デジアナ逆十字固め…[35]スーパー光軸ずれレンズ/上原ゼンジ

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コンパクトデジタルカメラにフニャフニャのゴム製鏡筒をつけ、シフトレンズ化させることに成功したかのように思っていた私だが、全然アオリが効いていないことが発覚した。

一眼レフに蛇腹レンズを取り付けた時というのは、チープなレンズが一枚だけだった。しかし、コンパクトカメラの場合は元々ちゃんとしたレンズが付いていて、その前にチープレンズを取り付けた。つまり、カメラに元々付いているレンズをベキッと折ってシフトさせない限りは、その前にかざしたチープレンズを傾けてもアオリ効果は出ないということだ。


これは大きな誤算だった(最初から分かれよ、オレ)。しかし、シフトさせれば光軸はずれるし、周辺の画像はモチャッと流れるので、ただの塩ビフィルターよりは、訳の分からない画像にすることが可能。今後はスーパー光軸ずれレンズとして、世界に羽ばたいていくこととなるだろう。

その後もラボでさまざまな実験をしていたところ、物凄い大発見をした。いや、レンズに詳しい人から見れば当たり前のことかもしれないんだけどさ……。で、何を発見したのかというと、凹レンズを付けると画角が広がるということだ。

レンズに詳しくない人でも「そんなの当たり前なんじゃない?」と思うかもしれないが、今まではただ凹レンズをレンズ前にかざしただけではピントは合わなかった。ではどうすればいいのか? かなり近接撮影ができるようなカメラを使ってマクロモードにした状態で撮影すればいいのだ。

逆に寄れないようなカメラの場合は、ただ凹レンズを付けただけではピントは合わない。私は今まで、あまり寄れないカメラの前に凹レンズをかざして、「ピントが合わないなあ……」で、終わっていたのである。

しかしカラクリが分かれば、こっちのものだ。今まで意味なく収集した凹レンズでいろいろ試してみた。たとえば凹レンズを重ねていけば、どんどん画角は広げることもできる。ただし、前の方に重ねるレンズは大きくしていかないと、ケラレてしまうようになる。

レンズをくっつけるのに利用したのは「ひっつき虫」(コクヨS&T)だ。これは最近重宝していた「リピタック」とはまた別の粘着ものだ。練り消しゴムのような感じで適量ねりねりして、レンズの端っこに付けて接着すればいい。それなりの接着力はあるが、きれいにはがすことができる。

◇ひっつき虫でレンズを付ける
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●いろんなレンズの組み合わせが可能に

コンパクトカメラや携帯電話用のワイドコンバージョンレンズというのは、いろいろ発売されているが、凹レンズがあればワイコン代わりに使えるというのは面白い。凹レンズだけであれば安く入手することもできるし。

また、あんまり寄れないようなカメラの場合もピントを合わせる方法が分かった。まず、リピタックで凸レンズをカメラのレンズの前に付ける。さらに前の方に凹レンズをかざせばピントが合うようになる。つまり、凸レンズと凹レンズを組み合わせることによりピントが合うようになる。

前回紹介したコンパクトシフトトイレンズでは、凹レンズをカメラ側に、凸レンズをその前に付けたので、レンズの位置が逆になるが、これでもピントが合うようになるということだ。

まず、コンパクトカメラの前に凸レンズを付けるとクローズアップレンズとなる。凹レンズの場合はワイドコンバージョンレンズだ。凹レンズと凸レンズの組み合わせも可能だし、凹凹でも凸凸でもピントは合う。「リピタック」や「ひっつき虫」を導入したことで、一気に可能性は広がってきた。

今までの工作物を眺めていて、ふと思いついた。ピンホールカメラに凹レンズを付けたらどうなるだろうか? テストしてみると、ちゃんと画角は広がった。ピンホールカメラにレンズなんか付けたら怒り出す人がいそうな気がするが、まあしょうがない。お叱りも甘んじて受け止めよう。だって面白いんだもん。

さらにピンホールカメラを冒涜するようなことをしてみた。ドアスコープピンホールカメラだ。はい、写りました。もう何でもありという感じになってきたが、これは新しいんじゃないだろうか。しかも相当ひどい描写だ。普通は相当ひどい描写だと写りはしてもNGになってしまうが、私の場合はハードルが異常に低い。

ただ、ひどい描写ながらも美しさも求めているので、ひどければ何でもいいというわけじゃあないんだけどね。

【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇キッチュレンズ工房
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by G-Tools , 2007/02/15