音喰らう脳髄[32]台風一過
── モモヨ ──

投稿:  著者:


台風も一過すれば青空がひろがる、というのは、私の少年時代によく人が口にしたフレーズなのだが、ここ何年かの台風の去来にあって、そうした物言いがそぐわないような気がしている。

台風に限らず、天変地異が続発しているのが二千年期初めの地球である。

台風の前、雨が降らなくて困っていた地域が、突如として生活を脅かすほどの降雨にみまわれ、そのうえに台風、である。これではひとたまりもない。


からり晴れないのは空ばかりでなく、心もまた重苦しい。

台風の被害に見舞われた人々が避難所の壁近くに集まり、それぞれが息を呑むようにして状況を見守る場面がテレビで放映されていたが、他のチャンネル、近づく参院選を話題の中心にすえた番組では、各政党の代表や議員達が罵声ともいいえるほどに声をあらげて、互いを罵っている。

最近のこうした番組では、司会者がいようといまいとお構いなく、論者が暴走し、結果、単なる罵りあいになる場合があまりに多い。そもそも、それぞれの主張に特筆すべき変更点はなく、公示前に示された既定の路線を繰り返すばかり。なのに論戦はひたすら高揚する。それが妙に馬鹿馬鹿しく見えたりする。

台風一過の今、私は、なんだか、奇妙な違和感をおぼえている。

これが緊張感から解放されたからならば、問題ないのだが、そればかりでないような気もしている。なにか気掛かりなのだ。

と、ここまで書いたところで地震がきた。新潟、柏崎の沖を震源とするものらしい。気にかかっていたのは、これだったのかどうかは判らない。まだまだ胸は晴れない。

あぁ、かつての台風一過のさわやかさは、どこへ行ったのだろうか。

Momoyo The LIZARD 管原保雄
< http://www.babylonic.com/
>

photo
ロックンロール・ウォーリアーズ Live’80
リザード
ビデオメーカー 2007-01-27

フリクションザ・ブック MANIACS BABYLON ROCKERS 飢餓々々帰郷(DVD付) 東京ROCKER’S 79 LIVE



photo
テクノロイド ~JAPANESE 80's NEW WAVE SAMPLER
オムニバス PLASTICS P-MODEL
徳間ジャパンコミュニケーションズ 2006-06-28
おすすめ平均 star
starニュー・ウェーブの集結!!。

爆裂!ニュー・ウェイヴ 1980 Impossibles! 80’s JAPANESE PUNK&NEW WAVE The Very Best Covers Of 有頂天 BECAUSE ゴールデン☆ベスト P-MODEL「P-MODEL」&「big body」

曲名リスト
  1. PLASTICS/PATE
  2. P-MODEL/美術館で会った人だろ
  3. リザード/浅草六区 -SINGLE VERSION-
  4. 一風堂/ブレイクアウト・ジェネレーション(狂育世代)-SINGLE VERSION-
  5. 81/2/踊れない
  6. ゲルニカ/戒厳令-DEMO VERSION-
  7. ヒカシュー/プヨプヨ -LIVE VERSION-
  8. ジューシィ・フルーツ/ジェニーは御機嫌ななめ
  9. ムーンライダーズ/彼女について知っているニ・三の事柄
  10. ビジネス/うわきわきわき
  11. WONDER CITY ORCHESTRA/HIGHWAY CRACKER
  12. GATE BALL/THE MODEL
  13. Shampoo/Tonight
  14. Mio Fou/ミラノの奇蹟
  15. portable rock/アイドル -DEMO VERSION-
  16. MUSCLE BEAT/Bed-Room Queen
  17. HERE IS EDEN/金属バットとスペースシャトルの唄
  18. 有頂天/べにくじら
  19. GROOPY/かさをさしてライトで照らして
  20. DIE OWAN/さびた組曲
  21. 原マスミ/トラキアの女
  22. EP-4/5・21

by G-Tools , 2007/07/17