気になるデザイン[4]定形郵便でできること、できないこと。/津田淳子

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新年、あけましておめでとうございます。年々、一年が過ぎるのが早く感じますが、これは歳をとった証拠なのでしょうか……。早起きにもなったし。

さて、昨年、今年の年賀状のことなどをチラッと書かせていただきましたが、昨年末、自分のものをつくる時には、随分と焦りました。年末27日が、私が編集している『デザインのひきだし』の校了日だったこともあり、年賀状どころではなく……というのは、まあ、いいわけなのですが。

スケジュール的にもかなりタイトで、紙屋さんにも、印刷屋さんにも無理を言ってしまいましたが、一番焦ったのは、出来上がってきてからはたと気がついたこと。「……これって、50円で送れるのだろうか?」


私がつくった年賀状は、「ケーネスボード」という、白板紙の片面に灰色のフロッキー加工(植毛加工)された紙を使い、裏面に活版印刷で墨と金赤の2色刷りというもの。フロッキー加工された表面には、予算がないこともあり、何も印刷無し。鼠の手触りを、というつもりでつくったのですが、届いた方にはそれが伝わったのか一抹の不安も……。

問題はこの「ケーネスボード」という紙、L判(1100×800mm)で40.5kgというけっこう厚みのある紙で、そこにふわふわした短い毛皮みたいなのが付いてる。何年か前、「ソフライトラフ」という軽いけれど厚みのある(といっても2〜3mm)紙で年賀状をつくったら、ある郵便局で「これは50円ではダメだ」と言われたことがあり(でも別の郵便局に持っていったら大丈夫だったのだけど)、もしかして今年の年賀状も50円切手ではダメなのでは、と、仕上がってから気が付いたのだ。

もう、くじ付き年賀50円切手を買ってしまっている。ガーン。

慌てて日本郵便のWebサイトで調べてみたら、なーんだ、私のつくった年賀状は定型郵便としてとどくんじゃーん、ということがわかり、ことなきを得たのだが、では何年か前にソフライトラフがダメだと言われたのはなんだったのだろうか……。定型郵便の規定によると、50円で送れるものの最大サイズは15.4×10.7cm、重さは6gまでということは、大きさは問題ないはずだから、重さがギリギリだったのかしら。
< http://www.post.japanpost.jp/service/standard/two_size.html >

今年いただいた年賀状の中でも、いくつかこの定型郵便にひっかかったせいで、+30円の切手が貼られていたり、クロネコヤマトのメール便できたものがあった。その中でも、ハガキが封筒の中に入って送られてきたものがあった。中のハガキを見ても、大きさも定型内のようだし、厚みも普通の紙だし、「年賀」も「郵便はがき」も「郵便別納」のマークも印刷もされているのに、どうしてそれをさらに封筒に入れて送ったのだろうか……。

疑問に思ったので新年早々電話をしてみたら、なんと「型抜きしてあるから、このままでは郵送できない」と言われたらしいのだ。たしかに、その年賀状は紙の端っこの方が何カ所か型抜きされていたけど、そんなこと知らなかったなぁ。日本郵便のWebサイトにも、そんなこと書いてないじゃないか! 機械作業で効率化を図るためにはいろいろな規制が必要なことはよくわかるが、それならそうと、しっかりWebに記載しておいてほしい!! ……と思ったら、「通常はがきは長方形の紙に限ります」という備考がついている。型抜きしてあると長方形ではない、ということなのね。むー。

とまあ、新年最初からちょっと怒りモードになってしまったが、定型郵便物の規定はまだまだわからないことが多いなぁと、改めて今回感じました。だって、最少サイズは書いてあるけど、薄さはどこまでOKかは書いてない。ってことは、ティッシュペーパーみたいに薄いものでも大丈夫なの? とか。今年は定型郵便の限界にチャレンジしてみようかしら(って、なんだそりゃ)。

そうそう、そんな中、最近の郵便事情で面白いなぁと思っているのが、オリジナル切手。いただいた年賀状の中に、オリジナル切手をつくって貼られているものがいくつかあったが、これけっこういいですね。全日空から来た年賀状は、オリジナル切手で、なおかつお年玉クジ番号まで付いていたんですが、大量につくるとそんなことまでできるんでしょうか? うーむ、こちらも今年はいろいろと探ってみたいものです。

って、もう書き終わりになって気がついたのですが、これってデザインの話とちょっと違う気が……。新年最初から横道にそれた話で恐縮ですが、今年もどうぞよろしくお願い致します。

【つだ・じゅんこ】tsuda@graphicsha.co.jp
読者の皆さんの中でも、定形郵便の限界に挑戦してみたい! という方がいらっしゃれば、ぜひともご連絡ください。一緒に遊びましょう!
最近作った本は『デザインのひきだし vol.3』『田名網敬一 デイドリーム』『デザイン・制作のセオリー』『しかけのあるブックデザイン』など。『デザインのひきだし vol.4』もただいま印刷中です!
< http://www.graphicsha.co.jp/ >