電子浮世絵版画家の東西見聞録[33]フリーツアーが気楽です(2)A'REXに乗る/HAL_

投稿:  著者:  読了時間:8分(本文:約3,500文字)


今回は仁川空港に到着したところからのお話ですね。パックツアーの場合は、入国したら旅行会社のプラカードを持った現地ガイドを探し出せば、何も案ずることはありません。居眠りをしながらでもホテルに連れて行って貰えます。ガイドさんの言うがまま、なすがままにして下さい。眠らずにいるならば、日本語の下手なガイドさんもいるので、教えてあげる事が出来るなどの楽しみ方もあります。でも、お気楽な私達のフリーツアーは眠ったような旅ではありません。ここからが旅のお楽しみのスタートとなるわけです。

今回の旅の第一目的が、仁川からソウルに向かう列車体験です。今までのソウル行きは、リムジンバスかパックツアーのマイクロバスでした。タクシーは安いとはいっても距離が長いため、それなりに料金がかかるので使ったことはありません。

通常フリーで行くとリムジンバスを使うことが多いのですが、昨年仁川から金浦までの間に空港鉄道が開通しました。これに乗らなくてはと思いつつ、今まではパックツアーを利用した旅ばかりを重ねてきたので、チャンスがありませんでした。


新線はA'REXという愛称で呼ばれ、ソウル市民にとって身近な2大空港の「仁川国際空港」と「金浦空港」の間を30分ほどで走ります。数年後にはソウル都心部まで繋がるそうで、そうなると渋滞に巻き込まれると市内まで2時間もかかってしまう事のあるリムジンバスはもう必要なくなるかも知れませんね。

このA'REXは、直通と一般の二本が走り今年いっぱいどちらの料金も同じ3100ウォンです。直通は、その名の通り、仁川空港と金浦空港まで何処にも止まらず走り抜けます。これは、来年からは7900ウォンになります。一般は、区間の間にある四つの駅に止まります。バスは現在14000ウォンですから、早くて安いのです。

直通列車は料金が高くサービスが充実して、列車の作りも全く違うものだということです。これは一時間おきに走っていますので、時間が合えば乗ってみるのもいいでしょう。でも、今回は直通列車がちょうど発車したばかりの時間に駅に着いたので、次の列車を待つ時間がもったいないので一般列車に乗りました。到着までにかかる時間は、5分ほどの差があるだけです。

扇形に広がった仁川空港の中央から、外に向かってまっすぐ地下を歩いていくと、広場のような空間に出ます。上には一階から繋がっている通路があり、この景色はSF映画のセットの中に入ったような、何か未来的な感じがしてとても素敵です。

そのまま空港を背にして歩いていくと、右手にブルーに光り輝く派手な円筒形のランドマークがありますので、鉄道の駅はすぐに分かります。その左側に自動改札があり、ランドマークの右側にある自販機でチケットを購入しますが、買い方がよく分からない時には改札の右側にあるインフォメーションで駅員をつかまえて「ギンポ」「ギンポ」と叫べば良いでしょう。ここは韓国です、はじめの一字間違えても大丈夫。私達はTMoneyCardを持っているので、そこでカードにチャージし自動改札を通り抜けます。

まだ作られたばかりなのでとてもきれいな自動改札は、通り抜ける所に透明なシャッターがあり、カードをセンサーにかざすとそのシャッターが左右に開きます。その先は広々した空間になっていて、通り抜けるとSF世界の宇宙基地にでも入るような気がしてきます。そのフロアーからエスカレーターを使いホームに降り立ちます。どこもかしこもピカピカです。石のベンチもピカピカで、冬場は座るとおしりが凍りつきそうです。寒くなるとオンドルが入るなんて事はないだろうなぁ?

時刻表を確認し、一般車両に乗ることにした私達は次に来る電車を待ちます。ソウル市内の新駅のほとんどは、ホームから線路が見えないようになっています。車両側とホームの間に完全な仕切りが作られ、車両が着くと車両のドアーと同時にホームのドアーが開くシステムです。ドアー以外の空いた場所は、当然広告スペースになるわけです。

ソウル市内を歩くと、韓国人はどこもかしこも広告スペースにしたがることが分かります。ちょっとしたスペースを見つけると、広告場所として最大限に利用しています。今回、市内をバスで走った時、鐘路にあるビルの壁面にまで大きくペイントしてあるのを見た時はびっくりしました。

また、ビルの窓という窓が全て広告で埋め尽くされている街並みも驚きです。それも、ハングルで書かれているので何とも奇妙な感じがしてきます。でも、近年はソウル市内の広告がかなり小さめになっているそうです。都市部は西洋化の流れを汲んで、東京のようになっていくのでしょうか。郊外に行くと、広告ビルが多く残っていくのだと思います。日本で言う、昭和の街角のようにノスタルジックなイメージがそこに留まっていくのでしょう。

列車は、揺れもほとんど感じられない快適な走りで次の駅に止まります。車窓からの眺めは青一色です。というのは、車両に開けられた大きな窓ガラスは全てブルーグリーンなのです。ですから、撮影した写真も全てブルーに染まってしまいます。駅のそばには、いかにも開発中と見えるビルの建設現場が見えます。駅が出来ることで活性化され、新しくユニークな街が出来上がっていくのでしょう、それも楽しみです。

しかし、駅以外の車窓の風景のほとんどが、不毛に思える赤茶けた大地です。たまに農家らしき建物があり、幾つかのビニールハウスも点在していますが、緑がほとんどありません。冬場だからということもあるのでしょうか、それにしても殺風景です。

私達は何度も市場に立ち寄り、山積みになった野菜を見ているので、なんでこんなに何もないところで食物が育ち、大量消費されているのかが不思議でなりませんでした。後で韓国人に聞いたところ、ビニールハウスがたくさんあり、そこで育てているということですが、それを聞いても疑問の解決にはなりませんでした。だって、そんなものほとんど見かけないんだもん。

金浦空港からは、地下鉄に乗り換えてソウル市内に行くことになります。この地下鉄は二度経験しているので、楽に行けると考えていました。一度地上に出るものだとばかり考えていたのです。しかしその予想は裏切られ、考えていた以上に楽になっていました。

仁川からバスで来る金浦空港は、バスの降りたところに空港があります。大きなマーケットも隣接していますが、地下鉄の乗り場までは地下通路を歩いて結構長い距離があります。一度外に出て地下鉄の駅を探すのだったら、ついでにマーケットにでも立ち寄ろうかなどと考えていました。

A'REXのホームには、エレベーターへの誘導とそれ以外にもう一つ誘導線があります。この駅を出るには、ホームから直接エレベーターに乗ります。これで外に出られるようです。でも、エレベーターには乗らなかったので真偽の程は分かりません。

私達は乗り継ぎのため、別の誘導線をたどってホームの端から誘導されるとおりに進むだけの、自然な流れでソウル市内行きの地下鉄にたどり着いてしまいました。なにか、呆気ない感じがするほどです。そして地下鉄に乗り替え、次に目指すは「鐘路入口駅」です。


仁川ではプラカードを持ったツアーガイドさんが待っています。


未来都市のような新駅に繋がる通路


A'REXのランドマーク、左にiのマークがついたインフォメーションあります。


ドアーの上の表示。なんだかきれいです。一番左側にソウルヨク(ソウル駅)
と書かれています。

【HAL_】横浜在住アーティスト hal_i@mac.com
Web < http://homepage.mac.com/HAL_i/ >
Web < http://lohasfood.exblog.jp/ >
Web < http://Web.mac.com/hal_i/ >
Sound Drawing グループ「ZIetZ」の公式サイト
< http://zietz.hal-i.com/ >

「塗り絵で親しむ俳句の世界」(桃園書房)著者名・飯田晴山
「Shade 9 ガイドブック」BNN新社「ArtRageで絵を描こう!」BNN新社
「Photoshopバージョンブック」毎日コミュニケーションズ
「Illustratorバージョンブック」毎日コミュニケーションズ

今回は「旅」をテーマにしたライブを5月7日(水曜日)に行います。お時間の作れる方は是ぜひ、銀座アップルストアーの三階シアターにお越し下さい。ここのところ、2か月おきの定例になっている「ZietZ SoundDrawing LIVE」です。
< http://zietz.hal-i.com/ >