グラフィック薄氷大魔王[121]STRATA Live3D[in]、僕もまわしてみました
── 吉井 宏 ──

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STRATA LIVE 3D [in] J for MacOSX2339号で海津さんが「吉井さんを引きずり込んだ」と書いてたSTRATA live3D[in]について、僕も書きます。
< https://bn.dgcr.com/archives/20071221140200.html
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< http://www.swtoo.com/strata/3din/index.html
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簡単に言うと、Photoshop CS3 Extendedの「3Dレイヤー」を利用して、3Dオブジェクトをぐるぐる回して見れるPDFやWeb3Dを書き出せるPhotoshop用プラグイン。名前に[in]がつかないアプリケーション版もある。

Photoshopの3Dレイヤーって初めていじったけど、とりあえず3Dオブジェクトを読み込んで回転・サイズ変更・ライティング変更などができておもしろい。通常は、3Dレイヤーを画像として定着させると3Dとしての属性はなくなっちゃうのだが、Live3D[in]を使うと、ぐるぐる回せるままにPDFやWeb3Dとして書き出せる。


困るのは、3Dレイヤーの設定でライティングやシェーディングの種類を設定できるのだが、Photoshop上と書き出し後の見かけがぜんぜんちがってしまう。普通にOBJで読み込んだオブジェクトはみんなひどいことになる。ポリゴンが多いモデルの場合、形状までくずれてしまうことがある(くずれるというより、勝手にポリゴンリダクションが働いている感じ)。

詳しい人に聞いたところ、3DS形式で読み込むのがいちばんいい、とのことで、満足できる品質で書き出すことに成功。このあたりはブログに二回にわたって書いたので、興味がある人はどうぞ。
< http://yoshii-blog.blogspot.com/2007/11/strata-live3din.html
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< http://yoshii-blog.blogspot.com/2007/11/strata-live3din2.html
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STRATA DESIGN 3D [in] J for MacOSXその後、Design3D[in]とFoto3D[in]も入手(3本セットで買うほうがだんぜんお得なんだけど)。Design3D[in]はSTRATAのモデリング機能やレンダリング機能を備えているけど、僕はもっぱら3Dデータのコンバートにのみ使用中。OBJファイルを一旦Design3D[in]に読み込んでからPhotoshopに転送する手順を経ると、3DS形式で読み込むよりも結果がいいので。

他にも、Design3D[in]を使うと、ライティングやマテリアルの設定変更や、レンダリング結果をテクスチャマップにベイクするなどが可能。写真のパースに合わせてカメラもいじれる、らしい。すんません、そこらへんはほとんど使ってないのでくわしくはわかりませんが、ほとんどSTRATA3Dそのものとして使えるそうです。かなりお得かも。

ところでLive3D[in]、キャラクターデザインの仕事のプレゼンテーションの際にとても役に立ってます。今までは単に静止画としてしか見せられなかったけど、Live3D[in]のおかげでぐるぐる回して見てもらうことが可能に。見るのもAdobe Readerさえあればよく、特別なソフトを必要としないところがポイント。Web 3Dも同様に、ブラウザに何かプラグインをインストールしてもらう必要がないところがいい。

STRATA FOTO 3D [in] J for MacOSX一方、まだ一度も試してないけどFoto3D[in]の使い道。普通はウェブショップの商品などを取り込んで立体として見てもらうのが本来の使い方。僕の場合、フィギュアを取り込んで360度回して見てもらうってのがストレートな使い道なのだが、ちょっと問題アリ。というのは、自分が見る立場だとしたら、360度ぐるぐる回して見れてしまうとなると、それで満足してしまう可能性が大きいのだ。つまり、フィギュアの実物をほしいと思ってもらえないかもしれない。想像の余地を残しておくほうが夢が膨らんでいい。

また、Live3D[in]でキャラクターの3Dギャラリーを作ろうかと思うんだけど、こちらも上記の理由で躊躇している。全部見れてしまうとつまらない。っていうか、3Dのオブジェクトをぐるぐる回して感動的なのは最初の30秒ほどでしかなく、すぐ飽きてしまうってこともマズイ。まあ、いくら簡単操作とは言っても、今までも3Dデータを次から次へとWeb 3D化ってほど手間なしってこともないので、それだけが理由ってこともないんだけどね。

この記事のために何にも作らないってのもアレなので、TDWの2個を新しくPDFとWeb3Dにしました。画面をドラッグすると回ります。
Web3D < http://www.yoshii.com/dgcr/TDW_1571_web3d/TDW_1571.html
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PDF < http://www.yoshii.com/dgcr/TDW_1571.pdf
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Web3D < http://www.yoshii.com/dgcr/TDW_1599_web3d/TDW_1599.html
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PDF < http://www.yoshii.com/dgcr/TDW_1599.pdf
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●注意。ブログにも書いたけど、本家サイトでダウンロード販売している英語版の[in]は日本語版Photoshopで動作しない。日本語版パッケージよりお得だからと買わないように。僕はそれをやっちゃったのです。

ところで、以前、3D HORIZONというソフトを試したことがある。メタセコイアのデータを元にWeb 3Dを作成するソフト。安価で簡単なのが魅力。こちらも特別なプラグイン無しでWebブラウザで見れる。
3D HORIZON < http://www.3dh.biz/index.html
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< http://yoshii-blog.blogspot.com/2007/03/web3dhorizon3d.html
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【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com

egbridge Universal 2ガーン!! egbridgeが終了だそうです。いつまで待ってもATOKの「Finder強制終了問題」が修正されないので、先々週、ついにegbridgeを入れたばかり。それも、以前使ってたユーザーなのにアップグレード期間をすぎてるからしかたなく新品を買い直したのに〜。僕の場合、前に使ってた期間を合わせても数週間しか使ってないので大したダメージじゃないんだけど、古くからのMacユーザーはegbridge派が多いようで。おまけにそういう人たちはたいていegwordをメインのワープロとして使っているそう。たいへんだ。スマート予測変換、気に入ってきたところなのにな〜。Appleが買ってくれりゃ番いいんだけど。ことえりはほとんど使ってこなかったけど、教えてもらったところによると、「文節を切る精度がいいのでブツ切れ変換せず、ダーーーーっと続けて打ってから変換するほうがいい」とのこと。試してみると確かにそのような感じでけっこうちゃんと打てる。ことえりも使ってみよう。

ATOKの「リスト表示でファイル名変更Finder強制終了問題」、抜け道があるそうだ。Returnで確定せずクリックで確定。または英数キーで英語モードに切り替えてからReturn。または、Ctrl+Nで確定。これでFinderが落ちない。とりあえず、ATOK使えそう。ところでこれはOSX側の問題らしく、次の10.5.2で解決するかもしれないらしい。

僕の場合、開発が終わって将来がないとわかった瞬間に、使用停止かアンインストールしちゃわないと気持ちわるい。OS9やPainter6.1(完成度が高く使いやすかった。今も6.1以降のバージョンは使わないという人が多い)もそうだったし、壊れたので買い換えようか迷ったけどすでに新アルミキーボードが標準になるとわかった時期の初代Apple Bluetooth キーボードもそうだし、Win dows XPもそう。死に体っていうか、いくら努力して使いこなしても、将来に繋がらないとわかっているものは使う気にならない。逆に、出たばかりで使ってる人は少なくても、「必ず将来に繋がる!」という確信が持てたものは積極的に無理矢理にでも使う。Painter、ZBrush、modoがそうだし、iPod touchもそう。タブレットPCは失敗だったけど。

Apple iPod nano 8GB ピンク MB453J/Aまた後記が長いな〜。Appleの新製品月間の第三弾はピンクのiPod nanoだった。第四弾はまだ出てないけどおかしいなあ。噂ではiPhone・iPod touchの容量アップ版かMacBook proのリニューアルという話がある。そういえばプロアプリケーション系の音沙汰がないからそっちかも。

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STRATA FOTO 3D [in] J for MacOSX
.. 2007-11-08

by G-Tools , 2008/01/30