音喰らう脳髄[22]とにかく、やるっきゃない。
── モモヨ ──

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これまで体調不良もあって年一〜二回しかステージに立てないで来たのに、一月中旬から二月二日まで三回のライブをこなした。

去年の十月にリザードとしてのライブがあった後、これで五回。私がメインのステージではないものの真剣にとりくんできたので、どうなることか不安だったが、なんとか二日の夜を乗り切った。

二月から三月は、一月下旬にリリースされたライブDVDを買ってくだすった皆さんに対するお礼がてら、ショップでのミニライブなど販売促進活動に専心する。販促専心?……そう、きっぱり言っておくが、販促だ。どうだ? 画期的だろう? なにが画期的、革命的かというと、この言葉を私が公の場所で宣言している、このことだ。昔からの私を知っているファンの方なら、この言葉が私の口をついてでることに驚くことだろう。


誰だって、自分の関係した作品は売れた方がいいに決まっている。ゆえに自然な言葉でもあるわけだが、私自身は、作品を作る人間であって、売る人間ではない、そう考えていた。幾度かそうしたイベントにも参加しているが、どうにも居心地がよくなかった。そんな人間なのである。しかし、今回は、違う。いや、今回だけでなく、これからは積極的に参加するつもりになっている。

なぜかというと、明白な理由がひとつある。渋谷や新宿など繁華街にあるライブハウスは、いまや二十歳未満入場不可だからである。十代の少年少女のいないロックなんてロックじゃない、そう考える私にとって、これは大問題なのだ。

私の音楽が十代向けだというわけではない。年齢はもはや選ばないだろう。しかし、ロックは、やはり十代の賛歌でなければならない。本気でそう思っている私だ。このままでは、頭蓋骨の内部、脳が萎縮するような音楽だけが少年少女に供給されることになる。

今すぐにではないが、くだんのゆとり教育が何年もかけて悪影響をもたらした例のごとく、よって来るべき子供たちの感情生活に大きな影響をもたらすことだろう。どのような結果をもたらすか、それはわからない。

しかし、人の感情に何らかの変異があった場合、それが目に見えないだけに恐い。空っぽ頭症候群とでもいうべきものが、今以上、世に蔓延したら、それこそ目も当てられない。

なるほど、空っぽ頭症候群、バタリアンとかゾンビのような国民が増えれば、政治家は楽になる。それが某総理が描く『美しい日本』かもしれない。なんて悪い冗談をつい吐きたくなるが、それが冗談として口に出せるうちに、何か手を打っておきたいではないか。

と、これが私が今後の販促、店頭でのイベント参加に積極的な理由である。おかげで活動再開後はじめて関西でもプレイできることだし……。

ソロライブとはいえ、すでに某ライブハウスで上演し、内容もきたえあげてある。下記にスケジュールを掲載しておくので、ぜひ遊びにきていただきたい。ちなみにライブはフリーです。

2月18日(日)14時〜15時
@タワーレコード 新宿店
※サイン会参加券配布は、新宿店購入者へのみ

2月24日(土)18時30分〜
タワーレコード 梅田NU茶屋町店
※サイン会参加券配布は、梅田NU茶屋町店・難波店・梅田マルビル店。購入者へのみ

3月4日(日)13時〜
ディスクユニオン 下北沢店
※サイン会参加券配布は、全店およびネット通販購入者

Momoyo The LIZARD
管原保雄
< http://www.babylonic.com/
>

▼というモモヨさんの激多忙化にともない「音喰らう脳髄」は当面隔週の掲載となります。少年少女を連れて、販売促進活動を見に行きましょう!(柴田)

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