[2165] コンデジで真四角な写真を

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<ダメダメ感を追求>

■デジアナ逆十字固め…[39]
 コンデジで真四角な写真を
 上原ゼンジ

■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト[142]
 アップルストア銀座で一日イベントするのだ
 茂田カツノリ


■デジアナ逆十字固め…[39]
コンデジで真四角な写真を

上原ゼンジ
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ミクシィの「キッチュレンズ工房」コミュには、なかなかの強者達が集ってきた。たとえば最近ビックリしたのは、EOS-1 Dsにホルガのレンズを着けてしまった人。初めにレンズだけを見た時には「ふ〜ん」という感じだったのだが、EOSのボディにちょこんとホルガレンズがくっついた状態の写真を見た時には「むむっ!」という感じになった。

さらに、それがシフトした状態の写真を見た時には「おおお!」に変わった。EOSを正面から写したもので、上下に11ミリずつ可動するのだそうだ。それが3枚の写真で示されている。もう、完全に私の工作能力やレンズに対する知識を上回ってますね。まあ、そんな人はいくらでもいると思うけど(笑)

で、さらに凄いところは、同じカットをシフトさせながら三枚撮影して、後で貼り合わせてるんだって……、そうすると2000万画素ぐらいになるそうな。ううむ、何を考えてるんでしょう……じゃなくて、本当に素晴らしい。ホルガレンズの味を生かしながら、デジタルで大伸ばしもできるような写真を撮るためにわざわざ工作をしたというわけだ。

私はホルガやロモといったトイカメラは、横目で見ながらちょっと距離を置いてきた。だから、それぞれがどんな描写をするのかということに関しては良く分からなかった。今回あらためてホルガで撮った写真を見てみたが、一番の特徴は、画面の中心部と周縁部での解像感の違いだろう。ちゃんとピントが合っている写真でも、周縁部はデローンとした描写になっている。

普通はこんなカメラは売ってはいけないと思うのだが、現役で販売され多くのファンがいるというのはすごいことだと思う。私はいままで色々とレンズの工作をしてきたが、蛇腹式にしてレンズをぐにゃっと曲げてしまうことによって、妙な感じの描写を得ようとしてきたので、あまり周縁部の描写の悪さのみを味わおうというような態度ではなかった。

しかし、ホルガの描写をじっくり見てみると、もう少し周縁部のダメダメ感を追求してみてもいいのかなという気になってきた。私がテストに使ってきたニコンD200というのは、撮像素子がAPS-Cだから、焦点距離は1.5倍になる。たとえば50mmのレンズを着けると75mm相当になる。つまり、トリミングするような感じになりレンズの周縁部は使っていないということだ。

これは自作レンズの場合も同様で、1.5倍になるので、周縁部の描写の悪い部分は切り捨ててしまうことになる。つまり、撮像素子が小さなデジカメでは、周縁部は使いにくくなってしまうということを意味する。

では、デジカメであえて、その周縁部を使うためにはどうすればいいのだろうか? ひとつは撮像素子からレンズを離すこと、そして直径の短いレンズを使えば良さそうだ。そこで私は、今までに集めたレンズをひっくり返してみた。しかし、せいぜい直径20ミリ程度であまり小さなものはなかった。

だいたい私が集めたものというのは、100円ショップなどで買ってきた、オモチャの双眼鏡やルーペの類なので、あまり小さいと役に立たない。ネットでも調べてみたのだが、10〜15ミリぐらいのレンズというのは探し出すことができなかった。何かないものかと考えて思いついたのが、ジャンク品のコンパクトカメラを買って、分解してレンズを取り出すことだった。

●久しぶりに分解に挑戦

レンズの分解は以前に経験済みだ。この連載でも紹介したが、結局半端なところで作業は中断したままだ。まあ、でもあのレンズはちょっと大きかったから、たとえ分解できたとしてもうまく使えなかったかもしれないけどね。

で、ジャンクカメラがありそうな所ということで、新宿のマップカメラに行って探してきた。そして買ってきたのが、オリンパス「OZ80」とペンタックス「ESPIO115」。それぞれ1,050円と840円だった。

家に持ち帰ると早速オリンパス「OZ80」の分解を始める。前回、レンズをバラした時には精密ドライバーの使い方がよく分からずに、どんどんネジ山を潰してしまい、哀しい思いをした。しかし今回はなんとなくコツが掴めてきたようだ。手のひらでドライバのお尻を押しながら、指先で回転させる。一番初めの力のいれ加減が重要なようだ。

しかし、見える範囲のネジをはずしても、いっこうにバラバラになってくれる気配はない。私は癇癪を起こし、ハンマーで思い切り叩きつぶしてしまった……というのはウソでペンチを使って少しずつ、プラスチックのボディーを引きむしって行った。まあ、格好良くないけど欲しいのはレンズだけなので、この方法が一番手っ取り早いのではないだろうか。

結局カメラをバラし終え、ファインダー等も含め10個のレンズと2つのプリズムを取り出すことに成功。しかもレンズ径も15ミリ前後だったので、ちょうど良さそうだ。

初めは一眼レフを使って、レンズをいろいろ組み合わせてみたのだがうまくいかず、コンパクトデジカメで試してみた。そしてあるレンズ一枚をカメラの前5ミリ程度のところにかざしてシャッターを切ると、イメージしていたような感じの写真が撮れることがわかった。つまり、レンズの端っこが画面に入ってしまい、画面中央の描写はいいのだが、周縁部が流れてしまうような写真……。

この写真をうまく真四角にトリミングすれば、四隅がちょっと暗くなり、周縁部はモチャッしつつも、画面中央の描写はそんなにもひどくない、ホルガっぽい写真になるということだ。シフトやアオリの仕組みを作らず、菓子箱で工作をすればかなりシンプルなレンズができあがる。

コンパクトデジカメでホルガっぽい描写が得られれば、こんなに楽なことはない。まあ、ホルガファンにこの写真がホルガっぽいと認めて貰えるのかはわからないけど、なかなか面白いんじゃないだろうか。

< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/ >

真四角な写真のフレーミングを決めるために、カメラの裏側の液晶画面には、黒くて真四角なマスクを作って貼ってみた。これでフレーミングもきっちりと決められる。これは画期的だなあと思っていたのだが、自分で過去に同じようなことをしていたことを思い出した。

それはまだフィルムを使っていた頃の話で、フレームは真四角で粗粒子表現をしてみたいと思った私は、普通の一眼レフで撮影し、後からトリミングすることを思いついた。ただ、画面を覗いた時に真四角には見えないので、ファインダースクリーンを取り出し、両サイドを油性マジックで黒く塗りつぶしてしまった。

これで、ファインダーを覗けば真四角な世界が見えるのだが、撮影したフィルムには見えていなかった部分も写ってしまっている。そこで、ベタ焼きから写真を選ぶ時には、フィルムサイズに作った真四角なマスクを当てて見るようにした。考えてみれば、私は昔っからこんなことばかりしてきたんだなあと思う。

コンデジで真四角な写真を撮るというのは、なかなかに面白いということが分かった。これでまたしばらくは遊べそうだ。

【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇キッチュレンズ工房
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/ >

●展覧会案内
超芸術探査本部トマソン観測センター報告発表会2007
< http://www.st.rim.or.jp/%7Etokyo/thomason/ >

会期:3月15日(木)〜25日(日)11:00〜19:00
会場:香染美術(東京都杉並区阿佐ヶ谷北1-10-1 1F)
1.未発表〜新規報告書の展示公開
2.特別企画/墨田区集中探査報告「新東京タワーのできるあたり」
・3月24日(土)17時〜19時トマソン物件スライド発表会
報告したい物件のある方は当日スライド、データー、写真をお持ちください。

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■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト[142]
アップルストア銀座で一日イベントするのだ

茂田カツノリ
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今回はかなり宣伝めいた話でアレなのだが、来週に僕が仲間と行うFileMakerの一日イベント「FileMaker Day」の案内をさせていただく。

●毎月イベントをやってきて

イベントを主催しているのは、セブンズドアという組織。これはFileMakerによるデータベース開発を仕事にしている四名が、ある状況を打破したいという思いにかられて集まったものだ。

その状況というのは、FileMakerでの開発手法についての情報が、あまりに少ないことだ。特にバージョン6と7との差はすごく大きく、データベース開発の根本から変化してしまったとさえいえる。

バージョン7になって大きく進化したことで、より利用範囲の拡大が可能になり、事実アメリカでは関連製品も開発会社も増え、年一回開催されるデベロッパー・カンファレンスも年を追うごとに参加者が増えている。

しかし日本の状況はお寒い限り。かなり多くの人が、FileMakerというソフトはコンシューマー向けだと考えている。これは、特にバージョン7以降においては明らかに間違った捉え方なのだが、それが打破しきれていない。

情報という点でも、たとえば書籍やDVDは多数出ていて、良質なものもあるけれど、大ウソばかりのものも存在してしまっている。

●開発者サポートが足りない!

さらにいうと、FileMakerの真の価値を知った人でさえも、ちゃんとしたプロ向き用途として使おうとすると、情報の少なさや、サードパーティ製ツールの日本語化率の低さ、あるいはいざ開発の人出が不足したときに追加供給がとても困難である点などで、やむなく採用をあきらめている、という話すら聞く。

ま、僕らはこうした需給バランスが崩れている状況を活かすべくこの仕事をしているという面はある。

実際、FileMaker認定デベロッパー資格所持者はとても少なく、原稿執筆時点で日本にたった17名。そのうち5名をわがレクレアルが占めていて、日本一なのだ。

小さな会社をやるにあたっては、限定されたジャンルでもいいから日本一になるというのが大事ということは、どの経営の本にも書いてある。

これが実現したのは大きいのだが、やっぱりもうちょっとFileMakerの市場全体が広がってくれないと困るな、とも思っている。

とかなんとかいう考えでセブンズドアという活動をしている。いまのところメインの活動はふたつあって、ひとつはフェニックスを拠点とするジェリー・ロビンさんという人たちがやってるすばらしいトレーニング「ステアウェイ・トゥ・セブン」の日本語版開催、もうひとつがアップルストア銀座での毎月イベント「FileMaker Fun Night!」だ。

●イベントに来てほしいのだ

「FileMaker Fun Night!」は毎月だいたい第一土曜日の18時から、アップルストア銀座の3階シアターを借りきって行なっているのだが、これが最近は毎回満席の大盛況。ここでの定期イベントの中でも特に集客が良いものとして評価していただいている。

で、これを20回以上やってきたことをご評価いただいて、3月28日の昼間に、まる一日使ってのイベントをぜひ、とアップルストア側からご依頼いただいたのだ。

FileMakerの話するなら、もうネタは大量にあってというセブンズドアの四人だから、もちろんふたつ返事で引き受けた、というわけだ。

ただ、いつもは土曜日だったんだけど、今回は水曜の昼間。来てくれる人の層が異なるだけに、お客さん来てくれるかどうかがちょっと心配なのだ。だからみなさん、FileMakerのこと関係なくても、にぎやかしだけでもいいから来てほしいっす。お子様連れ大歓迎。

詳しい内容は下記ページに掲載しているから、とにかくちょっとでもいいからお越しいただけるとうれしいです。ていうか、来てくださいよお願いしますよおお。

・セブンズドア
< http://www.sevensdoor.com/ >

【しげた・かつのり】
職業は、一応起業家。成功してないけど。趣味は子育て。いま3人だけど、もっとほしいな。
あ、ちなみにセブンズドアはあくまで開発者有志が集まった団体であり、ファイルメーカー社とは関係ない。今回のイベントも誰からもギャラ出るわけでなく、チラシ印刷とかお手伝い人員の人件費とか、全部自腹である。金ないんだけどね。

・有限会社レクレアル
< http://www.recrear.jp/ >

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■編集後記(3/22)

・ここ数日は仕事で都内に出ることが多かった。新宿まで埼京線ですぐ行けるから便利。埼京線といえばラッシュのすごさと、痴漢が多いので有名だ。それから、よく見かけるのが車内での飲食である。一昨日は、となりの小太りの若い男がグリコ・プリッツみたいのをものすごい勢いで食べ始めた。一箱のなかに、ふたつの小袋にわけて入っていて、その小袋から一本ずつ抜いて食べるのが普通だと思うが、その青年は袋の上を全部破いて、丸く束にしたプリッツにかぶりついた。バリバリむしゃむしゃとやかましいったらない。なんという豪快というか下品というか、こんな食べ方初めて見たよ。彼は一袋目をすごいスピードで食い尽くし、二袋目を開ける。どんなヤツなんだと窺うと、まあ普通の常識ありそうなメガネ男なのだ。年寄りが来ると、声をかけ尻をずらしてスペースを空け座らせてあげるいいヤツなのだ。二袋目も周囲の目はおかまいなしにバリバリ食べ続ける。飲み物もなしでよくあんなに食えるもんだと感心したのだが、プリッツのあとはかばんからカルピスソーダみたいのを取り出してグビグビ飲んでいた。帰ってから妻に報告したら、その男の気分はわかるという。大の大人の男が一本ずつ取り出して口に運ぶというのもなんか情けない、めんどうくさいし、まとめて食べるのはありではないかと。そりゃそうかもしれないが、全部まとめて円筒形にして(なぜかお線香を想像)かぶりつくのは異様だよ。そして昨日は、午後8時頃だったけど、缶ビールにイカの珍味を持った学生ふうの若い男がとなりに座ったので、さすがに避難した。あれはくさいから。終電間際の疲れたおじさんならそういう図もありかもしれないが、若い男がこんな若い時間にひとり宴会とは。祝日とはいえ通勤電車だ。みっともない若者がますます増加しておる、と年寄りらしく嘆く今日この頃(うそ、何十年も前から年中無休で腹をたてている)(柴田)

・うちの弟は、私の考えを整理するために会話につきあわされることがある(決して弟だけではないが)。「これってこうでこうだから、こうよね。」「え、でもこの時はこうだから。」「あー、そっか、で、ああでこうで、じゃあこの場合はこうだ、いやいや、こういうのもあるし……あっ、なるほど!」というようなもので、ラストは私が暴走し、一人で結論を出したり、違う考えが急に天から差し込まれて別の考え中のものに飛び火し、解決策が導かれてしまい、弟にとっては「何それ? さっきまでの話題と違うやん(でも解決したわけね? やれやれ)。」「あ、ごめんごめん。気になっていた別件も解決した。」な会話をしていたりする。一つのことを話しているうちに一気に三つぐらい解決することがあるのだ。自分一人で考えていると迷宮入りするようなことでも、会話していると突っ込まれたくないがために、いま自分が言った言葉自体の根拠を探したり、別の引出しを開けたり、視野が広がったりしているうちに、ヒントが出てきたりするのだ。で、そんな時に弟が言う台詞は、「ラフラ?」だ。以前いた職場で使われていた言葉で、ラフラ=ラ・フランス=洋梨=用無し、なのだそうだ。/その弟とチョコレートを食べていた。解決策が欲しくて長時間付き合わせたからお互い栄養補給したのだ。甥一号が来て「何を食べているの」と聞いてきたので慌てて「大人の食べ物だから」と話した。急に弟が「辛い、辛い!」と言ったので、びっくりして「辛い? 不良品? 口の中おかしくなってる?(風邪の前兆?)」などと心配したら、「オウンゴール! 一人で仕事をするのって良くないよなぁ。やはり毎日人と一緒に仕事しないと感覚鈍るんじゃない?」と突っ込まれた。甥一号にねだられないための演技を、大人の私が空気を読まずに真剣にとってどうするんだと。打ち合わせやメールでボロが出ていないか心配になってきた……。/PS3でFolding@Home。PS3の性能に驚いたよ。はえー。(hammer.mule)
< >  ニュース
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< http://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20070315_ps3_folding.html >
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< http://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20070319_ps3_160.html >
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