ところのほんとのところ[4]個展が終わって、次はパリ/所 幸則

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「渋谷1sec(ワンセコンド)瞬間と永遠」写真展は、最終日にトークショーがあったせいもあってか、7日間で400人オーバーでした。

銀座のキヤノンギャラリーや、新宿のエプソンのギャラリーと違って、ところの個展を見よう! って思わない人はわざわざ来ないギャラリーコンシールの4F(すいません)、そこでこの人数は結構凄いとおもうんだけれど、今回、所幸則といえばアレだろ? って思ってる人達へのプレゼンテーションとしてはまだ弱いかもしれないな。

だって、所幸則といえばアレだろ? って思ってる人が16,000人ぐらいはいそうな気がするんだ。

さて、どうするかな? もちろんコマーシャル・フォト10月号や、キャパ10月号、アイデア330号、デザインの現場10月号、
渋谷経済新聞 < http://www.shibukei.com/headline/5600/ >
Tokyo Art Beat < http://www.tokyoartbeat.com/event/2008/3FD3 >
などでも写真をみつけてくれた人もいると思うけれど、今回の作品群はぜひ実物で見てほしい。



実際、大きいプリントで見た人は、受けた印象がずいぶん違うみたい。それはあまりの情報量の多さに気づく事が、大きなプリントじゃないとまず無理だからなんだと思うんだ。

まだまだところが投げた小石は小さいんだろうなと思ってるんだ。トークショーで田中力弥君(ロッキンオンジャパン、アートディレクター)と桑山輝明さん(シグマ)と話して結構盛り上がった後、クロージングパーティへ(トークショーは50人軽く越えました!)。

西麻布の有名なBAR AMRITAのオーナーサンペイさんに、「うちの店を一か月、渋谷にしてくれ!」って言われて。パーティのあとBAR AMRITAに呼ばれていくと凄い広い素敵なお店だ。高木由利子や伊島薫もやったそうで、申し込みが多くて2010年までいっぱいなので、やるのは2010年10月に決定。

その同じパーティに来ていた、コスモスのギャラリーでは2009年にやることになった。"新生ところ"をわかってもらうには、それくらいかかるかなやっぱり。ほんとうはまだ足りないんだろうな。

さて、今回ところがパリに行こうと思った元々の理由は、プリントを売りたいという思いだった。どうも日本のクリエイターや編集者達というのは、作家を大事にしない人が多いような気がしてる。ところはそこが不安なんだな。

最近、漫画家が原稿をなくされていろんな事があきらかになったけれど、あくまで氷山の一角だとところは思ってる。だからマスコミ全般に対する信用が揺らいでる、ところのなかでは。

それだけではなく、日本人には写真(もしくは絵)を買って飾るという気持ちがまずない。もちろん全員ではない、コレクターと呼ばれる人もいるけれど、半分は投機対象だったりするし、そもそも家が価値をなくす国なんだこの国は。

欧米では素敵な建築家が建てたものなら、その作品は価値がほとんど下がらない。焼き物が年期とともにいい味がでるように。だから住処を大事にして、そこを飾ろうとする。だけど日本ではまず10年も経てば建物の価値はほとんどない。そして、価値のないと思ってしまった人は、絵や写真作品を飾る人ことはまずない。

その責任が誰にあるのか、ところはあまり考えない。僕が頭を使うのは自分の作品についてに絞りたいから。写真も絵画も、数百万円〜数億円というのは本当は一握り。写真もちゃんとしたものが2〜3万円からある。絵画だってそうだ。ところの友人のパリの画家も安いものは8万ぐらいからあるんだ。

日本では1年で買い替える携帯に4〜5万、場合によっては10万もはらう。デジカメなんかもそうだ。ちょっとハイアマチュアになると、年に20〜40万デジタルカメラ機材に使ってる。もちろん個人の勝手です。何がいいたいかというと、日本人は写真好きではなく、写真機好きが多いということ。

ところで、今回の個展ではところの作品は大四つ切りで5〜6万から売ってました。半切は11万から、、いいとこ3〜4枚売れればと思っていて、それが本音のところです。

だけど、、なんとまあ15枚も売れました。これにはビックリ。1週間で15枚、マグレだと正直思ってます。だけど、個人個人の顧客の方が信用できるんじゃないかと思ってる、それは本当に切実に。だって1991年から2〜3年ごとにオリジナルプリントをずっと買ってくれてる人がいるんです。日本人もなかなかやるなあ、と思いたいところ。

【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則
< http://tokoroyukinori.seesaa.net/ >
所幸則公式サイト
< http://tokoroyukinori.com/ >

都合がつかなかったそうで、見に来てもらえなかった柴田さんには、パリ用のセットがそろった時点で、自宅まで押し掛けて見てもらおうと企んでます。だって、タブレットを使い始めてからの作品を、最初に表紙に使ってくれた雑誌の編集長だもんね。この変わりぶりをみてもらいたいですよ。待ってて下さい。