[2278] 誰の声に耳を傾けるか

投稿:  著者:  読了時間:21分(本文:約10,300文字)


<「声」のトーンをポイント換算する>

■創作戯れ言[17]
 誰の声に耳を傾けるか
 青池良輔

■Episode of ガテン系デザイナー[4]
 「良い」クライアント様
 相子達也

■展覧会・イベント案内
 中島信也CM展「絵コンテ原画展」「中島信也と29人のアートディレクター」
 『文化庁メディア芸術祭』作品募集締切迫る!
 「アジアデジタルアート大賞 東京」展
 渡辺豪「境面」

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■創作戯れ言[17]
誰の声に耳を傾けるか

青池良輔
< http://bn.dgcr.com/archives/20070925140600.html >
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コンテンツ制作では、様々なレベルで「他者」を意識しなければいけません。作品を創るという視点で考えれば、最も重要な「他者」は観客であり、その人達が発すると思われる「声」を想像し、より喜んでもらえる様に作品をアジャストしていっていると思います。

しかし、実際の制作においては観客に到達するまでに、様々な「声」を聞くことになります。それは、クライアントであり、プロデューサーやディレクターであったり、作品に関わるスタッフであったりします。

ウェブコンテンツ制作では、「ヒット数の稼げる物を作って欲しい」「企業や商品イメージをより強く印象づけられる様にして」という顧客のニーズがダイレクトに伝えられる事も少なくありません。もっと単刀直入に「人気が出る様に」と言われる事さえあります。実際に、ほぼ全てのコンテンツ・クリエイターはそれらの目標を達成できる様に切磋琢磨しているので、基本的前提の前で発せられる「声」は実際問題あまり意味を持ちません。クリエイターは、うなずいてやる気を見せるだけです。

ただそのリクエストがリサーチに基づき、具体性のあるデータであれば「20代前半の女性の趣味嗜好の傾向」など、ある程度指針にできると思いますので、それは素直に従えばいいかと思います。ただ、結果的に流行をトレースするだけに終わる事もあります。

プロデューサーやディレクターの「こうした方が面白いよね」という「声」は、制作過程において向かうべき方向性を示してくれることが多いですし、その言葉のままに作品を修正する場合も少なくありません。しかし、個人的に注意をしているのは、その「声」が「どのくらいのトーンで発せられているか」です。

僕は作業の工程で「ここは、○○の様にしたほうが良いと思うよ」と提案を頂いた時に、自分が向いている方向性と一致しない場合、そのプロデューサーが「どういうつもりで言っているのか」と戸惑う時があります。ブレインストーミング的な意味合いで軽く発せられているのと、確信に基づいて必要にかられて述べられているのでは大きく意味合いが異なります。

最近では、そのような状況になった場合は、

「『絶対に直せ!』を100ポイントとするなら、今そのご意見を何ポイントくらいのつもりで言われていますか?」

と尋ね返す様にしています。ちょっとしつこい感じがするのも承知していますが、ここで「声」のトーンをポイント換算する事で、お互いが納得して制作を進められるので、後々のトラブルが少なくなったと思っています。ちなみに判断基準としては、自分の中にも「どのくらい直したくないか」ポイントを設定して、それとの比較で折り合いを付ける様にしています。

また、クリエイティブに重点を置いた場合、クリエイター同士、またはスタッフ間での意見のやり取りは大変刺激的になる場合が多いです。「何が出来て、何が出来ないか」「それをやる事に意義があるのか?」「制作者として何が面白いのか」を理解しているもの同士の「声」は耳にも入りやすいですし、学ぶ事も多かったりします。

ただ、制作者間の会話では、テクニカルな事やニッチな部分に入り込んでしまい、観客不在のまま作品だけがマニアックな方向に進んでゆくケースも少なからずあるでしょう。大局的にコンテンツのあり方を考えるのであれば、そこにはプロデューサー的な立場の人の「声」は必要不可欠だと思われます。

そう考えると、理想的な状況としてはクライアントの発する「最終目標」という「声」を実現とするために、観客の「感想」への傾向と対策を練り、プロデューサーの「指針」に耳を傾け、スタッフ間で「プロセス」の意見を交わすという状態が最も健康的なのかもしれません。

実際は、なかなかそのようにうまく行かず、どこかの「声」が非常に大きく、その他の声をかき消してしまったり、意見だけが混在する中、目的を見失ってしまう事もあります。そこで、「どの声に耳を傾けるべきか意識し、情報を整理する」意識をもつ必要を感じています。

それら様々な「声」のある中で、さらに一番影響力の大きい「自分の声」というのもあります。「自分が面白いと思うもの」「自分として譲れないもの」等、絶えず自分に問いかけてくるこの声が一番厄介かもしれません。「自分の面白い」は本当に面白いのか、はっきりと判別する方法はありません。さらに、この「声」はのさばらせておくと「エゴ」に成長する危険があります。逆に完全にスルーしても無個性なコンテンツを周りに言われるがまま作る人になってしまう場合もあるでしょう。

クリエイターとしての「耳」を鍛えるのには、経験が必要に思えます。何にせよ「どんな意見にも一度耳を傾ける」心の余裕が欲しい所ではあります。

生意気言いました。


【あおいけ・りょうすけ】your_message@aoike.ca
< http://www.aoike.ca/ >
前回のコラムで触れました僕の名刺代わりになっている作品「CATMAN」がフジテレビ・お台場ランドで順次公開されています。過去の14作品公開後には、新作を公開します。この新作が名刺代わりになるといいのですが……
< http://www.fujitv.co.jp/game/catman/ >

1972年生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。学生時代に自主映画を制作したのち、カナダ・モントリオールで映画製作会社に勤務する。Flashアニメシリーズ「CATMAN」でWebアニメーションデビューする。芸術監督などを経て独立し、現在はフリーランスとして、アニメーション、Webサイト、TVCMなど主にFlashを使い多方面なコンテンツ制作を行う。

・書籍「Create魂」公式サイト
< http://www.ascii.co.jp/pb/flashbooks/create-damashii/ >

・連載「創作戯れ言」バックナンバー
< http://bn.dgcr.com/archives/22_/ >

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■Episode of ガテン系デザイナー[4]
「良い」クライアント様

相子達也
< http://bn.dgcr.com/archives/20070925140500.html >
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●仕事が早い!

問題多いクライアントの話ばかりだと夜道が歩けなくなるので、今回は「良い」クライアントのお話。これはもう日頃皆さんがお付き合いしてるクライアントと同じだと思います。きっと。

良いクライアント共通に感じるのは仕事が早いということ、あおられてしまうほどのスピード。気を抜くと追い越されます。「ちょっと待っ…」言う間もなく資料をポイポイ放りながら走り去って遙か彼方へ。誇張しすぎだ。つまり仕事がデキルんです。

仕事のデキル人は違います。的確な指示、素早くタイミングを見計らった更新依頼、しかもそのままアップできる資料付き。きっとデスクに山積みの書類もシャバダバとまとめてシュビデュバと処理してしまうんだろう(よくわからないと思いますが雰囲気をお楽しみください)。

おかげでこちらの仕事もなんの滞りもなく片づいていきます。そんなにスムースに仕事を進めることができるのに、お金を払ってくれるなんて足を向けては寝られません。クライアント様がお住まいの方向から神々しい光がさしてきます。おーあれが後光とやらかレンブラント光線か。違う。

おまけに先日などはウチの妻も一緒にランチに誘っていただいてゴージャス&デリーシャスなお昼を堪能させていただきました。ごちそうさまです。

私も人の子、そんなクライアントさんの仕事では贔屓してしまいます。良くないですがビジネスライクにはできんですよ。日本人ですから。お仕事を依頼してくださるだけでなくこちらのモチベーションをも上げてくださるのですから感謝して止みません(無用に敬語)。

さて次回は、私が独自に発見(?)したダメなクライアントの共通項についてです。

●まさにモビルスーツ

建設の現場では多くの機械が活躍します。男の子にはワクワクものの「はたらくくるま」です。私も各種建設機械に乗れる色々な免許を持っていまして、油圧ショベルをはじめブルドーザからモーターグレーダー、各種ローラー類、その他多数を乗りこなしやがります。明日から働けと言われても大丈夫。

乗っていてどうかとよく聞かれますが、実に「楽しい」。レバーのひと押しで何トンもの土を動かしたり持ち上げたりできるのですから、まさにモビルスーツ。しかも細かな動きや正確さが求められます。建設の現場では大きなものを作るケースが多いので、あまり細かな仕事をしていない感じがしますが、ミリ単位の正確さが必要です。ある点では1ミリのズレでも100メートル先ではとんでもないズレになってしまいますから。

堤防の斜面を仕上げるときなどは、油圧ショベルに法(のり)バケットというタタミ一畳分の平板がついた物で表面をなでていきます。ちょうど左官屋がコテ仕上げをする感じです。下から上まで6メートル以上の斜面をタタミですーっとこすっているのを想像してください。この場合にも仕上げる精度はミリ単位です。

手練れのオペレータだと、「4ミリ高いね」なんて言いながらサーッと修正してしまいます。横でみているとまるで人間の腕のように動きますが、全長10数メートル、重さ20トンの機械です。

ここで気になるのが「どんな風に操縦しているのか」ですよね。思ったより簡単で2本のレバーで動かします。各レバーには前後左右4つの動きがありそれぞれに違った動きが割り当てられています。前方向と左方向という中間の操作では両方の動きができます。双方のレバーでいくつかの動きを同時に操作することを「複合操作」といいます。

先ほどの斜面の仕上げは、複合操作ができないとだめです。実際の動きに対するレバーの操作はよく考えられているので、初めて乗る人でも一日がんばれば基本的な動きは覚えられます。格闘ゲームのコマンド入力よりうんと簡単です。

余談ですが、災害現場の中継に建設機械がよく写ります。あれは近くの建設会社から出動しているのがほとんどです。一刻も早い対応の必要な人命救助や復旧活動になくてはならない存在です。しかし、公共事業の削減などで建設会社が少なくなっているのはご存知の通り。今後、台風被害などが増えそうな感じですが、そのうち対応できなくなってしまうような気がして心配です。

・明日役に立つムダ知識
無限軌道をキャタピラーと言いますが実は「クローラ」が正解。
キャタピラー(いもむし)は商標名です。

・けんせつかいのウェブサイト「ケンケンキッキ」
< http://www.kenkenkikki.jp/ >

・ウィキペディアの「建設機械」
< http://ja.wikipedia.org/w/index.php?oldid=14582303 >

【あいこたつや】aitatz@gmail.com
紙に鉛筆で描く楽しさを思い出していろんな紙や鉛筆を物色中。なんでも形から入るのはいつになっても変らず。ガテン系デザイナーとなってますが現在はガテンのほうはやってません。身体はガテンのままですが。
< http://www.ggrafix.jp/ >

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■展覧会案内
中島信也CM展「絵コンテ原画展」「中島信也と29人のアートディレクター」
< http://rcc.recruit.co.jp/g8/exhibition/g8_ex_current/g8_ex_current.html >
< http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/gnext/gnext.html >
< http://bn.dgcr.com/archives/20070925140400.html >
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●絵コンテ原画展
会期:10月1日(月)〜10月26日(金)11:00〜19:00 水20:30 土日祝休
会場:クリエイションギャラリーG8(東京都中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル 1F TEL.03-3575-6918)
内容:日清食品カップヌードル「hungry?」、サントリー「DAKARA」、「伊右衛門」、資生堂企業広告など、数々のヒットCMの演出をてがけ、注目を集める、CMディレクター中島信也。氏がCMディレクターとしてデビューした1983年から、現在までに手がけた500本を超えるCM演出作品の中から、作品の設計図となっている「演出コンテ」の原画約300枚を展示します。(サイトより)

◇第194回クリエイティブサロン
日時:10月16日(火)19:10〜20:40
会場:クリエイションギャラリーG8
入場無料:要予約(TEL.03-3575-6918)
出演:黒田秀樹、本木雅弘、中島信也

●中島信也と29人のアートディレクター
会期:10月4日(木)〜10月29日(月)11:00〜19:00 土18:00 日祝休
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル TEL.03-3571-5206)
内容:1987年にいち早くデジタル技術をCMに導入したことにより、グラフィックデザイナーやアートディレクターがCM業界に入るきっかけを与え、デジタル映像新時代を築いてきた第一人者。今回の展覧会では、デジタル映像誕生20周年を機に、中島信也がコラボレーションした第一線のアートディレクター29人との仕事を通して中島信也のCMの世界をご紹介いたします。(サイトより)

◇ギャラリートーク
日時:10月18日(木)18:30〜20:00
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー
入場無料:先着70名・要予約(TEL.03-3571-5206)26日11:00より
出演:川崎徹、中島信也

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■イベント案内
『文化庁メディア芸術祭』作品募集締切迫る!
ART × ENTERTAINMENT × ANIMATION × MANGA
< http://plaza.bunka.go.jp/ >
< http://bn.dgcr.com/archives/20070925140300.html >
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<主催者情報>

『第11回文化庁メディア芸術祭』は10月5日まで作品を募集しています。グラフィック、映像、アニメーション、Web、インタラクティブアート、ゲーム、デジタルガジェット、マンガなど、幅広い分野が対象です。受賞作品展には6万7千人の来場、公式webサイトには560万を超えるアクセスなど、国内外から多くの注目を集めています。

海外の有力フェスティバルのディレクターや、国内外のキュレーター、さまざまなジャンルのプロデューサーやディレクターが受賞作品展に訪れ、受賞をきっかけにして、国際的な展覧会への招聘や、新たなプロジェクトやコラボレーションの展開が生まれています。

受賞作品展は、今回から国立新美術館(東京・六本木)に移ります。展示スペースを大幅に拡大し、多彩なシンポジウムやイベントと供に2008年2月6日から2月17日まで開催します。11年目の新たなスタートをきったメディア芸術祭。皆様からの作品をお待ちしています。
エントリーはこちら
< http://plaza.bunka.go.jp/2007/boshu/ >

募集:2007年7月18日(水)〜10月5日(金)[必着]
部門:アート/エンターテインメント/アニメーション/マンガ
作品展:国立新美術館 2008年2月6日(水)〜2月17日(日)
主催:文化庁メディア芸術祭実行委員会(文化庁・CG-ARTS協会)

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■展覧会案内
「アジアデジタルアート大賞 東京」展
< http://www.designhub.jp/exhibition_sp.html >
< http://bn.dgcr.com/archives/20070925140200.html >
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会期:9月25日(火)〜9月29日(土)11:00〜19:00 入場無料
会場:DESIGN HUB(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F TEL.03-6 743-3776)
内容:アジアデジタルアート大賞は、福岡で毎年開催されているアジアから世界へ向けた知の発信と、デジタルアート&デザインの普及啓発を目的とした国際コンペティションで、例年多くの国と地域から約千点以上の応募があり、アジアにおけるデジタルアートおよびデジタルコニュニケーションの一大拠点作りを目指す福岡で、クリエイターの発掘と連携を深める事業として展開しています。(サイトより)

◇関連シンポジウム「アジアデジタルアートの潮流」
司会:源田悦夫(九州大学大学院芸術工学研究院)
スピーカー:キム・ミョンスク(KAIST大学)チョン・トンソル(韓国国民大学)若林尚樹(東京工科大学)坂井滋和(早稲田大学大学院)
日時:9月29日(土)13:30〜17:30
入場料:無料(参加自由)
※18:00から懇親会を行います。

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■展覧会案内
渡辺豪「境面」
< http://www.arataniurano.com/ >
< http://bn.dgcr.com/archives/20070925140100.html >
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会期:9月15日(土)〜10月20日(土)11:00〜19:00 日月祝休
会場:アラタニウラノ(東京都中央区新富2-2-5 新富二丁目ビル3A TEL.03-3 555-0696)
内容:渡辺豪(1975年兵庫県生まれ)は、これまで、頁数以外何も書かれていない真っ白い書物、女性モデルの顔面に白い化粧を施し、白い鬘を被せた真っ白いポートレイト作品などを発表してきました。近年では、そこから更に発展し、写真と3DCG、バックライトを用いた新たなシリーズ「フェイス("ポートレート")」を制作しています。コンピュータ上で作成した3D形体の顔に、実在する人の表面(皮膚)の画像を貼付け、半透過フィルムにプリントしたライトボックス作品は、観る者に強い存在感と同時にそれとはまったく正反対とも思える不可解さ、不在さをも投げかけてきます。その大きな瞳で眼差しを投げかける少女は、一切の個性を剥奪されながらも、強く真っ白な光を放ち、ある種の神々しさのようなものさえたたえています。(サイトより)

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■編集後記(9/25)

明日(あした)のブルドッグ・読売新聞「ペットらいふ」で高橋三千綱の語る、犬との交友録連載が楽しい。彼の犬は「アレキサンダー・オブ・ワイルドキングjr.」と国際公認血統証明書にあるというブルドッグで、高橋家では「ブル太郎」と呼ばれている。わが家の犬は柴雑で「ハニー号」(号は常に省かれて呼ばれる)別名「クニキチ」である。ブル太郎は11月で11歳、ふてぶてしい性格、写真を見るとさもありなん。居間でくつろいでいるとブルが入ってくる。オイと声をかけても知らん顔で、そのまま居間を横切って庭に出て行く。外で家人と散歩中のブルに出会う。30メートル先でお互いに認識しあい、1メートルに近づいたところで腰を下ろして愛犬を迎える体勢に入る。しかし、ブルはわざと知らん顔で通り過ぎ、飼い主の面目まるつぶれ。わはは、やるね、ブル太郎。うちのハニーは呼んでも来ないことは度々(食べ物を持っているときは別)。いぎたなく寝ているところを、オイと声をかけると頭を上げるでもなく目だけをギロッと動かす。シッポなんかそよとも動かない。なにもくれる物がないと確認すると、めんどうくさそうにまた目をつぶる。ブル太郎は、家人が夜寝静まっているときに帰宅すると、暗い玄関の床に四肢を踏ん張って佇んでいる。シッポを必死にふって体当たりしてくる。けなげな姿に感動するという。ハニーを留守番にしておくと、帰ったときの歓迎ぶりはなかなかうれしい。ふったシッポが壁にあたって大きな音をたてる。この前、結婚式でずいぶん長いことひとりで放置しておいたときは、とくにすごかった。そして、出るときに置いていった大好物のジャーキーをやおら食べ始めた。ひとりぽっちのときは心細くて、それを食べる元気もなかったということか。ブル太郎は飼い主が外出するのをいやがる。出かけようとすると床に置いた鞄をくわえる。靴を履いていると腿の上に前肢を置いてなにくわぬ顔をしている。足が重く、爪が痛い。出て行こうと振り返ると、悲しげに瞳をくもらせている。哀惜ある目に出会って外出をとりやめたこともあるという。いい話だ。ハニーはそんなことない(残念?)。孫娘がもっと小さいときに泣かれて、仕事に出るのをとりやめたことがあったけど。てなわけで、木曜日夕刊が待ち遠しい。木曜日朝刊の「週刊文春」「週刊新潮」の広告を見るのも楽しみだ。今回の内閣がどうこきおろされているかな。(柴田)

一国は一人を以って興り、一人を以って亡ぶ・どうしたんだ阪神。/福田総裁か。総裁就任演説を聞いて、党三役ならぬ党四役の顔ぶれを見てデジャヴかと思った。組閣を見たらもっと思うかもしれない。失敗したらそれらの派閥の力はどうなるんだろう。荒波にもまれてこられた方々なので、良策はお持ちであろう。こんな時だからそれぞれの派閥の重鎮大集合で頑張ってくれるのかもしれない。疑問は杞憂に変わるかも。お手並み拝見である。というか、拝見するしかないのだ。麻生支持の議員さんって真面目な熱い人が多いように思った。今後閑職になるとわかっていても支持していたり、負け戦だからこそ信条に沿って戦う人たちだと思った。党員票では麻生数が多かったのに負けちゃって悲しいかな、報われた気持ちかな。戦国時代の本やドラマを見ていたら、どっちにつくか悩むシーンが多くあって、その選択によって運命が変わっていくところが総裁選とかぶった。加藤紘一はトップ路線だったのになぁとか、党四役に復帰してきた人たちとか。選挙って面白いなぁ、ドラマだなぁと思うのであった。いや、ひとごとじゃないんだけど何もできないからさ。派閥どころか党も越えて欲しいな。違う党の人たちなのに、同じこと主張している人って結構多いよね? と無党派の自分は思うのであった。/ある番組で総裁選挙の様子を放送していたのだが、ある議員の投票用紙を望遠カメラで撮って、そこに書かれてあった候補者名を読み上げたことに驚き、テレビの前で大声を出してしまった。盗撮したカメラマンはもちろん、放送されるまでに複数の人の目が通っているはずなのに誰も止めなかったようだ。報道の自由の域を越えていると思うよ。自分たちが同じことされたら怒らない? 他の議員のも撮ってたり? 気になるならその議員にインタビューしたらいいだけじゃないの。(hammer.mule)
< http://jp.youtube.com/watch?v=-La_JqPMqaU >
探したらあったよ。ネット恐るべし。わざと撮らせたとか?