[2205] マツカサ Adobe Flash CS3 を斬る!/前編

投稿:  著者:  読了時間:23分(本文:約11,200文字)


<素人はごまかせても、マツカサはごまかせんぞっ(-''-;)>

■MKチャット対談
マツカサ Adobe Flash CS3 を斬る!/前編
笠居トシヒロ&まつむらまきお

■デジクリトーク
美術系学生たちの生態 〜元非常勤講師の極私的ソーカツ・その2
Rey.Hori


■MKチャット対談
マツカサ Adobe Flash CS3 を斬る!/前編

笠居トシヒロ&まつむらまきお
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かさい: まいどー、笠居です。 元気ですか〜〜〜? 麻疹(はしか)になってませんか〜〜〜?

まきお: まいど、まつむらですー。ちょっと元気です(笑)8月4日がまちどおしいっす〜

かさい: ん? 8月4日って何があんの?

まきお: 映画トランスフォーマーの公開♪
< http://www.transformers-movie.jp/ >

かさい: あー、なんか変形超合金みたいなのが侵略してくるヤツね

まきお: みたいじゃなくて、変形超合金♪変形萌え〜♪

かさい: おかしいやないか。変形超合金は正義の味方ばっかりやったのに、道理に反しとる

まきお: そんなことはどーでもええねん! 変形したらええねん!(笑)

かさい: このオタクオヤジは(笑)

まきお: ああ、はよ見たい....

かさい: そのまえに、いーっぱい金使わなアカンことがあるやろー。映画代残らんかもよ(違

まきお: 金? なんやろ....ヤキニク?

かさい: キミが金使う基準は「ヤキニク」なんかぃ!(笑)

まきお: ああ! ファインモールドからY-WING1/72と、X-WING1/32プラモデルが出るんよなっ!?

かさい: ちゃうわっ、なんで食うこととオモチャのことしかアタマにないんじゃ! 中学生か。ワシラの商売道具、Flashを含めてAdobeのソフトが一気にドドーンとアップグレードするがな!

まきお: あー...そういえばそんなDMが来ていたよーな...

かさい: うち来てないんよ…DM _| ̄|○

まきお: うち、来たけど、どっかいった.....(^_^;)/

かさい: まぁええけどね。。。(__;) どのみちヨドで買うし>UGパッケージ

まきお: つか....いまいち燃えない.....ぷすぷす

かさい: 高すぎる?>UG代金

まきお: ちゃんと見てないんだけど、Studio+イラレ+フォトショのUGだと、価格はほぼ従来通りかな? 高いけどさぁ、高くても、燃えられるものがあればねぇ....

かさい: 内容ですかぁ。ま、8ほどの派手さはないわなぁ。オレはやっぱUGするけど

まきお: とりあえず恒例で、みせてもらおうか、AdobeFlashCS3の実力とやらを

かさい: そーですね。またいつものように、Adobeさんのピックアップしてる概要を、一つずつ見ていきますか

まきお: んでは、プレス資料を...
< http://wwwimages.adobe.com/www.adobe.com/jp/products/flash/pdfs/printable_overview.pdf >

●ビデオ


まきお: ビデオか....いつからFlashはビデオ屋さんになったんや

かさい: ビデオの読み込み搭載したのがMXだから3世代前からかな

まきお: まぁええけど...とりあえず、1ページ目では、ムービークリップのビデオ書き出しができる! くらいやな

かさい: Flashでビデオ素材作りたかった人には朗報ね>MCのビデオ書きだし

まきお: ムービークリップでアニメつくっちゃうと、ビデオにするとき作り直し〜! とか、よくあるから助かるっちゃあ助かるが...が、アニメはグラフィックシンボルで作るべきなんだけどね

かさい: あと、エンコーダもちょっとだけ賢くなってるみたい

まきお: どのように賢くなったん?

かさい: インターレース除去ができるようになったのがうれしい、とサブリンは言っとった

まきお: ふーむ。とりあえず、おいらはどれもいらんなぁ。そもそも、Adobeといっしょになって、ビデオソリューションがあるんだから、ビデオ関係はそっちでやって、Flashではハンドリングするだけでいいんじゃないのか? 本格的にビデオ扱う人は、アフターイフェクツとか使うだろう

かさい: そのつもりなんじゃないの? Flashがハブとして中央にあるって感じだと思うけど(少なくともWebでは)

まきお: じゃあ、エンコーダ改良とかせんでええやん、と、思うぞ

かさい: ワシラみたいなWeb屋さんは、ビデオ作るソフト持ってへんやん

まきお: いや、だから8のままでええやん

かさい: ちょっとでも良くなってた方がうれしいやろー(^_^; 文句言うことはない(笑)

まきお: その開発費が価格に載っかってると思うだけで腹が立つ(-''-;)

かさい: それよかですね、ビデオプレイヤー・コンポーネントも、ちょっと使いやすくはなってるんだけど。スキンの入れ替えとか、お手軽&バリエーション増えて

まきお: 前はわかりにくかったねぇ。ちょっとはマシになったんか

かさい: なったんよ。ただ、これがAS3.0のコンテンツでしかでけん(--#)

まきお: えーと、それがどういう意味なのかは、またのちほど(^_^;) 今、マジ切れそうになったよ、わし(^_^;)

かさい: AS3の説明した後で、また蒸し返したる〜〜

●ドローイング機能


まきお: さて次は....リッチ(笑)なドローイング機能、と来たかっ

かさい: リッチな、ね(^_^;

まきお: シェイププリミティブは、よーはFireworksと同じ、あとから角マルが変更できるような矩形ツールとかやね

かさい: とか、というか、使えるのって角丸矩形だけですね

まきお: 円もあるでしょ。円がパックマンに変形! する

かさい: 何に使えるのか解らんねんな、これ

まきお: 意味なんかない! 変形すればそれでええんじゃ〜!

かさい: でた、変形オタク(^_^;

まきお: (^_^;) まぁ、多分パイチャート用だと思うのだけど、パイチャート作るなら、スクリプトとかでやるわいなぁ。イラレで作って持ち込むとか

かさい: 描かないよなあ>円グラフ ま、角丸矩形は使えますよ。たぶん使いまくるでしょう

まきお: まぁ、角マル矩形はね、おいらも昔、えらい大変だったので、これは認めよう。UG代1,000円くらいはだしたろ

かさい: その他では、ベジェペンの精度が上がったと言って、サブリンが喜んでいたなぁ

まきお: つか、ベジェは操作がイラレ準拠になったのが大きいんじゃないかと

かさい: だな、でもオレはやっぱ使わんと思う。準拠つっても、まったく同じじゃないしな。微妙に違うのは、かえってややこしい

まきお: わしもつかわん。つかうならイラレつかう。けど、まぁ、イラレ準拠はいいことや。そういや、フリーハンド、終結宣言だってね

かさい: らしいなぁ。まぁ想定内だったけどなぁ

まきお: で、それから....イラレからのペーストができます(笑)

かさい: ペーストもドラッグ&ドロップもできるよ。ちゃんとレイヤー構造保ったままで

まきお: つかよぉ、昔はできたんだよっ!

かさい: 5でなくなったんだっけ?

まきお: 4か5あたりでできなくなりやがった! 無断でっ! ここは土下座してもらわんと、納得でけん。レイヤー構造もってこれなくなって、当時わしどんだけ苦しんだか...(;_;)

かさい: これは、当時のMacromediaだけを責めるのは、ちょっと酷かなぁ、とワシは思っており

まきお: つか、あれ、バグちゃうん。バグほったらかしにしといて、よーやくアップデートしただけのよーな気がするぞ(^_^;) Flashwriter(イラレからswf書き出すエクステンション)がかわりに出たんだが、出るまでえらい大変やったんやぞ〜〜〜〜〜っ

かさい: んー、ちょうどあの頃にIllustratorが9になったんだよ、たしか。ファイル構造がPDFに変わったじゃないですか

まきお: うん。しかし、クリップボードはai式が使えたはずだぞ、切替でっ

かさい: 確か、機能設定で、PDFを切って、パス優先にすれば行けたんだよな

まきお: それがわかるまで半年くらいかかったような気もするぞ(^_^;)

かさい: 普通のユーザは気がつかないままに諦めてるよ

まきお: ほんまやっ。こういうところは一言「すんません」とかいといて欲しいぞっ

かさい: まぁ、ともかくできるようになったのは喜ばしい

まきお: いまさらやけどなぁ.....

かさい: つーか、Adobeに統合されて、これがでけんかったら暴れてるわワシ

まきお: (笑)パスはキレイに来るの?

かさい: くるくる。全く破綻しないぞ。それどころか、基本的なテキストの文字組みとかもちゃんと来る。グラデーションなんか感動したぞ

まきお: 文字組み! それはありがたいねぇ。縦組みもちゃんとしとる?

かさい: 英語版トライアルでしか最終テストしてないけど、基本的には大丈夫のはず(英語版だとダブルバイトに正式対応してないというアラートが出るものの、正しく読み込まれる)

まきお: ほんとは文字組みこそ、Flashにイラレ同等の機能が欲しいと思うんだけどね〜

かさい: 欲しいです。マジで。ただ、グラデもだけど、CMYKの色が化けなくなったのがうれしい

まきお: いまさら...もう、イラレでグラデの設定の仕方も忘れちまったぃ...

かさい: いまさらだよな(笑)今までも、AI9以降のフォーマットで保存すればある程度はマシな色で来てたんだけど、グラデはビットマップになっちゃってた。今度はちゃんとドローで来ますよ>グラデ

まきお: まぁ、どれもイラレからswf書き出しすればなんとかなったんだけどちゃんとベクター&テキストでFlash側で再編集できるのは評価しよう。1,000円だしたろ

●アニメーション


かさい: まだ2,000円か(^_^; さて、次はアニメーション

まきお: アニメーションのコピー&ペースト。ここで言ってるのは、トゥイーンとインスタンスの位置をまとめてコピペできる、ってことか?

かさい: これは、全く同じ動きを別のモーションフレーム間でコピペできるということで、始点のインスタンスの位置は違っても構わん

まきお: この際だからゆーとくが、モーショントゥイーンはアニメーションではないと思うぞ(^_^;)

かさい: まぁまぁ(^_^; それ言っちゃうと、Adobeが機能のカテゴライズに困るから。で、インスタンスの位置までコピペするんだったら、フレームコピーとシンボル入れ替えでいままでもできた

まきお: うん、従来の方法とひと手間減るだけかな? わざわざいらんよ、これ。そんなん入れるなら、タイムラインのシンボル化機能つけてくれ

かさい: それはずっと言ってるのになぁ>タイムラインのシンボル化。ただ、またこれは後で言わなきゃだけど、このモーションコピーもAS3.0と絡んでるから〜

まきお: うん、実はオマケにすぎないんだよな。アニメやる人、気をつけて。あんまり役にたたんよ、これ(笑)はい、ゼロ円ね(笑)

かさい: 全然使えないってコトはないと思うぞオレは(笑)で、コピーしたトゥイーンモーションをスクリプトに書き出せるんだよね。AS3オンリーですけど、これも(-.-#)

まきお: モーションキャプチャーみたい。何につかうのかわからんけど(^_^;)

かさい: あ、次の書き出し対象レイヤーの選択、ってのは、結構使うな

まきお: あ、これな

かさい: 非表示にしておきさえすれば、そのレイヤーはSWFに書き出されずに済むと

まきお: 従来はガイドレイヤーにして、書き出しを防いでたんだが、非表示にすると、見落とすのな。よし、300円はろたろ

かさい: この機能がついたんで、ようやくレイヤーフォルダを使う機会も増えると思うよ

まきお: つか、まとめてガイドレイヤー化するインターフェイスの方が必要だと思うけどな(^_^;)

かさい: んー、それには「ガイドレイヤー」と「モーションガイド」を別物にしてもらわんと。オレはこれの方が直感的でいいと思うよ。Adobeライクだし

まきお: イラレ式だからな。逆にたまにイラレ使うと、とまどうおいら(笑)

●その他


かさい: さて、次はなんだ? もう「その他」か? あ、9スライスか

まきお: 怒っていい? ねぇ、怒っていい?(笑)

かさい: オーサリング時にプレビューできるようになったって>9スライス

まきお: えらそーに言うな〜〜〜〜〜っ!!! ぼけーっ!!!

かさい: そない怒らんでも(^_^;

まきお: どー考えても、今まででけんかった方がおかしいやろがっ!(-''-;) チュートハンパなまま、出荷するなっ(-''-;)

かさい: プリセットのコンポーネントでは、出来てたもんなぁ、これ

まきお: ほんまや! 素人はごまかせても、マツカサはごまかせんぞっ(-''-;)

かさい: マァマァ(((ノ´ー`)ノ、 ここは軽く流して、次は、と

●スクリプト


まきお: エディタですね....

まきお: はい、スルー

かさい: 次がスクリプトか。来ましたね>AS3.0

まきお: スルースルースルスルスル....なかったこと、と言うことでぇ(^_^;)

かさい: というわけにもいくまい?(^_^;

まきお: じゃあ、解説まかせたー(笑)

かさい: うぇー、ワシもよー分ってへんが(^_^; とにかく、これまで使ってきた、AS2.0までとは、全く別物だと思ってイイでしょうな

まきお: らしいですなぁ。ボタンにスクリプト書けないとか

かさい: 書けないですね。ボタンに限らず、なんかのイベントを感知するためには、Listenerを作らないといけないとか。より、プログラム開発者寄りのものになってるみたいです

まきお: on(release) goto; だけでも、数行書かないといけないんでしょう? あと、ボタンにインスタンス名もつけないといけないんでしょう?

かさい: 具体的なことは、あげればきりがないんですが、野中さんの喩えによると、今までビート板を使ってバタ足をしてたのが、ビート板なしのクロールに変わるような感じだと(^_^;

まきお: つか、家の中に棚つくるのに、トンカチじゃなくてユンボ使えゆーてるようなもんじゃ(^_^;) というわけで、わしは2.0でええ。3.0いらん。使う気せん

かさい: まぁ、いままでのAS1〜2が使えなくなる訳じゃないんで、3.0使いたくなければ、それもありなんだけど

まきお: なんだけどぉ

かさい: 気をつけないといけないのは、1〜2と3の混在は出来ないって事です

まきお: まぜるなキケン

かさい: 危険というか、、まったくうごかねーです(笑)ということはですね、先に出てた、コンポーネントのスキンだの、モーションのスクリプトへのコピーだの、ってのは、AS3.0使わないと出来ないって事で

まきお: おおっ

かさい: 2.0までのASで何とかしようと思うグラフィッカーのボクやワタシはそーゆー新機能は、なかったものとしてあきらめようって事です

まきお: ということは、新機能はないのだからUG代はタダってことですねっ!

かさい: それはない(^_^;

まきお: えーっ! いらんもんつけて売りつけると、公正取引委員会にいいつけるぞっ! 抱き合わせ販売は御法度だぞーっ

かさい: もしくは、がんばってAS3を、また一から勉強するか、ですな

まきお: せーへんよ。なぜなら、あわててやっても、またいつ変わるか、もとに戻るかわからんのがAdobe&mmスタイル(笑)

かさい: (笑)

まきお: 新しいスタイルに慣れてきた頃に、不評だったからと、前のスタイルに戻すと歴史が証明している(笑)

かさい: ま、オレも憶える気はない。AS3.0使わんとでけんようなもんを受注したら、できる誰かに外注する(笑)

まきお: うん。しかしほんま、抱き合わせ販売やん、これ。一部の人にしかいらんもん、標準でつけんといてくれ

かさい: さらに抱き合わせ的な気にさせてくれるのが次のページですが…文字数が尽きたので、続きはまた次回〜

まきお: ええ〜っ、ひっぱるのぉ〜っ?!(笑)


【笠居 トシヒロ/WEBコンテンツクリエイター・デザイナー】
最近、ずっとAirMacExpress経由で、ネットラジオ流しながら仕事してます。
SmoothJazz.comがお気に入り。Jazzといいながらも、フュージョン系がかなり流れるんですが、BGMとしては最適〜
< http://www.mad-c.com/ > < mailto:kasai@mad-c.com >

【まつむら まきお/まんが、イラスト、アニメーション作家】
最近読んだマンガ「土星マンション」がよかったです。
下記サイト→試し読みで一話まるまる読めますよん♪
< http://www.ikki-para.com/comix/doseimansion.html >
< http://www.makion.net/ > < mailto:makio@makion.net >

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■デジクリトーク
美術系学生たちの生態 〜元非常勤講師の極私的ソーカツ・その2

Rey.Hori
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本題に入る前に、前回の弁解。前回「(少なくとも一旦は)講師生活にピリオドを打った」と書いたところ、「じゃあ結局講師生活は続いてるのね?」というご指摘を頂戴した。要らぬことを書いて自ら誤解を招いたようなのだが、筆者は現在どこの講師でもないしその予定もない。「少なくとも一旦は」の意図は「今回は辞めたが、今後絶対に講師を引き受けないと決めたわけではない(=いつかまたやるかも)」というところにあったのだ。
ニホンゴムズカシイ……。

見苦しい弁解を済ませたところで本題。前回に続いて今回は、筆者の非常勤講師生活で相手にした9年分の学生たちの傾向というか生態について思ったこと。挨拶しねーヤツとかタメ口たたくヤツとかは、もうすっかり免疫になった。講義しだすと、デキる学生がなぜかすぐに見分けられるのが不思議。単位数の関係とやらで、期の途中から係の人に連れられて講義に加わる学生(*5)がまず例外なく最後までもたないのもまた不思議。筆者自身は理工系学生だったので、美術系学生たちの生態がそれだけで興味深かった。そうした諸々の学生たちから見える傾向について並べてみた。

◇学生たちの傾向

・学生たちの傾向(1)デジタル離れ/冷め
9年前から緩やかに進行する傾向として感じられたのがこれ。筆者のいた学校はデジタル専門ではなく、明確にデジタルを主眼にしたコースも最近までなかった。それでもというか、だからこそというか「ゲーム制作やウェブデザインを目指したいので、デジタルのツールに精通したい」という学生は逆に目立ったのだが、年を追ってその数は少なくなった気がしている。猫も杓子もデジタル、という熱狂状態から適正なところへ戻りつつあるのかもしれない。

・学生たちの傾向(2)のんき
これは学校による差が大きいかもしれない。9年前といえば就職氷河期がピークを迎えようとする辺りで、筆者自身がバブルへの登り坂にさしかかる超売り手市場時代に学校を出たこともあって、学生たちが大いに不憫に思えた。が、彼女/彼らはとてものんき。淡々とその状況を受け入れているように見えた。のんきに見せてただけかなあ。ともあれ、就職状況は多少持ち直したようなので、少し安心……してもいいのかしらん。うーん。

・学生たちの傾向(3)講義が頭に入らない
筆者の講義は最大40名、実質20名前後の少人数相手だったのだが、講義内容がなかなか学生たちに届かない。私語は禁止したし人数も少ないので、学級崩壊していたわけではない(寝てる奴は寝てたけど、これは前回書いた通り、他人に迷惑をかけないのでヨシとした)。講義内容が特に難しすぎたとも思えないし、筆者の講義のウデについては正々堂々とタナに上げて柏手を打っておくとして、ハンドアウトを配布し「他は忘れても、これだけは押さえておけよ」と強調しまくってもなかなか覚えてくれない。ハンドアウトに書いてあることの読み落としも多い。でも、例えば質問されてそれに答えるなど、一対一で説明すると理解してくれる。だからアタマが悪いわけではないのだ。集中力の問題なのかしらん。

・学生たちの傾向(4)質問しない
ところが肝心のその質問をなかなかしてくれない。講義途中で何度も「困っている人?(は手を挙げて)」と呼びかけても挙手してくれることは少ない。で、席を見回ってみると(*6)できていなかったりする。あるいは作品制作に移って、「こういうことがしたい」と思ってそれがうまくできない場合、質問するよりはアキラメて妥協してしまうほうが多いようにも思う。どんな進路に進むにせよ、彼女/彼らについて一番心配に思うことの一つである。

・学生たちの傾向(5)メモを取らない
毎回喋ることはハンドアウトにして配布していたし、ノートを取るよりは実際にマシンに触れて欲しいこともあったので、ノートを取れとは言わなかったが、それにしてもメモを取らない学生がびっくりするほど多い。(3)に書いたハンドアウトの読み落としの原因はここにあるとにらんでいる。ちゃんとした学生はハンドアウトの余白や自分のノートにメモを取っていたが、そうでない者が多く、更には筆記具を持たずに講義を受けに来るトンデモ者が何人もいた。ここまで来ると、安くはない学費を払って学校へナニヲシニキテイルノカがわからない。ともあれ、メモを取らないことも彼女/彼らについて心配に思うことだ。

・学生たちの傾向(6)アイデアスケッチを大事にしない
多くの学生はクロッキー帳やスケッチブックを携帯していて、作品制作時にはそこにアイデアスケッチを描いていた(これも前回書いた通り、マシンに向かう前に必ずアイデアスケッチを描け、という条件を課した)。でも中には小さな手帳やハンドアウトの裏、何かわからないくしゃくしゃの紙、などに描く者もいた。どうかするとそれをスキャンして下絵にし、裏映りやルーズリーフの罫線を消すのに四苦八苦していたりする。下絵はさておき、条件を課したのに描かない学生は論外として、そうしたアイデアスケッチはボツネタでも(ボツネタこそ?)大切だと思うのだが。手帳はまだしも、せめて散逸しない綴じた紙に描くのがいいと思うぞ、ってわざわざ言うことかなあ。

・学生たちの傾向(7)理数系に弱い
これは美術という進路を選んで進学してくる学生たちの気質なのか、このところのゆとりナントカのせいなのか、特に理数系の考え方に弱いところが顕著。ここ60年分の理系思想と技術のカタマリであるコンピュータという画材の“本性”を教える基礎的な講義なので、多少は技術的/原理的な話もしたが、途端に聞いている学生たちの目に線が入る。微分積分の話をしているならまだしも(しないけど)、どうかすると三角関数も一次関数もアヤシイ。大丈夫かなぁ。

・学生たちの傾向(8)ネットに強いのか弱いのかわからない
平成生まれを相手にせずには済んだが(今年の一年生から平成生まれのはず)、彼女/彼らは物心ついたときからコンピュータやネット環境が身近にあった世代。何かというとネットやケータイで答え(例えば絵のネタとか、って美大生でそれはモンダイなんじゃねーの?)を探す習性があるようなのだが、そのくせ絵に描き込む英単語のスペルを間違えたりする(当然減点対象)。ちょっと確認すれば済むものを。また、架空のポスターや案内状を描かせるとURLやQRコードを入れることを思い付けないでいたりもする。不思議だ。

*5:このまま行くと単位が足りず進級や卒業ができないので、本来受講対象や受講希望ではないのだが、受講人数に余裕のある選択科目を受けさせて単位数の帳尻を合わせてやろうという親心なのだろうけど、そもそもそんな自己管理もできない学生だから、まあ空振りしますわな。

*6:筆者の講義では名前と顔を早く一致させるために学生の席を決めて固定した。で、説明しながら教壇を下り、その席の間を歩き回ることがよくあった。そんなことをしなくても内職しているヤツは壇上から一発で判るのだけど、まあ癖ってことで。

【Rey.Hori/イラストレータ】reyhori@yk.rim.or.jp

筆者のサイトは滅多に更新しないことで有名になってしまった。仕事にかまけて後回し、ということもあるし、納品したての作品をすぐにはアップしづらい、ということもある。先日はアクセスカウンタのデータが飛んでしまった。
50,000オーバーまでは確認していたのに……。何にせよ、いい加減にフルリニュアル&新作追加しなくてはなぁ。3DCGイラストとFlashオーサリングを中心にお仕事をお受けしてます。
サイト:< http://www.yk.rim.or.jp/~reyhori/ >

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■編集後記(5/23)

・夜になるとiTunesで音楽を聞きながらデータベースの整理などをトロトロやるのが日常だが、もちろんiTunesをちゃんと使いこなしてはいない。だから、「トップ25」なんて自分が好んで聞く音楽の序列が自動的に編成されているのを「発見」して喜んだのがつい先日だった、というくらいええ加減なユーザーだ。トップ25を見ると、わずか4つのアルバムしか登場しない。その内容は、フィリップ・ギブソン:ロンドン交響楽団「London Symphony Sound Gallery」、Erich Kunzel.Cincinnati Pops Orchestra「STAR TRACKS」、クライズラー&カンパニー「LIFE」、それに「ベスト・オブ・トミタI,II」である。ライブラリにはいろんなジャンルの曲を格納しているが、日常的に聞いているのはこの4つのアルバムしかない。我ながら偏向、偏愛ぶりにあきれる。第1位がロンドン交響楽団「美しく青きドナウ」というのがまともすぎて恥ずかしいが、2位はクライズラー&カンパニーの「白鳥の湖」である。彼らのアルバムは、クラシック・アーティストがポップスのエレメントを駆使してクラシックの小品を演奏したもの、という表現をされるようだが、この美しさ、楽しさはなんだ。オリジナルの「ベイジン・サンライズ」「上海クライマー」というのもスリリングで気持ちいい。とっくに解散しちゃったけど。3位はスーパーマンのテーマである。「STAR TRACKS」は、もはや過去も過去のSF映画のテーマを威風堂々と演奏するもので、1984年の発売だった。10位に冨田勲の「木星」が登場する。そのうちベスト25の序列は変わるのだろうか。定点観測を続ければ、自分のなにかの変化がわかるかもしれない。まあ、どうでもいいけど。(柴田)

・今日の天気や、雨が降る時にメールが届く「月形半平太メール」サービスが便利だ。もうかれこれ一年ぐらいは利用しているだろうか。その一年の間、当日の天気は微妙にずれたり、前日の予報ははずれることはあった。しかし「雨降り始めーる」は、こちらも多少の時間のズレはあるものの、晴れているのに〜と疑いつつも洗濯物をとりこんでおくと、ちゃんと降ってくるので大助かり。予測時間通りに雨が降ってきた時は、ちょっと嬉しくなる。今ではうちの母親まで受信するようになったよ。もし知らない人がいたら試してみてね。(hammer.mule)
< http://www.gnavi.co.jp/campaign/hanpeita/ >  月形半平太メール