[2394] 犬の多頭飼い突入

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<ガンダム建築を誰か作ってくれ>

■わが逃走[18]
 プラハ・キュビズム建築に関するご報告の巻 その3
 齋藤 浩

■伊豆高原へいらっしゃい[11]
 犬の多頭飼い突入
 松林あつし

■展覧会案内&プレゼント
 ロバート・サブダ&マシュー・ラインハート「POP-UP絵本ミュージアム」

■展覧会案内
 エイリアン展 …モシモシ、応答ネガイマス。


■わが逃走[18]
プラハ・キュビズム建築に関するご報告の巻 その3

齋藤 浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20080327140300.html
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さて、読者からの反応が全くないのにもかかわらず、結局三回もこの話題で引っ張ってしまった。

完結編となるプラハ・キュビズムネタですが、今回ご紹介する物件は三つあります。どれも素敵です。ただ、それらの保存状態がまちまちなので、今以上に市民の皆様の意識を高めていただき、どれも末永く美しい状態で保存されていくといいなーと思っているのです。

という訳で、さっそくご紹介してまいります。

壱●ホデク集合住宅

『コヴァジョヴィチ邸』で衝撃を受けた俺様だった訳だが、このへんには同じくヨゼフ・ホホル設計による名建築がさらに二棟あって、「ヴィシェフラッド三部作」なんて呼ばれているのだそうだ。

ちなみに、ヴィシェフラッドとはこのへん一帯の地名である。「高い城」という意味だそうで、その名の通りヴルタヴァ川の岸からそびえ立つ崖のてっぺんには10世紀頃に建てられたという城の遺跡がある。

『コヴァジョヴィチ邸』から国鉄の線路に沿って徒歩数分、六角形の窓が見えてきた! 突飛な建物は遠くからでもすぐに分かる。
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig01

『ホデク集合住宅』。
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig02

平坦な道と急な坂道が交差する角地にそびえ立つそれは、20世紀における“清潔な未来社会”を具現化したような、フシギなパターンの集合体だった。映画『ミクロの決死圏』のセットってこんな感じだったかな……などと思いながら建物の周囲を見てまわる。

この物件もまた、写真と現物とで印象がずいぶん異なる。実際に見ると意外にもシンプル。集合住宅ゆえ、全体のマッスというか塊感がひとつで、その分その特異な表面パターンによってキュビ感を演出しているように思えた。

『コヴァジョヴィチ邸』も、この『ホデク集合住宅』も、同時期に同じ建築家によって設計されたご近所同士のキュビズム物件な訳だが、建物の使われ方や立地条件、そしておそらくクライアントの意向などによりキュビ感の演出方法を変えているのではないか? なんて思う。

立体として見た場合『コヴァジョヴィチ邸』はどの角度から見ても印象が異なり、それでいてどこから見ても美しい形であるのに対し、『ホデク集合住宅』は美しいミニマルパターンの集合体なのだ。前者を「YMO」とするなら、後者は「電気グルーヴ」と言えましょう。

で、中に入ってみた。ここの一階はカフェ(?)になってるので、憧れの名建築の中でチェコビールが飲めるのだ。だがしかし! 中は至って普通だった。外から見ると六角形の素敵な窓も、中に入れば普通の四角……って、そりゃないっすよ。
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig03

わざわざ六画窓の上下を板で塞いでいる。まあ、デフォルトじゃ使いにくいんだろうけどさ。そういうもんなのか。それでも、どこかにキュビズムの片鱗があるのではないかと探してみたのだが、これといって収穫はなし。いたって普通のヨーロッパのカフェだった。

とはいえ、もしプラハに行かれるのであれば、入ってみることをおすすめする。ここではプラハ名物“まずいパスタ”が食べられるのだ。プラハってなぜかイタリア人観光客が多い。で、彼らの合い言葉が「プラハのパスタは食べてはいけない」なのだそうだ。

私は極親しい間柄の年上の女性Aさんと共に、それぞれビールとパスタを注文してしまった。そう、チェコのいいところは旨いビール! そしてビールを注文すると大量の旨いパンがどっさりつくのですよ。旨いので、当然食ってしまう訳です。

その後、ぶよぶよに茹でられた、ものすごくまずいパスタがどーんと来てしまうのです。日本の普通のパスタの約三倍の量。同じ味が延々と続く。しかも食っても食っても減らないのだ。チェコのパスタは生き物で、食べ続けないと細胞分裂してどんどん増え続けるのだろうか。

そのへんはまだ調べていないので分からないのですが、まあ食べきれなかった訳です。こういったことは旅の良い思い出となることが多いので、みなさん、是非行ってみましょう。良い土産話になるはずです。

弐●三世帯住宅

『ホデク集合住宅』から歩くこと数分。路面電車マニア垂涎の撮影ポイント・ヴィシェフラッドのトンネル
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig04
の脇にそれはあった。

『三世帯住宅』。
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig05

その名のとおり、三棟の住宅がくっついた感じ。ホホルの三部作中、最初に設計されたもの。

これは前のふたつと比べると、かなり印象が違う。色の問題なのか。北、中央、南のそれぞれの棟が黄色、グレイ、赤に塗られている。ファサード中央には異なる意匠のレリーフなんかが彫られてるし。
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig06

これって絶対後から手を加えたんだと思う。まあ100年も前の建築が当時のまま残っているだけでスゴいと思うので文句は言わないが、他の二棟と比較しちゃうと、美意識が放射されてるような印象は少なかったかも。またフォルムが左右対称のせいなのか、妙にクラシックな印象を受けるのだ。

とはいえ、ホホルはこの『三世帯住宅』に対する世の中の反応を次の二作品へフィードバックした訳だろうから、これが全てのキュビズム建築の始祖であることは間違いない。モビルスーツでいえば旧型ザクのような存在なのだ。地味だけど噛めば噛むほど味が出るという……。

ほら、心眼で外装をシンプルな明るいグレイ1色に変換してみると、けっこうイケる。窓なんかも凝ってるし。
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig07

その後、路面電車を乗り継いで『黒い聖母の家』なんかを再度じっくり見物したりして、そうこうしているうちに日が暮れていき、キュビズムの一日は終わったのだった。

参●ユングマン広場の街灯

存在は知っていたのだが、場所を知らなかったのだ。なので半ば諦めていたところ、『黒い聖母の家』一階のショップで購入したプラハキュビズムマップにしっかり掲載されており、翌朝そそくさと見に行った。で、発見しました。
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig08

エミール・クラリチェク設計。とても地味な場所にそっけなく立っているので、街ゆく者達はこのめちゃくちゃカッコいい街灯に気づかないのだ。私もそうでした。同じ街灯が何本も立っているのかと思ったのだが、周囲を見渡してもこの一本だけ。よく見るとガラスが割れててさみしい。

土台部分はベンチなのか? 人が座れるような形状になっている。
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig09

にもかかわらず、あまり座ろうという気にならないのは、やはり地味な場所故ってことか。座ったときの目線の先に何がある訳でもないからな。

でもこの街灯、立体と平面の二つの視点から見事にキュビズムしていて素敵です。柱部分は、大きさの違う六角形の断面を交互につないでいったような形状で、その表面にはダイヤ形のパターンが細い横ライン彫りで表現されている。
https://bn.dgcr.com/archives/2008/03/27/images/fig10

そして頂点で素材が鉄とガラスに変わり、周囲に明かりをともすのだ。うーん、素敵だ。模型が欲しい。城やたこ焼き屋台のプラモデルがロングセラーなんだから、キュビズム建築のプラモがあってもいいじゃないか。と思う齋藤浩だった。

四●結論

そう、それで思い出したのですが、私は現代のキュビズムとは何かを旅の間中ずっと考えていたのです。ここへ来て結論に達しました。ガンダムです。ガンダムは人間の力強さ、美しさを直線と平面に置き換えて再構成したものなのではないか?

初代ガンダムはもちろんですが、マニアには不評のシド・ミード氏がデザインを手がけたターンAガンダムなんざ、ひょっとしてかなりキュビズム? これが原寸でプラハに現れても違和感ないんじゃないか? なんて真面目に考えてしまいました。

ということで、結論。ピカソ、ブラックらにより突如として世に現れたキュビズムは、プラハの建築家達の手により三次元に置き換えられ、巡り巡って極東の島国でガンダムとなって再度世界を席巻しましたとさ。

21世紀の日本は、ガンダムをモチーフにした建築なんかが存在してもおかしくない世の中なので、新たなキュビズム建築が我が国に登場する日も近い。果たしてそれをキュビズムと呼べるのか? まあそんなこたぁ、どーでもいいですね。理屈なんていくらでも後づけできるんだから、要は面白けりゃいいんです。

今の日本は、どこもかしこもパッとサイデリアで面白くないです。美意識を持つということに思い至らず、周囲につられて金を使う者が多すぎる。そんな愚鈍な民をあっと言わせるような、ガンダム建築を誰か作ってくれ。それがどこだろうと、私は必ず見に行く。そして「バカもここまで来ると立派だね」と最高の褒め言葉を述べたいと思う今日この頃。

以上、三回に渡ってお送りした『プラハ・キュビズム建築に関するご報告の巻』、これにておしまいです。その後いろいろ調べてみると、他にもキュビズム物件がプラハにはかなりあるらしいので、通貨がユーロになる前に是非再び訪れたいものです。それではみなさん、また二週間後にお会いいたしましょう。

【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。
< http://www.c-channel.com/c00563/
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■伊豆高原へいらっしゃい[11]
犬の多頭飼い突入

松林あつし
< https://bn.dgcr.com/archives/20080327140200.html
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今巷では「犬の十戒」という、作者不詳の短編詩が広まっていますね。僕は「犬と私の10の約束」という映画の宣伝を見るまで、その存在を知りませんでした。単なる10編の「犬を飼う上での注意事項」のようなものなのですが、犬が本当に語りかけてきているような気がして、ぐっと来ます。原文は英語なので、翻訳者によってニュアンスが微妙に違っていますが、映画の中で使われいる解釈が、要点を単純化してあり、表現も柔らかくしてあるので、一番分りやすいのではないでしょうか。

実は、一か月半ほど前から二頭目の犬を飼い始めました。一頭目の「チョコ」は前にも書いた通り、やんちゃで活発なジャック・ラッセル・テリアです。そして二頭目はトイプードルとミニチュアシュナウザーのハーフで、生後二か月ちょっとの子犬でした。飼い始めた時は真っ黒だったので「ピアノ」と名付けました(その後どんどん色が変わり、今ではシルバーグレーになってしまいましたが)。

二頭目ということで犬の飼い方もわかっているつもりでした。しかし、チョコがうちにきたのは生後八か月の時だったのに対し、ピアノは二か月……子犬は初めてだったです。やはり、子犬だからこそ気をつけなければいけないことなど色々あり、多少戸惑いました。

まあ、それでもチョコの時の経験は大いに役立ちました。家に来たときの反応はチョコの時と同じだし、トイレのしつけや「あま噛み」の対処などは同じです。ただ、大きさが全然違います。僅か1kg……手のひらに乗るような大きさだし、なでなでしても背骨が手のひらに当たり骨と皮だけみたいな感じです。扱いも慎重になります。

チョコとピアノ
< http://www.nexyzbb.ne.jp/%7Epeppy_atsushi/digi_cre/08_03_27 >

そんなピアノもうちに来て一か月半……体も倍ぐらいになり、チョコに負けない早さで走り回るようになりました。少々壁にぶつかっても、ソファーから落ちてもへっちゃらです。やっぱり犬は元気に走り回るのがいいですね。しかし、活発で無邪気なピアノが来てから、元気が取り柄だったチョコに大きな変化が起こったのです……

ちょっとその前に、何故二頭目を飼ったのか、というお話をしたいと思います。

なぜ二頭目を? と言われれば「チョコが一人だと寂しそうだったから」と答えますが、それは人間の勝手な思いこみかも知れません。しかし、普段僕は仕事場にこもり、チョコの相手をしてあげられるのは朝晩の散歩と食事の時、夕方のテレビを見るときぐらいで、その他の時間チョコはずっと寝ています。それがやはり寂しそうに見えるのです。

しかし、ピアノがうちに来て、二頭で楽しそうに遊び、疲れると仲良くお昼寝する姿を想像していた飼い主は、期待を裏切られます。ピアノは最初から人間大好き、飼い主大好き、まわりは楽しいことだらけ……って感じではしゃぎまくり。しかし、チョコは最初こそしっぽを振って喜んだものの、数日するとこの訳の分らない「黒い毛玉」をどう扱って良いのやら、という感じになってしまいました。

これが「おもちゃ」ではないことは良く分っているようですが、かといって姉妹でもなければ、親子でもない。突然家にやって来て自分の好きなソファーの上で、大きな顔をしている。定位置の飼い主の膝の上で好物の「骨型ガム」(通称ホネホネ)をかじってる。それどころか、チョコが遊んでいるオモチャを横取りする、ホネホネを横取りする、顔やおしりに噛みついてくる……段々と煩わしくなって来たようなのです。

チョコは優しい犬です。相手が自分より小さな子犬だと分っており、本気で噛みついたり排除しようとしたりはしません。だからこそストレスが溜まっているようです。ピアノに攻撃されるチョコは「あう〜ん」と悲しげな悲鳴を上げるばかりで防戦一方……ピアノはますますつけあがるばかりです。

実は「チョコの変化」というのは、ピアノが来てから、ほとんどはしゃぐ事がなくなったという変化なのです。活発で明るく元気が取り柄のジャック・ラッセル・テリアが、おとなしくなってしまい、遊ぶこともあまりせず、ピアノに奪われたオモチャをじ〜っと見ているだけなんて、今までは考えられませんでした。

もちろん人間側も、多頭飼いの鉄則「目上の犬をまず立てる」を忘れず実行していますが、なかなか理解してくれません。ですので、最近はあまり干渉せず、犬のことは犬に任せようと思っています。

それに年齢的には大人になる時期ですので、ピアノがいなくても、そうなったのかもしれません。しかし、少なくとも飼い主が想像した多頭飼いの姿ではありませんでした。

そもそも、チョコは新しいオモチャでは楽しそうに遊んでいましたが、人間との遊びには興味がありませんでした。なので、公園でボールを投げたり、フリスビーをしたりという遊びはチョコにはできません。原因としては、半年以上もペットショップの狭いケージに閉じこめられていた事が考えられます。周りには沢山の犬がいましたが、直接コミニュケーション取れませんでしたし、当然その間、人間と遊ぶという習慣も付きません。考えると可哀想に思えてしまいます。

しかし! これが飼い主の一方的な思いこみなんですね。つまり、物心ついた時からずっとケージに入っていたという事は、本人にとってそれが当たり前だったんです。もちろんそんな環境で一生過ごすなんて事は悲劇ですが、だからといって、チョコが寂しがっていたと考えるのは人間のエゴかも知れません。

昼間一人でずっと寝ている……寂しそうだからもう一頭飼おう……これはあまりにも安直な考えでした。チョコの幸せは、時々遊んでくれてちゃんとご飯をくれる飼い主がいて、好きなソファーの上でじゃまされず昼寝することだったのかもしれないのです。

ここで、冒頭の「犬の十戒」を引用させていただきます。
(コンテンツの二次利用が可能なWikipediaより引用させていただきました)
< http://ja.wikipedia.org/w/index.php?&oldid=18627751
>

1・私の一生はだいたい10年から15年。あなたと離れるのが一番つらいことで
  す。どうか、私と暮らす前にそのことを覚えておいて欲しい。
2・あなたが私に何を求めているのか、私がそれを理解するまで待って欲しい。
3・私を信頼して欲しい、それが私の幸せなのだから。
4・私を長い間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないで欲しい。あなたには
  他にやる事があって、楽しみがあって、友達もいるかもしれない。でも、
  私にはあなたしかいないから。
5・話しかけて欲しい。言葉は分からなくても、あなたの声は届いているから。
6・あなたがどんな風に私に接したか、私はそれを全て覚えていることを知っ
  て欲しい。
7・私を殴ったり、いじめたりする前に覚えておいて欲しい。私は鋭い歯であ
  なたを傷つけることができるにもかかわらず、あなたを傷つけないと決め
  ていることを。
8・私が言うことを聞かないだとか、頑固だとか、怠けているからといって叱
  る前に、私が何かで苦しんでいないか考えて欲しい。もしかしたら、食事
  に問題があるかもしれないし、長い間日に照らされているかもしれない。
  それか、もう体が老いて、弱ってきているのかもしれないと。
9・私が年を取っても、私の世話をして欲しい。あなたもまた同じように年を
  取るのだから。
10・最後のその時まで一緒にいて欲しい。言わないで欲しい、「もう見ちゃい
  られない。」、「私ここにいたくない。」などと。あなたが隣にいてくれ
  ることが私を幸せにするのだから。忘れないで下さい、私はあなたを愛し
  ています。

チョコは時々思慮深い目で飼い主を見ます。何を訴えているのか、どうしたいのか、人間は想像するしかありません。しかし、その想像は的外れかもしれませんし、本人は何も考えていないのかもしれません。大事なのは犬に多くを求めすぎず、ただそこにいるだけでお互いに幸せである、という関係を築けるかどうかだと思うのです。

【まつばやし・あつし】pine2656@art.email.ne.jp
イラストレーター・CGクリエーター
< http://www.atsushi-m.com/
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■展覧会案内&プレゼント
ロバート・サブダ&マシュー・ラインハート「POP-UP絵本ミュージアム」
< https://www2.sogo-gogo.com/wsc-customer-app/page/516/dynamic/information_details/InformationDetails?info_seq=N000019996
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20080327140100.html
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昨年末のまつかさチャットでSTARWARSのポップアップ絵本を紹介したのを覚えてますか?
< https://bn.dgcr.com/archives/20071219140300.html
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この作者マシュー・ラインハートと、その師匠でアリスなど、どわっと驚く大仕掛けのポップアップ絵本で有名なロバート・サブダの展示会が心斎橋そごうに巡回してくることになりました。以前、「ウルルン」でやってたのを見た人もいるかと思いますが、手作業でのスタディ、テクスチャ作りから、Macでの製図など、かなりおもしろい製作工程で、今回の展示会でもスタディ模型などが展示されるようです。
今回縁あって、二人の絵本の日本語版を出版している、あの!大日本絵画さん(なにがあの!なのかはわかるひとにはわかる(笑))から展示会の招待券をいただきましたので、デジクリ読者の方にプレゼントいたします。(まつむらまきお)

日時:4月2日(水)〜4月9日(水)10:00〜20:00 最終日17時
会場:そごう心斎橋本店14階ギャラリー(心斎橋筋1-8-3 TEL.06-6281-3111)
入場料:一般800円、大学・高校生600円、中学生以下無料
内容:しかけ絵本ブームの立役者であるロバート・サブダと共同制作者で現在人気上昇中のマシュー・ラインハートによる奇想天外なしかけ絵本の世界を日本初公開の新作も含めご紹介。巨大ポップアップやメイキング資料などを通して、しかけの不思議をご体感ください。
協力:株式会社大日本絵画 < http://www.kaiga.co.jp/
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◇サブダ&ラインハート共同制作コーナー「太古の世界 三部作」
「恐竜時代」「シャーク」「メガビースト」のハイライトシーンや、「世界ウルルン滞在記」の番組内で制作された「桃太郎」完成版を。
◇ロバート・サブダコーナー
最新作「ナルニア国物語」を中心に、製作過程から完成品の巨大絵本まで。
◇マシュー・ラインハートコーナー
「STAR WARS」など最新3作品を紹介。

●本展チケットを大日本絵画よりデジクリ読者ペア5組様にプレゼント。
件名「POP-UP絵本ミュージアム」で、住所・氏名・ご感想をご記入の上、< mailto:present@dgcr.com >宛へお申し込みください。3月30日(日)締切。

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■展覧会案内
エイリアン展 …モシモシ、応答ネガイマス。
< http://www.miraikan.jst.go.jp/j/sp/aliens/index.html
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< https://bn.dgcr.com/archives/20080326140200.html
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※昨日の掲載では会場名を入れ忘れていました

会期:3月20日(木)〜6月16日(月)10:00〜17:00 5/3〜5/6 18時まで 火休
4/1、4/29、5/6は開館
会場:日本科学未来館(東京都江東区青海2-41)
入場料:大人900円、18歳以下350円 常設展示も見学可
内容:エイリアンに古くから魅了されてきた人間の心理をひもときながら、世界トップレベルの科学者が最新の発見と理論にもとづいて、エイリアンが存在する可能性をアストロバイオロジーという学問の見地から科学的に追求する。展示内容、イベントはサイトを参照。

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■編集後記(3/27)

世間のウソ (新潮新書)・誰でもいいから人を殺したかった、という動機(?)の殺人事件が続発しているが、こういう事件や飲酒運転で事故を起こし、大量殺人を犯しながら自分だけはノウノウと生き延びているなんてのを見聞きすると、まさしく先日紹介した新潮新書「世間のウソ」にある日垣隆さんの「故意に人を殺した者は、精神異常者であれ覚醒剤常用者であれ13歳以下であれ、その結果に対して責任を負うべきだ」という意見に激しく激しく賛成するものである。刑法上の責任能力について、いくつか関係サイトを覗いてみると、めんどうな理屈に迷い込んでしまう。学説とやらは、あきれるほどいろいろあるものだ。わたしが裁判員に指名されたら(笑)、結果に対しての責任追及を過酷に行う所存である。裁判員といえば(このテーマ、もういい加減にしろとお思いでしょうが……)昨日の読売新聞に「裁判員参上!落書きみたい」という笑える記事があった。皇居や日比谷公園に面した法務省旧庁舎の解体工事現場の囲いに「裁判員参上!」「よろしく裁判員」と赤い字で大書きした看板が二枚(縦約2メートル、幅約7メートル)2月19日から掲げられているという。衆院法務委員会で、民主党議員からあれはどういう意図なのかとかみつかれた同省刑事局は「限られたスペースでパンチのあるものをと考えた」と弁解したが、続く鳩山法相は「市民のいいセンスを裁判に取り入れるのが裁判員制度なのに(看板は)センスがない」と議員に同意した。11万円かけた看板は書き換えられる見通しとのこと。今後「夜露死苦裁判員」となる(ウソだけど、けっこうピッタリ!)。しかし、こんな信じられないほどマヌケな看板が一か月以上掲げられているとは驚きだ。裁判員制度なんて無意味なことに邁進する一方では、法曹人口の拡大にブレーキをかけて司法改革の後退を決めた、いったい政府はなにをやっているんだ。民主党も政権担当能力はないし、この先日本はどうなるんだ。(柴田)
< http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080325-OYT1T00562.htm
>
このセンスの悪さには絶句、、、、写真入り

・新キャベ、最高だ〜! ドレッシングも何もなしで、生のまま、その味ややわらかさを楽しんでる。甘い。おいしい。いいねぇ、この時期。/mixiの「退会受付しましたメール」は結局届かなかったが、友人に退会できていることを知らせてもらった。/捨てる神あれば拾う神あり。/Illustratorで毎年作っているページもの。InDesignにしたら大幅効率アップ。OS9からOSXへのパフォーマンス向上も関係していると思う。やはりページものは、専用ソフトがいいね。試験の時に勉強してみた甲斐があったよ。(hammer.mule)