電子浮世絵版画家の東西見聞録[6]王宮守門将は辛いよ
── HAL_ ──

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景福宮と徳寿宮入り口には守門将が控えています。日に何度かこの交代式があるのですが、これは必見です。時間によってスピーカーから流れるガイドがあり、英語と日本語、中国語放送を順次しています。前回判明したのですが、これはライブなんです。離れたところにテントが据えてあり、その中で女性の通訳がマイクに向かっていました。テープでも良さそうなものですが、このライブ感がまた良い感じなのですよ。聞き取りづらかったけど。

守門将の交代は一般軍だけではなく、儀式を順調に運ばせる軍楽隊や太鼓の進行係、旗持ち、儀式の鑑査役などが、広場に並んで向かい合い、交代の儀式を行います。交代軍のそれぞれと役割ごとに違った色の韓服を着て、姿は美しくもあり凛々しく勇ましく厳粛に行われます。その回りをロープが取り囲み、ロープの外側に観光客が取り巻きます。でも、そんなに多くの人がいるわけではないので、ゆったり見物できます。


そこで、私の作り出したキャラクター「きんと。」を取り出し、カメラの前面において写真を撮っていたら、警備の人に「ふざけちゃだめだ!」と怒られてしまいました。いや、何を言われているのか言葉は分かりませんでしたが、きっとそう言うことなんでしょう。私たちはふざけているつもりはないし真剣なのですけれどね。だめな物はだめなのですね。
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軍隊の交代する姿は勇ましいのですが、これがほとんどアルバイトだということが驚きです。韓国は基本的に軍役があり、この交代式のように整列した動きは男性達にとって必須なのかもしれません。韓国では一般市民が髭を生やすことは非常に希で、私が街を歩くと好奇の目で見られることがしばしあります。また、髭を生やしていることで日本人だとバレバレにもなるようです。でも、この守門将たちは皆髭を生やしています。付けひげなのか知らん? 引っ張ってみるわけにも行かないし。

儀式が終わって門に立つ守門将は、仁王立ちの不動の姿勢を保っていなければなりません。観光客は、すぐそばにまで行くことが出来ますが、一切守門将に手を触れることが許されません。でもね、韓国人はケンチャナヨ! なのです。側に立っての記念撮影はもちろん、中には腕を組んで撮影しようなどと言う不届き者、髭を引っ張ろうとする者がいたりします。やはり好奇の目で見られるのですよ、髭は。良いですね韓国はケンチャナヨ! でも、本当に守門将着衣等にさわろうものなら、警備の人が大声を上げてきます。昔の警備の兵を守る現代の警備員がいるんです。不思議感いっぱいです。
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さてここで疑問です。この守門将達は本当にいたずらされ時にでも動かないのでしょうか、それよりもトイレはどうするんだろうかなどと考えてしまいます。そうそう、夏の徳寿宮の守門将が貧血を起こしたのか、倒れてしまった時を目の当たりにしたことがあります。倒れる前にその人を撮影しているのですが、やはり目が何処かに行っていました。それを見て、近くにいたおじさんが助け起こそうとしていましたが、まるで腰が立たない様子でした。

徳寿宮の守門将は、夏にもかかわらず重装備で頭には兜までかぶっています。総重量はかなりあると思います。写真の姿は、その事件を体験したあとのためか、両腕の下にある刀に体重をすっかり任せているように見えてなりません。

しかし、どこで見ていたのか、すぐさま交代要員が現れたことにも驚きです。事件を目の当たりにした時はびっくりもしましたけれど、その守門将がかわいそうでなりませんでした。辛いんだよね、きっと。このアルバイトは。やはり付け髭かなぁ?

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