今回はいよいよ、顕微鏡を使って写真を撮る……予定だった。確か「刮目して待たれよ!」と書いたような気もする。しかし、諸事情により、一部というかほぼ全面的に内容を変えてお送りしたい。
諸事情というのは、私の連載を読み、実際にドアスコープをカメラにくっつけた人=Oさんと出会ったことをきっかけに、また変な工作をして遊んでいたからだ。時が過ぎれば、締め切りがやってくるのは世の常だが、じたばたしてもしょうがない。ここはまあ臨機応変に対処させていただきたいと思う。
諸事情というのは、私の連載を読み、実際にドアスコープをカメラにくっつけた人=Oさんと出会ったことをきっかけに、また変な工作をして遊んでいたからだ。時が過ぎれば、締め切りがやってくるのは世の常だが、じたばたしてもしょうがない。ここはまあ臨機応変に対処させていただきたいと思う。
ドアスコープというのは玄関のドアの所にくっつけるレンズのことで、小さな穴から覗くと誰がきたのか分かるようになっている。ちなみに逆観察用スコープを使って、このドアスコープをドアの外から見ると、中を覗くことも可能だ。玄関のあたりで裸で踊る趣味のある人は気をつけたほうがいいだろう。
私は色んなレンズをカメラにくっつけて遊ぼうと考えついた時に、100円ショップや東急ハンズなどで物色していたのだが、その時に近所のサティのアイディア商品市で買い求めておいたのがドアスコープだった。ちなみに値段は380円。ただし普通は1500円ぐらいで売られていることが多いようだ。
このドアスコープは一眼レフにダイレクトに付けようとしてもうまくピントが合わない。普通の撮影用のレンズを付けた状態で、その先端にくっつけると魚眼レンズとして使えるようになる。私が考えた取り付け方はフィルターに円形に切った段ボールをはめ込む。そしてその段ボールに小さな穴を開けておいてドアスコープをはめ込む。たったこれだけの画期的な方法だ。
一眼レフではうまくいったのだが、コンシューマ機ではフィルターが付けられないので、どうしようかなあ、などと思いつつほったらかしていた。そこへ、リコーGR DIGITALで工作をした人が現れたのだ。GR DIGITALというのは、値段からするとちょっと高いのでコンシューマ機とは言えないかもしれない。
焦点距離は35mm判換算で28mm、F2.4の明るい短焦点レンズを備えたシンプルなスナップカメラで、通の間での評価が高い。小金を持った写真好きの編集者が自慢をするために持っているカメラだ。ちなみに、もう少し給料のいい編集者はエプソンのR-D1sを自慢するために持っているが、どちらもカメラマンの前ではしまっておいたほうがいいだろう。
GR DIGITALはコンパクトではあるが、アダプターを付けることによりフィルターの取り付けが可能になる。フィルターさえ付けられれば私がやったのと同じ方法で、ドアスコープの取り付けも可能だ。ドアスコープを取り付けられたGR DIGITALは、なかなかに間抜けで格好良かった。
●コンデジも魚眼に
私もすぐに真似をすることにした。私の持っているCOOLPIX5000でもアダプターを付けることにより、フィルターの取り付けができるようになる。ズーミングの度にレンズが繰り出したり引っ込んだりするので、どう工作すればいいのかと思っていたのだが、アダプターを付けておけば、レンズが繰り出した際にもぶつかることはない。
COOLPIX5000のいいところはズームレンズであるということ。GR DIGITALの場合は広角の短焦点レンズのため、けっこうケラレてしまう部分が多い。魚眼レンズで撮影すると丸くトリミングされたように写るのだが、撮影できている丸い部分が小さくなってしまうのだ。それがズームレンズであれば、ちょうどいいサイズになるようズーミングできるというわけだ。
Oさんと私は情報交換の場を作ろうということで、ミクシィの中に「キッチュレンズ工房」というコミュニティーを作ることにした。この日刊デジクリでも紹介させて貰ったので、徐々に参加者は増えてきている。そしてある日、参加者の一人から、サイバーショットのDSC-P8でやってみたいという投稿があった。
型番を調べてみると、おばあちゃんのEXILIM Z500と構造は似たような感じだった。パワーをオンにするとボディーに沈んでいたレンズが繰り出してくるタイプだ。しかし、GR DIGITALやCOOLPIX5000のようにフィルターが付けられるような仕組みにはなっていない。
三日三晩悩み抜いた末に考えついたのは、両面テープで貼り付けてしまうということだった。もちろんいくら私でもレンズに直接テープを付けたりはしない。レンズの周囲にはテープを貼る余裕があるので、レンズにはかからないようにして、段ボールとドアスコープを貼り付けてしまう。
◇EXILIM+ドアスコープ
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/
>
つまりレンズが繰り出したり、引っ込んだりするのと一緒にドアスコープも出たり引っ込んだりするというわけだ。ここがアダプター+フィルターで取り付ける場合との違いだ。まあ、乱暴と言えば乱暴な方法だが、ドアスコープ自体はひじょうに軽いものなので、重みで垂れ下がってしまうということもない。
早速、EXILIMでテスト撮影をしてみたのだが、これがけっこう調子がいい。今まで魚眼レンズというのはレンズ自身の個性が強すぎて、いまいち乗り切れなかったが、撮っていて楽しい。
魚眼レンズでの撮影というのは、撮る際の位置や角度で見え方が、けっこう変化する。一眼レフの場合はファインダーを覗いているので、自らの位置や角度を変化させなくてはならないが、液晶を見ながらの撮影する場合、手元で位置や角度を変えるだけで、構図も大きく変化する。
ピントもオートで合うので、液晶を見ながら、いい感じになったらシャッターを押せばいい。フィルムだったら、こんな下らない写真を撮るのは憚られるが、デジタルならいい気になってシャッターを押してしまう。とりあえず撮影して、いらないものは捨てればいい。
LOMOフィッシュアイなんて使ってる場合じゃないよ。今すぐ金物屋さんに行って、ドアスコープをゲットだ!
【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇マミンカ
< http://www.maminka.com/
>
◇ZEN STUDIO
< http://www.k5.dion.ne.jp/%7Ecolor/
>
私は色んなレンズをカメラにくっつけて遊ぼうと考えついた時に、100円ショップや東急ハンズなどで物色していたのだが、その時に近所のサティのアイディア商品市で買い求めておいたのがドアスコープだった。ちなみに値段は380円。ただし普通は1500円ぐらいで売られていることが多いようだ。
このドアスコープは一眼レフにダイレクトに付けようとしてもうまくピントが合わない。普通の撮影用のレンズを付けた状態で、その先端にくっつけると魚眼レンズとして使えるようになる。私が考えた取り付け方はフィルターに円形に切った段ボールをはめ込む。そしてその段ボールに小さな穴を開けておいてドアスコープをはめ込む。たったこれだけの画期的な方法だ。
一眼レフではうまくいったのだが、コンシューマ機ではフィルターが付けられないので、どうしようかなあ、などと思いつつほったらかしていた。そこへ、リコーGR DIGITALで工作をした人が現れたのだ。GR DIGITALというのは、値段からするとちょっと高いのでコンシューマ機とは言えないかもしれない。
焦点距離は35mm判換算で28mm、F2.4の明るい短焦点レンズを備えたシンプルなスナップカメラで、通の間での評価が高い。小金を持った写真好きの編集者が自慢をするために持っているカメラだ。ちなみに、もう少し給料のいい編集者はエプソンのR-D1sを自慢するために持っているが、どちらもカメラマンの前ではしまっておいたほうがいいだろう。
GR DIGITALはコンパクトではあるが、アダプターを付けることによりフィルターの取り付けが可能になる。フィルターさえ付けられれば私がやったのと同じ方法で、ドアスコープの取り付けも可能だ。ドアスコープを取り付けられたGR DIGITALは、なかなかに間抜けで格好良かった。
●コンデジも魚眼に
私もすぐに真似をすることにした。私の持っているCOOLPIX5000でもアダプターを付けることにより、フィルターの取り付けができるようになる。ズーミングの度にレンズが繰り出したり引っ込んだりするので、どう工作すればいいのかと思っていたのだが、アダプターを付けておけば、レンズが繰り出した際にもぶつかることはない。
COOLPIX5000のいいところはズームレンズであるということ。GR DIGITALの場合は広角の短焦点レンズのため、けっこうケラレてしまう部分が多い。魚眼レンズで撮影すると丸くトリミングされたように写るのだが、撮影できている丸い部分が小さくなってしまうのだ。それがズームレンズであれば、ちょうどいいサイズになるようズーミングできるというわけだ。
Oさんと私は情報交換の場を作ろうということで、ミクシィの中に「キッチュレンズ工房」というコミュニティーを作ることにした。この日刊デジクリでも紹介させて貰ったので、徐々に参加者は増えてきている。そしてある日、参加者の一人から、サイバーショットのDSC-P8でやってみたいという投稿があった。
型番を調べてみると、おばあちゃんのEXILIM Z500と構造は似たような感じだった。パワーをオンにするとボディーに沈んでいたレンズが繰り出してくるタイプだ。しかし、GR DIGITALやCOOLPIX5000のようにフィルターが付けられるような仕組みにはなっていない。
三日三晩悩み抜いた末に考えついたのは、両面テープで貼り付けてしまうということだった。もちろんいくら私でもレンズに直接テープを付けたりはしない。レンズの周囲にはテープを貼る余裕があるので、レンズにはかからないようにして、段ボールとドアスコープを貼り付けてしまう。
◇EXILIM+ドアスコープ
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/
>
つまりレンズが繰り出したり、引っ込んだりするのと一緒にドアスコープも出たり引っ込んだりするというわけだ。ここがアダプター+フィルターで取り付ける場合との違いだ。まあ、乱暴と言えば乱暴な方法だが、ドアスコープ自体はひじょうに軽いものなので、重みで垂れ下がってしまうということもない。
早速、EXILIMでテスト撮影をしてみたのだが、これがけっこう調子がいい。今まで魚眼レンズというのはレンズ自身の個性が強すぎて、いまいち乗り切れなかったが、撮っていて楽しい。
魚眼レンズでの撮影というのは、撮る際の位置や角度で見え方が、けっこう変化する。一眼レフの場合はファインダーを覗いているので、自らの位置や角度を変化させなくてはならないが、液晶を見ながらの撮影する場合、手元で位置や角度を変えるだけで、構図も大きく変化する。
ピントもオートで合うので、液晶を見ながら、いい感じになったらシャッターを押せばいい。フィルムだったら、こんな下らない写真を撮るのは憚られるが、デジタルならいい気になってシャッターを押してしまう。とりあえず撮影して、いらないものは捨てればいい。
LOMOフィッシュアイなんて使ってる場合じゃないよ。今すぐ金物屋さんに行って、ドアスコープをゲットだ!
【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇マミンカ
< http://www.maminka.com/
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< http://www.k5.dion.ne.jp/%7Ecolor/
>
- RICOH デジタルカメラ GR DIGITAL
- リコー 2005-10-21
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- 旅のお供に
by G-Tools , 2006/12/08