[2103] 彼女が強く求め続けたもの

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■映画と夜と音楽と…[314]
 彼女が強く求め続けたもの
 十河 進

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 白石 昇

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■映画と夜と音楽と…[314]
彼女が強く求め続けたもの

十河 進
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●「たかが映画じゃないか」と言わせた女優

僕がイングリッド・バーグマンを初めて見たのは「サボテンの花」(1969年)という映画だった。高校生のときに封切られた映画だ。久々にハリウッド映画にイングリッド・バーグマンが出たと評判になっていたが、注目されていたのはこの映画でデビューしたゴールディ・ホーンという若手女優だった。

その年、1915年生まれのバーグマンはすでに五十四歳、往年の美人女優も寄る年波には勝てず、「どこが美人なんだ?」と生意気盛りの四国の高校生は思った。もっとも、ゴールディ・ホーンも目玉をギョロギョロさせ、オーバーな演技を繰り返すばかりで、僕には将来有望な女優とは思えなかった。

「サボテンの花」は女好きの歯科医を主人公にした話で、ハリウッドお得意のセックス・コメディのジャンルに入る。主人公を演じたのは、オードリー・ヘップバーン主演「シャレード」の悪役が印象的なウォルター・マッソーである。ジャック・レモンと組んで主役をとる俳優になり、晩年まで活躍した。

ベテランの看護婦を演じたのがイングリッド・バーグマンだった。ゴールディ・ホーンは歯科医の若い愛人である。原作は舞台劇だというから、シチュエーション・ドラマの展開になる。ドタバタ劇がおさまって、ウォルター・マッソーは長年一緒に仕事をしてきたイングリッド・バーグマンの真実の愛に気付くのである。

その映画でゴールディ・ホーンはアカデミー助演女優賞を受賞し、コメディエンヌとしてハリウッドの大物になってゆく。一方、イングリッド・バーグマンは1978年制作のスウェーデン映画「秋のソナタ」が最後の出演作となり、その五年後の1982年、六十七歳の誕生日に永眠した。

イングリッド・バーグマンは、様々なエピソードを残した女優である。中でも有名なのは、アルフレッド・ヒッチコックの有名なセリフを引き出したことだろうか。

1948年、イギリスでの出来事だった。全編をワンカットのように見せるために長まわしで撮影した実験作「ロープ」に続きアルフレッド・ヒッチコック監督は「山羊座のもとに」を撮影していた。しかし、ヒッチコックの手法はヒロインを演じたイングリッド・バーグマンを悩ませる。そんな彼女を落ち着かせるために、ヒッチコックはこう言った。

──イングリッド、たかが映画なんだよ。

●ハリウッドから追放された女優

1972年、五十七歳のときにイングリッド・バーグマンは「マイ・ストーリー」という自伝を発表する。その翻訳を僕が読んだのはもっと後のことだが、内容はあまりはっきり憶えていない。ただ、その書き出しがロベルト・ロッセリーニ監督の「無防備都市」(1945年)を映画館で見るシーンだったのは印象に残っている。

イングリッド・バーグマンはスウェーデンに生まれ、早くに両親を亡くし、あまり恵まれない少女時代を過ごす。しかし、十七歳で映画デビューし、ヒット映画に恵まれ、1939年には早くもハリウッドデビューを飾っている。二十代半ばである。医者と結婚し娘も生まれる。幸福な人生だと思われていた、

1940年代前半は、イングリッド・バーグマンの時代だった。1942年、「カサブランカ」のヒロインを演じる。1943年、ゲイリー・クーパーと共演した「誰がために鐘は鳴る」で初めてアカデミー賞にノミネートされる。そして1944年には、夫への疑惑を深めてゆく新妻を描いたスリラー「ガス燈」に出演しアカデミー主演女優賞に輝いた。

アルフレッド・ヒッチコック監督と組んだ「白い恐怖」(1945年)や「汚名」(1946年)にも出演し、大女優の風格さえ見せるようになる。まだ三十を過ぎたばかりだった。だが、彼女は何かが充たされなかったのだ。傍から見れば羨ましいような人生を生きながら、彼女は何かを求め続けていたに違いない。

だから、彼女はネオ・レアリズモと呼ばれたイタリアの戦後の映画群の代表作と言われる「無防備都市」を見て心を震わせる。それは、ハリウッド映画とは対極にあるような映画だった。人々が憧れるロマンチックなヒロイン像は、彼女にとっては虚像に過ぎなかった。彼女が求めたのは、本当の人間が描かれている映画だった。

「マイ・ストーリー」の最初に語られる「無防備都市」を見たときの感動と興奮は、読む者に彼女のその後の行動を正当だと感じさせる。イングリッド・バーグマンは作品を通してその監督に傾倒してしまう。いや、遠いイタリアに住むその監督に恋をしてしまうのだ。

「無防備都市」に続くロッセリーニ監督作品「戦火のかなた」を見たイングリッド・バーグマンは矢も楯もたまらず手紙を書く。「イタリア語は『ティ・アモ(愛している)』しか知らないスウェーデン女優は、いつでもあなたと映画を作る用意があります」というメッセージは、ロッセリーニを歓喜させたことだろう。

しかし、ロッセリーニと共に作った映画は散々な結果に終わる。同時にふたりは恋に落ち、イングリッド・バーグマンは夫と娘を棄てる。やがて、ロッセリーニの子供を産み、ハリウッドはイングリッド・バーグマンを追放する。ハリウッドはロッセリーニと・バーグマンが作った「ストロンボリ 神の土地」を上映禁止にしたという。

●ふたつの想いの間で揺れ動いた女優

二十年ほど前、デビッド・リンチ監督の「ブルー・ヴェルベット」(1986年)が評判になり、イザベラ・ロッセリーニが出ているのを知ったとき、僕は何だか感慨深いものを感じたものだった。名監督と大女優の娘…、あの世紀の不倫事件で生まれた娘という想いが頭をよぎった。

もちろん、僕は当時のハリウッドの人々と違ってイングリッド・バーグマンもロベルト・ロッセリーニも非難する気持ちは微塵もない。男女のことには口は挟めない、というのが僕の基本姿勢なのだ。男と女の間にはどんなことでも起こるのである。モラルやルールなどでは何も裁けない。

イングリッド・バーグマンと男女の仲になったとき、ロベルト・ロッセリーニには妻子もあり、愛人もいたという。それでも、男女のことは起きる。ハリウッドの大女優になっても充たされなかったイングリッド・バーグマンの心の中に存在した何かは、ある時期、ロベルト・ロッセリーニという才能と結びつくことで解消されたのだ。

イングリッド・バーグマンはロッセリーニの長男を生み、続いて双子の娘を生む(そのひとりがイザベラ・ロッセリーニだ)。だが、ふたりが作った作品はどれも不評で、興行的には大失敗に終わる。そうしたことがふたりの仲を次第に冷ややかなものにしていったのかもしれない。

1956年、イングリッド・バーグマンは「追想」(1956年)でハリウッド映画に出演する。ユル・ブリンナーが演じた山師が、自殺未遂をした記憶喪失の女(イングリッド・バーグマン)をロシア革命で殺されたはずの皇女アナスタシアとして仕立て上げ大金をせしめようとする物語である。

頼りなげで、ふたつの想いに揺れる女を演じたらよく似合うイングリッド・バーグマンである。「カサブランカ」のヒロインはふたりの男の間をいったりきたりしているだけであり、「ガス燈」のヒロインは夫への信頼と疑惑に揺れ神経をおかしくさせていく女だった。

そんな系譜に続くアナスタシアは、自分が何者かわからない不安に心揺らぐ女であり、頼りなげな視線にユル・ブリンナーも心を騒がせる。僕も「追想」のバーグマンが最も好きだ。確かに賞に価する演技だった。それは、私生活で迎えていたロッセリーニとの破局が影響したのかもしれない。

アカデミー主演女優賞というハリウッドの許し(アカデミー賞は映画関係者たちであるアカデミー会員の投票で決まる。彼らに嫌われては受賞は無理だ)を得て、イングリッド・バーグマンは復帰する。だが、ロッセリーニとの生活は破綻し、ふたりの離婚が成立する。

●彼女が求めたものは何だったのだろう

僕の知人にも家庭を棄てて愛人の元に走った(なぜ、愛人の元には「走る」のだろう)男や女がいる。その後、別の愛人ができ第二の家庭も破綻した知人もいる。何度か愛人の元に走り、いつの間にか元の家庭に戻っているという恋多き女性も知っている。

さっきも書いたように、僕は男女のことには口を出さないことを基本姿勢にしている。だが、僕から見ているとそういうことをする人は、やはり何かを強く求めているのだと思う。諦めていないのだ。様々なしがらみや義理を棄てても求めたい何かを抱えているのだと思う。

生きる充実感、ときめき、たとえて言えば求めるのはそんなものなのかもしれない。彼らにとっては日常に埋没し、平穏に生きることが耐えられない。誰かを好きになっていたい、情熱を燃やしたい。それは、心の中に存在する隙間、欠落感が原因なのか。何かが足りない、何かが欠けている…。それが何かわからないけれど、誰かを好きになっている間は感じないでいられる。

だが、何も求めていない人、欠落感を抱えていない人など存在しないと僕は思う。だからといって、誰もが家庭を棄てて好きな人の元に走るわけではない。ある人々にとっては、それは寝食を忘れるほど熱中できる何か別のもので充たされるのかもしれない。

ハリウッドに復帰したイングリッド・バーグマンは、演技に熱中することで充たされない何かを封印できたのかもしれない。若い頃とは違って、ロマンチックなヒロインばかりを演じる必要はなくなった。彼女は、演技者として死ぬまで素晴らしい仕事をしたし、様々な賞を得た。

そして、六十七歳の誕生日にこの世を去った。棄てた最初の娘も死の枕元には立ち合った。墓碑銘には「彼女は生の最後まで演技をした」と記されているという。だが、イングリッド・バーグマンが求め続けたものは何だったのだろう、と僕は思いを馳せる。

世界中を敵に回しても…という決意で家庭を棄ててまで求めたものとは、何だったのだろうか。墓碑銘に記されていることに、悔いはないのだろうか。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
カミサンはロンドンから無事に帰還したけれど、成田に迎えにいくはずの息子から「エンジンがかからない」という電話が入る。十二年乗った車の買い換えの話を車中でしたから「フン、どうせオイラはお払い箱さ」と機嫌を悪くしたらしい。ボンネットの前で謝ったらエンジンは直り、本日、最後のドライブに息子と出かけた。明日、新車がやってくる。

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■泰国パパイヤ削り[X4]
サイコなパパとふたりきり。

白石 昇
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そもそも借りたお金に利息を付けて返し、契約解消し抵当として預かっていたエロ本を回収するというそれだけのことを実行しに来ただけなのに、相手がブチ切れて罵倒なんかされちゃってさあ大変。

バックナンバー↓
< http://ana.vis.ne.jp/ali/antho_past.cgi?action=article&key=20050618000038 >
< http://bn.dgcr.com/archives/18_/ >

白石昇です。自分はとりあえず黙ってパパの口から繰り出される罵声を聞いていたのであります。聞いてはいましたが、めんどくさいので途中でそうでしょ? などと言って求められる同意のようなものにはすべて拒絶の意を示したのであります。

自分の意志は動きようがないのであります故、拒絶するしかないのであります。罵声を浴びせられ非難されながら話を元の鞘に戻すなんて自分、そんなお人好しではないのであります。

そもそもそんな頭がおかしいひとにこれ以上つきあう気なんてないからわざわざ長崎から飛行機代払ってバンコクまで来てるわけなのであります。

自分がなにか答える度にパパはどんどん自分の立場が悪くなっていくということに焦っているらしく、罵声はどんどん激しくなり、非難は厳しくなってゆくのであります。

罵倒しながらなんとしてでも自分のプライドが維持される方法を模索しているようにも見えるでありますが、次第にそれが無理であることに気づきはじめてさらにあせり、その結果、その焦燥感がさらに非難の言葉に変換されているようであります。

その様子はまるでテネシー・ウイリアムズの戯曲に出てくる女主人公のような錯乱ぶりなのであります。途中で一度、激し極まったパパは立ち上がって携帯電話を手に持ち、いきなり人の部屋に押しかけやがって! 帰れ! 警察に電話するぞ、とか言い始めるのであります。

ですが自分としてはそのような言葉には、どうぞ、と言うしかないのです。なんとなく自分は、ここで罵声を浴び続けるよりは警察に問題を片づけてもらった方が楽な気がしてきたのであります。

パパは、警察を呼んでしまえばどう考えても自分の方が不利であることに気づいて再び椅子に座り、落ち着いて冷静に罵声を浴びせようとするのですが、次第に自分が発した罵声に激し極まって来るであります。

すると今度は立ち上がってエロ本が百冊入った段ボール箱を縛ってあるナイロン紐ごと片手で掴み、持って行くんならいますぐ持ってけオラぁ! などという迫力ある日本語を放ちながら、ドアの方に投げつけようとするのでありますです。

さすがに自分はこの行動にはブチ切れて立ち上がり、段ボール箱を掴んでいるパパの右手を押さえながら威嚇的に顔を近づけ、ふざけんなてめえ、誰の本だと思ってやがんだコラ、と恫喝いたしましたのであります。

我を忘れて恫喝なんかしちゃったことを自分が恥じておりますと、パパは吊り上げた目尻を一瞬のうちに下げ、掴んでいた段ボール箱から手を離して、すごすごと再び椅子に座るであります。自分はとりあえずそのエロ本を元の位置に戻すと、椅子に座り必要書類を出して目の前の出資者及び販売代理人に契約解除の説明をはじめたであります。

しかし説明していると再びパパの目尻が上がって少しずつ罵声が口をつきはじめるのであります。話はなかなか進みません。でも辛抱強くその罵声を我慢強く聞いているとその中に、あきらめの言葉がかすかに聞き取れました。その瞬間、すかさず自分今日パパに払うお金を計算しはじめたのであります。

計算しているとさらに罵声は続くであります。パパはまた目尻が思い切りつり上がっているであります。さっきあきらめの言葉を吐いたばかりのクセに、どう考えても計算を邪魔してるとしか思えないのであります。    つづく。

【しらいしのぼる】 < http://www.mag2.com/m/0000012912.htm >
言語藝人。昭和44年5月1日長崎県西彼杵郡多良見町生まれ。『抜塞』で第12回日大文芸賞を受賞。訳書にノート=ウドム・テーパニット『エロ本』『gu123』。

エロ本販売サイト
< http://hp.vector.co.jp/authors/VA028485/erohonyakaritenpo.html >
報道実績
< http://hp.vector.co.jp/authors/VA028485/erohonyakaritenpomedia.html#erhn-press >
書評リンク集(書評wiki)
< http://mystery.parfait.ne.jp/wiki/pukiwiki.php?%A5%CE%A1%BC%A5%C8%A1%E1%A5%A6%A5%C9%A5%E0%A1%A6%A5%C6%A1%BC%A5%D1%A1%BC%A5%CB%A5%C3%A5%C8 >
mixi エロ本コミュニティ
< http://mixi.jp/view_community.pl?id=38847 >

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■編集後記(12/8)

・「受動喫煙は子供の発がん率を低下させる!」なんていう、ショッキングな記事を載せた「週刊ポスト」に対し、「週刊現代」に「ウソだった!」という記事が出た。うっかり買い損ねたが、日本禁煙学会のサイトに記事がまるまるPDFで掲載されているではないか。著作権法上、問題はないのかというとあるに決まっているが、これ幸いと読ませてもらった。ポスト発売後、日本禁煙学会が緊急記者会見を開いてポストに対して、厳重抗議、謝罪と責任者の処分、取材過程の公表と訂正記事の掲載を求めた。また、記事でコメントした助教授と公開討論したい、と徹底的に闘う姿勢を明らかにした。現代記事によれば「(ポスト記事は)統計データの素人読みもはなはだしい」「(一件目の)例外的なデータは世界各地で歪められて伝えられているようだ」「(二件目は)世界中の研究者から『ウサン臭い』と批判されている有名なデータ」だという。また、ポストでは「隠蔽されたデータ」とコメントされているが、ネット上で誰でも読める公開されたデータであり、「8年前からJTを含めた世界中のタバコ会社が正当性を主張するためたびたび持ち出してくる有名なもの」だそうだ。日本呼吸器学会もポスト批判の緊急声明を出した。現代の見解に対し、ポストは「事実誤認と指摘されるような性質のものではない」と応じ、くだんの助教授は「ノーコメント」を繰り返す。現代は「根拠のない"スクープ"の罪は重い」としめくくる。それにしてもポストは、なぜこういったリスクを覚悟で"スクープ"をやらかしたのだろうか。背後関係を知りたいものだ。また、検索してみたら、日本禁煙学会は、マンガ・テレビアニメ「NANA」の目に余る喫煙描写を直ちにやめるよう抗議と要請をして、その回答が集英社らから出されていた。たしかに抗議内容は正当だと思う。対する回答は珍妙。「〜特に喫煙表現に関しては、編集部でも連載当初より細心の注意を払い、その行為を推奨するような表現は一切しないように作者と話し合っております。〜貴学会の活動を理解し、今後の漫画表現において編集部は作者との話し合いを再度持ち、作品に生かしていければ幸いです。」むちゃくちゃ他人事な表現ではないか。おそらくなんの対処もしないだろう。こんなナメた回答ができる度胸がすごい。(柴田)
< http://www.nosmoke55.jp/ > 日本禁煙学会
< http://www.nosmoke55.jp/action/0606nana.html > 「NANA」関係

・人を紹介してもらった。長年の女優経験を活かした話し方セミナーをなさっている。この方の講義は表現力を重視したものだそうだ。人前に出るのは苦手で声が小さい自分と正反対。なので積年の悩みをプロに話してみる。「文章・言葉だけでは7%しか伝わらないの。声の調子やテンポ、間や強弱が48%、あとの45%は表現。表情や視線、身振り手振り。だから電話で相手に気持ちを伝えるのは難しいの。」「逆にいうとたいしたことを言っていなくても、表現によって説得力が出てくる。相手に伝わらなかったら、良い企画でもプレゼンで損するわね。定形化すると、また伝わらなくなってくるから難しいんだけどね。気持ちが入らないと。」「声が小さいんじゃなくて、呼吸が浅いの。腹式呼吸をこころがけて。お芝居をよく見にいくならわかると思うけど、小さくても通る声と通らない声があるでしょ? 声を張り上げる必要はないのよ。今の話し方だと喉に負担が大きいわ。」「話す時は母音を強調して、歌う時は子音を強調するの。」「緊張したら、一人の人にだけ伝わればいいと思えばいいわ。その人にだけ向けて話してみて。そうすると不思議なことに、その人のまわりにも波のように伝わっていくの。目を泳がせながら、ぼんやり全体に向けて話しても、誰にも伝わらない。恐いからと客席を見ないようにしたらダメなのよ。」などと、実例をあげながら教えてくれた。間の一つで、言葉の重みが全然違って聞こえた。メルマガで読者さんに何かを伝えるのは難しい。すぐに喉を痛めるのは発声方法のせい。次に人前で話す機会があったら、一人の人に向けて話してみよう。サイト制作の仕事にもなりそうで嬉しい。紹介してくれた友人に感謝だ。セミナーに参加したいなぁ。(hammer.mule)

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Nana (16)
矢沢 あい
集英社 2006-09-15
おすすめ平均 star
starもぅ勘弁してくれよ〜!!
star進展おそ〜い!
star妊婦よ、どこへ行く?
starつまらなくなってきた…
star最近のNANA‥‥

Nana (15) Nana (14) ハチミツとクローバー (10) Nana (13) Nana (12)

by G-Tools , 2006/12/08