グラフィック薄氷大魔王[146]KORG DS-10とBeatMaker/吉井 宏

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KORG DS-10(Amazon.co.jp限定販売)●ニンテンドーDSのソフト「KORG DS-10」

KORG DS-10 < http://aqi.co.jp/product/ds10/ >

30年前のモノフォニック(単音)シンセ「KORG MS-10」をDS上に再現したもの。これ、実物持ってました。1オシレータの単純なシンセだけに、音を聴かずにツマミを回していきなり出したい音を作れたくらい使い込んだ(パッチングはよくわからなかったけど)。あれがDSに載るとは楽しいぞ! ってことで3月に予約。先週25日に届きました。



あれ〜? 3トラックしか使えないのか〜。ちょっとつんのめった。シンセはモノフォニック、ドラムは4音。つまり、ドラムとベースとメロディの計たった3トラックだけ。シンセのエディットはMS-10程度にはできそうだけど、2VCOの割にはMS-20ほどでもない。ドラムの音はシンセで作成可能。シンプルなので20分いじったらパッチ以外はだいたいわかった。っていうか、シンプルすぎ。まあ、逆にファイトがわく。機能が限定されてると、限界に挑戦してやろうって燃えます。

1小節単位でパターンを最大16個作っておき、SONGのところに並べて曲に仕立てる仕組み。パターンのコピペの操作が簡単でおもしろい。複数のDSをシンクロさせることもできるので、DSの台数×3トラックという使い方も可能。2台以上持ってる人は相当凝ったことができそう。作った音楽は、DSのイヤホンジャックからパソコンやMD等に録音、という形で出力。

さっそく作ってみた。基本機能を素直に使ってみただけの、ひねりのない試作ですが。
< http://www.yoshii.com/blogger/DS-10-080727.mp3 >

制作時間はスタバで2時間と部屋で2時間くらい。GarageBandならへたすりゃ20分。DTMソフトに慣れてると、1小節のパターン単位での曲作りはけっこう面倒。前の小節を覚えておいて次の小節を作る感じ。コードがついたメロディー主体の曲をささっと作るには向かなそう。逆に、ミニマルテクノみたいなはっきりしたコードやメロディがないものはやりやすいかも。作ったパターンを複製しながら発展させていって、あとで並べて聞かせる感じ。

パターン単位って、シーケンサーだけじゃなく、シンセの音色のエディットまで含めてパターン(エフェクトは曲全体にかかるようだ)なので、曲の途中で音色を切り替えたりできる。

Minimum Maximum (2pc)しかし、トラック数と同時発音数が少ないってのは、1981年頃にMS-10とラジカセ2台のピンポン録音やってた頃の感じが蘇ってくる。いろんな工夫ができるんですよ〜。クラフトワーク風だったら相当おもしろくできそう。

というわけで、クラフトワークっぽく2曲目作ってみた。
< http://www.yoshii.com/blogger/yoshii_ds10kw.mp3 >

テーマは「トラック数をなるたけ多く見せる」。ドラムの4音色のうち2つをベースとして使い、シンセの2トラックには高音部と低音部に分けたり定位を変えて4トラック分の音を詰め、計シンセ5つとドラム1つ分の音。2つのVCOの音程をずらして和音を作るとき、ツマミの精度が粗くてチューニングを正確に合わせられず、音がずれてます。制作時間は打ち合わせに行った往復の地下鉄+30分で1時間ちょっとくらい。

やはり「頭に浮かんだ1コーラス分の曲」を作るのは、記憶力と根気の勝負になっちゃう。正直言って、ここ修正しようと思っても面倒なので「まあいいや」ってなっちゃう。DS-10は、行き当たりばったり、デタラメ、出たとこ勝負、で楽しく遊ぶのがいいんじゃないかな。思いつくままパターンを作って並べて楽しんだり、シンセをエディットして音色を変化させてライブで楽しむのがいいんじゃないかなと。あと、カオシレーターみたいなパッド機能もついてるので、即興でおもしろい音が出せて楽しい。

●iPhone/iPod touch用のアプリ「BeatMaker」

< http://www.intua.net/ >

ローランド サンプラー SP-555ローランドのSP-555とかAKAIのMPCシリーズみたいな、パッド付きサンプラー(ループシーケンサー?)がiPhone/iPod touch向けに登場。サンプルの音がたくさん入ってて、パッドを叩くだけでも楽しめる。音をエディットすることも可能。タッチ画面だからこそ可能なアプリってところがポイント。

リアルタイムでの演奏・録音は、タッチパッドにちょっとタイムラグがあってむずかしいけど、クオンタイズ機能もあるので、まあなんとか大丈夫。シーケンサー画面で1音ずつ入力も可能。DS-10と同じく、1小節単位のパターンを並べて曲を作れる。エフェクターも満載。画面もカッコイイ。2300円のiPhone用アプリとは思えないほど作り込まれてます。

実は、TENORI-ON騒ぎ(今見たら、抽選販売になってる〜)の直後、腹いせにローランドのSP-555を買っちゃったんだけど、操作がけっこうむずかしいし、パッドに割り当てるための音やループをあらかじめ用意しなくちゃいけない。専用ソフトを使った割り当て作業も面倒。時間を取れなくてほとんどいじってなかった。

BeatMakerでも似たようなことができる、っていうか手軽に見たまま操作できるので、SP-555より簡単に高度なこともできそう。パソコン上の専用ソフトでのサンプル割り当て作業もドラッグ&ドロップで簡単。

フリーのユーティリティBeatPackを使えば、パソコンで自分で用意したサンプルやループをパッドに割り当ててKitを作成、iPhone/iPod touchに転送して使える。まだ開始されてないようだけど、作ったKitをintuaのサーバーにアップでき、他のユーザーとシェアできるらしい。

BeatPackの使い方のメモをブログに書きましたので、参考にどうぞ。
< http://yoshii-blog.blogspot.com/2008/07/beatmaker_23.html >

16パッドに厳選サンプルを割り当てて完結したKitにするよりも、Kick音を16個集めたKit、Snare集、Hi-Hat集、というようにパーツのセットとして読み込むほうが便利。というのは、BeatMakerのパッド画面で、パッドごとに直接音を読み込めるので。

こちらも試作を作ってみました。
< http://www.yoshii.com/blogger/yoshii_BM-re.mp3 >

ホントに並べただけです。エフェクトも定位も、各音源の音量さえほとんどいじってないです。メインのシンセループとベースの音の他4つはReasonで作ってWAVで書き出して使用。他のドラムやパーカッションの音はiDrum用に集めたドラムの単音サンプル。所要時間はReasonでの作業とサンプル集めと転送に1時間+BeatMakerでの作業に30分くらい(なんで所要時間を書くのが習慣になってるんだ?)。

どちらのソフトも楽しいです。志が中途半端な僕みたいなシロウトは、Beat MakerやDS-10をいじって遊んでるのがちょうどいいかも。SP-555、早まっちゃったなあ。

【吉井 宏/イラストレーター】 hiroshi@yoshii.com
突然思いついて、久しぶりにインダストリアルクレイを引っぱり出してきて作ってる最中。温度を上げると軟らかくなる性質の粘土なので、夏は大変。グニャグニャベタベタで臭い〜。

HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

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KORG DS-10(Amazon.co.jp限定販売)
AQインタラクティブ 2008-07-24
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by G-Tools , 2008/07/30