この夏は奇妙な夏だった。暑さについては語るまでもない。尋常ではない暑熱にたおれた人さえ出る始末だが、私にとって、最大のニュースは、三十年来の盟友と再会したことである。
盟友とは、ストラングラーズのジャン・ジャック・バーネル、ストラングラーズのベーシストにして、私のメジャーデビュー時にプロデュースを引き受けてくれた人物だ。
ストラングラーズは、この冬、新作である16枚目のアルバムをリリースしたのを機に、これまで主な活動を展開してきたEU圏内を出て、ついに日本でのライブを実現したのである。そのひさびさのライブが、あろうことか、サマーソニックだったのだ。
盟友とは、ストラングラーズのジャン・ジャック・バーネル、ストラングラーズのベーシストにして、私のメジャーデビュー時にプロデュースを引き受けてくれた人物だ。
ストラングラーズは、この冬、新作である16枚目のアルバムをリリースしたのを機に、これまで主な活動を展開してきたEU圏内を出て、ついに日本でのライブを実現したのである。そのひさびさのライブが、あろうことか、サマーソニックだったのだ。
サマーソニック略してサマソニとは、いうまでもないが、幕張メッセ全てを使って複数のステージをつくり、同時進行でコンサートを展開する一大イベント、フジロックとならぶ夏のロックフェス、といえば聞こえはいいが、メッセという場所柄もあり、バンド見本市みたいなものとも見えてしまう。ゆえに例年は、参加を見合わせていたが、今年は、前日に、ストラングラーズから、ゲストリストに入れたという連絡をもらい、とにもかくにも駆けつけた次第だ。
当日は、バックステージにも招待されていたが、ジャンジャックとは後日会う約束がしてあったので、ライブを見ただけで帰宅した。
バンドであろうと、IT系であろうと、見本市というものは疲弊するものだ。それも今年は尋常じゃない烈夏だから、肉体の消耗度は半端じゃなかった。が、それも、盟友のステージ、それも相当にいい感じのそれを見た後だけに、帰りは元気。幕張からの帰路、これほどに軽やかな足取りだったことは、かつてない。
そして、数日後、ジャン・ジャック・バーネルが宿泊するホテルで彼と昼食をともにした。以前から申し入れていた二人の対談収録もかねて、だった。対談は、私の全集に収録するためのものであったが、なにしろ、間にメールをやりとりした数年間をはさむが、実際には三十年ぶりの再会である。対談というより、旧友の再会、その一場面と化してしまったような気がしていた。
しかし、先日、対談を原稿に起こしたものに目を通したところ、本人が思っているよりもいい感じの内容を語っていたを確認。少し安心した。
中でも、私が彼に訊きたかった事は、EUの現状についてだった。彼は、70年代後半からEUの設立を悲願として音楽活動を続けてきており、ベルリンの壁崩壊であったり、その後のEU統合であったりについては、相当に大きな力を発揮してきた。その彼の目に、いまのEUがどう見えているか、興味があったのだ。
以下が彼の答えである。
EU統合には良い点もあるとは思う。今では、自由に行き来できたり働けたりできる。また、過去50年間、ヨーロッパでは戦争を回避できている。けれど、悪い面がある。それは全てのものが画一化されているということだ。国や町ごと、地方ごとの個性がなくなってきている。つまりは、ね。アメリカのすすめるグローバル化戦略に貢献してるって部分。
この話を聞く私の脳裡に、どこへ行っても同じ顔を見せている、この国の地方都市の様子がみえていたことは、言うまでもない。
Momoyo The LIZARD 管原保雄
< http://www.babylonic.com/
>
当日は、バックステージにも招待されていたが、ジャンジャックとは後日会う約束がしてあったので、ライブを見ただけで帰宅した。
バンドであろうと、IT系であろうと、見本市というものは疲弊するものだ。それも今年は尋常じゃない烈夏だから、肉体の消耗度は半端じゃなかった。が、それも、盟友のステージ、それも相当にいい感じのそれを見た後だけに、帰りは元気。幕張からの帰路、これほどに軽やかな足取りだったことは、かつてない。
そして、数日後、ジャン・ジャック・バーネルが宿泊するホテルで彼と昼食をともにした。以前から申し入れていた二人の対談収録もかねて、だった。対談は、私の全集に収録するためのものであったが、なにしろ、間にメールをやりとりした数年間をはさむが、実際には三十年ぶりの再会である。対談というより、旧友の再会、その一場面と化してしまったような気がしていた。
しかし、先日、対談を原稿に起こしたものに目を通したところ、本人が思っているよりもいい感じの内容を語っていたを確認。少し安心した。
中でも、私が彼に訊きたかった事は、EUの現状についてだった。彼は、70年代後半からEUの設立を悲願として音楽活動を続けてきており、ベルリンの壁崩壊であったり、その後のEU統合であったりについては、相当に大きな力を発揮してきた。その彼の目に、いまのEUがどう見えているか、興味があったのだ。
以下が彼の答えである。
EU統合には良い点もあるとは思う。今では、自由に行き来できたり働けたりできる。また、過去50年間、ヨーロッパでは戦争を回避できている。けれど、悪い面がある。それは全てのものが画一化されているということだ。国や町ごと、地方ごとの個性がなくなってきている。つまりは、ね。アメリカのすすめるグローバル化戦略に貢献してるって部分。
この話を聞く私の脳裡に、どこへ行っても同じ顔を見せている、この国の地方都市の様子がみえていたことは、言うまでもない。
Momoyo The LIZARD 管原保雄
< http://www.babylonic.com/
>
- SUITE XVI
- ストラングラーズ
- SIDE OUT RECORDS 2007-03-07
- おすすめ平均
- 奇跡的な甦り!
- 曲名リスト
- Unbroken
- Spectre Of Love
- She's Slipping Away
- Summat Outanowt
- Anything Can Happen
- See Me Coming
- Bless You (Save You, Spare You, Damn You)
- A Soldier's Diary
- Barbara (Shangri-La)
- I Hate You
- Relentless
- Instead Of This(Live Version)*Bonus Track For Japan
- Death And Night And Blood(Live Version)*Bonus Track For Japan
by G-Tools , 2007/08/28