グラフィック薄氷大魔王[109]新アルミキーボード(US配列)とiPod touch感想/吉井 宏

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●新アルミキーボード(US配列)

新アルミキーボードは修飾キーの位置が変更されたため、キーボードショートカットがやりにくくなってるものがある。US配列について調べたら、ナルホド納得な事実が判明。そもそも、US生まれのソフトのショートカットキーは、US配列のキーボードを使ってる開発者が設定したものなのであった。JIS配列で使いやすいように配慮されてないのは当然。USキーボードも入手して確認してみなきゃ。

というわけで、さっそくUS配列バージョンを購入。日本語と英語の切り替えは昔は普通にやっていたはずの「command+space」。慣れれば不便じゃないだろうけど、「英数」「かな」のどちらかを押せば必ず希望のモードに切り替わる、あるいは、これから打ち込む文字が英語か日本語か確実にわかっているJIS配列のほうが圧倒的に便利。「command+space」では、現在のモードがどちらか言語モードアイコンを見なければわからない(どちらのモードかはっきりわかるように、特大のアイコンを表示するとかウインドウの枠や壁紙の色が切り替わるようなユーティリティ、誰か作って〜)。あと、記号類のキーの位置がちがうけど、慣れないこともないだろう。参考にしたあるブログの解説によれば、アプリの切り替えなどで、JIS配列キーボードでは不可能な便利なショートカットキーがいろいろあるとのこと。


で、グラフィックソフトのキーボードショートカットは、確かにUSキーボードで無理なく押せる位置に全てが収まっており、使いやすい。modoの「小指と薬指でshiftを跨いでoption+control」という非人間的な押し方をせずに済む。なにしろcontrol、option、commandが横一列だ。

ただ、やっぱり日本語と切り替えて使うにはどうしたってJIS配列のほうがスピーディ。US配列に慣れてしまおうか(ずっとUS配列を選択しなくちゃならなくなる)、JIS配列を使い続けるか(ずっと使いにくいショートカットキーを使わなくちゃならない)、それともmodoを使うときだけUS配列にしようか(つなぎ直すのが面倒)、迷い中。

ところで、JIS配列キーボードでショートカットキーを使うとき、左手を従来よりも3センチ程度左にずらさないと、ずっと内側に曲げておかなきゃならない親指がしんどい。違和感のないように使うには、キーボード自体を右に数センチずらすことになる。すると、テンキー側が右に張り出すため、マウスが遠くなってしまう。

そうなると、「あのワイヤレスでテンキーなしのアルミキーボードは使いやすそうだなあ」という物欲の芽がムクムクと首をもたげてくるのであった。テンキーなしなら体の真中心に置いて打てて、マウスも近い。なにより、あの信じられないくらいカッコいいワイヤレスキーボードをメインキーボードとして使いたいじゃないのー!! テンキーなしで数字を打つのにも慣れてやろうじゃないの。あ、JIS配列かUS配列か、どちらにすりゃ??

・追記
アップル Apple Wireless Keyboard (US) MB167LL/Aこの原稿を書き終わって送る寸前、ITmediaの記事でワイヤレス版JIS配列の写真を発見。なんと、caps lockの位置は変更されてなく従来と同じ配列。っていうかMacBook(Proも)とほぼ同じ配列。MacBookでmodoは使ったことがなかったので気づかなかったけど、option+controlキーを同時押しするにはやはりshiftを跨ぐ必要があったのだった。そうかそうか、そういうことならワイヤレスのJIS版に慣れる意味が出てくるなあ。Macでは使うキーボードの配列を一つに統一できるし、テンキーなしのMacBookを使うのが苦にならなくなる、という意味で。

●iPod touch、ちょっと使ってみた感想

Apple iPod touch 16GB MA627J/Aすでにアップルストア渋谷などでは普通に在庫があるようだ。まだ購入して10日。それほど外出の機会がないのでほんとのところはよくわからないけど、公衆無線LANを使ったSafariでのウェブブラウズはなかなか快適。Gmailでメールもオーケー。日本語を打ち込む仕組みがよくできていて、検索窓くらいなら苦にならずに打てる。

ただ、ウェブを見てる最中はいいのですよ、イマイチなのは公衆無線LANに接続するとき。電波があるところならそのまま繋がってくれるかと思ったら、いちいちログインが必要なのだ(以前入っていたサービスもそうだったのかもしれないけど、一度しか繋がったことないんでわからない)。

「マクドナルドなど電波がありそうなところで通りすがりにポケットからiPod touchを取り出してSafariでちょっとチェック」という感じを期待してたのだが、サービスにログインするだけでも一分程度はかかる。ログイン名やメールアドレスは一度打ち込むと後は頭文字だけで選択肢に出てくれるが(出るはずなのだが、実はなぜかいざという時に出ない)、パスワードは一文字ずつ入れなきゃならない。キーチェインみたいな仕組みで記憶してくれりゃいいのに。なので、通りがかりではちょっとしんどい。ちゃんと飲み物を注文して店内でいじる分にはぜんぜんオーケーなんだけど。

NYの友人によれば、NYではパブリックWi-Fiが普及していてカフェや図書館・公園でログインなしですぐ接続できるらしい。うらやましい。

あと、電波が十分に来ていても、パソコンのSafariで見るようなキビキビした動きではなく、かなりもっさりしている。読み込み・表示が遅い。iPod touchのCPUが何か知らないけど、パソコンに比べて非力なのは当然なんだけど。

また、音楽を聴くのには従来のiPodほど快適とは言えない。楽曲をブラウズするのが片手ではやりにくいし、ボリューム調整や早送り・巻き戻し等の操作をポケットの中に手を突っ込んでやるわけにもいかない。画面を見ないと何の操作もできないので。

今のところ、こりゃ画期的だ! と思ったのは、寝室で寝っ転がったままインターネットが見れること。仕事部屋まで行かずに寝たままメールも見れる。非常に良い。あと、地下鉄の中でクラシックアニメーションを数本ずつ見てるのだが、これも快適。もっといろんなビデオポッドキャストを入れておこう。

【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com

今までずっと「修飾キー」のことを「装飾キー」だと思い込んでた。本や記事にも書いちゃってたかも。はずかし〜〜。

先週の2294号の濱村さんの後記にあった、テレビの「このあとすぐ」に関連して。最近読んだ何かの雑誌に書いてあったけど、ああいうあざといCMのはさみ方をするのは日本のテレビだけなんだって。クイズの答えや決定的瞬間の直前でCMをはさむと番組内容が気になるのでCMの効果が薄れる、つまり商品を覚えてもらえないのはデータではっきりしてるんだそうだ。いいところで切られてイライラしてる視聴者はついチャンネルを変えてしまうことが多いとも。欧米であれをやるとブーイングの嵐だけど、日本の視聴者はおとなしくだまってるからこういうことになってるんじゃないか、とのこと。ふ〜〜ん。そういうことだったのか。

似たようなところで、アプリケーションの新機能搭載やバグ修正はユーザーからのフィードバック数に応じて優先順位が決まるそうだ。日本のユーザーが多い欧米生まれのソフトでも、日本からのフィードバックはほとんどないらしい。それが日本のユーザーが満足するようなバージョンアップにならない原因の一つに違いない。僕の場合、Painterに限るけどいろいろ要望をかなえてもらったことがある。みんなそれぞれ要望を出すとホントに実現してくれるよ。メーカーは基本的にユーザーの要望を最大限かなえたいと思ってるから。

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