあきらめられ、彼は急速に忘れられた小説家になろうとしていた。このままではいずれ蓄えも底をつき、困窮するのは目に見えているが、いまさら物書き以外の何ができよう。
呂は毎日、目覚めるとまず机の前に座ってみるが、紙をいくら見つめていても物語が浮かんでくるはずもない。呂は自暴自棄になり、酒を飲んで現実を忘れようとした。あるいは溺愛している若い妻の肌を愛で、交わることで。だが、ことが終わり、酔いから醒めれば何が変わっているわけでもなく、それどころかあたかも美しい絵が日に日に色あせ、料紙は傷み、顔料は輝きを失なって朽ち果てる。それを早回しにして見せられているようだ。
呂がそのような日々を送っていたとき、男が現れた。男は楊と名乗った。青みがかった眼をした美しい若者だ。
「あなたの書くものをこよなく愛するものです。もう一度あなたの小説を読みたくてまいりました」
「そうはいっても書けないものはしかたない。私はもう一生分の能力を使い果たしたのかも知れぬ。紙を前にして一言一句も浮かばぬ」
「私は酒を造るのが得意です。私のつくる酒を飲めば書けるでしょう」
楊はそう言って小屋にこもり、幾日かすると小さな瓶を持って現れた。「これをお飲みください」
瓶からこくこくと音を立てて酒が注がれると呂は半信半疑で盃を取り、飲み干した。不思議な味だった。だが一杯ではわからない。二杯。三杯。四杯。何が違うのかわからなかった。気がつくと呂は筆を執り、新しい物語を書きつづっていた。これまでなかったほど熱中して仕上げ、版元に渡すとそれは絶賛され、ただちに出版されて瞬く間に巷の評判となった。
「おまえのおかげだ」呂がそばに妻を侍らせながら感謝の言葉を口にすると、楊はうれしそうにほほえんだ。
「あなたの書いた物語がふたたび読めると思うとこれ以上の喜びはありません。あなたを信じておりました」
楊は酒をつくるだけでなく、家に住みついて呂の身の回りの世話もするようになった。食べるものから身につけるもの、仕事の計画や人と会う手はずまで楊はすべててきぱきとこなしてくれた。呂はすっかり楊を信頼してまかせていたが、不思議に思って聞いてみた。
「なぜおまえはそのように私に尽くしてくれるのだ」
楊は呂を見つめながら静かに言うのだった。「私にできることは酒をつくることだけです。あなたのようなすばらしい才能のかけらもありません。私のような人間は才能のある人間に尽くすよう運命づけられているのです」
楊は呂の酒がきれることのないよう、小屋にこもってはつくり続けた。呂は酒を飲んでは次々と小説を書いていたが、あるとき、ぱたりと筆が止んだ。
「どうしたのだろう。また書けなくなった」
沈み込んだ呂が言うと、楊は心配そうに眉根をひそめたが、すぐに小屋にこもった。次に現れたとき、楊の手には新しい酒があった。これまでより幾分大きな瓶に満たされたそれを渡すと、呂は飢えた子供のように酒を飲んだ。それが喉を通り、胃の腑に届いたか届かぬうちに、早くも以前に倍して書く力がむくむくとわいてくるのを感じた。じっとしているのが惜しい、一刻も早く、胸の内にある物語を書き付けないではおれない気分だ。
「ああ、書ける。おれはまた書ける。いままでよりもっとおもしろい小説を。なんとおれは幸福なんだ。おれはまだまだ書けるのだ」
呂は笑い出したい気分で、傍らの妻を抱き寄せ、胸をまさぐりながら言った。妻は小鈴のような声を立てた。楊が長いまつげを伏せ、悲しそうにほほえむのに呂は気づきもしなかった。
そのようなことが何度か繰り返された。呂は幾度か苦境に陥ったが、その都度楊の酒が救ってくれた。
ある日、楊が小屋にこもって酒を造っているとき、呂は戸の隙間からそっとのぞいてみた。酒が入っているらしい甕の前に楊が神妙な顔をして立っている。その手に何かが握られ、ついでそれが酒の中に投じられるのを、呂は見た。鼠くらいの大きさの生き物、だった。そばには何かの尻尾や骨も落ちていた。
呂は何も気づかない風を装い、楊の出す酒を飲んだ。酒はうまく、その味は呂の筆をもっては表しがたい魅力に満ち、尽きせぬ創造の泉に呂を誘った。その酒が何でできていようとかまわなかった。
やがてまたしても、魔力が切れるように、呂は行き詰まった。楊はまた新たな酒を造るため、小屋にこもった。呂は今度も隙間からのぞき見た。
薄暗い小屋の中、甕の前に立った楊は絵になるくらい美しかった。やがてそのほっそりとした指先が何かを取り上げ、するりとなで上げるような仕草をした。それから楊が唇をすぼめ、ふうっと息を吹きかけると、それはまるで自らの意志であるかのように、すうっと甕の中に入っていった。ちゃぽりというかすかな音が呂の耳に残った。甕の中に投じられたのは猫のようにみえた。その光景が何度か繰り返され、呂は木戸の前から離れた。
呂は書き続けた。酒を飲み、書き、妻を抱いた。それ以外何もほしくなかった。本が売れ、金はたまる一方だったが、特に何に使おうとも思わなかった。ただ、書けなくなることだけが以前にも増して怖かった。
その後も酒がなくなるたび、楊は新たな酒をつくったが、もう、呂はのぞかなかった。恐ろしくてのぞけなかったのかも知れぬ。
そうしてまた、書けなくなる日がやってきた。頭の中が白紙になる。何を書いていいのか、手がかりさえつかめない恐ろしい日々の訪れ。世評が高まるにつれ、書けなくなったときの苦しさは幾倍にもなることに今さらながら気がついた。呂は脂汗を滲ませ、机をかきむしり、大声をあげて叫びたいのを抑えつつ、楊を呼んだ。
「頼む。酒をつくってくれ」
「前の酒がまだ残っておりますが」
「あれではだめだ。もう、あれでは効かない」
楊はいつもの控えめな口調で言った。
「お気づきかと思いますが、ただの酒ではあなたには効き目がありません。ものをお書きになるには、それも多くの人をうならせる力を持ったものを書くには、やはり力が必要なのです。命の持つ力が」
「わかっている」
「すでにさまざまな『命』を私は試してみました。それがもはや効力がないとすると……」
呂はやつれて急に老けたようにみえる顔を楊に向けて言った。
「おまえの、考えている通りでいい」
数日後、楊は新たな酒を手に、小屋から現れた。呂は泣きそうな顔でそれを受け取り、がまんできないというふうに飲み始めた。酒は独特の香気と味わいに満ち、ねっとりとした濃度を持っていた。しばらくすると呂は紙を取り出し、書き始めた。いつもそばに侍っている妻はもういなかった。
呂は何かに憑かれたように書いた。その小説は絶賛され、本は売れに売れた。呂はいまでは国で一番の小説家であり金持ちであり、成功者であった。楊は自分のことのように喜んだ。彼はこの上なく幸福だった。自分の愛する呂がすばらしい小説を次々に生み出していく。そして自分がそのそばにいること。この家の中で、呂とふたりきりなのだということ。これ以上何を望むことがあろう。
呂は自分が自分でなくなっているような気がした。内からわきあがってくるものを片端から紙に書き写していく。それらがことごとく、自分の眼で見ても傑作ぞろいだ。たとえていえば恐ろしく速い乗り物に乗り、空中といわず海中といわず自在にかけめぐってでもいるような心持ち。だが、まるで何者かに操られているような、しかもそれを振り返って確かめる余裕さえない。呂は思い出そうとした。妻の顔。てのひら。乳。耳。思い出せなかった。
ある晩、楊がふと見ると、呂は書きながら泣いていた。涙がはらはらとこぼれ落ちるのもかまわず、泣きながら、それでも書く手は止めていないのだ。
「どうなさいました。何かお困りでしたら何なりとおっしゃってください」
楊がそう言うと、呂はすすり上げながら言った。
「おれに、かまうな」
「え?」
驚いた楊が問い返すと呂は喉の奥から絞り出すような声で何やら言った。聞き取れず再度問い返した楊に、呂は繰り返した。
おまえが、酒に、なるべきだった
楊は打ちのめされたようにみえたが、半ば予期していたかも知れない。ふらつく足で立ち上がった。それから、ゆっくりと、小屋に向かった。
歴史に記されたところでは、これ以降も呂は超人的な筆力で書き続け、夥しい数の作品を残したことになっている。にもかかわらず、それらはまったく残っていない。散逸したのか、最初から存在しなかったのかは不明である。
【やましたくにこ】kue@pop02.odn.ne.jp
みっどないと MIDNIGHT短編小説倶楽部
< http://www1.odn.ne.jp/%7Ecay94120/
>
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■イベント案内
デジタルハリウッド×日刊デジタルクリエイターズ
「青池良輔氏出版記念スペシャルイベント(仮題)」
< https://ss.study.jp/module/event/reservation/select_event.asp?cid=dhg_osaka#418
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「CATMAN」、「PERESTROIKA」など、独自の世界観を持つ作品が熱い支持を受けている映像クリエイター青池良輔氏。
その青池氏がこの12月に初めての著書「Create魂 Flashクリエイターによるオリジナルアニメ創作論」を出版されることを記念して、デジハリとデジクリがタッグを組んでお届けするスペシャルイベントです!
日時:12月22日(金)19:00〜21:00(予定)
会場:デジタルハリウッド 大阪サテライトキャンパス
< http://gs.dhw.ac.jp/faq/map/index.html
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定員:100名
参加:無料(要予約)
予約:< https://ss.study.jp/module/event/reservation/select_event.asp?cid=dhg_osaka#418
>
0120-655-810(フリーダイヤル)
・青池良輔氏公式サイト
< http://www.aoike.ca/
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・Create魂 Flashクリエイターによるオリジナルアニメ創作論
< http://www.ascii.co.jp/books/books/detail/4-7561-4842-5.shtml
>
・MKチャット対談 Flash10周年! 極私的Flash史 〜疾風怒濤篇〜/笠居トシ
ヒロ&まつむらまきお
< https://bn.dgcr.com/archives/20061101140300.html
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■イベント案内
肌色シンポジウム
〜肌色とは何だろう? 各分野の研究と科学的アプローチ〜
< http://www.jagat.or.jp/story_memo_view.asp?StoryID=10385
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日時:2007年1月24日(水)10:30〜17:00 10:00より受付
会場:社団法人日本印刷技術協会 アネックス3階研修室(東京都杉並区和田1-29-11)
参加費:JAGAT会員22,050円、一般31,500円
内容:色再現でもっとも問題になるのが肌色である。人は、なぜ肌色に対して敏感なのだろうか。肌色の好みとはどのようなものだろうか。また、そもそも肌色とはどのようなものなのか。
色をデータとして管理できる技術が向上したことにより、肌色は感覚的なものから数値管理できるものに変わりつつある。印刷物制作を含むいろいろな分野で、標準的な色彩理論の重要性が高まるとともに、画像データを横断的に扱うことが必要になる。
本シンポジウムでは、肌色の文化的意味から、体のしくみ、医療との関係、肌色の見え方や再現などを科学的な視点から多角的に紹介し、画像再現に取り組む人材の研鑚や研究開発のベースに役立てていただくことを目的としている。
10:30-10:45 オリエンテーション
(社)日本印刷技術協会 常務理事 小笠原治氏
10:45-12:00 ナチュラルビジョンプロジェクトの背景と応用技術
東京工業大学 像情報工学研究施設 助教授 山口雅浩氏
13:00-14:00 データからみる肌色
株式会社資生堂 ビューティーソリューション開発センター
色彩科学研究グループ 吉川拓伸氏
14:05-15:05 インクジェットプリンタの色変換処理と肌色出力
セイコーエプソン株式会社 IJP設計部 主査 藤野真氏
15:15-16:15 肌色と医療
東京医科歯科大学 医学部附属病院検査部 臨床検査専門医 西堀眞弘氏
16:20-17:00 パネルディスカッション
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■編集後記(12/6)
・テレビを見ながら毒づいていることが多い。歳のせいだ。気味悪い男とだらしない声の爺さんとの対談に、和田アキ子の猫撫で声の髪の毛系CMが頻繁に流れてくるが、とにかく生理的に不快で不快で、問答無用でスイッチを切る。汚れた便器を掃除する、風呂場の流しにつまった髪の毛を取り出す、これらのリアルな映像が夕食の最中に流れてくる。そんな無神経な薬品会社の製品は金輪際買わない。高級ビールをお歳暮に持って行って、一緒に飲んでいる。いつ冷やしたんだ。和服を着て風呂敷包みのお歳暮におでかけ、そんなのいない。でも様式美だから許す。あんまり盛り上がらないアジア大会の報道、きんメダルだかぎんメダルだかわからないアナウンサーの発声、どっちなんだ。クイズ番組で、出演している元女優の母親を応援する息子のビデオ画像、母親に対して敬語のオンパレードが聞き苦しい、バカか、録画なんだから放送屋が気を利かせろ。ニュースを見ながら、凶悪犯罪が起きると必ず「××人だ」と叫ぶ。外国人凶悪犯罪の半数は某国人民、というのは日本に限らずもはや世界的潮流だが、最近の日本メディアは国名をあげずに外国人一般の扱いにする傾向にある。某国の圧力に屈しているわけで、まことにけしからん。とにかくニュース報道に向かって、そんなわけねーだろー、おまえがそうさせたんじゃないか、恥知らず、うそつくな、などなど絶えず発しているのだから困ったじーさんではないか。樹木希林のイナバウワーを見て、俺が先に考えて孫相手に実演してたんだと言ってもねえ……。(柴田)
・まつかさコラムにも登場した青池さんのイベントを、デジハリさんとすることになった。今日から募集しているので定員にならないうちにぜひご予約を。クリエイターさんたちが年末進行で忙しいことは百も承知さ! でも来ないと後悔するかもね〜。/甥二号(二歳だと思っていたら一歳半だった)は音楽が好きだ。TVで音楽がかかると熱心に見入っている。泣いていても好きな曲がかかると静かになる。ピアノの前に行きたがるのも彼。甥一号との差が見える。その二号のために、うちの母親の携帯電話に彼の好きな曲の動画をエンコードして入れておいた。ちょっとした時に再生できれば、自己主張の激しい今の時期に何かと便利なのではないかと思ったのだ。二号が高熱を出して明け方に救急車で病院へ。座薬を入れても夜から熱が下がらず、ぐったりしており、脳細胞が死ぬかもとうちの母親が連れて行った。私は甥三号の面倒を見るため留守番。帰宅した母親から、どうにか熱が下がり機嫌も良くなったと聞いてほっとする。「誰もいない病院の待合室でぐずった時に、携帯電話の動画が役に立ったわ。助かったわ。」と。今は以前書いた「アルゴリズムたいそう」のほか、「でんでらりゅうば」と宇多田ヒカルの「ぼくはくま」がお気に入り。「ぼくはくま」は、ぬいぐるみのくまの映像がとても可愛いので、放送を見て〜。リピートして聞かせると、いつのまにか眠ってしまうよ。(hammer.mule)
< http://pigeon.info/kosodate/seikatu/17.htm
> この時期
< http://www.nhk-ep.com/view/11583.html
> でんでらりゅうば
< http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A7%E3%82%93%E3%81%A7%E3%82%89%E3%82%8A%E3%82%85%E3%81%86
>
でんでらりゅう
< http://www.toshiba-emi.co.jp/hikki/kuma/cd/index_j.htm
> 実写のほう
< http://www.eonet.ne.jp/%7Elink-room/tyakuuta-imo.html
> まとめ
- ぼくはくま(DVD付)
- 宇多田ヒカル 冨田謙
- 東芝EMI 2006-11-22
- おすすめ平均
- いつもとは違う宇多田ヒカル
- 3歳の息子が夢中
- くまの人形発売しないかな〜。
- 宇多田のこれからは
- 僕はくま、車じゃないよ…っていきなり弾けすぎ(外しすぎ)
- 曲名リスト
- ぼくはくま
- ぼくはくま(オリジナル・カラオケ)
- にほんごであそぼ でんでらりゅうば
- にほんごであそぼ
- NHKエンタープライズ 2006-11-24
- おすすめ平均
- 待ってました!
- 1歳の娘が大好きです
- すご〜い★
- 曲名リスト
by G-Tools , 2006/12/06