[2195] Google依存症候群・後編

投稿:  著者:  読了時間:24分(本文:約11,700文字)


<もうここまできたら、GoogleOSですよねぇ>

■MKチャット対談
 Google依存症候群・後編
 笠居トシヒロ&まつむらまきお

■グラフィック薄氷大魔王[92]
 ショートアニメ制作顛末4 編集・音声篇
 吉井 宏


■MKチャット対談
Google依存症候群・後編

笠居トシヒロ&まつむらまきお
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かさい: まいどー、笠居です。長かったGWも終わって、みんな社会復帰がようやくできた頃かな〜(笑)

まきお: まいど、まつむらです〜。どう考えても体感時間と実時間が一致しない(笑)気を失っていたとしか思えないGW(笑)

かさい: わはははは(笑)あー、休み明けそうそうですが、この週末にF-Siteで、またまたしゃべります〜〜
    < http://f-site.org/articles/2004/03/25003056.html >

まきお: おお、F-site。何しゃべるねん? いや、何着ていくねん? と聞くべきか(笑)

かさい: なに着てって、着ぐるみは暑いからヤダねぇ

まきお: 5月だから鎧兜とか、いいよな(笑)

かさい: 端午の節句終わったやんか(笑)で、今回はマツカサじゃなくって、カサブーでお届けしますー

まきお: カサブー....((((^Q^)/゛痒そう(笑)

かさい: わはははは

まきお: しかし、休み前から連休はさんで1か月もたってないけど、刻々とアップデートしていくな、Google

かさい: スゴいスピードやね。MSとYahooが焦るわけだ

まきお: 合併する...じゃない、買収って?

かさい: まだなんも決まってないんやろ?

まきお: 水面下やねぇ

かさい: 早くもご破算にするような話も聞いたし、1年前にも、同じような話をしたとかしないとか>MS&Y!

まきお: デジクリも買いにこないかな、MS(^_^;)

かさい: 無理(笑)

まきお: 無理かなぁ(笑)

かさい: GoogleとAdobeが合併すりゃいいのに

まきお: ないとはいえんが、ないだろうなぁ。AdobeとAppleだと、うれしいかも(笑)

かさい: それもありそうでないだろな(笑)

まきお: もし、Googleがハードに手をだしてくると、あり得るだろうな

かさい: ハード、はないだろ。あるとすりゃ、無線キャリア関連、アンテナ設備とかそっち系?

まきお: 携帯電話のウワサは絶えないから、ないとはいえんよ。リナックスベースでGUIが独自で、Googleサービスと密着して、激安なパソコン。Winキラーになるのではないだろうか

かさい: Google無線LANで使用可能なiPhoneとか出たら、絶対買うけどなあ

まきお: あ、そういえば、GoogleがiGoogleになった

かさい: あー、あれね。おもろいねアレ(笑)オレ今キツネにしとる(笑)かわいいよ。時間によっていろんなことするし

まきお: 場所とるから普通にすぐ戻した(笑)イラスト、自分で入れられればいいのに

かさい: じぶんで作れたらええね

まきお: ガジェットが作れるらしいんだけどねぇ。ガジェットメーカーってのもできたっていうのだが、どこにあるのかわからん

かさい: んー、そこまではやらんでエエわ、オレ(笑)てなところで、そろそろ、同期関連いきましょうか

まきお: 同期いきぎれめまい… というギャグは、おしflaのサウンド同期でやったのだが(笑)

かさい: 知っとるわぃ(^_^; そうじゃなくてぇ〜、前回、最初のあたりで置いといた、FireFoxのGoogle同期アドオンの話のつづきをしようではないか

まきお: うむ。ほんま、もはやGoogleOSと言っても過言ではない、といえるほどなのだけど、やっぱ、ネックになるのは個人情報をどこまで預けていいものやら、ですなぁ

かさい: だねえ。Google DesktopのWin版も、検索インデックスを複数台のPCで共有する機能があって、これもインデックスファイルをGoogleのサーバに預ける形になるわけだが

まきお: それ、けっこう生殺しっぽいな(^_^;) 出先から検索して、ファイルが家やったらショックや(^_^;)

かさい: そこまでやるんだったら、Remote Desktopの設定もしておくべきだろうなぁ

まきお: それはGoogleではなかろう

かさい: そらそうだ。ファイルまで預けるなんてありえん(^_^; しかしまぁ、ファイルそのものではないにせよ、テキスト情報なんかも含まれちゃうだろうし>インデックス

まきお: あり得るだろうなぁ。firefoxシンクも、クッキーまでシンクロさせるわけだけど

かさい: ちょっとこの機能ONにするのは、勇気がいるよなあ

まきお: オンにしてまーす(^_^;)/

かさい: さっきも聞いたけどさ、パスワードとかもシンクロしちゃってんの?

まきお: してますなぁ

かさい: まぁ、しなかったらしなかったで不便っちゅー話やけど

まきお: もともと、.macでsafariのシンクロができたのよね、iSyncで

かさい: あ、キーチェーンのシンクロできる訳やからねぇ、そらできるわな

まきお: そうよぉ、キーチェーンよぉ。でまぁ、safariからfirefoxに乗り換えたので、わりと、抵抗なくいってしまいました(^_^;)

かさい: .macは信頼するけど、Googleは信頼できん、というのは妄想だもんなあ。どっちも同じくらい信頼できんよなあ(^_^;

まきお: そもそも、信用でけんのであれば、GMail使えないやん?

かさい: そらそうだなあ(笑)

まきお: クッキーパスワードなんかは、自分の範疇、amazonで買い物しまくられるくらいだろうけど、メールは他人様まで巻き込んで個人情報の山じゃん

かさい: だよなあ(^_^;

まきお: だから、たとえばですな、学生のメールアドレス簿なんかをGMailのアドレス帳に登録は、ちとこわい

かさい: それ、前にGmailの話したときから言ってたな

まきお: うん。実際はGMailでやりとりするので、いっしょっちゃあいっしょなんだけど、それ言い出したら、どこのWebメールも、信用でけんからなぁ、と

かさい: そらそうだなあ。結局のところ、自分にやましいところがなければ、問題ない(であろう)ということか

まきお: 一応Googleの社員は全員GMailってことで信用しているのだが(^_^;)個人情報にどこまで神経質になるか、はまた長くなるので、他の機会でもいいかと思うが、もひとつ、気になっているのは、データ保管の信頼性ね

かさい: いつまで保管してくれんのか、ちゃんと保管してくれんのかって話ね前にもちょろっと話しましたけどね>データ保管

まきお: そうそうメールはまだ、POPでローカルのメーラでバックアップとれるけど、doc&spreadシートとかは、一気にバックアップとるすべがない

かさい: 一気に、っていったいどれだけの数のファイルを扱ってるんだ?

まきお: いや、まだ50ファイル程度だけどね、今のところ。一応、自分の管理下のHDがふっとぶのと、Googleがふっとぶ確率は、おいらの方が信用でけんと思っているんだけどね(^_^;)

かさい: 同じく(笑)

まきお: なんか、だれかうまいこと言ってたなぁ。クルマのタイヤ、自分で交換しないと気が済まない人と、自分で交換したクルマなんか怖くて乗れないって人の2種類がいるそうな(笑)

かさい: 分らんでもないな、それ。でも、自分で交換しないと気が済まない人も、実はプロに任せた方が安全だよね、たぶん(笑)

まきお: いやー、しかし、最近はプロもいろいろ頼りない事件が多いからねぇ

かさい: あるねそれ(^_^; ただまぁ、Googleに集まって技術は世界トップクラスだとは思うけどね。だから怖いって話もあるが(^_^;

まきお: 悪の秘密結社ね(笑)実際、macはあんまり関係ないけど、Winだと、自分のメーラがウィルスにやられる確率考えると、GMailの方がかなり安全度高いような気がするなぁ

かさい: 添付書類のウィルスチェックもしてくれるからなあ>Gmail
まきお: で、もうここまできたら、GoogleOSですよねぇ。そのうち、フォトショみたいのとか、Flashみたいのもブラウザ上で作れるようになりそうじゃない?

かさい: PhotoshopはAdobeが先にそういうの出すみたいだけど、ほんとそのうちブラウザだけインストールすれば何でもできるようになりそうだな

まきお: WinのGoogleデスクトップは、いわばGoogle版のブラウザなわけでしょう? htmlレンダリングまではできないのかな?

かさい: わしにゃぁそんなむつかしーことはわからん

まきお: いや、サイトを見ることはできるの? そのアプリ上でブラウザがわりにはならんの?

かさい: ならんよぉ。ドックの倍程度の幅しかないんだぞ。レンダリングできたとしても、そんな狭いとこで見る気にならんでしょう?

まきお: そか、いや、ニュース読んでるっていうから、それなりの面積があるのかと

かさい: あ、えーとね、見出しだけバーに表示されるのな

まきお: てぃっかーってやつね

かさい: そそ。それをクリックすると、少し大きめのウィンドウが開いて、リード文程度が読める。でさらにクリックすると、ブラウザが立ち上がるという仕組みですな

まきお: なるほど、二段階かぁ

かさい: リードだけで十分とか、そんなに興味のあるもんでもなかった、という場合はそこで終わり

まきお: RSSリーダと同じやね

かさい: で、たぶんね、Googleで検索した履歴とかが反映されてるね、これ。だいたいにおいて、興味のありそうな物をピックアップして来るもんな

まきお: パーソナルホームのニュースも同じエンジンかもなぁ

かさい: Gmailのティッカーもだろうな。このあたりがGoogleの不気味を感じさせるとこ(^_^;

まきお: けっこう、面白いけどな。そこに反応するかぁ〜? みたいな(笑)

かさい: つまんない物検索したあと、そればっかりティッカーに現れたりして鬱陶しいこともあるよね(笑)Amazonのオススメとにてるな、このあたり(笑)

まきお: それならまだいいけど、ほら、YahooメールとかだとCMが入ってたりして、それに反応したり、言い回しにまじめに反応したりさぁ

かさい: メールのフッタやヘッダに入る広告ね。アレはスマートではないな、確かに

まきお: しかしまぁ、ここまできたらもう、OSまで行って欲しい気がしてくるね。少なくともブラウザ出して欲しいかも

かさい: どこまで行けるもんなのかやって見せて欲しいよね

まきお: それと同時に、やっぱライバル企業が現れてほしい。保険としてね

かさい: オレはとりあえず、ネットストレージ作って欲しいです。やっぱ

まきお: まぁ、ストレージはFTPでやってるので、いいんだが

かさい: 当然、指定したフォルダを同期できるストレージよ

まきお: バックアップはやろうとおもえばできる。が、容量が心配なのでやってないが(^_^;) Active Mounterってのを使ってる
    < http://www.activeopen.co.jp/ >

かさい: アクティブマウンタオレも使ってるよ。そのとき仕事で使ってる分だけでええねんけどな、オレは

まきお: これとバックアップソフト併用すればいいんじゃない?

かさい: WinはACCUSYNCってので、デスクトップとノート同期させてるから、ええっちゃええねんけどね。時々忘れるからな、同期。勝手にネットストレージと同期してくれてたらありがたいな、と

まきお: そもそも、同期せんでええのがGoogleのすごいところだとは思うぞ。理想としてはさぁ、オリジナルファイルはすべてネット上で一元化されていて、それがちゃんとバックアップ保証されている状況なんで、Googleのdoc&spreadはかなり理想

かさい: まぁ、次に何をすべきかは、Googleさんはよー分ってるんとちゃうか

まきお: 個人のストレージを共有していくのか、ネット上に預けちゃうのか、どっちかだよなぁ。Appleも.Macやめて、Googleと相乗りしちゃえばいいのに

かさい: Appleはそういうことやらんだろうなー

まきお: でも、Googleとは親密みたいよ。いっそ、GoogleにApple買ってもらうかっ! Adobeもっ!

かさい: 好き放題言うとるな(^_^;w

まきお: 寄らばGoogleの陰(笑)

かさい: まぁ近いうちにGoogleが世界征服を宣言しても不思議じゃないけどな

まきお: ある意味、これは民主主義、資本主義のネット時代の対応、Google主義なのかもしれんなあ。なんか、悪いことに使っていて、アカウント剥奪、とかもあるんでしょう? Google

かさい: そういうこともあるって話は聞いたなあ。実際にどうなんかは知らんけど

まきお: 突然、GMailのメールボックスがすべて消失したって事件もあったみたいだし。わるさしているわけではなくても。ほら、時々わたしら、暴論はくじゃない?(^_^;)

かさい: えぇっ(^_^; じゃぁこんな話してたら、メール消えるかもっ?!

まきお: そうなんよ(^_^;)

かさい: えーと、Googleは安全だよね。信頼できるしね。(^_^;

まきお: わはははは(笑)

かさい: Googleばんざーいばんざーい\(^-^)/バンザーイ、/( )\モヒトツ\(^o^)/バンザーイ

まきお: あぶねーなぁ(笑)

【笠居 トシヒロ/WEBコンテンツクリエイター・デザイナー】
GWの間、ヨメも子供も熱出して大変でした(笑)オレ? オレは仕事してましたよ。イヤほんとに(笑)
< http://www.mad-c.com/ > < mailto:kasai@mad-c.com >

【まつむら まきお/まんが、イラスト、アニメーション作家】
CB MODEL PRO、現在βでフリーで使える3Dモデラーなんだけど、インターフェイスが驚異的にシンプルで、おもしろい! はまりそう〜、はまる時間をだれかください(笑)
< http://www.cbmodelpro.com/ >
< http://www.makion.net/ > < mailto:makio@makion.net >

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■グラフィック薄氷大魔王[92]
ショートアニメ制作顛末4 編集・音声篇

吉井 宏
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●編集前の小細工

3Dで表現できなかったカメラにぶら下がるストラップ。Painterのムービーペイント機能で1フレームずつ描き込めばいいと思ったんだけど、やってみるとぜんぜんスムーズに動かない。Photoshopでレイヤーを積み重ねて少しずつ動かすのもダメ。困った。Motionでなんとかならないかとやってみたところ、パスの描画にキーフレームを打って動かせることが判明。モーションブラーまでつく。ストラップは黒いヒモ状なのでけっこうそれらしく動かすことができる。この方法で数カットにストラップを描いた。

他にもMotionで一部に土煙やパーティクルを加えた。2D効果ながら、映像に手軽に味付けができる。なんだ、こんなことができるんだったら最初に気がついていればもっといろいろ効果を加えられたのに。

●編集

いままで映像を編集する機会があまりなく、必要なときはMotionでやっていた(わかりやすく使いやすかったので。ただ、長くなると劇重)。FinalCut Expressも持っていたけど、難しいし編集結果を表示するときいちいちレンダリングするのが邪魔で本格的には使ってなかった。iMovieはさすがに使えるけど、この際、FinalCut Studioを導入しようと調べてみると、Studioに含まれているソフトを一本でも持っていれば、その一本分より安く全部入りにアップグレードできるとのこと。さっそくアップグレード。こりゃ安い!!(と思ったら、2か月たたずにFinalCut Studio2がリリースされてクヤシイ)。

本腰を入れてFinalCutを使ってみたら、マニュアル不要なくらい簡単だった。素材をフォルダごと読み込み、タイムラインにざっと並べ、各カットのIn点・Out点を決めて繋いでいく。気をつけなきゃいけないのは、上の帯に表示されるレンダリング状態の色分け。これをよく見ないでムービーを書き出したので、納品直前になって「未レンダリング」の画面が1フレームあってあせった。

数コマ単位でのIn点・Out点の設定とか、必要だと思っていた動きを思い切ってカットしちゃうとすっきり繋がるとか、リズム感が出るとか、編集作業は新鮮でおもしろい。

●音声収録

専門家に依頼する時間がなくなってしまい、自分でやることにした音声・効果音。小鳥の声以外は自分でなんとかやれそうなので、とりあえず、声優さんとスタジオの手配。以前にデモリールを作ったときの小鳥の声がよかったので、同じ声優さんを指名。サルもちょっと出てくるのでこれもお願いする。クマの声は同じデモリールで自分でやったので、同様に自分の声でやる。

簡単な台本を用意する。といっても、「ピーピー(明るく)」とか「キキッ(やったぜ)」とか「ガウー(怒ってる)」とか程度なんだけど。アニマティックと出来ている部分のムービーを見せ、細かいニュアンスはその都度見本をやってみせるという手順。

下落合のスタジオ、2時間しかとってないのでさっそく収録開始。声優さんに指示を出し、長短二つのバージョンをリクエスト。思ったよりスムーズに進行する。まあ、全部合わせて1分半しかないんだから。サルもやってもらう。こちらの希望通りのサルを演じてくれて感激。さすがプロ。小鳥とサルのどちらもキーキー声を張り上げてもらってばかりで、彼女の声帯を痛めてしまわないか心配になったほど。

次。クマの声を自分で演じる(もちろん自分の声はすごい変な声に聞こえるのだが、他人にはそれほど変じゃないと期待)。ニュアンスは自分が作者なので完璧。と思ったら、プレイバックを聴くとイマイチ。CG映画のDVDのメイキング映像で有名俳優が全身で熱演しているのを思い起こし、クマの動きのとおりに体を動かして声を出す。体の動きは声にモロ影響する。いい感じになってきた。クマが走るシーンでは熱演しすぎてマイクから離れすぎたり、ぐわああっと暴れるシーンでは頭を振りすぎてヘッドホンのカバーがはずれてカランカラーンという音が入ってしまったり。しまいにゃ声が完全に枯れました。CDにAI FFで焼いてもらって収録完了。楽しかったけど、あー疲れた。

●効果音作成

Soundtrackに映像を読み込み、収録した声を切り出して並べる。一つのセリフ(?)につき長短2本の他にボツの音声もたくさんあるし、適当に切って使えるように余分に録音したスペアの声もあるので、ムービー全体に不足なく声を入れることに成功。

必要な効果音をリストにし、素材集CDから拾い出していくが、ふさわしい音がない場合が多い。そんな時は、適当な音を選んでSoundtrackやAmadeus(音声加工ソフト)で切り貼りしたり伸ばしたり縮めたりフィルタをかけたり、希望の音に近づけていく。それでもダメな場合は、それっぽい音をシンセサイザー(使い慣れているReasonのソフトシンセ)で作る。振り回す音や風切り音みたいなものはノイズ系の音をちょっといじればそれらしくなる。

切り株にハヤブサが刺さって「ビビ〜ン」と振動する音も素材集にピッタリのものがなかったので自作。テーブルの隅にノコギリを置いて、手で押さえてはじいた音をMacBookのマイクで録音した。

音声トラックはモノラルにした。ステレオにすると定位やバランスで悩んで時間が余計にかかるとわかりきっていたので。

●音楽制作

最後の難関、BGMをどうするか。GarageBandで適当にループを並べればいいだろうと思ってたら、一本調子の音楽ではぜんぜん合わない。それなりにシーンに合わせた音楽が必要らしい。贅沢を言えば、昔のカートゥーンみたいなオーケストラ音楽がいいんだけど、そりゃ無理だ。手早くそれらしくまとめるには、僕が構造を把握している唯一の音楽である「ブルーグラス」調でいくのが手っ取り早そうだ。以前にGarageBandで一曲作ったこともある。このショートアニメの雰囲気にもピッタリだ。

3つのエピソードでそれぞれ、バンジョー、フィドル(バイオリン)、ギターをフィーチャーすることにし、行き当たりばったりでテキトーに作曲する。なにしろ30秒なので1コーラス分もいらないのだ(一部にGarageBandのオーケストラのループも使った)。バンジョーとギターはGarageBandのプリセットの音でバッチリ。しかし、フィドルの音がない! アンサンブルのバイオリンはあるけど、フィドルの荒削りな音には似ても似つかない上品すぎる音。Logic Expressにソロバイオリンの音があったが、もっといいものを見つけた。

SoundFont。文字のフォントのように、音色を一つのファイルにしたもの。そういうものがあることは知っていたけど、フリーフォントのようにWebで無数に配布されているのは初めて知った。GarageBandのDSLMusicDeviceに読み込んで使う。探してみたらフィドルそのまんまギーギーの素晴らしいSoundFontを発見! こりゃ〜いい! いかにもなフィドルチューンになった。(フラットマンドリンのSoundFontがどうしても見つからなかった。あってもリンク切れ。誰かいいの知ってたら教えてください)

●完成〜〜っ

効果音と音楽のミックスダウンを書き出してFinalCutに読み込んで合体。非圧縮AVIで書き出して完成! すべて終了。(実際には、とりあえず一本を仕上げて納品し、残りの二本は同じような工程をたどって10日遅れで納品)

●おわりに

主に3ds Maxで試行錯誤や技術習得などに予定外な時間を費やすことが多かった。普段、チュートリアルをやるでもなく、必要に応じて機能を習得する感じでやってきたが、ちょっと複雑なものを作るとなると、やはりそれでは追いつかない部分が出てくる。ちゃんとチュートリアルをやっておこうかな。まあ、ややこしい機能は使わずに全部を力業でやってしまうと決めちゃえば、迷いがない分、制作時間は短くできるだろう。

実際のところ、難易度の高い技術は何も使ってない(リグはCATだからCharacterStudioさえ使ってない)。今回程度のキャラクターアニメーションなら3ds Maxを使わないまでもCinema4DやCarraraなんかでも出来ちゃうとは思う。流行の表現やソフトの性能の限界を追求せず、あえて簡略な表現をし、動きで見せるスタイルもありかなと。まあ、「自分の作品」に限れば、だろうけど。

まー本当に死ぬかと思うほど大変な一か月だった。契約書がなかったら放り出したかもしれない。なのに、また作りたくなってる僕はたぶんバカ。

オリンパスわくわくタウン
< http://www.olympus.co.jp/jp/fun/webanime/ >

↑5月7日現在、更新されてませんがまもなく二本目が配信される予定。一本目もタイトル画面を追加し、音声レベルを上げたものに差し替えられてますので、あらためてどうぞ。

【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com

フィギュア10種類(非売品)を5月末までに作るというムチャクチャをやってます。どんだけムチャかというと、プロの原型師さんでも1か月に一個〜数個とかのペースらしいです。これが「未曾有の大勝負」の後半戦であります。すみませんが、またしばらく休載します。

HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

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■編集後記(5/9)

・昨日の書評『基本日本語活字見本集成』で、小形克宏さんが小形克弘さんとなっていました。じつは↑目次も間違っているのね。お詫びして訂正します。

大相撲大変・ダメダメ国産大関陣で唯一期待できた栃東が「気力がなくなった」と未練なく引退した。新小結・豊ノ島が朝青龍のプロレス技の荒稽古を受け、休場に追い込まれた。横綱が、自分の地位をおびやかそうとする若手を徹底的に痛めつけて恐怖心を植え付けるいつもの作戦だ。まさに、大相撲は大変なことになっている時、たまたま読んだのが松田忠徳「大相撲 大変」(祥伝社新書、2006)である。著者は温泉教授として有名な学者で、モンゴル研究家で、大の相撲通でもある。大相撲とモンゴルを語れる唯一の人で、2005年に「朝青龍はなぜ負けないのか」(新潮社)も著している。大相撲とモンゴルにかける愛情は半端ではない(奥さんはモンゴル人だ)。マスコミに現れるモンゴル相撲についての記述は、たいていはこの本からの盗用らしい。「大相撲 大変」の意味は、「大きく変わる」「大きく変わらなければならない」ことを期待したものだったが、まかり間違えば「大変なことになる」との意味も含む。そして、露鵬の暴力事件の対処や、白鵬の横綱昇進見送りなど、日本相撲協会が大変な方向に行っていることを指摘する。この本は、たんにモンゴル勢をはじめとする外国人力士を礼賛するものではなく、批判するものでもない。モンゴル出身力士とその心もよう、朝青龍の底ヂカラ、大切なことは外国人力士が教えてくれた、日本人力士こうすれば強くなる、モンゴル出身力士に聞く、モンゴルという国、観客が相撲の魅力を高める、こういう章立てを見るだけで相撲ファンはわくわくするだろう。わたしも一気に読み切ってしまった。「大相撲 大変」問題は、ダメダメ大関や品格なき横綱でもなく、変わろうとしない日本相撲協会の時代遅れの体質そのものだろう。例の裁判を通じて、変わってもらいたいものだが、そうもいかんだろうな。そういえば、もうひとつ、救いがたいダメダメ組織、高野連。「日本野球 大変」だ。(柴田)

・Adobe CS3。/GWに劇団IQ5000の「SCRAMBLE Egg.」を見てきた。元ピスタチオの腹筋善之介氏が主宰していて、この作品の脚本演出も手がけている。以前後記に書いたが、腹筋さんのお芝居は見るのにパワーがいる。冗談じゃなく、エネルギーを吸い取られる、いや、搾り取られるような気がするのだ。気楽に見に行こうという気にはなれない。今回は友人のツテで招待が来て、いまの腹筋さんってどんなお芝居するのかなぁ、GWだから寝込んでも大丈夫だろうと思って行ってみた。開演までの間、腹筋さんと末満健一氏のトークがあり、ピスタチオ時代の話が聞けて面白かった。読み合わせはランニング中ふらふらになりながらやったそうで、それが当たり前だと思っていたから他の劇団への客演時に驚いたとか、招いた役者さんが読み合わせ後、数日来なくなった、とか。演目は養鶏場のニワトリの話。腹筋さんは人間役でちらっと出てこられるだけで、覚悟していった身としては物足りない。ネタバレ。いつでも逃げられるのにニワトリは逃げないんだよなぁという会話を人間達がしている。ニワトリたちは、毎日管理された完璧な生活を送っている。食事はおいしいし、安全で冷暖房完備で満足なのだ。古株のニワトリが、以前脱走した者がいるという話を聞かせる。外の世界は地獄だからここにいた方がいいという者、試みたが失敗し、仲間を失いニ度と図らないと考えているが、戻される時に見た空が美しかったという者、脱走が成功したというのは作り話だろう、不可能だという者もいる。卵を産まなくなったら廃棄処分。古株は新人が雄であることを見抜き、脱走を勧める。それまで脱走は嘘だと否定していた者までもが応援しはじめる。人間を噛んだり、確率の話をしたり、自分を信じろと言う者も。その雄は脱走をしたが、残ったニワトリたちは、何事もなかったように同じ生活を続ける。ただ、廃棄処分を覚悟していた古株が卵を再び産んだ。何も言わないが、皆の胸の内に何かを残したのかもしれないなという話だった。(hammer.mule)
< http://www.adobe.com/products/#creativesuite_family >  体験版
< http://www.adobe.com/jp/products/photoshop/compare/ > 2種のPhotoshop
< http://www.almondeye.com/5000/ >  劇団IQ5000
< http://stat.ameba.jp/user_images/21/47/10019999195.jpg >  チラシ